西アフリカのシラレオーン(シェラレオーネ)の資源問題をきっかけとした内戦(1991-2000)の映画。

僕はこの内戦の前に訪れた事があるのだが、穏やか、緑豊かな国だとの印象がある。もちろん経済的な貧富な差は存在するのだが、首都フリータウンの人々は皆穏やかで優しかった。
確か麻生元首相も実家の仕事の関係でシラレオーンに滞在されていたと思う。

レアメタルと言われる資源、あるいは原油や天然ガス、多くの資源と言われる物質を埋蔵しているアフリカ大陸。
映画の現場となるシラレオーンにはダイヤが眠っている。
ダイヤ自身はその国ではなんら大きな価値を持たない。
ただそれが磨かれ、光り輝くと莫大な価値を生み出す。
それが市場経済なのであろう。
児童労働、強制労働、そんな文脈から生まれてくるダイヤ、
そしてさらに国の枠組みまで変えてしまう表と裏の国際経済活動。
資源を持つ国か豊かになれない現実は決してシラレオーンだけではない。
多くのアフリカ諸国が資源を持ち出され、一部の人々だけが懐を潤しているのである。そんな現実をダイヤという物質を通して描いた作品である。

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