図書館DVD
原作を読んでいないのだが、綺麗な風景の中で織りなされるヒトとヒトとの関係性が見事であると思った。エンディングのクレジットでその風景のほとんどが長野県であることを知り、南木さんの映画化された「阿弥陀堂たより」の風景も確かこんな感じだったかなという記憶が蘇った。主人公の博士を寺尾聰が演じるが、阿弥陀堂だよりも確か寺尾さんであったと思う。実にすばらしい演技である。自分が知っている寺尾聰は大学時代にはやった「ルビーの指輪」の歌手であり、いろいろな想い出が詰まった曲でもあった。
虚数を使った数式から導き出される男と女の物語、モラルという世界では許されえない関係の二組(義姉と博士、家政婦さんとして働く女性とその子供(ルート))の間の関係式。
一つの恋があれば、ひとつの数式が導きだされ、男女の数だけ違った数式があるのであろう。そしてその数式は人間の関係性の中でいかようにも展開されていくでもある。
博士の愛した数式 [DVD]
クチコミを見る
原作を読んでいないのだが、綺麗な風景の中で織りなされるヒトとヒトとの関係性が見事であると思った。エンディングのクレジットでその風景のほとんどが長野県であることを知り、南木さんの映画化された「阿弥陀堂たより」の風景も確かこんな感じだったかなという記憶が蘇った。主人公の博士を寺尾聰が演じるが、阿弥陀堂だよりも確か寺尾さんであったと思う。実にすばらしい演技である。自分が知っている寺尾聰は大学時代にはやった「ルビーの指輪」の歌手であり、いろいろな想い出が詰まった曲でもあった。
虚数を使った数式から導き出される男と女の物語、モラルという世界では許されえない関係の二組(義姉と博士、家政婦さんとして働く女性とその子供(ルート))の間の関係式。
一つの恋があれば、ひとつの数式が導きだされ、男女の数だけ違った数式があるのであろう。そしてその数式は人間の関係性の中でいかようにも展開されていくでもある。
博士の愛した数式 [DVD]
クチコミを見る
結構前にさんま主演の「さとうきび畑の唄」に感動したという記事があったと思いますが、だったら「ビューティフル・ライフ」も絶対お奨め!
僕も「さとうきび畑の唄」を見ましたが、コンセプトをパクッタなと思ったくらいです。主演は有名なコメディアンですが、ホロコースト時のユダヤ人の人生を描いた物語で、アカデミーも受賞していますよ。
もう一つ。日本の民俗学的映画では金字塔を打ち立てている「姥捨て山考」がありますが、同じ姥捨てを題材にした「わらび野行」というのもあります。東北の山村での風習を忠実に再現し、捨てられる者(おばあちゃん)とその家に嫁いできた若い嫁の対話で物語りは進んでいきます。死にゆく者とこれからも生きなければならない者との両者の対比も面白いですが、「わらび野」に行く者、つまり捨てられ死ぬ定めにある人は「おまえらのまっとうなご先祖様になる為」という決意には現代では失われてしまった死への威厳を感じました。
そもそも姥捨てという行為自体が現在では考えられませんが、「死」が軽薄になり相対的に「生」も軽薄になってしまっている現在が浮き彫りになっているような気がしました。