図書館本

序章 今を生きる悩み
第一章 私とは何者か
第二章 世の中すべて金なのか
第三章 知っているつもりじゃないか
第四章 青春は美しいか
第五章 信じるものは救われるか
第六章 何のために働くのか
第七章 変わらぬ愛はあるのか
第八章 なぜ死んではいけないのか
終章  老いて最強たれ

夏目漱石の小説と社会学者マックス・ウエーバーを多用して姜さんの思想哲学?を披露しています。
ヒトは歴史からしか学ぶ事が出来ない訳ですから姜さんのこれまでの知の集積が語られるわけです。さらに自我とアイデンティティの問題等は非常にご自身と他者との関係性という文脈で示唆するところが多いと感じました。
ただ、下記の記述にはなんとなく個人的に違和感を感じます。
私には何のためらいもなく「倹約が美徳である」と言ってのける自信はありません。中野孝次さんの「清貧の思想」という本がありますが、現代においては、「清貧」から何か文化が生まれるとは考えにくいでしょう。「貧しい」というコンセプトに何かの価値があると考える人もいないでしょう。「賢者の贈り物」のような美しい話は生まれないでしょうし、「一杯のかけそば」を読んでも、いまのわれわれはストレートには感動できないのです。P62
果たして本当にそうなんでしょうか?悩むというのは考えることでしょう。
哲学者の池田晶子も知ることより考える事と書きました。


悩む力 (集英社新書 444C)
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