おやじのぼやき

日々おやじが思う事。。。。。

2009年06月

ベルギーとフランスの違い

発信箱:ベールの問いかけ=福島良典(ブリュッセル支局) - 毎日jp(毎日新聞)
非常に的を得た視点だと思う。
両国の違い、西欧における宗教の占める位置や考え方。
多様で多元であるはずの国家とか共同体というとらえ方が実は国境一つで明らかに違ってくる。
ほんの2年だけベルギーに住んだのだが、おいらはベルギー人のもつあいまいさとある種の大らかさ、そして折り合いをつけていく国民性というべき姿が非常に好きである。

もちろん、ベルギービールはさらに好きであるが。

DVDみまくり

最近ノートPCで見ております。
ダイハード4編
300
アマデウス
ブタのいた教室
夜のピクニックは先日書きましたね。

ちょっと眼の調子が悪く本が読めないのでしょうがなく。。。。
ラジオはマイケルの突然死を流し続けています。
BBCアフリカですが、やはりマイケルは英雄であり天才でしょう。

ロシアのアフリカ戦略

中国や韓国だけではない。すべての国がアフリカの資源を狙っています。
その見返りに貧困や内戦がなくなればよいのですが、そう簡単にいかないのが市場経済なのでしょう。
人の欲というのはきりがないようです。

以下サンケイ

“エネ帝国”構築へ布石 露大統領、アフリカ歴訪
2009.6.27 19:25

 【モスクワ=遠藤良介】ロシアのメドベージェフ大統領が26日までの4日間、エジプト、ナイジェリア、ナミビア、アンゴラのアフリカ4カ国を歴訪し、石油・天然ガス開発や原子力分野の協力などに合意を取り付けた。中国や欧米がアフリカ諸国での地下資源確保に攻勢をかけている中、資源・エネルギー分野での世界的覇権を狙うロシアもこの地域での開発事業に積極的に参入する思惑だ。

 ロシアが今回、最も重視したのはアフリカ経済の牽引(けんいん)役と期待され、「ガス版OPEC(石油輸出国機構)」構想の参加国でもあるナイジェリアだ。ロシア国営ガスプロムはナイジェリアの国営石油と石油・天然ガスの探査から輸送までを担う合弁企業の設立で合意。天然ガスパイプラインの敷設や生産設備の建設に25億ドル(約2380億円)を拠出する方針を示した。

 ロシアはナイジェリアからアルジェリアを経由して欧州に至る天然ガスパイプラインの敷設に野心を抱いており、地下資源でのロシア離れを進める欧州市場を握り続けたいたい考えだ。

 原子力でもナイジェリアと協力協定の締結にこぎつけたほか、ナミビア、エジプトでは原子力発電所の建設に積極的に参入する方針が伝えられた。ロシアは原子力を石油・天然ガスに次ぐ“エネルギー帝国”の第3の柱と位置づけ、発展途上国を中心に原発の受注に躍起となっている。ナミビアでは、核燃料に必要なウランの開発権益も確保したいところだ。

 東西冷戦終結でアフリカでの旧ソ連勢力圏は崩れ、この間に中国の影響力が急速に高まっている。政府機関紙ロシア新聞は「アフリカでのすべてを失ったというのは正しくない。アフリカに回帰することは可能であり、世界が(経済)危機にある今こそ必要だ」と失地回復を鼓舞している。

帯状疱疹

歳をとると、いろんなところが痛んでくるものです。
再発しました。
日本で以前処方されたボルトレックスというお薬が見つからないので
アシクロビルを買って飲みました。
もしかすると大きな薬局や大学近くの薬局には売っているのかもしれません。

おいらの場合、なぜか頭皮が痛むのです。
以前人間ドックのついでに受診したら、症状を説明しただけで帯状疱疹と診断がついてしまいました。
そして、薬も速効。

昔は無かった薬ですから、幸せといえば幸せですね。

老いることになんら不満はないのですが、「痛み」はいやですね。

痛みのない静かな老後を期待しているのですが。。。。

100年に一度?

地球規模の経済危機だと世界のニュースが言っている。
(おもに資本主義世界だけなのかな。。。)
あたかも天災の様に、人ごとの様に、自然に危機が起こったように
報道している。
よく考えなくてもわかるのに。
経済というものは人間が作り出したシステムであり、それを動かすのも
人である。
市場経済を絶対のものとして、貨幣が全てを支配する世界を生きているわけだ。
社会主義とか資本主義とかいう文脈を超える生き方があるのだろうかね?

いわゆる途上国に暮らしていると、確かに貨幣の絶対権力をひしひしと感じはするが、果たして、幸福とは何か?と聞かれた時になんて答えればよいのか困ってしまう現実もあります。

ちょっと郊外にでれば、家族が食べる分だけ農業をし、何らかの現金収入を得る方法を考えて、子供の教育や家財へ変換していく。

寿命も短いでしょう、病気も多いでしょう、
でも、なぜか、そんな暮らしをしている人が羨ましく感じてしまう
今日この頃なのであります。

愛の領分 藤田宜永 文春文庫 2004

愛の領分 藤田宜永 文春文庫 2004

単行本2001文藝春秋
藤田さんの直木賞受賞作品
男と男の出会い、別れ、そして当然そこにある男と女の出会いと別れ。
それは運命なのかそれとも偶然なのか。別れは必然なのか、そして男と女のどちらかに責任があるのか。
仕立屋の淳蔵を取り巻く世界、そこには運命にも似た人生が用意されていた。
東京白金と信州との間で繰り広げられる男と女の少し悲しい物語。
果たして、愛に領分があるのだろうか。愛の領分を分け合える二人だけが幸せになれるのだろうか?
文庫の後書きの後ろに、自伝エッセイ、母親の顔として、藤田さんがご自身をアダルトチルドレンだと告白し、お母様への想いを書き綴っているのが興味深い。また小池真理子さんのとの出会いにも触れている。


愛の領分 (文春文庫)
愛の領分 (文春文庫)
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ラストコンサート DVD

高校時代に映画館に来たらしい。
見たような気もするが、見ていないような気もする。
ただ、BGMはしっかりと聞き覚えがある。
音楽を諦めかけている中年ピアニストと余命いくばくかもない少女。
ピアニストはいつしか少女に心を開き、少女を愛するようになる。
そしてピアニストとして再起をはたす。
ありがちなストーリーだと言われればそれまでであるが
映像に映し出される自然と街の風景、ピアノの音色、
そしてファーストコンサートがラストコンサートに
名作であることに間違いない。
30年以上前の作品が色あせていないのだから。

ラストコンサート [DVD]
ラストコンサート [DVD]
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動物 生きるということ

山梨県早川町・南アルプス邑野鳥公園のブログ: 【シジュウカラ日記】
心臓の弱い方は見ない方がよいかもしれません。
動物が生きるということを人間に教えてくれるようです。可哀そうというのは単なる人間の発する言葉であって、生物界ではあまり意味がないのでしょう。人間から見ると蛇は嫌な動物なのかもしれませんが、動物界では必要不可欠の存在なのだということが、的確な文章で書かれています。生物とは何か、永遠の人間の課題なのかもしれません。

臓器移植法が単なる人間のエゴにしか思えないと思っていた矢先の、良い記事でありました。

夢工房 ヤマアジサイ

ショップブログ
今年もお世話になった夢工房さんのブログ。可憐なヤマアジサイを沢山紹介しています。

求愛 藤田宜永 文春文庫 2001

求愛 藤田宜永 文春文庫 2001

単行本1998文藝春秋

リハビリ中のプロ野球投手達郎と球団通訳の妻でピアニストの千香子の物語。
ともにスペシャリストとしての人生を歩んでいるのだが、やはりどこか世間離れしている姿が見える。それがまた小説としての楽しみを増してもいるのだろう。
年俸でのみはかられる野球選手の価値、演奏でのみ評価されるプロピアニスト、そんな二人の愛の行方はあまりに悲しい。
恋愛にプロセスがあるということは始まりがあり終わりがある。それはどんな恋でも同じなのだろう。しかし、そこに「死」を存在させることがはたして。。。



求愛
求愛
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教育はビジネスではない

株式会社立大学の末路 (内田樹の研究室)
再婚されたばかりに内田先生のまさに的を得た指摘だ。株式会社大学同様に独立法人化された大学もまさに同じであろう。
以前紹介した岐阜大学学長をされた黒木先生の本でも、まさに経営原理主義から来る弊害を書き綴っていた。
日本の未来を本気で考えるのであれば、まさに教育をオープンにして、限りなくフリーに(無料化)することが重要であろう。
家計に占める教育費の割合は、確実に少子化への道を進めているように思う。
教育には強制が伴う、それは、国、いや全世界を見据えた歴史の中で必要不可欠な国策である。それは思想教育でも宗教教育でもなく、まさにリベラルアーツ(教養教育)である。そして哲学(愛智学)なのだろう。
偏差値だけのつまらない教育から、芸術、芸能分野等の技能をき育てる教育に移行しなければ、日本はただの事務屋さん国家として崩壊するだろうな。

川村記念美術館

娘がこれだけは見ておけという。
今世紀もうこれだけの作品を一度に見ることができないのだという。
マーク・ロスコ。

娘はすでに3度も足を運んだという。千葉の佐倉まで。

はっきり言って、わからない。まったくわからない。
でも素晴らしい美術館である。
自然に囲まれた品の良いたたずまい。

現代アートだけでなく、ルノワールやシャガール、ピカソなどもある。

庭には四季の花が咲くのだそそうだ。

またゆっくり訪れたいものである。
ちなみに、この美術館はDIC(大日本インク)の関連で、高校の同級生が現在課長をしている。早くわかっていれば優待券を沢山もらったのにと後の祭りであった。

そうそう、何気に山アジサイが咲いていたのも良かったな。DSC00089DSC00090DSC00093DSC00098DSC00103DSC00104

後世のためにメモ

県林業公社、債務超過が2億円に拡大
数字の遊びと、責任転嫁にしか読めないけどね。親方日の丸ってのはこのことでしょう。
よくこれで単年度黒字なんて発表するよな。儲かりそうもないから所有者に戻すんですね。

以下記事
2009年06月19日(金)
県林業公社、債務超過が2億円に拡大
木材価格低迷で2年連続
 県林業公社の2008年度末の負債総額は資産総額を上回る267億8千万円で、2億600万円の債務超過に陥っていることが18日分かった。木材価格低迷が背景にあり、収益が見込めない森林で事業を取りやめたのが要因。債務超過は2年連続で、同公社が目指す公益法人移行に向け、抜本的な債務解消策が求められそうだ。
 同公社は借り上げた民有林で木を育成し、売り上げを所有者と分割する分収造林事業を展開。しかし、外国産木材の輸入増加で木材価格は低迷。収益が見込めない森林に関しては、07年度から所有者に期間満了前に返還しており、08年度は計96ヘクタールの森林(1億3700万円相当)を返還した。
 08年度の木材市場価格を基にした資産総額は265億7300万円で、前年度から6600万円増えたものの、負債総額も267億8千万円と1億9400万円増加。債務超過は2年連続で、前年度の7876万円から2倍超に膨らんだ。
 一方で、収益の見込めない森林を07〜08年度の2年間で約330ヘクタール繰り上げ返還したことで、総務課は「後年度の利息分2144万円を軽減できた」と強調。08年度の経常収支は1820万円の黒字となった。単年度黒字は2年連続。
 同公社は公益法人への11年度中の移行を目指しているが、公益法人は2年連続で債務超過となった場合、解散しなければならない。このため、融資額が借入金の6割を占める県は、債権放棄などを含めた債務圧縮策を検討。総務省や林野庁などでつくる検討会も対応を協議している。

CUBE DVD 1999

単なるホラー映画ではない。
人間の本質と個人の本質が人生という哲学の海の中で泳いでいるようである。
重なりあうキューブ(立方体)、それはルービックキューブと言えばわかりやすいかもしれない。
そこに閉じ込められた人々が何を考え、どう行動するのか。
娯楽映画なのだと思って見ていたら、実は自分の生きざまを顧みることになってしまった。
人生の出口というものがあるのか、ないのか、
それは見た方々の心の中にあるのだろう。





CUBE [DVD]
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夜のピクニック DVD 2007

恩田陸さんの同名の小説の映画化

小説はまさに青春小説に名を刻まれてよい名作。
そして自分の青春の一ページと同調していた。
それは自分の母校も同じ歩行祭(強行遠足)があったからでもある。

映像は決して小説に劣るものでなく、淡々と歩く若者の喜怒哀楽が
うまく描かれていたと思う。
戻ることのできない青春の道が今歩いてきた道であり、未来は歩いている
先に見える道なのであることが映像でリアルに表れていた。

誰もが持つであろう、あの日、あの時の心の動き、想いが伝わってきた。

ちなみに甲府一高のそれは、甲府ー小諸の105kmであった。
野辺山で星を拾い、臼田で握り飯をいただく。そして翌日、足を引きづりながら校庭に集合して遠足は終了となる。まさに2昼夜の夜ピクである。

夜のピクニック 通常版 [DVD]
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夜のピクニック
夜のピクニック
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ストロベリー・フィールズ 小池真理子 中央公論社 2009

ストロベリー・フィールズ 小池真理子 中央公論社 2009

2007年から2008年に読売新聞朝刊に掲載された長編に加筆修正。

鎌倉を舞台に1人の医師であり後妻として娘を持つ母として生きる女性の物語。
そういえば「恋」のラストシーンも鎌倉だったように記憶している。また他の作品にも鎌倉が登場する。小池さんは鎌倉を愛されているのだろうか。

小池さんの小説に登場する主人公(女性)は必ず翳がある。そしてハッピーエンドでは終わらせてくれない(二人の季節、はそうでもないが)。
今回も女医夏子の幸せは一体何なのかと。ちょっとエンディングが寂しかったな。
痴呆症の症状が出始めた夏子の母親、そして自身の子供のいない夏子、なぜか夏子が小池さんに見えてきてしまうのは私だけであろうか。

これはどうでもよいことなのだが、夏子が品川駅前の高層ホテルに宿泊するのに横須賀線でなぜ東京駅まで行かれるのだろうか?品川駅で良いのではと思う、あるいはタクシーをどうしても使うのであれば新橋駅でもよいのだけれど。。。。


ストロベリー・フィールズ
ストロベリー・フィールズ
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樹下の想い 藤田宜永 講談社文庫 2000

樹下の想い 藤田宜永 講談社文庫 2000

97年同名 講談社
初めて藤田さんの小説を読んだ。小池真理子さんのご主人だということも知った。
花材屋 平賀誠吉48歳、華道の家元代行向山絹子46歳 その出会いは26年前。
その26年間が短いのか長いのか?青春という一こま、読まれなかった手紙。
小池真理子さんが女性の感性での恋愛小説であるのなら、藤田さんのそれはまさに男性からの感性の作品でしょう。違和感なく受け入れてしまいます。
癌におかされながらも、最後の仕事として花材を集める、そして家元は花材に新たな命を与え作品とする。そこに生と死が横たわります。そして循環する時間があるとすれば、技術や文化が弟子に伝承されていき、蓄積されていく芸術がそこにあるのでしょう。
こんな言葉を家元にはかせる、桜に関して、「本当に美しいものって、とても無防備で無軌道なんですよ。だから、誰をも感動させる力があるの」と。
「美」を追い求めていくことがひとつの人生でもあるのだろう。


樹下の想い (講談社文庫)
樹下の想い (講談社文庫)
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水の翼 小池真理子 幻冬舎 1998

水の翼 小池真理子 幻冬舎 1998

397ページにもおよぶ長編であるが、一気に読み終えた。
そして、やはり誰かが死ぬ。そこに小池文学の特徴があるのだろうか。

愛と人生、生老病死の世界。そして小池さんが拘っているであろう70年代、学生運動。
木口木版画という芸術の世界に生きる柚木、その妻紗江、その芸術の世界に入ろうとする東北大生の寺島東吾。仙台を舞台に展開する美と愛と心の葛藤。
小池さんにとっての「死」とは何なのだろうと考えさせられた作品でもあった。



水の翼
水の翼
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2009年6月5日鳥取

一時帰国中に休暇を取り鳥取へ。
3月23日に亡くなった恩人の墓参り。
空港を降り、タクシーで巨大スーパーマーケット(俺がいたころは無い)
に行き、花、お線香、酒を買う。
仏花と大好きなカスミソウを一緒に。

江津というところにあるお墓をお嬢さんに案内してもらい
俺だけ一時間ほど墓前でドクターと飲む。
もちろん1時間で語りつくせるような話でもなく、1時間でお礼を述べるのにも不十分ではあるが。

夜は笹寿司でご家族と食事し、二人のお嬢さんと「渚」で飲む。
隣に今もドクターがいてしゃべっているような静かなカウンターが
そこにあった。
渚のマスターも今は天国で、ママがカウンターの中で一人たたずんでいた。

お墓の裏のほうにある大木がお墓を守ってくれるようであった。

DSC00054DSC00061DSC00064

山アジサイ

一昨年に続き高知の夢工房さんから格安で買わせていただいた。
うまく地植えまでいけるとよいのだが。
そして再来年くらいに庭で、挿し木ができれば。

DSC00067

まったくもってその通り。林野庁の廃止 関連団体の廃止

林野庁の林業暴走 : 「全国植樹際」と国土緑化推進機構 - livedoor Blog(ブログ)
個人的に思うこと。植樹祭に天皇陛下を連れ出すのは止めて欲しいです。陛下は林業振興を望まれているのでしょうか?ブルーギルの本邦への移入に関してもご自身が関わったことの非をを認めるようなナチュラリストであるのですから、人工林での森林環境破壊を憂いているのではと想像します。
林業は存在してよいと思っております。
ただし、このブログの平野さんが書かれる通り、現場に精通した地元に直接投資した方が良いのです、そして汗水たらして働く若者に未来を託すのです。机の前でPC叩いている税金泥棒ジジイ達の給料はいらないのですよ。

マッサージ機

以前は温泉などにしかなかったように思う椅子型マッサージ機。
量販店なんかでも高いものだと50万円位の値札がついていて
ロボットの様ですよね。
羽田空港にもあって10分200円。
クレジットカードラウンジは無料。
ドバイのマイレッジラウンジにも1台あって無料です。
ビジネスラウンジにはあるのかどうか未確認。
足や腕も空気圧でマッサージするすぐれもの。
おいらの場合、右肩が異常にコルのです。
市中の人間がやってくれるマッサージは30分で3千円位はするので
なかなか行けません。
でも、さすがにマッサージ機も人の手にはかないませんね。

携帯指圧機が早いこと出来ないかと思う今日この頃。

肉体のファンタジア 小池真理子 集英社 2001

骨から始まり子宮で閉じる。
その間には、指、歯、顔、乳房、唇、毛、目、贅肉、臀、背中、声、皮膚、鼻、爪、舌、臍がある。
小池真理子さんの感性がまさにドライに、時にウエットに書き綴られる。
そしてエロティックでもあり中性的でもある。

ふと読み終えて思ったのは、そこに、常に小池さんの本の中で扱われる性愛の根本部分である男性自身がタイトルとして存在していない事である。
いったいどうしてなのだろうかと、また小池作品を読み続けなければならない。


肉体のファンタジア
肉体のファンタジア
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鳥頭紀行 ジャングル編 西原理恵子 勝谷誠彦 スターツ出版 1998

西原さんの漫画と勝谷さんらの文章(カメラマン)で綴る、アマゾン釣りの旅と一部台湾編。

釣りする小説家が開高健であれば、釣りする女流漫画家は西原理恵子女史であろう。

それにしても波乱万丈の旅であり、酒、酒、そしてたまに仕事という羨ましいばかりのストーリーである。
開高さん的には「オーパ」なのである。

この旅で鴨志田さん(ビデオ担当、故人)は西田さんにプロポーズし結婚することになり、その後離婚、喪主として葬儀を行ったとされる。

西田さんも勝谷さんも、今や不動の地位をメディアで築き挙げたように思います。更なる飛躍を期待しています。


鳥頭紀行―ジャングル編
鳥頭紀行―ジャングル編
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「忘れられた日本人」英訳

2009年5月30日(土)朝日新聞の土曜版の記事
ジェフリー・アイリッシュさん(48歳)と言う方の記事があった。
民俗学研究者であり土喰(つちくれ)小組合長だそうだ。
アレックス・カー氏にしても、アイリッシュさんにしても
日本をこよなく愛する日本国籍でない人が多数いる。

そして、宮本常一の名著「忘れられた日本人」を英訳して今年の秋に
アメリカで出版するという。

宮本常一が最後までおそらく悩んだ「進歩とは何か、発展とは何か」を
共同体という文脈からもう一度「考える」事が市場経済原理主義に対抗する
唯一の方法ではないかと老いぼれオヤジは考えるのである。

早く英訳本を見てみたいものだ。


忘れられた日本人 (岩波文庫)
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犬と鬼―知られざる日本の肖像
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大人借り

長男がレンタルCDとDVDが安い期間だということで
ナツメロやらおくりびと等等を借りまくる。

当分これで楽しめそうである。
もちろん読書が最優先ではあるが、映像や音楽もたまには栄養にしないと
偏りが生じる(って、十分に性格的人格的に偏向しているのだけれど)。

娘が帰ってきたので、昼飯を皆で食べ(二男は簿記の試験勉強だそうで、先週は5人で安楽亭であったが)、千葉の川村美術館に今世紀ここまで纏まった作品を見れないといわれたので、火曜日あたりに見に行く事にする。

老いては子に従えである。

オヤジは山紫陽花の挿し木をして、再来年の開花を夢見ているわけである。

そんな週末を過ごしてみた。

サイバラ式 西原理恵子 山崎一夫 白夜書房 1995

西原ファンとしては非常に面白い。
マンガと文章で綴る西原さんの生い立ち。
名作「いけちゃんとぼく」が生まれる土壌がここにあるのだろう。
幼少時代の経験や高校中退後の予備校、大学生活。

ただ、友人、知人?らの万引きや窃盗話を何気に面白可笑しく?書かれているのは気になる。
貧しいから、それが許されるとは決して思わない。
社会弱者から今や有名漫画家になられた西原さんの言動は大きな影響力を持つのだから。



サイバラ式 (角川文庫)
サイバラ式 (角川文庫)
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サイバラ式
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落下傘学長奮闘記 黒木登志夫 中公新書ラクレ 2009

落下傘学長奮闘記 黒木登志夫 中公新書ラクレ 2009

大学人および独法化された組織の方あるいは今後独法化が想定されている組織人の方は必読だと思います。
癌の基礎研究者である黒木先生がまさに命をかけた地方大学(岐阜大学)の独法化奮闘記である。そして大学法人化の光と影をデータを多用して説明しています。
運営交付金の効率化係数、病院運営交付金の経営改善係数は誤った政策であると指摘する。
移動官職(文科省の人事で動く事務職員)と地元雇用事務官、教員および学生の巨大組織としての大学のあるべき姿とは何か?

社会的共通資本(宇沢弘文)には自然環境、社会的インフラ、制度資本の3つのカテゴリーに分けられ、制度資本のなかでも社会にとって最も重要なのは教育と医療であり「市場的基準を無批判に適用して競争的原理を導入、することを宇沢は戒めていると。

独法化後の旧帝大優先な予算処置の「選択と集中」の対立語は「バラマキ」ではなく、多様性や寛容性、持続性であり、選択と集中だけの政策は心の豊かさを失うと指摘する。抽象的な表現の様に見えるが実はもっとも大学という文脈を的確に表していると感じる。

温和な黒木先生(大学院時代に実習でお世話になった)が学長として何度かキレたと独白している。
教育という国家の根幹を作る制度に対するまさに献身的な生き様がすがすがしい一面、痛々しくも見えてしまう。ただ、こんな学長のいる大学で学べる学生は幸せである。
東大独り勝ちと言われる現在、あえてご自身が過ごされた東大医科学研究所を含めて俯瞰的に考察される態度はまさに偉大な基礎医学研究者でもあった事を証明している。
そして、学長退職の後、ゆっくりされると思っていたら、学振でまた重責を担われているようだ。
結局何事もヒトなのである、銭金でないところに、本質的な人間の「品格」が出るのだろう。


落下傘学長奮闘記―大学法人化の現場から (中公新書ラクレ)
落下傘学長奮闘記―大学法人化の現場から (中公新書ラクレ)
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その後


鳥取駅前にある、出石の皿蕎麦

江津にあるドクターの墓前で一時間ほど二人で飲み
その後ホテルにチェックインして、遅い昼飯、二人で30皿。
当然、蕎麦屋で日置桜のマス酒を1杯。

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