師匠様から、椎名誠氏の「絵本を旅する」のコメントを頂きましたので転載いたします。

福音館書店が「こどものとも」を創刊したころの、執筆陣はともかく、挿絵(挿絵ではなく、本来これがメインですね)を描いていた人たちも、堀文子さんや岩崎ちひろさんといった錚々たる顔ぶれだったことにも驚きました。堀さんは今、サライの後ろのほうで、「命といふもの」というエッセイと絵を描かれています。


加古里子さんの作品も何となく思い出したような気がしました。
「だむのおじさんたち」も見たような記憶があり、いわゆる横に続く、科学絵本の何冊かは、世話になっていると思います。


そのあとの椎名さんの、「スーホの白い馬」の話は、子供たちの教科書で見ました。シベリア旅行の体験者である私としては、モンゴルの風土には親しみも感じ(朝青龍は好きではないのですが)、この話は興味深く聞きました。


最後の茂木健一郎さんとの、焚き火の前での対談ですが、鎌倉様もコメントされておられる通り「読み聞かせ」「安全基地」がキーワードとして残りました。子供たちの思考力の形成過程で、「わくわくする」感覚、「寄り道をする」感覚、大人に比べて情報量が少ない(大人でも全くない奴もいますが)がため、ピュアな対応ができるといったあたりは、全く同感といったところでした。


また最近の絵本(童話も含む?)作家のスケールが小さくなっているということも話していましたが、これはごく一部の人たちを除いて、世の中全てそういう風潮ではないのでしょうか。 せめてこれからの世を担っていく子供たちには、大きな夢・見方・考え方をして欲しいですね。
このところ世間を賑わしている、高校の社会科1科目のみの履修などという話は、論外だと考えます。(我々のころは、いわゆる地歴は、世史・日史・地理必修でした。)


親の膝の上で読み聞かせをする、焚き火をしながら話をする(同じものを一緒に見る)ということで、絆が深まるとの二人の話もよかったですね。


私自身は、親に読んでもらった記憶はあまりありませんが、だいぶ前に親爺様のブログに書いた記憶があるのですが、「雨が降ります雨が降る・・・」の歌詞の載った絵本の記憶が今も鮮明にあります。(本はある程度与えてもらっていたと思います。)
子供たちに対しても、それほど読んでやったということもありませんでしたが、年3回ほどの家族旅行の際には、かなり地誌・歴史・関連する文学関係なども講釈してきました。
ごく一部であっても、子供たちの記憶の中にあることを願ってはいるのですが(笑)


それにしても椎名氏と茂木先生は、兄弟とも言えるくらい似ていませか。焚き火を覗き込むように、少し下を向いているところなどそっくりです。