本が好きプロジェクトからの献本

1970年生まれの国際関係アナリストという肩書きの北野さん。
読み出した最初は、「トンデモ本?」と思いつつ。
だんだん、この方、実は佐藤優さんの影武者?とか思うようになりました。
世界の政治や経済の流れのダイナミクスを地政学的な見地から実に分かりやすく書かれているように思います。もちろん素人の自分がそう思うだけなのかもしれませんが、なるほどと思わざるを得ない指摘が多々あります。
そしてそれらはTVニュースショーでは絶対に語られないけれども、じつは世界の常識だったりするのでしょう。
アメリカがいくら借金があってもこの世の春を謳歌できる訳を教えてくれます。
また世界情勢の理解のために5つのポイントを挙げます。
国家のライフサイクル(幼少から青年、中年、そして死と言ってもよいでしょう)
国際関係の主役と準主役の動き
ある国の動きを決める国益
指導者
通貨と資源

原油のドル建てをユーロ建てに変えてイラク戦争が起こり、資源豊かな中央アジアでの選挙という装置によるアメリカ、ロシアのせめぎあい。
中国の台頭を見ながらEU,ロシアがそしてアメリカがどの様に動くのか、そして日本が日米同盟を今後も続けていくのか?
いくつのかシュミレーションが書かれていますが、果たして日本の春は国家のライフサイクルを考えれば、到底続きそうにはありませんね。果たして外交と言う文脈で日本という国家が存続しえるのか?
子供の将来を考えると、英語も結構だが、中国語は必須だと思わざるを得ないのかと思ってしまいますね。ロシア語も出来るに越したことはないですが。


中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日―一極主義 vs 多極主義
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書評/社会・政治