物は言いよう 斎藤美奈子 平凡社2004

初出は1999−2004雑誌噂の真相のコラム「性差万別」
何冊か斎藤さんの本を読んで彼女の読書量の凄さとその書評の切り込み方の鋭さを楽しんでおりました。
今回の本は男性には耳が痛いというか(もちろんある種の女性の方にも)、世の男性の常識を変革せねばならないような説得感があるように思います。
平気で書き示す文章の中に女性蔑視であったり、セクハラに相当するような文脈がいかに多いことか。
ジェンダーフリーとジェンダーレスの差異、おじさんは、まったくもって未だ理解が不十分だと言うことが分かりました。男らしさ、女らしさ、この「らしさ」にも十分に考慮がいるようです。男と女の世界の中で、いかに楽しく愉快にそして充実した人生を送るのか、言葉ひとつで状況が変わりうることを本書は示しているのでしょう。
でも、だからといって、おじさんは直ぐには変われないのである。やはりガキの頃からの躾や教育が重要なんだろうと、少しばかり逃げの体制でこの文章を閉めたいと思う。


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