初出は1998年新潮社。
44歳で逝った天才画家と愛を交わした6人の女性たちの物語。
形無き恋愛の中に小池さんの欲望が感じられる。小池さんは自著で、惚れる男がいるから生きている、と言うような文章を書かれている。
100人の女がいれば100の恋の物語があるのだが、一人で沢山の恋の物語を演じる小池さんがこの物語に見える様だ。モラルとか世間とかと言った文脈はそこには見えない。
良いか悪いかなどという単純な2者択一はありえないのである。


蜜月 (新潮文庫)
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