水と緑と土 富山和子 中公新書 1974
読んだものは1991年29刷
35年前の書が古さを感じさせない事実を今に伝わってくる。
そう、残念ながら富山さん(1933−)が書かれた自然荒廃は改善されず現在に引き継がれてしまっている。あまりに付箋紙だらけになってしまって纏めようがない(笑)
河川法、森林法、砂防法のいわゆる治水三法により水系一貫の思想は行政面から断然され、治山、砂防、河川改修、利水などが独立して行われるようになる。そして各省庁が省益利権のために好き放題するようになったのだ。なるほどである。
そして最後の方で文明とは土壌の生産力の結果であることを忘れていると指摘する。
これは以下の内容と同じであろう。内山節 「戦争という仕事」より
18世紀後半のフランスの経済学者ケネーは、農業だけは富を増加させていると主張した。それは農業には自然の生産力が加わっている。彼は社会の富の総量は自然の生産力によってもたらされた以上にはふえないと考えた。p82
富の総量はいくら技術革新があろうが、おそらく、自然が与えてくれる以上のものにはなりえない。
目次だけ備忘録にしておこう
序章 自然観の断絶
1.治水の革命
2.不足する水資源
3.水の収奪
4.現代の水思想
5.原点としての明治30年
6.緑の破壊者
7.失われてゆく森資源
8.土壌と文明
9.農業の近代化がもたらしたもの
終章 新しい道を求めて

水と緑と土―伝統を捨てた社会の行方 (中公新書 (348))
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読んだものは1991年29刷
35年前の書が古さを感じさせない事実を今に伝わってくる。
そう、残念ながら富山さん(1933−)が書かれた自然荒廃は改善されず現在に引き継がれてしまっている。あまりに付箋紙だらけになってしまって纏めようがない(笑)
河川法、森林法、砂防法のいわゆる治水三法により水系一貫の思想は行政面から断然され、治山、砂防、河川改修、利水などが独立して行われるようになる。そして各省庁が省益利権のために好き放題するようになったのだ。なるほどである。
そして最後の方で文明とは土壌の生産力の結果であることを忘れていると指摘する。
これは以下の内容と同じであろう。内山節 「戦争という仕事」より
18世紀後半のフランスの経済学者ケネーは、農業だけは富を増加させていると主張した。それは農業には自然の生産力が加わっている。彼は社会の富の総量は自然の生産力によってもたらされた以上にはふえないと考えた。p82
富の総量はいくら技術革新があろうが、おそらく、自然が与えてくれる以上のものにはなりえない。
目次だけ備忘録にしておこう
序章 自然観の断絶
1.治水の革命
2.不足する水資源
3.水の収奪
4.現代の水思想
5.原点としての明治30年
6.緑の破壊者
7.失われてゆく森資源
8.土壌と文明
9.農業の近代化がもたらしたもの
終章 新しい道を求めて

水と緑と土―伝統を捨てた社会の行方 (中公新書 (348))
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