河川の細菌やウイルスの汚染は想像がつくのだけれど。

この記事のような人から排出されるであろう抗生物質やホルモンの自然への影響は今後かなり大きな問題になりそうですね。環境ホルモンとしての人間由来物質なんてのが。

以下記事
河川に抗生物質 初の全国調査 下水処理しきれず



 人や動物用の医薬品や抗生物質の成分が下水などを通じて流入、各地の河川を汚染していることが、東京農工大や土木研究所(茨城県つくば市)などのチームによる初の全国規模調査で27日、分かった。下水処理場で十分除去できない実態を示す結果で、同大環境資源科学科の高田秀重助教授は「濃度はそれほど高くないが、複数成分が一緒になった場合の生態系への影響などを調べる必要がある」と話している。

 高田助教授によると、抗生物質や薬には、生物の成長阻害や内分泌攪乱(かくらん)作用を持つものがあると指摘され、抗生物質が効かない耐性菌を生み出すことも懸念される。

 チームは平成16年と17年、使用量が多い抗生物質11種と、解熱・鎮痛剤などの医薬品14種について、それぞれ全国19の一級河川を対象に、河口近くの水中の濃度を測定した。

 抗炎症剤としてわれるサルファ系などの抗生物質成分は、19河川すべてで検出され、大和川(大阪府)と多摩川(東京都)、庄内川(愛知県)で、1リットル当たり354〜264ナノグラム(1ナノは10億分の1)と高かった。流域の人口が多いためとみられる。

 処方箋(せん)の必要がない医薬品の成分が比較的多いことから、主に家庭などで使用後、排泄(はいせつ)されたり流されたりしたとみられる。