ストロベリー・フィールズ 小池真理子 中央公論社 2009

2007年から2008年に読売新聞朝刊に掲載された長編に加筆修正。

鎌倉を舞台に1人の医師であり後妻として娘を持つ母として生きる女性の物語。
そういえば「恋」のラストシーンも鎌倉だったように記憶している。また他の作品にも鎌倉が登場する。小池さんは鎌倉を愛されているのだろうか。

小池さんの小説に登場する主人公(女性)は必ず翳がある。そしてハッピーエンドでは終わらせてくれない(二人の季節、はそうでもないが)。
今回も女医夏子の幸せは一体何なのかと。ちょっとエンディングが寂しかったな。
痴呆症の症状が出始めた夏子の母親、そして自身の子供のいない夏子、なぜか夏子が小池さんに見えてきてしまうのは私だけであろうか。

これはどうでもよいことなのだが、夏子が品川駅前の高層ホテルに宿泊するのに横須賀線でなぜ東京駅まで行かれるのだろうか?品川駅で良いのではと思う、あるいはタクシーをどうしても使うのであれば新橋駅でもよいのだけれど。。。。


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