おやじのぼやき

日々おやじが思う事。。。。。

2009年10月

A Beautiful Mind DVD 2002

A Beautiful Mind DVD
長男ライブラリーより

なんの情報も持たずに見た映画である。非常によく出来ていてノーベル賞研究者の半生を描いている。クライマックスのノーベル賞受賞式のシーンなどは統合失調症を乗り越えた夫婦愛を描きだしている。
ただ、同題の伝記の内容とは異なるとの事である。
以下ウィキペヂアより。
ジョン・フォーブス・ナッシュ・ジュニア(John Forbes Nash, Jr. 1928年6月13日 - )は、アメリカ人の数学者。専門分野はゲーム理論と微分幾何学。1994年、彼は他の二人のゲーム理論の専門家、ラインハルト・ゼルテン、ジョン・ハーサニとともにノーベル経済学賞を受賞した。また、ハリウッド映画『ビューティフル・マインド』は、彼の数学者としての偉業と成功及び後の統合失調症に苦しむ人生を描いた作品であり、このため世間での彼の知名度は高い。

ビューティフル・マインド [DVD]ビューティフル・マインド [DVD]
出演:ラッセル・クロウ
販売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
発売日:2004-07-07
おすすめ度:4.5
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目がさめたら沢の音  つり人社 2008 2000円

目がさめたら沢の音  つり人社 2008 2000円

15名の執筆者による別冊つり人「渓流」1996−2006にかけて掲載されたエッセイ等。
瀬畑雄三さんと高桑信一さんは複数の文章を書かれている。
瀬畑さんで始まり高桑さんで締めている。
最初の瀬畑さんの遭難記録でもあるし、本書の読みだしとしては読者に緊張感を与えてくれるし、源流釣行の厳しさを教えてくれる。

それぞれの沢登り、自然謳歌、渓流釣り、自分自身への対峙、葛藤だろうか。
軽いおちゃらけの文章もあるが、それはそれで楽しめるし、奥行の広い人生論にも近い文章もある。
単なる沢釣りと言ってしまえばそれまでかもしれないが、技術論だけでない自然からの恵みに裏打ちされた品のある文章に触れると幸せになる。


目がさめたら沢の音
目がさめたら沢の音
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夕凪の街、桜の国 こうの史代コミック原作 DVD

夕凪の街、桜の国 こうの史代コミック原作 DVD
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原作コミックが良かったので見た。非常に上手に流れているように思えた。
歴史の中に刻み込まれた傷が今なお癒えない現実を思い知らされる。
戦争、原爆、被爆者と言った言葉だけが残っていく歴史の中で生命が受け継がれている。
個人が国という枠組みの中で生きている、その個人の痛みや苦しみを分かち合えるのが共同体であろう。修学旅行でそして別の機会に訪れた広島の平和祈念館での胸の痛みを忘れてはいけない。コミックであろうが映画であろうが小説であろうが戦争が歴史に残す傷跡を後世に伝えるという文脈でこの映画は素晴らしいと思う。
2009年10月ノーベル平和賞がオバマ大統領に授与されることが決定した。核廃絶に対する貢献を期待するとの事である。是非とも広島、長崎を訪れていただきたいと思った。
またこの作品も英語版が出来ることを。


夕凪の街 桜の国 [DVD]
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一竿有縁の渓 根深誠 七つの森書館 2008

一竿有縁の渓 根深誠 七つの森書館 2008

月刊誌「弘前」、雑誌「渓流」等に掲載された文章。1997−2008
根深誠(1947− )の釣りにまつわるよもやま話。
一竿有縁は故佐藤垢石が津軽の須藤均治のために色紙に揮毫したものだそうだ。
根深さんの味わい深い釣行の必要条件とは、「まず第一に放流釣り場でない、天然魚が棲んでいる渓流であってほしい。そこでキャンプして焚火を焚き、なにがなんでも酒を飲まねばならない。この場合、飲みすぎて酩酊し、不謹慎な言動をとらないとも限らないので、他人に迷惑を及ぼさないような人煙耐えた渓流がいい。言うまでもないことだが、スギの人工造林地の渓流などは興ざめするので論外」 まったく同感である。
“木村英造と会う”(第4章 釣り旅の周辺、月刊「弘前」2000年10月号加筆)での根深さんと木村さんの会話が印象深い。山本素石の事、淀川下流域の絶滅寸前のイタセンパラの事、そして木村さんが淡水魚保護協会を解散し引退してから、自らパソコンを練習しホームページを開設してイタセンパラを守ろうとしていること。木村さんが根深さんに言う「ホームページなら1人でもやれる。これが人生最後の闘いになるだろう。もう長くはない。できれば、その間にもう一度君に会いたいな。君は無理をするな、ともかく70歳まで生きろ、そうすればまとまった仕事が出来る」

根深さんの文章はいつも軽い様で奥が深い、それはおそらく現場を知っていることと、膨大な読書量なのだと思う。その痕跡は文章のいたるところに何気なく現れているのだ。


一竿有縁の渓
一竿有縁の渓
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山里のごちそう話  谷川俊太郎 内山節 北沢正和 ふきのとう書房 2003


内山さんの名前があったので購入した一冊。
読んでみて、かなり得をしたなと思える一冊。
北沢さんと言う人が居て、そこに色んな人々が集まる。彼は公務員を辞めて職人館という蕎麦屋さんを信州ではじめた。その人繋がりの本である。
もちろん単なる蕎麦屋さんではないのである。北沢さんが書く、詩や哲学の名料理人である谷川さんと内山さんが、山里の食・詩・風土・・・・を、どんなご馳走にしてくれるんでしょうか、と。そして信州かたりべの会の活動なども紹介していく。

内山:関係をつくることのできる技が関係をつくるのですね。いままでは知識で関係をつくろうとしていた。略 自然との関係も技がなければ作れないですよ。
内山:農地とは、生産の場であり、農地で時間を過ごすこと自体が村の暮らしであり、また農地はそこを媒介して人と人の交流が生まれる場だと私は思っている。もっとはっきり述べれば、この三つの条件を満たすものが、本来の農地ではなかったかと。
北沢:俺は料理の勉強は料理本のレシピでなくて、谷川さんの詩とか視点、または多様なものとの関係とか、真理はひとつじゃないとか、そういう内山さんの哲学が、一番のレシピ集ですよ。だからこのお二人が書かれたり話されたりしていることがバイブルみたいなもので、反対にお二人が俺の料理の教祖ですよ。
北沢:内山さんが書いていた5つの信じるもの、いつの時代にも、自然の恵みをちょんと受けながら暮らしてきた、農業は続いてきた、手仕事の世界は続いてきた、生活をつくるちゃんとした労働は続いてきた、人間は何らかの形で共同性を持ちながら生きてきた、と。
谷川さんは、風土という文脈で自分は風であると、土のある場所に吹く風だと。そこで交流が生まれのだと。
また内山さんもお住まいのある上野村の活動をご紹介している。上野村には図書館が無いので行政に頼らない形で図書館づくりをはじめていると。もちろん語り部の会の様な活動もされている。

いずれにしても登場されている方々の読書量は半端ではないと感じた本でもある。


山里のごちそう話―食・詩・風土再考 (職人館調理場談義シリーズ)
山里のごちそう話―食・詩・風土再考 (職人館調理場談義シリーズ)
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たくさんいるのかな、夢兄妹

e3d174d7.jpgF1:小林可夢偉デビューへ ブラジルGP - 毎日jp(毎日新聞)
可夢偉という名前に反応したんです。
以前たしかスノボか何かで夢が名前に入った兄妹が居たように思います。


可夢偉君は23歳で長男と同じ歳だと思う。御兄弟にも夢が名前に入っているのだろうか。

可夢偉は当時思いつかなかったな(笑)
カムイ伝からかな。




画像は相田みつを 

こっちの高校の同窓会

先週末、同僚の出身高校の同窓会についていった。
高級ホテルのプールサイド、始まりは夜8時だが、いつも通りに
プログラムが始まったのは9時。当然我々が到着したのも9時ちょっと前。
今回の会は1979年卒が担当、すなわち卒業後30周年組。
母校への寄付集めと旧交を温めるためのようである。
バンドが入ってダンスは当たり前だとしても、ファッションショーと
ミス西アフリカ招待にはちと驚いた。
ファッションショーは女性モデルが9割と男性モデル1割というところだろうか。ミスおよびミセス向けの衣装だったと思う。
男性モデルは当然イケメンである(笑)

それにしても、女性モデルのスタイルの良い事。

会は12時には終わり(ホテルでなければ朝までだろうけど、音楽のため)
皆さ良い顔して帰っていきました。
デジカメが非力なためモデルさんの綺麗さが伝わらないかな?

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冗談? 平和賞

まあ、ダイナマイトのあがりの賞だからしょうがないのか?
実績に対してではなく、希望に対して賞を出すようになったわけだ。
まあ、佐藤栄作の例もあるから、こんなもんなのかな。

どうして、勲章とか賞って欲しいのだろう。
大体において公務員とか政治家が国の賞を貰うとという矛盾はないのかね。公僕なんだから。
沢山外貨を稼いで勲章もらったビートルズとかは分かるけど、なんで中曽根元首相が一番位の高い勲章を貰うのかね。

忘れられた日本人(宮本常一)の皆さんに差し上げたらよいのに。

備忘録
オバマ氏授賞理由要旨
ノーベル賞委員会が発表
 ノルウェーのノーベル賞委員会が発表したオバマ米大統領に対する平和賞授賞理由要旨は次の通り。
 一、オバマ氏は国際的な外交と協調を推し進めるため、並外れた努力をしている。核なき世界を構想し実現へ向け努力したことに対し、ノーベル賞委員会は特別な重要性を見いだした。
 一、国際政治に新たな環境を生み出し、多国間外交を再び中心に据えた。最も困難な国際紛争ですら、対話と交渉を解決の手段として優先させた。
 一、核なき世界の構想は軍縮と軍備管理交渉を力強く推し進めた。オバマ氏が主導権を握ったことで、米国は深刻な気候変動に対処する上でより建設的な役割を果たしている。
 一、オバマ氏と同じように世界から注目を集める人物はほとんどおらず、世界の人々により良い将来への希望を与えた。
 一、オバマ氏の外交は、世界を主導していくには、世界の国の大多数と価値観を共有して行動しなければならないとの考えに基づいている。
 一、委員会はオバマ氏の「今こそ地球規模の課題には地球規模で対応し、責任を分かち合うときだ」との訴えを支持する。(共同)

自炊

今住んでいるホステルのマネージャー夫妻は非常に温和で綺麗好き。
部屋に食事関連の機材を入れても良いということで、電子レンジ、トースター、電気ポット、電気鍋(ラーメン鍋?)を置いてある。

米もめし袋やレンジ用炊飯器で炊けるし、パスタもレンジで出来る。

週末に時間があったので煮卵に挑戦。
卵を茹でておいて、煮汁は鰹節とわかめのダシ(ともに粉末)、それに醤油と砂糖で煮てみた。
結構いけるじゃん。(笑)

煮汁はざるうどん(ざるがあるわけではない)の付け汁にした。

結構いけるじゃん。(笑)

パスタも最近はパスタと和えるレトルトの明太子とかツナマヨなんかがあるので色んな味が楽しめる。

アルコールは控えめにしているが、食べ過ぎに注意しないとである。
DSC00241DSC00246

ピクニックの準備 DVD 2006 恩田陸原作


夜のピクニック(水戸一高、恩田さんの母校での80kmを一昼夜かけて歩く行事の書籍、DVD化)の前日を題材に、登場人物それぞれの夜ピク準備。
9編のストーリーを違う監督さんが作りだしている。
なかなか面白い、BGMも良いかな。
わが母校でも強行遠足という行事がある。僕らの頃は105km(甲府―小諸)だった。
今は事故などがあったせいで80km程度になっているようだ。
ストーリーの中に、女生徒がお守りに彼氏の写真を入れて神社でヤンキーの神主さんに祈願してもらうシーンがあった。
ふと数十年前の自分や周りの男子生徒にタイムトラベルしてしまった。人生の最も青い時、夜空を見ながら、時に雨の中を足を引きづりながらゴールを目指す、そんな時、僕らは何を夢見て、何を求めていたのだろうかと。
星降る野辺山高原をひたすら歩いた時代を想い出す。

そう、それぞれの夜のピクニックがそこにあったのだ。


ピクニックの準備 [DVD]
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夜のピクニック(スマイルBEST) [DVD]
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耳をすませば DVD 2002

耳をすませば DVD 2002

ジブリの純愛物語
夢、悩み、将来への不安そして現実の中で生きざるを得ない自分。
ある種画一化した学歴偏重社会の中で自分の生き方を探す子供達。
自分の過去を思い浮かべながら感情移入してしまうアニメ。
思い通りにならない苛立ち、苦しみ。自分を取り巻く家族、友人、学校。

若者は夢だけで生きればいい。
貨幣だとか、世間体だとか考えないで。
それが出来るのは青い時代だけなのだから。
そして道に迷っても良い、きっと新たな道が見えるだろうし、自分で道を作っても良いのだから。
僕はラストシーンが好きだ。


耳をすませば [DVD]
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強行遠足新聞

母校のHPにありました。
サイズの関係で質を落としてUPします。

早く甲府ー小諸が復活してほしいですね。

野辺山で星を拾っていた時代が懐かしい。

台風が過ぎた後の大空にきっと星だらけでしょう。
強行遠足新聞_ページ_1強行遠足新聞_ページ_2

アフリカ・レポート 松本仁一 岩波新書 2008



多くのアフリカ関連の本が2008年のTICAD(東京アフリカ開発会議)に合わせて出版された様だ。この本もまさにそうなのだろうが、筆者のアフリカへの想いは愛情に近いのではないかと思う。氏の著作「アフリカを食べる」「アフリカで寝る」は興味本位のテレビ番組と違うアフリカを見せてくれる。僕の記憶に間違いが無ければ松本さんは1984年頃にナイロビで朝日新聞の特派員をしていたと思う。そして「沈まぬ太陽」の主人公モデルの小倉さんもJALのナイロビオフィース(JALにアフリカ路線はないのだが)にいらっしゃったのではと。(間違っていたらごめん)
さて、今回の書であるが、読みだして胸が苦しくなる。アフリカと言う単語でアフリカの国々を語ってはいけないとは思うのだが、残念ながら松本さんのレポートが多くは的を得ている。特に酷いジンバブエの経済、オイルや鉱物資源利権に政治家汚職がはびこる(農産物利権も当然あるだろう)。松本さんによれば、問題の無い国はボツワナだけであり。次に良いと思われる(国づくりに意欲があるが、運営手腕が未熟で進度が遅い)のはガーナ、ウガンダ、マラウイなど10カ国ていど。その次のカテゴリーは政府幹部が利権を追い求め国づくりが遅れている。そして最後のカテゴリーは指導者が利権にしか関心を持たず、国づくりなど初めから考えてない国家、だと。
さらに現在の市場主義がアフリカ全体を覆っている、中国のアフリカ進出は資源獲得、中国人労働者雇用、そして中国製品の市場開拓が狙いである(もちろん他国も程度の差こそあれ同様だろうが)と本書は指摘している。さらに国を捨てるアフリカ人を日本、パリで取材している。そこから見える彼ら母国の現状。
本書における若干の明るいアフリカの未来は、NGO活動やアフリカで活動する日本人社長の紹介である。
本書を読み終えて思った。
他人に勝手に引かれた国境線の中に閉じ込められ、イデオロギーに翻弄され、貨幣経済のなかでGDP等の数字で語られるアフリカの国々の悲劇である。現在でも多額のODAがアフリカ諸国に流入し、民間の援助も入っている。果たして本当に国の援助は現地で役立っているのか?先進国と同じ価値観や経済システムを無理強いしていないのか?


アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書)
アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書)
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おやじのぼやき

おやじのぼやき

50歳
二十歳から数えて30年。当たり前である。
二十歳までの人生と二十歳以後の人生、特に分けて考えなくてもよいのかもしれない。
でもどうしても分けざるを得ない自分が存在する。
人それぞれ区切りとなる節目の様な時があるだろう。その節目がたまたま二十歳だっただけである。
二十歳、明らかに自分の生き方が変化した。あるいは生きる事を止めようとも思った。
そこから30年という月日が流れた。

遊びながら大学や大学院を過ごし、適当に金を稼ぎ、結婚し、子供ももうけた。
家も中古だが親のためだと思い、そして故郷に住むつもりで30歳で購入した。
だが、親父の死は、俺には好きに生きろという暗示だったのだと今は思う。
再び東京に戻り、また好き放題しながら今まで来てしまった。
多くの人に迷惑をかけ、まさに生かされている自分がある。

自分の歩いてきた道を否定するつもりはないが、人生50年と言われた時代を考えれば、おまけの人生が横たわっている。
さて、どれだけ利他的に生きられるのか。

内山哲学の様に、循環する時間の中で何かを蓄積出来るような自分を果たして形成可能なのだろうか。
色んな書物から色んな大切な事を学んだ、そして色んな地域の多くの利他的な人々にも教えをいただいた。

科学や技術が必ずしも人々を幸せにしないことは今や明らかな様に思うし、経済という文脈がどの程度人々を豊かにするのか分からない。
そんな事を西アフリカの国で考えながら時間が過ぎて行く。2009年10月6日

さて、どんな未来を夢見ながら歩こうかな。
いつも夢想人。
土に係わりたいとは切実に思うんだな。
自然資本者に今からなれるだろうか。。。

アビエイター DVD 2005

長男コレクション


米国の大富豪 ハワードヒューズ(1905−1976)の生き様を描いた映画。
映画製作、航空機産業への参入、技術者としても経済人としても天才だったのだろう。
今でも彼の名前を冠した巨大と言ってもよい医学研究所がアメリカにはある。
技術開発が発展への基盤となった1940年代からのアメリカを映し出している。空を制したものが世界を制する。パンナムとTWAとの議会を巻き込んだ抗争。ハワードヒューズの公聴会での逆転サヨナラホームランとでも言うような自由競争への執念。
やがて精神を病んでいく姿も何かアメリカを象徴しているように見てしまった。
Way of futureという言葉のリフレインで物語は閉じていく。未来への道。
ふと思った、今、科学と技術だけが未来を本当に作るのかと。


アビエイター 通常版 [DVD]
アビエイター 通常版 [DVD]
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そのときは彼によろしく DVD 2007 原作 市川拓司

そのときは彼によろしく DVD 2007 原作 市川拓司

原作を読んでから、だいぶ経つ。
子供の時の体験は大人になっても記憶の中に埋もれる事はあっても、消え去る事はない。
市川さんの本を何冊か読んで思うのは、心の透明感というか清涼感である。
多くの映画はその原作を超えられていないと僕は思う。でもこの作品は違った。
自然、生老病死、他者との関係性。ゴミすらがかけがいのないモノとして命が吹き込まれていて使用者として人間達に語りかけている。
フランダースの犬、ネロとパトラッシュ。アントワープの大聖堂で天に召された命が再び地上に降り立つ、そんな映画なのだ。フランダースの犬を読んだり映画で見た方には理解していただけるだろう。
子供達の秘密基地、犬のトラッシュ。水草屋さんTrush、配達用のワーゲンのナンバーは53−53.
生老病死を循環する時間としてこれでもかと言うほどに映像に埋め込んでいる。沈む夕日、昇る朝日、そして繰り返される日々。
また、この作品を見るだろう。そして新たな感動を得るのだろうと思う。

原作を読んだ時の感想を記しておこう。2008年2月
そのときは彼によろしく 市川拓司 小学館 2004
既に映画化されDVD化もされているとの事。DVDを見た知人が泣けた(感動した)との事で原作を読む。
1962年生まれの市川さんの感性は年齢も近い事から非常に身近に感じられる。大きなゴミ捨て場、小学校や中学校での帰宅時のみちくさ、少ないながらも存在する小川や池、そして其処に棲む植物や動物達。
14歳の多感な少年少女の交友、30歳での再会そして。。。
全ての人が通り過ぎる時代、初恋、恋愛、失恋、別離、今は瞬時に過去となり時に忘れ去られる。しかし、忘れようとしても忘れる事のない時代は確実に存在す る。二人の男の子と一人の女の子を中心にした世界がキラキラとそして切なく今を過去にしていった。しかし15年後の未来は確実にその過去から創り出され る。友情や恋愛だけでなく、親子愛、特に父子愛の描写も物語を大きく彩っている。こんな描写にオヤジは弱いのである。

阿部夏丸さん、川上健一さん、梨木香歩さん、湯本 香樹実さんと共通する温かみがあるけど、市川さん独特の世界も良いですね。
通勤電車では絶対読まない事をお薦めする。
布団の中で号泣である。

ちなみに映画のロケ地の一つは山梨県甲斐市(元の双葉?敷島?)
http://loca.ash.jp/info/2007/m2007_sonokare.htm

廃バスとため池が良い。


そのときは彼によろしく スタンダード・エディション [DVD]そのときは彼によろしく スタンダード・エディション [DVD]
出演:長澤まさみ;山田孝之;塚本高史
販売元:東宝
発売日:2007-12-21
おすすめ度:3.5
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読書と映画三昧

土曜の夜は、同僚にお供してこちらの高校のファンドライジングの同窓会、要するに、母校のために一肌脱ごうやという会を見学。
一流ホテルのプールサイド。この話は後日また。

さてさて、極楽の様な週末は読書とDVDでしょうか。

読みたい本を読み、見たい映画を見る。

腹が減れば、適当に飯を作り食す。
眠くなればその場で一休み。

きっとこんな生活を毎日していたら早死にするんでしょうね。(笑)

まあ週末位は許していただき、ボケそうな(すでにボケているか)頭を
活性化(曖昧な言葉だな)するのであります。

ではまた読書の続きです。

インフルエンザ パンデミック  河岡義裕、堀本研子 講談社ブルーバックス 2009年9月

インフルエンザ パンデミック  河岡義裕、堀本研子 講談社ブルーバックス 2009年9月

やっと出たという感じ。まさに本当の研究者が現時点で分かっていることをほぼ網羅している。
これまで、研究者という肩書だけで、インフルエンザ研究すらしてない輩が恐怖をあおるだけの書を乱造していたが、本書を読めば、いかに多くの読者が間違った知識や情報に翻弄されたか理解していだけると思う。
ブルーバックスであるので、理科好きの人に若干アフィニティーが高いとは思うけれど、一般の方も細かい所を省いて読んでも十分に新型インフルエンザの状況が分かるだろう。
新型インフルエンザ(いつまで新型という言葉を使うかは、筆者も気にしている)が季節性インフルエンザと同等な病原性という事はなく、明らかに新型の方が病原性が強い事、おそらく今冬にも流行があることなどを丁寧に説明している。また日本発の有望な治療薬
も期待されていることも書かれている。もちろん臨床試験等で認可までに時間はかかるのであろうが。残念ながら、粘膜免疫に関してほとんど言及がない。すなわち現行の注射のワクチンではインフルエンザウイルスの侵入門戸である気管粘膜等にはウイルスを排除するIgAを主体とする抗体は誘導出来ない、誘導出来るのは血中のIgGを主体とする中和抗体のみである。そのための完全な感染防御ワクチンとはなっていないのだ。本邦においてもワクチンの経鼻投与による粘膜免疫誘導ワクチンの研究がかなり進んでいる。


インフルエンザ パンデミック (ブルーバックス)
インフルエンザ パンデミック (ブルーバックス)
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未来についての想像力 内山節 農文協 2009

未来についての想像力 内山節 農文協 2009

副題:農ある世界への構想

本書は農文協(農山漁村文化協会)創立70周年記念の講演録「未来への創造力―農ある世界への構想」
タイトルの想像力と講演タイトルの創造力との使い分けは今一つわからないが、内山さんのブレ無い思想が心地よい。
過去から我々が何を学んできたのか?あるいは何を無視してきてしまったのか。
他者との関係性の中で生きている我々は、実はその本質的なところで自然との係わりの中で生かされているという事を忘れがちであり、多くの人が忘れ去っている。
これまでの内山さんの著作が最後に記載されているが、その抽出物が本書に分かりやすく綴られているように思う。ほんの40ページほどの小冊子とでも言って良い本書だが、非常に濃厚で滋養のある内容だと思う。労働とは、時間とは、自然とは、生きるとは、そして死とは。


未来についての想像力―農ある世界への構想
未来についての想像力―農ある世界への構想
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おそまつ

asahi.com(朝日新聞社):秋季高校野球の決勝中継、許可せず 山梨県高野連 - スポーツ
山梨の高野連って何を考えているんでしょうかね?
時代錯誤?
たんなるボケ?
TV中継で研究されて負ける様なチームなら甲子園に出るのも
恥ずかしくないか?
高校球児の家族だって球場に行けない人が居て、息子や孫の活躍を見たいだろうにね。

源流遡行 松原恒之 鳥影社 2004

源流遡行 松原恒之 鳥影社 2004

自費出版だろうか。タイトルに惹かれて購入。
本書からは筆者のプロフィールが覗えないが、源流釣りをこよなく愛する釣り人であり
単独での源流行の記録。
林道の車止め(今回は崩落でその手前)から源流を目指す。多くの釣り人が同じ指向であろう。そして、藪をこぎ、滝を高巻き、時にザイルを使いまだ見ぬ大岩魚を夢想する。
釣りをしない方にはなかなかご理解いただけないかもしれない情景だろうが、釣り師にとっては感情移入してしまうような仮想現実だろう。
あとがきで筆者は書かれている、もう数釣りでない釣りをしたいと。これが釣り師の究極の悟りかもしれない。そして砂防堰堤やダムで痛めつけられた渓を後世に残したいと。
この様な釣行記録が未来において、古き良き時代と言われない環境を筆者も含めて多くの釣り人が願っていると祈りたい。


源流遡行―沢釣りの記録
源流遡行―沢釣りの記録
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デモクラシーとビューロクラシー

デモクラシーのコスト (内田樹の研究室)
ブログリーダーに溜まっていた内田さんの文章を斜め読みしていて、なるほどと思った。
「官僚の判断が仮に99%ただしくても、1%の誤りを犯すことがある。だが、そのとき彼らは「勝率99%」を理由にして、その1%の誤りを決して認めない。
民衆の判断は多くの場合誤るが、彼らは「何だかこの政策はうまく行っていない」と感じたら、100%の確率で意見を変える。
ビューロクラシーとデモクラシーの差はこの1%の差にしかない。そして、その1%が国家存亡の分岐点になることがあるという経験知が私たちをデモクラシーに導いたのである。」引用ここまで。

利他的であるべき官僚と利己的である民衆の違いはまさに1%なのだろう。

でも、デモクラシーのコストは日々上昇していっているのではと思ってしまうのである。

ネタ切れ(笑)

雨マスと儂

もう10月ですね。おいらも50。一昔前は人生50年
戦時中は人生20年。

P1010896sわし

楽しそうです

南アルプス子どもの村小学校:教科書使わず、独自の授業−−来月開校 /山梨 - 毎日jp(毎日新聞)
養老先生や藤原正彦氏は教育には強制が伴うと言われていますが、こういう学校がある方が多様性という文脈でよろしいかと。
なぜ算数や物理を習わねばならないかと自分で考えながら進むってのが良いですよね。こんな学校が増えると、周りの人も楽しいんじゃないかな。
教育が結局は国を作るわけですから、無駄なダムや公共事業をどんどん止めて教育分野に支出すべきだと思うわけですよ。
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