世界一大きな問題のシンプルな解き方 ポール・ポラック 東方雅美訳 英治出版 2011年6月
原題:Out of Poverty, what works when traditional approaches fall
図書館本
これまでのODAをはじめとする援助方法を見直す良い書だと思いました。
そして、もっとも重要なのは現場の人々の話を多く聞き、現場での実現性を考えること。
貧しい人々は援助を受ける人という扱いではなく、サービスを購入する顧客と考える。
国連ミレニアム開発目標(MDGs)の話もジェフリー・サックス(推進者)とウイリアム・イースタリー(懐疑派)の名前を出して問題点を指摘しています。もちろんMDGsを全面否定している訳ではありませんが、貧困対策における方法論に異論を唱えています。
足踏みポンプとドリップ灌漑(重力とホース利用の給水装置)による農作物増収が絶対貧困(一日1ドル以下で生活する人々)問題を解決する、それも援助ではなくマイクロクレジットや農業従事者自らの投資(数十ドルから200ドル程度)で。
3つの誤解; 1.寄付で貧困から救いだせる、2.国家の経済成長が貧困をなくす、3.大企業が貧困をなくす
デザイン革命をおこす(いかに安く、いかに沢山助成金なしで売ることができるか)
新しい市場(貧困に苦しむ人々、ソニーのトランジスタラジオ、ジョブスのアップルコンピューターと同じ)
農業だけでなく、スラムでの企業も可能(なぜ人々がスラムに集まるのか?そこに人々が生活できるから。)
MDGsで援助する国、援助される側の対応者はなんらかの支援者との関係(利害)がある。
ゲイツ財団のような支援評価体制(効果実現性、その効果の大規模発展性)の重要性
本書はもちろん完璧な貧困対策ではない、また指摘されていない問題点もある(解説で日本人の方が説明している)。しかし、ザンビア人経済学者ダンビサ・モヨ女史も指摘しているようにこれまでの先進国の途上国援助は多くの無駄と失敗を繰り返してきた。
そのような文脈の中で本書で描かれる様な貧困撲滅への取り組みや、途上国における個人やグループ起業への見返りを求めない投資(kiva等)は今後の流れになるのかもしれないと思った。またconditional cash transferといわれる直接お金を渡す方法論はアメリカの貧困対策や途上国でも行われつつあるということを付記しておきたいと思います。
第1章:現実的な解を導く12のステップ
第2章:3つの誤解
第3章:すべては「もっと稼ぐこと」から
第4章:残りの90%の人たちのためのデザイン
第5章:新たな収入源を求めて
第6章:水問題を解決するイノベーション
第7章:1エーカー農家から世界が変わる
第8章:主役は貧しい人たち
第9章:スラムの可能性
第10章:貧困と地球
第11章:私たちには力がある
第12章:バハドゥ一家、ついに貧困から抜け出す

世界一大きな問題のシンプルな解き方――私が貧困解決の現場で学んだこと
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原題:Out of Poverty, what works when traditional approaches fall
図書館本
これまでのODAをはじめとする援助方法を見直す良い書だと思いました。
そして、もっとも重要なのは現場の人々の話を多く聞き、現場での実現性を考えること。
貧しい人々は援助を受ける人という扱いではなく、サービスを購入する顧客と考える。
国連ミレニアム開発目標(MDGs)の話もジェフリー・サックス(推進者)とウイリアム・イースタリー(懐疑派)の名前を出して問題点を指摘しています。もちろんMDGsを全面否定している訳ではありませんが、貧困対策における方法論に異論を唱えています。
足踏みポンプとドリップ灌漑(重力とホース利用の給水装置)による農作物増収が絶対貧困(一日1ドル以下で生活する人々)問題を解決する、それも援助ではなくマイクロクレジットや農業従事者自らの投資(数十ドルから200ドル程度)で。
3つの誤解; 1.寄付で貧困から救いだせる、2.国家の経済成長が貧困をなくす、3.大企業が貧困をなくす
デザイン革命をおこす(いかに安く、いかに沢山助成金なしで売ることができるか)
新しい市場(貧困に苦しむ人々、ソニーのトランジスタラジオ、ジョブスのアップルコンピューターと同じ)
農業だけでなく、スラムでの企業も可能(なぜ人々がスラムに集まるのか?そこに人々が生活できるから。)
MDGsで援助する国、援助される側の対応者はなんらかの支援者との関係(利害)がある。
ゲイツ財団のような支援評価体制(効果実現性、その効果の大規模発展性)の重要性
本書はもちろん完璧な貧困対策ではない、また指摘されていない問題点もある(解説で日本人の方が説明している)。しかし、ザンビア人経済学者ダンビサ・モヨ女史も指摘しているようにこれまでの先進国の途上国援助は多くの無駄と失敗を繰り返してきた。
そのような文脈の中で本書で描かれる様な貧困撲滅への取り組みや、途上国における個人やグループ起業への見返りを求めない投資(kiva等)は今後の流れになるのかもしれないと思った。またconditional cash transferといわれる直接お金を渡す方法論はアメリカの貧困対策や途上国でも行われつつあるということを付記しておきたいと思います。
第1章:現実的な解を導く12のステップ
第2章:3つの誤解
第3章:すべては「もっと稼ぐこと」から
第4章:残りの90%の人たちのためのデザイン
第5章:新たな収入源を求めて
第6章:水問題を解決するイノベーション
第7章:1エーカー農家から世界が変わる
第8章:主役は貧しい人たち
第9章:スラムの可能性
第10章:貧困と地球
第11章:私たちには力がある
第12章:バハドゥ一家、ついに貧困から抜け出す

世界一大きな問題のシンプルな解き方――私が貧困解決の現場で学んだこと
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