図書館本
若者はなぜ3年で辞めるのか?の続編
読んでいて思ったのは基本的に考え方は大竹文雄氏の「格差と希望」の論調であり、それを過激に若者社会に向かって綴っている。
昭和的価値観と平成的価値観のぶつかり合い。そして既得権益者としての老人と団塊の世代、彼らの絶対的な存在感はもはや右と左といったイデオロギーを超えた障壁であり、若者の夢も希望も確実に大型戦車で踏み潰している様に見える。労働組合は正規社員の給与維持だけを目指し、そのために新規正社員の数は減り、派遣社員や非正規社員との格差は開いていてく、そしてその格差は技能の差ではなく単なる正か非と言うだけの括りなのだ。
こんな会社と言う制度を補償する国家に対する不満がいわゆるロストジェネレーション世代に蔓延するのは至極当たり前なのである。
著者はひとつの解決策として1982年のオランダにおけるワッセナー合意を示している。これは正規と非正規との格差解消のため政府、労組、経営者との合意に基づくものだそうだ。そして現在オランダでは正規と非正規の格差はほぼ完全に消滅したと言う。そして筆者は言う、年功序列のシステムは実は一つの致命的な矛盾を含んでいる。それは「若者の権利を否定する一方で、その若者の力無しには生き延びれない」と。
若者達は我がままに、もっと主張すべきなのである。現在の老人や団塊の世代のために年金を払うのならば、それ相当の自由と給料が無ければならないのだ。
一つだけ指摘しておきたいのは、本書はあくまで日本の市場経済システムの話であり、サラリーマンと言う会社制度での話しなのだ。農業や漁業と言った能力や技の裏打ちが大きい職業とは少し文脈が違う。
3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書 (708))
若者はなぜ3年で辞めるのか?の続編
読んでいて思ったのは基本的に考え方は大竹文雄氏の「格差と希望」の論調であり、それを過激に若者社会に向かって綴っている。
昭和的価値観と平成的価値観のぶつかり合い。そして既得権益者としての老人と団塊の世代、彼らの絶対的な存在感はもはや右と左といったイデオロギーを超えた障壁であり、若者の夢も希望も確実に大型戦車で踏み潰している様に見える。労働組合は正規社員の給与維持だけを目指し、そのために新規正社員の数は減り、派遣社員や非正規社員との格差は開いていてく、そしてその格差は技能の差ではなく単なる正か非と言うだけの括りなのだ。
こんな会社と言う制度を補償する国家に対する不満がいわゆるロストジェネレーション世代に蔓延するのは至極当たり前なのである。
著者はひとつの解決策として1982年のオランダにおけるワッセナー合意を示している。これは正規と非正規との格差解消のため政府、労組、経営者との合意に基づくものだそうだ。そして現在オランダでは正規と非正規の格差はほぼ完全に消滅したと言う。そして筆者は言う、年功序列のシステムは実は一つの致命的な矛盾を含んでいる。それは「若者の権利を否定する一方で、その若者の力無しには生き延びれない」と。
若者達は我がままに、もっと主張すべきなのである。現在の老人や団塊の世代のために年金を払うのならば、それ相当の自由と給料が無ければならないのだ。
一つだけ指摘しておきたいのは、本書はあくまで日本の市場経済システムの話であり、サラリーマンと言う会社制度での話しなのだ。農業や漁業と言った能力や技の裏打ちが大きい職業とは少し文脈が違う。
3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書 (708))