師匠様が現場を見られてコメントをいただいた。
自分は興味があって本を探しているのだが、鎌倉図書館にはない。
文庫も無い。
なぜなのか??また古本も高い。何か意図を感じてしまう。
砦に拠る 松下竜一 ちくま文庫
以下いただいたコメント
阿蘇から日田へ抜ける途中、かねてから宿題にしていた、下筌・松原ダムに回りました。
阿蘇の外輪山を大観峰から抜け、さらに小国から杖立温泉経由で、津江川の右岸から下筌ダムの上に立ちました。
「公共事業は、法に適い、理に適い、情に適うものでなければならない」との、理念のもと、このダム建設に際して「蜂の巣城攻防」を指揮した故室原知幸氏の思い入れに触れようとしたものでした。
左岸側の少し上流に、建設省が設置した資料館があったのですが、月曜日ということではなく、来館者が少ないためか、閉館していました。
下筌ダムや、ダム湖である蜂の巣湖を見ても、ここに来るまでの私の思い入れに反して何故かあまり感慨がありませんでした。
資料館に入れなかったことからではなく、あまりに年月が過ぎていて、なおかつ土地の人間でもないため、実感がないということでしょうか。
ささやかながら、30年以上前に、町の簡易水道の計画の反対闘争に加わった体験のある私でさえ、そんな感覚しかなかったわけですから、この「蜂の巣城闘争」を知らない一般観光客など、単なるダム湖としか見ないことは明白です。
室原氏の「法に適い・・・・」の理念は、私とすれば人智を超えたところにあったのではと思っています。
たしかに、この「蜂の巣城」を契機に、河川法の改正を始め、土地収用法やら、公共事業に関する各種の法整備は一気に進んだと言われていますし、事実そうでしょう。
うまく言えないのですが、進んだとは言っても、これらの法整備は所詮人間の手に拠るというか、限界があるはずです。
しかるに、長良川・吉野川などで行われ、あるいは行われようとしていることは、まったく、その人間たちが作った法・理にさえ適っていないと思います。
公共事業に関わる人たちは、もう一度この室原知幸氏の「法・理・情」の言葉を噛み締め、この理念に照らして恥じることのない対応をしなければならないと、こういう思いだけは、私本人も痛切に感じた次第です。
* 川辺川は行程上、時間がなく、今回は巡れませんでした。
未乗の九州新幹線とともに、次の機会にします。
自分は興味があって本を探しているのだが、鎌倉図書館にはない。
文庫も無い。
なぜなのか??また古本も高い。何か意図を感じてしまう。
砦に拠る 松下竜一 ちくま文庫
以下いただいたコメント
阿蘇から日田へ抜ける途中、かねてから宿題にしていた、下筌・松原ダムに回りました。
阿蘇の外輪山を大観峰から抜け、さらに小国から杖立温泉経由で、津江川の右岸から下筌ダムの上に立ちました。
「公共事業は、法に適い、理に適い、情に適うものでなければならない」との、理念のもと、このダム建設に際して「蜂の巣城攻防」を指揮した故室原知幸氏の思い入れに触れようとしたものでした。
左岸側の少し上流に、建設省が設置した資料館があったのですが、月曜日ということではなく、来館者が少ないためか、閉館していました。
下筌ダムや、ダム湖である蜂の巣湖を見ても、ここに来るまでの私の思い入れに反して何故かあまり感慨がありませんでした。
資料館に入れなかったことからではなく、あまりに年月が過ぎていて、なおかつ土地の人間でもないため、実感がないということでしょうか。
ささやかながら、30年以上前に、町の簡易水道の計画の反対闘争に加わった体験のある私でさえ、そんな感覚しかなかったわけですから、この「蜂の巣城闘争」を知らない一般観光客など、単なるダム湖としか見ないことは明白です。
室原氏の「法に適い・・・・」の理念は、私とすれば人智を超えたところにあったのではと思っています。
たしかに、この「蜂の巣城」を契機に、河川法の改正を始め、土地収用法やら、公共事業に関する各種の法整備は一気に進んだと言われていますし、事実そうでしょう。
うまく言えないのですが、進んだとは言っても、これらの法整備は所詮人間の手に拠るというか、限界があるはずです。
しかるに、長良川・吉野川などで行われ、あるいは行われようとしていることは、まったく、その人間たちが作った法・理にさえ適っていないと思います。
公共事業に関わる人たちは、もう一度この室原知幸氏の「法・理・情」の言葉を噛み締め、この理念に照らして恥じることのない対応をしなければならないと、こういう思いだけは、私本人も痛切に感じた次第です。
* 川辺川は行程上、時間がなく、今回は巡れませんでした。
未乗の九州新幹線とともに、次の機会にします。
自分の先祖がこちら火の国から来たそうでもありますので、なおのこと行ってみたいです。
松下竜一さんは先年亡くなったばかりですが、『砦に拠る』は、ダム建設の本質を喝破した名作だと思います。
http://blog-yasutani.xrea.jp/booklog/2006/04/post_96.html