副題:神の前に、神とともに、神なしに生きる

この著者をまったく知らなかった。図書館で借りたNHKスペシャルDVDの中でベットに半身を45度に傾けてキーボードを叩き、インタビューに応じている彼女がいた。

そして少し調べてみた。
前途有望な科学者であった、そして一時は尊厳死も選択した原因不明な病におかされた人でもあった。
この作品の前著はベストセラーだと言う事も分かった。そしてすでに沢山の著作があった。
そんな訳で直ぐに図書館で借りられた、この本を読んでみた。

小さい時からの写真が散りばめられている。ご本人が作られたという年譜が最後に置かれている。病気になられる前の経歴や結婚後のご家族の進まれた道を見ると、凄いとしか言い様がない。まさに美人優秀科学者である。そして病のために研究を捨てざるをえなくなる。

病の過程で宗教を考える、あるいは神にすがりつきたくなったのかもしれない。そして般若心経との出会い。
難解な般若心経を心訳として出されたのが「生きて死ぬ智慧」である。

養老先生も良く般若心経を引用される、そして彼女の訳を「無思想の発見」の中で評価していた。

科学者としての生き様をまざまざと見せ付けられた。
ちなみにご長男は39歳にして筑波大教授に就任している。
いのちの日記 神の前に、神とともに、神なしに生きる