初版は1960年との事。文庫版は1984年が初版、購入したものは2006年53刷。

ボクはこの本を読む前に網野さんの本や佐野眞一さんの本から宮本常一さんを知りました。そして凄い人だと分かりました。
そしてやっと、この本を読むことが出来ました。あまりに凄いというのが感想です。もっと早く読むべきでした。
明治やほんの数十年前の日本が実にキラキラと輝いて見えます。もちろん多くは貧しく、生きるために精一杯働いています。でも自由があり性に大らかであり、民主主義的寄り合いがあります。網野さんの後書きにあるように宮本さんが追及したのは、いったい進歩とは何か、発展とは何か、であったのだろう。忘れられた日本、忘れられた日本人、忘れられた文化風俗を、宮本常一氏の生誕100年である今、もう一度真剣に考えねばいけないと思う。

忘れられた日本人