おやじのぼやき

日々おやじが思う事。。。。。

リニア新幹線

リニア新幹線建設に反対します!

日軽金属雨畑ダム(山梨県早川町)のドロドロな不正や違法問題も山梨のメディアはほぼ報道せず。
いつも静岡新聞が調査報道している現状。

そして、リニア新幹線の環境アセスメントや山岳トンネル建設に伴う水問題、そして、リニア新幹線構想という基本的な問題にも鋭く報道している姿は非常に清々しいし、ジャーナリズムの矜持を感じる。

是非、リンクから最近の取り組み記事を読んでいただきたい。



大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏


事務次官、異例の知事訪問 国交省27年開業へ焦り【大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏◆


前のめりの小委員会、環境面の議論深まらず【大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏】


地方創生という大義 期待が先行、衰退懸念も【大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏ぁ


民間事業 政治関与鈍く 国民の理解得る議論を【大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏ゴ亜






2020年7月2日の静岡新聞の記事 「時代錯誤のリニア再考を」
地震学者でもある石橋先生の論考 
あまりに正論で、誰か是非反論してください。
静岡新聞200702




こんな本がリニア関係であります(自己購入分だけ)


リニア1リニア2






(当分この記事をトップに置きます。毎日のブログネタは下の方で更新されていますので、よろしく
2019年です。はやく工事を止めないと本当に酷い環境破壊が世界に知られてしまいますね。

最近(2019年11月)、静岡からの情報(まあ山梨にまともな調査報道できるメディアはないので)
がしっかりしています。

一つはこちらのweb


静岡新聞も大井川とリニアの関係をしっかりとアーカイブしてまとめています。是非ご覧ください。


ジャーナリストの樫田さんのクラウドファンディングによる書籍制作 すでに最初のゴールは突破していますが
さらなる調査報道のために皆さんのお力を貸してください。
2019年5月

報道が少ないリニア計画の真実を伝えるため取材費用を募ります。

リンクからよろしくお願いいたします。

日々のリニア関連記事はカテゴリー「リニア」で書き込んでいます。

談合問題や工事関連の事故などは東農リニア通信さんのブログが非常に細かくフォローしておりますのでご参照ください。
http://blog.goo.ne.jp/ookute3435

出来てから嘆いたり、文句を言ってもダメなんだよね。原発やダム、見えない処で進む砂防堰堤やら農業ダムといった利権構造。
分かりやすい動画です。是非ご覧ください。



鉄道・運輸機構はJR東海に第2回目無担保貸付5千億円を実行  2017年1月 ictkofuさんのブログ

2016年7月16日東京新聞 服部某のコメントは自身の売名行為だけだと思いますが、登山者や自然を愛する人たちがリニアに反対していることは嬉しい限り。
160716東京新聞リニア



2014年12月26日 (金) 午前0:00〜時論公論 「リニア中央新幹線着工 期待と課題」中村 幸司 解説委員


2014年11月05日 (水) くらし☆解説 「リニア中央新幹線建設と環境問題」中村 幸司 解説委員
動画はこちらで一部見る事が出来ます。
http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/movie/play.cgi?did=D0013773305_00000


2011年NHK リニア”が来る 〜日本の環境アセスメント〜
2011年12月21日 放送

リニアと大深度地下。 JR東海の嘘の説明を国会で追及。 3月20日
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=44626&media_type=

2015年3月3日の国会でのリニア


JR東海葛西名誉会長の記者クラブでの講演 自画自賛、悪いの組合、リニア説明会何が問題なんですか?と質問をはぐらかす。どうしてもアメリカにリニアを売り込みたい。だから代表権は渡さない。


2014年10月13日東京青山でのアーサーさんの講演 その後、川村先生との対談
リニア新幹線構想をアメリカの戦後占領政策という文脈から話されていて、目から鱗の方も多いかと思います。


飛んで火に入るリニアの虫 アーサー・ビナード講演会 第2部
https://www.youtube.com/watch?v=S1JyTseB0iQ

樫田さんの新刊(出版社の自主規制で発売直前に没になっていました)が出ました。
橋山先生の書籍が俯瞰的、鳥瞰的論考だとすれば、本書は地域に生きている人々の目線で長期間にわたって取材した渾身の一冊です。






日本自然保護協会からの「リニア中央新幹線補正評価書についての意見」2014年9月12日

youtube動画 17分ほどです。是非、リニア問題の入り口としてご覧ください。



教えていただいたブログです。リニア 原発 野鳥の会
野鳥の会の会長親子がリニアファンクラブは知っておりましたが、ここまでズブズブな会なんですね。
ちなみにリニアファンクラブの有名人の皆様はこちら。


橋山先生が新書でアップデイトされた内容を書かれています。是非ご覧になって考えてみてください。
もちろん反論大歓迎。



リニアのカテゴリー中に書きましたが、多くの方が知らないので備忘録として。
ドイツのリニア失敗、撤退の記事。

北山敏和さんの鉄道いまむかしの中にリニアがまとめられています。山梨リニアのページ等充実しています。

また、これまで出版されたリニア関連書籍のうち、自分自身で読んだものをamazonのリストにまとめておりますので眺めてみてください。いかに1980年代からいい加減な経済予測や提灯記事が本にされて
いたのか分かります。もちろん、的確な情報をもとにした論考した書籍もあります。

動画等に関しては一部別ブログでも紹介しております。

「科学の限界」の著者でもある池内先生の論考 2013年10月25日東京新聞(23日の中日新聞と同じ)
技術優先の単線思考
池内リニア




2013年10月6日東京新聞 夢を疑う
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2013年9月29日東京新聞朝刊 山口二郎教授記事
JR東海会長の件
9月29日東京新聞 山口二郎




ちょっと古いですがJR東海会長の葛西氏(当時リニア対策本部長)の講演記録です。JR単独事業ではリニアは不可能だと述べています。それも当時は事業費3兆円です。現在9兆円
葛西敬之JR東海リニア対策本部長の関西経済連合会での講演
(昭和63年10月31日講演 経済人 関西経済連合会刊 1989年1月)



2012年7月に書いたブログ:日本野鳥の会 : 原発問題に関する当会の見解
是非ともリニアから出る電磁波と野鳥の問題も調査研究していただきたいですね。
ちなみにこの会の会長親子はリニアファンクラブ員だそうですが。


2013年夏出版 リニアなぜ不要なのか。是非読んでみてください。
危ないリニア新幹線
危ないリニア新幹線 [単行本]

2013年4月15日 衆議院 予算委員会第8分科会 佐々木憲昭議員 
あまり迫力は無いですが国会でドンドン問題点を指摘していただきたいですね。


東濃リニアを考える会のブログです。非常に客観的かつ詳細に過去の分析等をされています。

素晴らしい報道です。2013年の2月まで知らなかった事を恥じています。
日本の環境アセスメントとリニアの関係です。

2011年末のNHKの報道その1
2011年末のNHKの報道その2


リニア新幹線関連書籍(読んだもの)のリストをamazonを使って作ってみました。是非、ご自身で読んでみてはいかがでしょうか。ジャーナリストがJRのデータ垂れ流しで都合の良い経済予測などしていた過去の状況が良くご理解いただけると思います。また、真剣に日本の鉄道や公共交通を考えて議論している方もいます。

山梨県 意見募集 どんどん素朴な疑問と意見を送りましょう。県職員はすでにJR東海社員のように税金でお働きになっています。

日本記者クラブでの橋山先生の講演と質疑応答 2012.10.24




JR東海のHPで山梨などリニア中央新幹線の沿線6都県で開いた住民説明会の資料や質疑の概要を、ホームページ(HP)で公開との事(平成24年10月19日新聞報道)

2012年4月21日(土)、神奈川県の川崎市総合自治会館ホールで行われた、「シンポジウム あなたの真下を「リニア」が通る 〜リニア新幹線は必要なの?〜」の模様。(動画です)  こちらでも視聴できます。

ICT甲府さんのブログが山梨県内の動きをまとめておられます。経済効果等の報道発表されたシミレーションがいかにデタラメかご覧ください。ちなみにこのシミレーションを提出したのはJR東海に資金融資している銀行の下部組織のコンサルタントということらしいです。

断層を横切るんですね
山梨県のHPにも断層の地図があります。
これはあくまでも国の調査に基づく地図であり、原発建設反対訴訟において多々明らかになる「実は断層がありました」的な隠蔽にも気をつけなければいけません。

リニアの駅はJRが作ってやるから、おまえら県別でしっかりしろというプレスリリース。pdfです
いったいJRって何様? 環境評価方法書がよほど不備があり、このままだと着工不能だと認識したのでしょうか。
札束で横っ面を叩いて県知事を働かせるわけだ。実に素晴らしい経営戦略ですね。
そして利用者負担で運賃を取る。もしかして原発・電力と同じ総括原価方式ですか?
2011年11月21日夜追記


まさかと思っていましたが、天皇陛下からいただいた大切な森(恩賜林)にリニアを通すようですね。
恩賜林という言葉は山梨県だけにあるそうです(僕らは子供の頃から聞いているので、全国にも同じような森があるとばかり思っていましたが)。

今年は陛下より御下賜されてから100年の記念事業もあるとの事ですが、、、、
陛下が良しと言われているのでしょうか?

また下記の環境影響評価方法書の内容の杜撰さが各県で問題になっているとの報道があります。
山梨には重要な魚類は居ないんだそうです。本当ですか?在来魚保護に危機感を行政も持っているはずじゃないですか?ヤマトイワナは絶滅しても良いんですか?


中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価方法書(平成23年9月)

8月26日の長野県環境部による意見書。pdfです。
これはJR東海のリニア環境配慮書に対する意見募集に対して行ったものです。

長野県大鹿村の意見書です。pdfです。

トンネルの片方のサイドである大滝村は意見書が出ましたが、もう片方の
山梨県早川町は何も出してないのかな?
ご存じの方ご教示ください。

山梨県立大学の伊藤洋学長のリスク方程式という記事です。
正、続 とあります。
論理的です。是非じっくりとお読みくだされば幸いです。

さらに続々と記事を書いておられます。どうぞ多くの皆さん読んでみてください。
リニアとお猿の電車とは違うんですよ。
6月22日
http://blogs.yahoo.co.jp/kendaigakucho/20328674.html
6月23日
http://blogs.yahoo.co.jp/kendaigakucho/20337364.html
6月24日
http://blogs.yahoo.co.jp/kendaigakucho/20345954.html


2011年7月18日(祝)に相模原でシンポジウムがあるそうです。ここには駅のために2200億が使われるそうですが。。。。
20110718リニア_ページ_120110718リニア_ページ_2




積極的にリニア新幹線の問題を環境というテキストでブログにされている方もいます。こちら。


また山梨県北杜市のブロガーの皆さんのご意見が数日にわたりコメントされています。(6月13日から18日のブログ)
皆さん、真剣に考えていただきありがとうございます。

以上2011年6月21日追記

リニア計画の最終答申案が出され、今パブコメがされています。
答申案は以下のアドレスです。48ページありますので少し重いです。
http://www.mlit.go.jp/common/000142571.pdf

5月5日まで(この日程もなんだかなですが)パブコメが募集されています。是非、賛成、反対、ご自身の意見や不安を書かれてみてはいかがでしょうか。何処かの発電所みたいに、事が起きてからでは遅いと言うことは歴史が証明しています。

パブコメの結果です。まったく答申に反映していません。

誰のための計画なのでしょうか?
将来の需要があるのでしょうか?
未来を担う子供達にこれ以上借金や環境破壊を先送りにしないためにも。


リニア計画ほど不確定要因が多く、多くの困難とリスク(経済的、技術的、環境的)を抱えたプロジェクトは、世界中探してもまず存在しない

コンコルドの轍を踏まないためにも。

必要か、リニア新幹線
必要か、リニア新幹線
クチコミを見る


不公平の無い様にJR東海のリニア関連ページもリンクしておきます。

バイパスは結構ですが、リニアである必要性は無いし、一県一駅のハブ機能も見えない。そんなに急いで日本国内を動く必要性が見えない。

リニア市民ネットはこちら。
みどり・山梨
川村先生関連のリンク
別記事

笹川陽平さんとリニアの関係 金丸さんも登場
笹川さんのハンセン病撲滅計画には頭が下がるが、リニアに関してはダメですね。やはり感染症と科学技術は違うと思う。

山梨県のリニア関連
本当に山梨県のためになると信じているのかね?
信じる者は救われないと思うよ。

リニア中央新幹線建設促進期成同盟会 のページ
通過する県の誰が得をするのでしょうか?県民の皆さんは未来の子供達の事を考えて目先のニンジンを食べない方が良いと思います。

鉄道ジャーナリストで鉄道をこよなく愛する人もリニアを疑問視しています。(第4章等)
鉄道の未来学 (角川oneテーマ21)
鉄道の未来学 (角川oneテーマ21)
クチコミを見る

鉄道は生き残れるか
鉄道は生き残れるか

大深度地下法の欠陥 リニア新幹線

毎日フォーラム・ファイル:外環陥没事故 シールドによる掘削方法に問題 | 毎日新聞


捕らぬ狸の皮算用の果てでしょうか。
自然を管理、征服出来ると勘違いしているゼネコンや土木・土建系の浅はかさ。

以下記事

東日本高速の説明 大深度地下利用の先行きに影響も

 地下での工事が地上の施設に損害を与えては困る。とはいえ、地上に影響が及ばないくらい深い地下での工事であれば、地上権者と事前の同意を個々にとらなくても工事を進めてもいいのではないか。ということから制定されたのが大深度地下利用法だったのだろう。しかし、昨年10月、東京外郭環状道路の建設ルート上で地盤の陥没が起こってしまった。ないと考えた事態が現実に生じたときにどのように対処するべきなのか。リニア新幹線など、他の地下利用にも影響が及ぶだけに、知恵が問われるところだ。

   ◇   ◇

 東京外環道の延伸工事は、関越道の練馬インターから都心を軸に西側に弧を描く形で中央高速、東名高速をつなぐ形で地下トンネルを建設する工事が行われている。

 東京外環道の名称は法律上のものではなく、関越道や中央道、東名道といった東京から放射状に延びている高速道路の延長部分と位置付けられているようだ。

 そのためなのだろう。施工の分担は、練馬インターから東名高速へ車両が走る南行部分は東日本高速道路(東日本高速)、反対の北行部分は中日本高速となっている。

 調布市で地盤の陥没が起こった地点は、南行の東日本高速が担当している。調査の結果、地下のトンネル工事が原因らしいことが判明した。東日本高速としては、補償を行い、損傷した地盤の原状回復を行う方針を明らかにした。

 しかし、補償といっても、どのような形で行われるのか。東日本高速が示した原因が妥当なのか。対策を講じたうえでの施工ならば、陥没がこれ以降は起こらないのだろうか。この対策は将来にわたって有効なのだろうか。

 外環道のトンネルの地上部に居住する人たちにとっては、納得できる回答がないと、工事の再開を認めるという気持ちにはならないかもしれない。

 今回の陥没が起こった当初、原因についてさまざまな推測が行われた。工事によって地下水脈が変わり地中に空洞が生じた。もともとが水の流れで浸食された谷筋に土砂がたまってできたため空洞が工事前から存在していたなどの推測が広がった。

これに対して東日本高速が調査のうえ示したのは、地形が最初から問題を抱えていたのではなく、シールド工法による掘削のやり方が原因だったということだった。

 地形の中に隠れていた脆弱性を、トンネル工事が誘発する形で陥没が生じたのではなく、シールドによる掘削の過程で、工事をスムーズに進めるためにとったはずの措置が、思わぬ方向に作用してしまった。その結果、道路や住宅など地上の施設を支えているトンネル上部の土砂まで取り込んでしまっていたということだった。

 施工に不備があったとした理由は、地層の強度を調べた結果だったという。地盤の状況を断面としてとらえる調査を行った結果、陥没や空洞が見つかった部分だけ、地盤の強度が弱くなっていた。しかもその部分は、小石が多い礫(れき)層で形成されており、掘削がなかなか進まない難航区間だったという。

 回転するシールドに取り付けられた刃で、礫層の石をすりつぶしていくわけで、音や振動も大きくなる。地上部に住んでいる人たちのことを考えて、夜間は工事を停止した。ただし、一旦停止したシールドが再び回転を始めるにはもともと相当な力が必要となる。しかも、掘削に難航している礫層の中でのことだ。

 翌朝に掘削を再開する際にシールドが回転しやすくなるよう、かなりの量の気泡材と呼ばれる薬剤を圧縮空気を用いてシールドの前面に注入して施工を行っていたというのが、東日本高速の説明だ。

 ところが、注入した気泡材がトンネル上部の地層にも影響し、シールドで掘削した土砂の中に、トンネル上部からのものが含まれていた。その結果、空洞や陥没が発生したというわけだ。

 地盤の強度が緩んでいた区間は気泡材の注入率が他の区間より高くなっていた。この区間では、地上の施設を支えている地盤からの土砂もシールドは取り込み、地上に運び出していたということになる。

 地盤の強度を高めるため補修が必要な区間は東日本高速によると約370メートルに上る。地盤を強固にするための薬剤を注入し、強度を取り戻す工事を行うという。その際、住宅などの建物を移動して作業を進める必要もあるといい、年単位での時間を要することになるようだ。

 その間は、外環道の延伸工事は停止するという。東京五輪までの開通を目指すということで始まったのが外環道延伸だった。もともと工期が伸びていたところに、今回の陥没事故により工事期間がさらに数年伸びる可能性もあるという。

 外環道の延伸部分はもともと高架式の自動車専用道路を建設する予定で都市計画が決定となっていた。最初の決定は1966年で、その4年後には「地元と話し得る条件の整うまでは強行すべきではない」という旨の凍結発言を当時の建設相が行っている。

 長らく凍結状態に置かれていた計画が再び動き出したのは99年になって。「地下化案を基本として計画の具体化」を東京都知事が表明してからだった。そして2007年に地下方式へと都市計画の変更決定が行われている。

 こうした経過をたどったうえでの今回の地盤陥没だけに、計画変更に揺さぶられてきた住民の感情は複雑だろう。

 大深度地下利用法はバブル期の地価高騰を背景に、未利用の地下に公共空間を設け、社会インフラとして活用することを目的に01年に施行された特別措置法だ。最初の認可が神戸市の大容量送水管整備で、その次が外環道の延伸だった。3番目の認可がリニア中央新幹線となっている。

 リニア中央新幹線は、南アルプスを横断するトンネル工事による大井川の水量をめぐって静岡県が工事開始を認めないことから、開通時期にも影響しようとしている。

 それに加えて、市街地の地下を通る部分の工事が、住民の理解を得られず遅れることになれば、開通時期はさらに先に伸びることになりかねない。

 また、外環道の関越から東名への延伸は、首都圏の環状高速道路整備にとって、大きなピースとしては最後のでもある。首都圏道路のネットワーク機能を十分に発揮できるようにするためにも早期の整備が求められていた。

 東京都などの自治体との連携も含め、東日本高速の対応が試されている。






超電導リニアの不都合な真実
謙一, 川辺
草思社
2020-11-30


リニアと早川町(山梨) 

隣の山麓で 山梨、長野の現場から(上) 山梨県早川町「ダンプ街道」:中日新聞しずおかWeb


最近気が付いた記事 2020年12月

町長は11期連続という町(規模は村以下)

こんな所に補助金やら莫大に投入する意味があるのでしょうか?
廃村の方が安上がりという議論もあるようです。

ちなみに、雨畑ダムの違法投棄で富士川汚染をしているのも早川町です。
行政も住民も知っているのに。

以下記事

リニア中央新幹線南アルプストンネルを巡り、着工のめどが立っていない静岡県に対し、トンネルが続く隣の山梨県と長野県では、すでに本体工事が進む。そこでは何が起きているのか。住民の思いは。現地の今を伝える。
◆脱「過疎」へ期待乗せ 
 巻き起こる砂ぼこり。土砂を積んだダンプカーが片側一車線の道を行き交う。
 通称、「ダンプ街道」。南アルプスの麓にある山梨県早川町を南北に走る唯一の幹線道だが、いつからかそう呼ばれるようになった。ダンプカーが運ぶのは、リニアのトンネルを掘ったときに出る残土や町内にあるダムの堆積土だ。
 JR静岡駅から車で一時間半。東名高速と中部横断自動車道を乗り継ぐと、早川町にたどり着く。かつて金山と林業で栄えたが、今では約千人と全国で人口が最も少ない町として知られ、温泉を中心とした観光業や、河川敷の良好な砂利業が主要産業になっている。
 町は、南アルプス(七・七キロ)と第四南巨摩(二・六キロ)の両トンネル工区を抱える。二〇一五年十二月に起工し、南アトンネルはすでに本坑に到達。十月末時点で二割の掘削を終えた。
◆1日400台が通行
 残土は両工区で三百三十万トンが発生。町の南北二十キロ間に、最終処分場を含めて九カ所の置き場がある。JRや町によると、この残土を運ぶために今年上半期で一日百五十〜百六十台が走行。砂利製造業の運搬などを加えると、最大一日四百台に達する。
 町で生まれ育った斎藤浜子さん(79)は「散歩をしていたら車の風圧で転びそうになった。家の窓を開けていると、中が砂ぼこりだらけ」。町内のカフェで働く串田祐梨さん(32)は「中央線をはみ出して走るダンプもあって、怖いと話す人は多い」と話す。町によると、「観光客がダンプを怖がって迷惑」などといった苦情も多く寄せられている。
 だが、町はリニア開業を待ち望む。十月に全国最多の十一選を果たした辻一幸町長は、「地域を守るため」と強調する。
 町は、年々過疎化。少子高齢化に加え、仕事を求めた転出者が後を立たない。高齢化率は47・1%に上る。
 リニアが通れば、東京までの移動が半分の二時間に短縮される。辻町長は「東京までが経済圏となり、町に暮らしながら通勤通学できる。観光にもリニアが走る町としてPRでき、絶対に必要」と語気を強める。
◆JR、宿泊ツアー
 町観光協会も期待は大きい。昨年二月、JR東海に町への観光ツアーづくりなどの要望書を提出した。JR側は、駅がないのに、町をPRする一日観光列車を走らせ、今年九月には宿泊ツアーの販売を始めた。当初リニアに反対していた川野健治郎協会長は「誠意を感じる」と語った。
 さらに、町にとってリニア最大の恩恵と言われているのが、町最北部で建設が進む「早川芦安連絡道路」。二〇二六年度完成予定で、甲府市へのアクセス向上が期待でき、災害時の孤立防止にもつながる。観光面でも南アルプスを周遊できるようになる。道路の盛り土にリニアの残土百二十万トンを活用するほか、JRは総事業費の三分の一を超える六十七億円を負担する。
 JRは取材に「早川町および山梨県と調整の上、必要な改善や対策に取り組んでいく」とコメントした。
 川野協会長はリニアの工事を、「町の改装だと考えるようにした。町の未来のための準備期間」と語る。だが、二七年の開業が絶望視される中、工事がいつ終わるのかは見えない。 (広田和也)



ちなみに、続編(大鹿村)編がこちら

リニアと名古屋 捕らぬ狸の皮算用

オフィス・ホテルの稼働率低下 名古屋 再開発熱に冷や水: 日本経済新聞


今だけ、金だけ、自分だけの経済のゴールでしょうか?


備忘録

「千年先まで残し、世界的な文化財にする」。2020年9月、1954年の開業以来初となる大規模リニューアル工事を終えた名古屋テレビ塔の展望台で、運営会社の大沢和宏社長は力を込めた。

新生テレビ塔は2つの展望施設が入り、ホテルや飲食店など9店舗が入居する。同月、飲食や衣料品など35店舗が並ぶ商業施設「ヒサヤオオドオリパーク」も開業。11月には栄の地下街「セントラルパーク」も改装オープンした。

かつて名古屋市内で地価が最も高かった栄地区は、2000年代後半に名古屋駅前に抜かれている。15〜17年にかけ大名古屋ビルヂングやJPタワー名古屋が次々立った名駅周辺と比べ、その後の再開発も遅れていた。テレビ塔のリニューアルは栄の復権をかけた再開発第1弾ともいえる。

一方、名古屋駅周辺も東側の開発は一巡したが、市は西口に官民で交通ターミナル機能を備えた高層ビル2棟を建設する構想を抱く。市は「世界に冠たるNAGOYA」をキャッチフレーズに再開発の後押しに動いてきた。名駅や栄周辺で、土地の敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合(容積率)を緩和し、より高い建物が建てられるようにした。インバウンド(訪日外国人)取り込みへ、県と連携して高級ホテルの誘致に補助金を出す優遇策も講じてきた。

こうした動きに水を差したのが、新型コロナウイルスの感染拡大だ。

「アフターコロナの需要変化を見極める」。名古屋鉄道の安藤隆司社長は11月、名駅周辺で予定していた高層ビルの建設計画を見直すと発表した。名鉄百貨店など6棟のビルを取り壊し地上30階の高層ビルを建てる予定だったが、計画を当面凍結する。栄では丸栄跡地の再開発も、新たな商業施設の開業が21年11月から22年春にずれ込む見通しとなっている。

人や企業の動きも止まってきた。オフィス仲介大手の三鬼商事(東京)によると、12月の名古屋市ビジネス街のオフィス空室率は3.80%で前月比0.13ポイント上がった。8カ月連続の上昇で、18年3月(3.72%)並の高水準だ。市内のビジネスホテルで組織する「名古屋ホテルズ会」の船橋誠会長によると、11月の名駅周辺のビジネスホテルの平均稼働率は前年同月から30ポイントほど減って6割になった。伏見・丸の内、大須周辺のホテルも稼働率は4割にとどまる。

「テレワークをはじめ新たな働き方が定着している。オフィスなどの需要はすぐ戻らないだろう」。名古屋学院大の江口忍教授はこうみる。コロナ禍で人の動きが止まる中、大規模施設や再開発の必要性が揺らぎ、過剰感が生まれている。

愛知県の人口動向調査によると、10月時点の人口は754万1123人で前年比1万1750人減った。コロナ禍の影響で外国人の流入が減った影響はあるものの、年間合計の減少は56年の調査開始以来初めてだ。

再開発を控える名駅西口の地権者からは「コロナの影響を考慮し、都市計画を見直すべきではないか」との声も漏れる。起爆剤として期待されたリニア中央新幹線も大井川の流量減少問題で静岡県とJR東海が対立し、27年の開業延期が不可避の情勢となったこともそんな声に拍車をかける。

コロナ前に描いた青写真にほころびが見える一方、再開発の遅れを逆手に取るべきだとの声もある。中京大の内田俊宏客員教授は「再開発が進んでいる東京、大阪より、愛知はアフターコロナに対応した都市開発を進めやすい」と指摘する。「デジタル化やソーシャルディスタンスなど新たな生活様式に対応する、愛知独自のまちづくりを模索すべきだ」と訴える。

新常態をチャンスととらえ、東京や大阪に対抗してさらに飛躍することができるのか。行政も事業者も知恵の絞りどころだ。

(小野沢健一)



静岡新聞の調査報道 ジャーナリズムの矜持

水利調整「互譲の精神」 限りある資源、今も苦心【大井川とリニア 第5章 渇水から考える …砲瀏爾ξ域】|静岡新聞アットエス


この記事を一面で報道する静岡新聞の凄さを感じますね。

県民の命に直結する問題をしっかり調査報道する姿勢。

それにひきかえ隣の山梨県はスポンサーと行政に忖度しておめでたい記事しか流しませんね。


以下記事 下部に2021年1月31日朝刊

記録的な少雨が続き、1月15日から取水制限が始まった大井川。幾度も渇水に見舞われてきた流域住民は雨の少ない時期こそ大井川の水を必要としてきた。その水源を貫くリニア中央新幹線のトンネル工事で懸念される流量減少が深刻な少雨と重なった時、水利用にどれだけ大きな影響が及ぶのか。水問題に厳しい視線を注ぐ流域の思いを聴くとともに、渇水時に工事が何をもたらすのかを探った。

 大井川の水を農業用水として水路に取り込む赤松分水工(島田市)。15日午前9時の取水制限開始を前に、管理する大井川土地改良区の担当者が改良区事務所の監視制御室と連絡を取りながら水門を数センチ閉め、取水量を減らした。他の土地改良区も各地にある水門を調整し、農家に取水制限開始を知らせた。農業・工業用水の節水率は現段階で10%。
 中部電力は下流での水の使用に合わせて水力発電量を抑え、特種東海製紙も赤松発電所(島田市)での発電を停止した。発電の絞り込みは企業にとって損失だが、痛みを分け合いながら限りある水資源を使っている。中電の担当者は「利水者は運命共同体だ」と企業姿勢を説明する。
 「渇水時には利水者が互譲の精神で協力し合っている」。大井川土地改良区の安原正明事務局長も強調する。
 大井川では近年、取水制限が繰り返され、利水者同士の調整や工夫で渇水の影響を最小限にとどめている。ただ、水利の調整には限界もある。
 施設栽培、露地栽培が盛んな右岸の掛川市南部では、冬の渇水期でも一定量の水が必要だ。畑でニンジンを栽培する福田剛広さん(42)は畝に設置した配水管から1、2時間に1回、水やりをしている。海岸に近い砂地で保水力が乏しく、「成長期の冬は水が欠かせない」という。
 「取水制限をしなければならない状況はすでに緊急事態」と神経をとがらせるのは、イチゴ農家の水野薫さん(76)。調整池の水で一時的にしのぐのは可能だが、渇水が長期化すれば「生産規模を縮小せざるを得ない農家も出てくる」と嘆く。
 東遠地域の工場では工業用水を高価な水道水に一部切り替え、経済的負担が増す企業が出ている。節水率が引き上げられれば、上水道は左岸で地下水の割合を増やし、地下水が乏しい右岸に表流水を優先供給する。人々は互いに身を削り、知恵と工夫で渇水を乗り切ってきた。
 こうした現状を知ってか知らずか、水問題を議論する国土交通省専門家会議の福岡捷二座長(中央大教授)は昨年7月、「利水関係者が譲り合い、水を利用するルールがある」ことを理由に、工事による下流への影響は軽微だと発言。流域の猛反発を招いた。
 大井川右岸土地改良区の浅羽睦巳事務局長は「現状の調整でも苦労しているのに(工事で水が減れば)さらに調整が大変になる。(座長の)発言は筋違い」と困惑する。流域でなく東京で議論が進む国交省専門家会議。節水に苦心する利水者の実情はどれだけ伝わっているだろうか。

 <メモ>取水制限 利水者が節水率を決めて取水量を減らす。今回は、昨年11月からの少雨の影響により、上流のダムの貯水率が平年より低いため、15日から上水道5%、農工業用水10%の第1段階の取水制限を始めた。近年では、2018年12月から19年5月にかけて制限の期間が147日間にも及んだ。1994年度や2005年度に、節水率が40%を超えたこともある。







リニア静岡新聞1面210131

リニア新世紀名古屋の挑戦 奥野信宏他 名古屋都市センター編 ディスカバー携書 2017

図書館本 提灯本

まあ、よくここまで名古屋ヨイショが出来るものです。
いわゆるメガリージョン(3大都市圏、東京、名古屋、大阪)がリニアによって形成されると
人口が6810万人(東京 3980万、 大阪 1780万、 名古屋 1050万)で世界一になると。
東京圏あるいは首都圏の人口が3980万もいたりするわけです。首都圏(、東京都およびその周辺地域である茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・神奈川県・山梨県の1都7県 3800万人程度 残りの200万は?)

中間駅インパクト(相模原市、甲府市、飯田市、中津川市)の各駅停車が時間当たり何本停車するのかの記載は無し。(JRは一時間に1本、チケットはすべてネット予約としている)
現状での甲府ー品川が133分(2時間13分)と書かれていますが これもウソ。そんなにかかりません。
甲府―新宿のバスが120分程度で新宿―品川は山手線20分でしょ。


コメントとして寺島実郎氏、藻谷浩介氏、家田仁氏等々がヨイショしています。

この手の本の注意点は、儲かるよ!儲かるよ、絶対儲かるよ!的な情報だけを掲げて
不都合な真実を絶対に開示しないことですね。
経済効果とか捕らぬ狸の皮算用を信用して損するのが常です。

大量電力消費や自然環境破壊、最近では静岡での大井川水量減少予測に伴う工事の停止
外環道大深度地下トンネルでの陥没事例(リニアも大深度地下でのトンネル工事)。
コロナ禍でのJR各社(特にJR東海の新幹線)の大幅減益。

さてさて、疑う事を忘れると、後になって騙されたって言っても後の祭りですよ。
そう、騙される側の責任もしっかり自覚してくださいね。(戦争責任者の問題
伊丹万作)

リニア新世紀 名古屋の挑戦 (ディスカヴァー携書)
黒田 昌義
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2017-07-13




是非こちらの本をご参照ください。
超電導リニアの不都合な真実
謙一, 川辺
草思社
2020-11-30


リニア早期工事凍結中止が最善

リニア、正念場の年 27年品川−名古屋間開業困難 - 毎日新聞



以下記事


東京・名古屋・大阪の3大都市圏を最速67分で結ぶリニア中央新幹線の工事が難航している。2020年は水問題などを巡って静岡県知事が県内の着工を認めず、さらに新型コロナウイルスの感染拡大で人の移動が減り、経済全体に大きな影を落とした。27年の品川―名古屋間開業は困難な情勢で、遅れを踏まえた計画見直しやまちづくりなどの課題が山積する。21年は、JR東海や沿線自治体にとって正念場の年になりそうだ。

 南アルプスをトンネルで横切る最難関の一つ、静岡工区について、同県の川勝平太知事は大井川の流量減や地下水への悪影響などを懸念し着工に反対。20年6月に同社の金子慎社長と会談をしたが、物別れに終わった。川勝知事は国の有識者会議の結論を待つ構えだ。一方、リニア開業を地域経済の起爆剤と位置づける沿線自治体は、計画の遅れを懸念。静岡を除く沿線9都府県でつくる建設促進期成同盟会は20年末、早期着手を求める要望書を国に提出した。

 金子社長は毎日新聞などの新春インタビューで、21年も「早期開業に向けて、着実に取り組む」と強調した。大井川流域住民の懸念について「しっかり受け止める。時間をかけてでもしっかり解決し、次のステップにいきたい」と述べた。国の有識者会議は20年12月に7回目となり、同社は水資源への影響の回避策を示したが、専門的な内容のため、会議の場で理解への努力を継続するという。

 一方、開業時期のめどについては「静岡工区が着工できないと、次の見通しが立たない」と述べるにとどめた。沿線自治体に対しては「静岡は遅れているが、工期は緩めずにやる。各県の懸念はそれぞれ違うので、応え続けていく」と話した。【酒井志帆】
リニア中央新幹線を巡る動き

1973年    全国新幹線鉄道整備法で基本計画路線に決定

  87年    国鉄分割民営化、JR東海設立

  97年    山梨リニア実験線で走行試験開始

2011年    国が整備計画を決定

  14年12月 着工

  15年12月 難関の南アルプストンネル山梨工区着工

  16年11月 同・長野工区着工

  19年 3月 静岡県の川勝平太知事が、同・静岡工区を「着工できる状況でない」と発言

     10月 静岡県、JR東海、国による新たな会議体の設置で合意

  20年 4月 3者による有識者会議初会合

      6月 川勝知事とJR東海の金子慎社長が初会談。知事、準備工事了承せず

      7月 国土交通省事務次官の要請にも川勝知事了承せず

  27年    品川―名古屋間開業 →困難な情勢

  37年?   名古屋―大阪間開業




明日のリニアですね 大深度地下 日照権 騒音 自然破壊

<調布陥没>資産価値の下落、補償を明言せず 東日本高速が2度目の住民説明会:東京新聞 TOKYO Web



リニア新幹線も大深度地下で東京神奈川などの高級住宅地の地下を通過する工事がある。
地価は間違いなく下降して、実害も出るのでしょう。

山梨では日照権の問題や騒音公害が既に想定されていますが、JR東海が真摯に対応したという話は漏れてもきません。

時代遅れの技術で、ゼネコンと一部の利権のために邁進する国家事業(JR東海の単独事業ではありません)。

正直者と真面目な住民が損をする構図はまさに原発立地と同じでしょうか?


以下記事

東京都調布市の住宅街で、東京外かく環状道路(外環道)のトンネル工事ルート上で道路陥没や空洞が生じた問題で、東日本高速道路は20日、住民向けの説明会を市内で開いた。工事の影響を認めた18日の中間報告後、初の説明会となり、東日本高速は住民に謝罪し、振動などによる家屋損傷の補償方針などを説明。住民は資産価値の低下や今後の工事への不安を訴えた。説明会は21日も開かれる。
 説明会は非公開で行われた。出席した住民によると、質疑応答では、トンネルのルート脇を流れる入間川の東側エリアの住民らが、広範な地盤の沈下や地下水の異変を指摘。東日本高速は今後追加のボーリング調査の結果を解析するとし、「地下水は引き続き動向を確認する。トンネルの掘進との因果関係を確認し、明確にしたい」と答えた。
 自宅に数十カ所のひびが入った女性は「資産価値が大幅に低下し、皆さんが困っている。これは仮定の話ではなく、現実だ」と切実に訴えたが、東日本高速は「補償の内容は個別にしっかり話をさせていただき対応したい」と述べるにとどめた。
 自宅の外階段に大きな亀裂が生じた男性は「これだけ地盤が緩い中で、工事は中止されると考えていいのか。(すぐ脇を通るトンネル計画の)2本目は想像もできない」と不安視し、安全性を示す証明書発行など将来の生活の担保を求めた。東日本高速は「まずは原因究明をさせていただきたい」とした。
 会場からは「工事に伴う振動で家族が不調を訴えている」「緊急に対応が必要な家屋の損傷が出ている」などの訴えの他、深さ40メートル以上での外環道工事に適用されている大深度地下法の見直しを求める声も上がった。
 説明会後、ある住民は取材に「東日本高速や有識者委員会は要因の1つとして『特殊な地盤』『悪い地盤』を繰り返したが、土砂の取り込みすぎなど(大型掘削機の)シールドマシンの施工ミスを小さく見せようとしているのではないか」と厳しい表情で話した。(花井勝規)
【関連記事】「健康被害、資産価値の下落も補償を」 被害住民連絡会が会見<調布陥没>
【関連記事】調布陥没「トンネル工事が原因」 有識者委が中間報告 NEXCO東日本が補償表明
【関連記事】<調布陥没>住民説明会で不信感増幅 振動被害の全戸調査要求にNEXCO側は及び腰







超電導リニアの不都合な真実
謙一, 川辺
草思社
2020-11-30

リニアというアホ技術

時速1000繊嵬ね萠鷦屐彈騨儔修愾或福―蕕陵人実験: 日本経済新聞



時速1000舛旅眤輸送システム「ハイパーループ」の開発が進んでいる。英ヴァージングループはこのほど、人を乗せての走行試験に初めて成功した。オランダのスタートアップは2028年の実用化を目指し、近距離航空便の代替として注目されている。飛行機を上回るスピードで、しかもエコ。未来の移動手段が実現に近づいている。

米ラスベガスにあるヴァージン・ハイパーループの試験場で11月8日、初の有人走行試験が行われた。長さ500辰稜鬚づ状の輸送管の中を、カプセル型の乗り物が時速約170舛覗った。一両ながら映画などに登場しそうな未来の猯鷦岫瓩澄E訃茲靴榛嚢盖蚕兩嫻ぜ圓離献腑轡紂Εーゲル氏は「究極の夢に向けた大きな飛躍だ」と述べた。

将来は28人乗りにし、時速1000舛覗る。米国の主要都市をつなぎ、30年までに営業を始める計画だ。ヴァージン・グループ創業者のリチャード・ブランソン氏は「我々の革新的な技術が現実になった。あと数年のうちに、人々の移動、仕事、生活が変わる」と述べた。

ハイパーループは米テスラ創業者のイーロン・マスク氏が13年に構想を明らかにし、欧米企業などが開発を競う。ほぼ真空にすることで輸送管内の空気抵抗をできるだけ少なくし、磁石で前進する仕組みだ。ヴァージンはインドでも商用化を目指している。

開発企業のひとつであるオランダのスタートアップ「ハルト」は、欧州の主要都市をつなぐ構想で、28年の実用化を目指している。現在は鉄道で片道3時間半かかるアムステルダム―パリ間を、90分で走らせる。欧州の都市間移動は飛行機でおおむね1〜2時間。ハイパーループが実現すれば陸路でも同様の時間で移動できるようになる。

アムステルダムのスキポール空港は、ハイパーループが近距離便を代替する将来を想定し、ハルトと提携している。6月に発表した調査では、50年までに1250万人が、航空機の代わりにハイパーループを利用する可能性があるとした。

欧米企業がハイパーループの実用化を急ぐ背景には、環境意識の急速な高まりがある。ハイパーループは飛行機を超える速度はもとより、二酸化炭素(CO2)の排出が少ないエコな移動手段として認識されている。

スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんが19年、米ニューヨークでの国連総会に出席する際に飛行機を避けてヨットで大西洋を渡るパフォーマンスをしたのが象徴的だった。大量のCO2を出す飛行機に乗ることは恥ずべきことと捉える向きがあり、「飛び恥」とすら呼ばれる。

格安航空会社(LCC)の普及を背景に、欧州の航空旅客数はここ数年増加を続けてきた。国際航空運送協会(IATA)は新型コロナウイルス感染拡大の前の水準に回復するのは24年と予想するが、若者を中心とする環境意識の高まりは長期的な飛行機離れにつながりかねない。

航空会社もこうした世論を意識しており、寄付でCO2排出を相殺する「カーボンオフセット」と呼ぶ手法を用いるなど、顧客のつなぎ留めに躍起だ。

ハルトによると、ハイパーループのエネルギー消費量は乗客1人、1銑辰△燭40鼻H行機の13分の1にとどまる。英政府は30年までにガソリン車とディーゼル車の新車販売を禁止して電気自動車(EV)化を促すなど、各国は50年までにCO2の排出をゼロにするための政策を相次いで打ち出しており、ハイパーループにさらに注目が集まる可能性がある。

素材メーカーも、実用化をにらんで動き始めている。インドの鉄鋼大手タタ・スチールの欧州子会社と韓国の同業ポスコは11月8日、輸送管の鋼材の開発などで協業すると発表した。真空状態に耐えられる強度の輸送管のデザイン研究などでタッグを組む。

時速1000舛覗る車体の事故時の安全性など、クリアすべき課題は多い。輸送管を張り巡らせる建設や運営のコストも莫大だ。だが次世代モビリティーの変革の波は陸上輸送にとどまらず様々な分野で加速している。二大航空機メーカーの欧州エアバスと米ボーイングは、空飛ぶタクシーの実用化に向けて実証実験を進める。

翻って日本。JR東海の時速500舛離螢縫中央新幹線は27年の開業を目指していたが、静岡県に工事再開を認められずに暗雲が漂う。英国に至っては、最高時速360舛妊蹈鵐疋鵑繁棉凜好灰奪肇薀鵐匹覆匹魴襪峭眤鉄道「HS2」のインフラ建設が欧州連合(EU)離脱の混乱もあって遅れている。

スマホがたった10年で世界中に普及して暮らしを変えたように、技術革新のスピードは一昔前の比ではない。ミレニアル世代の環境意識の高まりも後押しし、ハイパーループが人々の交通手段として定着する未来は意外に早く訪れるのかもしれない。

(ロンドン=佐竹実)





超電導リニアの不都合な真実 川辺謙一 草思社 2020 11月

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川辺氏(1970-)は工学系出身でこれまでの多くの著作があるようです。私は今回初めて氏の書を読みました。
そのせいなのか、しっかり参考文献や論文を引用して論理的にかつ一般人に分かり易く技術を説明しています。いわゆるサイエンスライターでもあるのでしょう。

すでにリニア中央新幹線の工事が始まり、財投の3兆円もJR東海に貸し付けられている。しかしながら工事凍結の裁判や静岡県での大井川の水問題での工事着工許可がなされず、2017年の品川―名古屋間の開通はほぼ不可能と言われています。また他県においても工事の遅延があり、さらにコロナ禍での大幅な新幹線乗客数の減少も続いている(2020年12月現在)。
さて、本書では、そのような流れの中で、果たしてリニア新幹線構想が歴史的にどのように推進されたのか、また技術的に世界および日本での開発の歴史と問題点などを丁寧に時系列と論文等から論考しています。自然保護や自然界という論点は本書では論じていません。

個人的にはそれなりにリニア関連の書籍は読んで来て、なぜ、国策からJR東海の単独事業としてリニア中央新幹線構想が成立してしまったのかは、技術者の夢、それに乗った国鉄その後のJR東海、そして政治家がいたからだと認識していました。本書においても非常にその点を分かり易く説明しています。構想が出来た当時の財務当局(大蔵省)が予算を付けなかった事に関しては本書では触れていませんが、明らかに採算ベースでは無かったのだと思います。

技術論では、超電導磁石問題や台車部分のタイヤ(136個のタイヤが使われるという事を
初めてしりました)の安全性や耐久性の問題、そして騒音(いわゆる耳ツン問題や実験線での体験乗車時の感想)問題を分かり易く説明しています。
私の記憶では、鉄道総研(旧鉄道技術研究所)の一般向け書籍に21世紀には高温超電導どころか常温超電導も出来ていると書かれていたと思います。残念ながら実現していません。

またJR東海の民間事業だと思われていますが、リニア技術開発には多大な国費が投入されていますし、山梨実験線には山梨県の無利子融資が140億円あるという事も本書では触れられていませんが既成事実です。

そして最後に著者はリニア実験線は実は既成の従来方式での新幹線も走る設計になっているのではないかと指摘しています。非常になるほどと思う考察でした。

以上読んでみてネタバレになるのを避けるために帯から引用しておきます。
「国家的事業」の見直しを提言すると。

超電導リニアの不都合な真実
謙一, 川辺
草思社
2020-11-30


超電導リニアの不都合な真実 川辺謙一 著 ◆JR東海は、もうリニアを諦めている?

リニア中央新幹線に「ちゃぶ台返し」はありうるか? 『超電導リニアの不都合な真実』川辺謙一著 - 草思社のblog


今晩から読み始めます。

超電導リニアの不都合な真実

川辺謙一 著
◆JR東海は、もうリニアを諦めている?


 2027年に品川-名古屋間の開業を目指して建設が進められている「リニア中央新幹線」は、超電導リニア方式の車両が走ることが前提となっています。しかし、その超電導リニアモーターカーの技術がまだ完成していないとしたら、どうでしょうか? 
 超電導磁石をめぐる課題から、知れば不安になるほど複雑な走行原理、さらには車内にトイレの設置がむずかしいという問題まで、超電導リニアには未解決の技術的課題が山積しており、商業的に運用できるレベルにはまだ技術が達していない――。これが本書の結論です。
 ほとんど知られていませんが、JR東海は、こうなることをずっと前から危惧し、ひそかにその対策を講じてきました。実は、中央新幹線は、超電導リニア方式が頓挫した場合には、従来型新幹線方式(普通の車輪がある新幹線)でも開業できるように設計され、現在も建設が進んでいるのです。
 これは単なる想像や推測ではありません。JR東海の経営者が自身の著書にこのことを明確に書き記していますし、技術担当者が学会誌に寄稿した文章の中にも書かれています。また、公表されている中央新幹線のトンネルなどの仕様を詳しく調べれば、従来型新幹線が、問題なく走れることが検証できます。さらには、将来中央新幹線の一部となる予定の「山梨実験線」の様子を見ると、JR東海が実際に中央新幹線を従来型新幹線方式で開業しそうな徴候があることを、本書は指摘しています。
 今、リニア中央新幹線は大井川の水源問題でトンネル着工が遅れたことが、大きな注目を集めています。しかし、この大井川の問題がなかったとしても、リニア中央新幹線はそもそも大きな技術的問題を抱えており、JR東海自身が以前から危惧していたほど、実現が危ういプロジェクトなのです。
◆数多くの技術的課題が、未解決。

 本書は超電導リニアの技術的課題を数多く指摘していますが、問題を一言で言うならば「故障する可能性のある部品が多すぎる」ということです。たとえば、超電導リニアが実用化した場合、-269℃の液体ヘリウムで冷やし続ける必要のある超電導磁石ユニットが1編成当たり34個、浮上・着陸のたびに台車から油圧シリンダで出入りするゴムタイヤ車輪は1編成当たり136個となる見込みです。これらのうち1つでも故障すれば、大事故になりかねません。東海道新幹線並みの高頻度運行でも事故を起こさないためには、一つ一つの部品が驚異的な信頼性を持つ必要がありますが、これらは物理的に過酷な条件で使われるものであるため、従来の鉄道ほどの信頼性を持たせるのは非常に困難です。
 中央新幹線は、JR東海が自己負担によって建設する、過去に例のないプロジェクトです。税金が投入されないことから、国民の関心が低いままでしたが、3兆円の財政投融資が行われるなど、非常に公共性が高く、私たち一人ひとりに関係のある計画です。本書が国民的議論のきっかけになることを望んでいます。

(担当/久保田)

超電導リニアの不都合な真実 目次
はじめに
第1章 超電導リニアの心配になるほど複雑なしくみ 1―1 超電導リニアとはいったい何か ◯超電導リニアは「ふわふわ」とは浮かない ◯ レールのないリニアは「鉄道」か ◯「超電導リニア」と「常電導リニア」のちがい ◯「リニアモーター」とは何か ◯ 超電導方式なら自身でも安心、と言えるか 1―2 走行原理は信頼性が心配になるほど特殊で複雑 ◯ 走行の3要素、支持・案内・推進をすべて磁力で ◯ 浮上・案内・推進の力は側壁のコイルとの間で発生 ◯ 低速では浮かず車輪で走らざるをえない理由 ◯ 浮上・着地のたびゴムタイヤ車輪が出入り ◯ 1編成あたり出入りするタイヤは136個 ◯ 車両の速度は遠隔操作でしか制御できない 1―3 極低温を維持する必要がある超電導磁石◯マイナス269℃以下で冷却する必要がある。 ◯ 超電導磁石は病院でも使われている ◯高温超電導磁石の実用化は不透明【コラム】「リニア」という言葉は海外で通じない

第2章 なぜ超電導リニアの技術が開発されたのか 2―1 従来の鉄道の「スピードの壁」を超えたい ◯鉄輪式鉄道の高速化には限界がある ◯鉄車輪を使わない方式による高速化の探究 ◯浮上式鉄道は戦前から研究されていた 2―2 戦後の浮上式研究「黄金期」から現在まで ◯世界で「浮上式」の開発が盛んになった理由 ◯国鉄、日本航空、運輸省がリニア開発に参戦 ◯消えた空気浮上式・残った磁気浮上式 ◯ドイツではリニアが必要性を失う状況に ◯ドイツは死亡事故発生の末に完全撤退へ ◯日本以外の浮上式鉄道研究の現在 2―3 日本でなぜ超電導リニア開発が進んだか ◯きっかけは斜陽化した鉄道のテコ入れ ◯超電導磁石の研究進展と大阪万博で状況が動く ◯アメリカで超電導リニアの基礎が考案される ◯1970年に超電導リニア開発が本格化 ◯新幹線の利用者急増で求められた第二東海道新幹線 ◯世間の大きな期待と国鉄内からの疑問の声 ◯財政難による開発中止の危機を救った政治家 ◯ついに「技術完成」と主張するにいたる
第3章 超電導リニアは技術的課題が多い 3―1 超電導磁石が抱える2つの避けられない困難 ◯磁力が急低下し正常走行が不可能になる「クエンチ」 ◯クエンチを完全に回避することは不可能 ◯MRIやNMRの超電導磁石でのクエンチ発生 ◯リニア開発当事者が語るクエンチ対策 ◯超電導磁石にはあまりにきびしい使用条件 ◯クエンチ問題は解決済みと考えている? ◯低温超電導磁石に必須のヘリウムは入手困難に 3―2 コストもエネルギー消費量も大きく増大する ◯超電導リニアは建設・車両製造・運用が高コスト ◯エネルギー消費量は1人あたり4倍以上に 3―3 実用化を疑問視する専門家の意見 ◯常電導リニア開発者はどう見るか○故障する可能性のある部品が多すぎるという指摘 ◯「地球約77周分」の走行試験は十分と言えるか 3―4 組織内のディスコミュニケーション ◯多くの課題を認識しつつ開発が続けられた理由 ◯開発者と経営者の認識のギャップが生じる理由 ◯歴代リニア開発トップが否定的だったとの証言
第4章 なぜ中央新幹線を造るのか 4―1 東海道新幹線誕生がすべての始まり ◯計画は半世紀前から存在した ◯日本で新幹線が生まれた2つの要因 ◯世界でもずば抜けて鉄道に向いた国=日本 ◯日本で主流の狭軌では輸送力増強が困難だった ◯東海道本線の輸送力不足解決のための広軌新設 ◯新幹線は「ローテク」だから早期実現した ◯東海道新幹線は日本と世界にインパクト与えた 4―2 新幹線網構想から生まれた中央新幹線 ◯地域間格差の是正のため新幹線網構想が浮上 ◯基本計画の告示から整備計画決定という流れ ◯中央新幹線は優先順位低い基本計画路線だった ◯第二東海道新幹線と中央新幹線 4―3 プロジェクトを推し進めた人々 ◯若手社員の進言がプロジェクト始動のきっかけ ◯JR東海が考えた中央新幹線整備の大義名分 ◯政治家に働きかけリニアを国土計画に組み込む○建設費自己負担公表と震災直後の整備計画決定○財政投融資とスーパー・メガリージョン構想 4―4 異例づくしの中央新幹線建設◯民間事業? 公共事業? 責任の所在が曖昧 ◯なぜJR東海が全額負担するのか○「2段階建設」が財政投融資の呼び水に ◯民間が新幹線を建設するのは初めて
第5章 中央新幹線の建設・運用上の課題 5―1 建設時と開業後のそれぞれに懸念される課題 ◯深く・長いトンネルを造る難しさ ◯既存新幹線網への影響は精査されていない 5―2 中央新幹線は現時点でも必要なのか ◯1987年にまとめた大義名分は今も有効か ◯東海道新幹線の輸送力は1・6倍に増えた ◯東海道新幹線の経年劣化は理由になるのか ◯コロナ危機で露呈した絶対的需要の不在 ◯東京一極集中を是正するどころか加速させる? 5―3 将来は必要になるのか ◯加速する人口減少 ◯働き方改革で交通需要が減少する ◯巨大インフラを維持する人手を確保できるか
第6章 乗客の視点で見るリニアの課題 6―1 超電導リニア車両試乗レポート ◯実験線延長前後でガイドウェイの状況が変化 ◯リニア車内は東海道新幹線よりかなり狭い ◯緩やかに加速するが騒音・振動は小さくない ◯最高速付近での大きな振動と「耳ツン」○着地の衝撃や振動は大きい 6―2 営業運転可能な水準にあるか検証 ◯営業運転を考えると乗り心地に問題が多い ◯シート間隔はエコノミークラス並みに狭い ◯公式サイトは乗り心地について明言していない○「耳ツン」の解決が難しい理由 ◯車内外の気圧変化が高速化を阻む? ◯トイレの設置を困難にする要因が複数ある ◯振動が大きく走行中の歩行は困難ではないか ◯走行中は席を離れられずトイレにも行けない? ◯着地の衝撃とバリアフリーへの疑問 ◯車内の騒音は新幹線より大きく感じた ◯課題を克服しなければ営業運転は困難
第7章 事故の情報公開や対策への疑問 7―1 宮崎実験線で発生した事故・トラブル ◯走行中に試験車両が全焼 ◯4年間に14回のペースで繰り返されたクエンチ 7―2 山梨実験線で起きた事故とJR東海の主張
○山梨実験線ではクエンチ発生なしと主張 ◯山梨実験線でもクエンチは起きていた ◯JR東海の主張と異なる事実 ◯2019年に発生した車内出火で3人が重軽傷 7―3 営業開始後の緊急時対策は万全か ◯ガスタービン/タイヤ/コイルという発火源 ◯ガスタービン発電装置は不要になるか ◯トンネル内火災の対策は十分か
第8章 中央新幹線は在来方式でも開業できる 8―1 経営者と技術者が語るリニア失敗の可能性 ◯在来方式に対応させると語った当事者たち ◯最大勾配を40パーミルとした根拠はドイツに ◯高速運転試験用在来型新幹線車両300Xを開発 8―2 構造物が在来方式の規格に対応している ◯謎に迫るための4つの「規格」 ◯坂とカーブは在来方式に対応している○従来の建築限界がすっぽり収まるトンネル ◯なぜトンネル断面が大きいのか ◯車両限界は在来方式に完全に収まる ◯リニアの車体幅が狭い理由も説明できる ◯車両とガイドウェイの間隔は4cm 8―3 在来方式の開業を匂わす山梨実験線の現状 ◯リニア方式の開業を目指すには中途半端な現状 ◯単線のままですれ違い試験をする気配がない ◯なぜリニア方式には必要ない電柱があるのか ◯JR東海は超電導リニア方式をあきらめた?
第9章 今が決断のとき 9ー1 日本では超電導リニアの実現は難しい? ◯検証で見えた3つの事実 ◯日本には向かないことがわかった技術○日本での実用化は時期尚早 ◯なぜメディアはリスクや課題を報じないのか 9ー2 2020年に訪れた転機 ◯進まなかった国民的議論 ◯東海道新幹線利用者数激減と工事の難航 ◯利用者数前年比6パーセントの衝撃 ◯「一本足打法」企業を襲った危機 ◯中央新幹線の半分の工区で工事が中断 ◯静岡県との交渉決裂と開業延期 ◯広がった中央新幹線不要論 9ー3 いかに決断するか ◯中央新幹線の今後の選択肢は3つ ◯在来方式での開業は現実的か ◯計画中止も茨の道 ◯巨大事業はやめるのが難しい 9―4 提案・有終の美を飾ろう ◯計画中止は失敗ではない ◯技術への過信が招いた悲劇 ◯ドイツのリニア失敗に学ぶ ◯アメリカでの開花を目指す ◯リニアの技術を他分野に応用する ◯禍根なくきれいに終わらせる ◯今こそ国民的議論を
おわりに

著者紹介

川辺謙一(かわべ・けんいち)

交通技術ライター。1970年三重県生まれ。東北大学大学院工学研究科修了後、メーカー勤務を経て独立。高度化した技術を一般向けに翻訳・紹介している。著書は『東京 上がる街・下がる街』『日本の鉄道は世界で戦えるか』『東京道路奇景』(以上、草思社)、『オリンピックと東京改造』(光文社)、『東京総合指令室』(交通新聞社)、『図解・燃料電池自動車のメカニズム』『図解・首都高速の科学』『図解・新幹線運行のメカニズム』『図解・地下鉄の科学』(以上、講談社)など多数。







超電導リニアの不都合な真実
謙一, 川辺
草思社
2020-11-30

静岡テレビ報道 リニア 提訴



静岡の住民の方もリニア問題で提訴(2020年10月30日)




別記事




その他TV報道







リニア問題も静岡新聞が凄い

官邸主導で財投決定 安倍前首相「すぐやろう」【大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏 曄胆轍新聞アットエス


日軽金属雨畑ダム(山梨県早川町)のドロドロな不正や違法問題も山梨のメディアはほぼ報道せず。
いつも静岡新聞が調査報道している現状。

そして、リニア新幹線の環境アセスメントや山岳トンネル建設に伴う水問題、そして、リニア新幹線構想という基本的な問題にも鋭く報道している姿は非常に清々しいし、ジャーナリズムの矜持を感じる。

是非、リンクから最近の取り組み記事を読んでいただきたい。



大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏


事務次官、異例の知事訪問 国交省27年開業へ焦り【大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏◆


前のめりの小委員会、環境面の議論深まらず【大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏】


地方創生という大義 期待が先行、衰退懸念も【大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏ぁ


民間事業 政治関与鈍く 国民の理解得る議論を【大井川とリニア 第3章 “国策”の舞台裏ゴ亜






大井川とリニア

2020年10月14日 静岡新聞一面トップはリニア


驚きとともに感動の静岡新聞

サクレエビ問題、リニア山岳トンネルでの水問題と独自の取材のもと調査報道を続けている。

メディアの使命、あるいは矜持を感じます。

長野には信濃毎日があるし、東京新聞(中日新聞)や神川新聞も頑張っている。

山梨にはジャーナリズムは存在しないという証左がより明白になってきたね。

静岡新聞 201014一面

生態系破壊のリニア ヤマトイワナ死滅

リニア工事 「ヤマトイワナは死滅」 地下水位低下で県部長 /静岡 - 毎日新聞


静岡県の行政は非常に県民の利益を考えている様に思う。

他県の行政は札束の前で土下座しているんでしょうね。
自然より金

どうぞ地獄に落ちてください。リニア関係者。


以下記事

未着工のリニア中央新幹線南アルプストンネル静岡工区を巡り、工事に伴う地下水の水位の低下について、市川敏之・県くらし環境部長は30日、県議会本会議で「大井川上流部の沢枯れが起きた場合、絶滅危惧種であるヤマトイワナをはじめ水生生物は死滅することが確実」と述べた。

 小長井由雄県議(ふじのくに県民クラブ)の一般質問に答えた。JR東海は工事でトンネル周辺の地下水位が最大で300メートル以上、低下すると予測。市川部長は「県の生物多様性専門部会の委員からも南アルプスの自然環境への影響に重大な懸念が示され、県も重く受け止めている」と語った。

 さらに、市川部長は地下水位の低下が南アルプスの尾根まで及んだ場合、「地表面の乾燥によって高山植物の植生が変化することで生態系のバランスが崩れることに加え、表土の崩壊の恐れもある」と懸念した。

 西原明美県議(自民改革会議)は一般質問で「JR東海に意見、要求するばかりでなく、県からもどのような対策を取ればよいかを示すべきだ」とただした。難波喬司副知事は「JR東海は事業によって影響を与える側で、工事に関して詳細な情報を有する側。影響を与える側は地域の実情を踏まえ、リスク評価をし、影響を回避、低減する義務がある」と答えた。調査やデータの開示に関しても、「対応が不十分で、対話を進める状況が整っていない」と指摘した。【山田英之】


相手を間違えていない?ダイヤモンドさん 地方紙トンデモ列伝

地方紙トンデモ列伝、取材先との癒着や前時代的な社風も | 有料記事限定公開 | ダイヤモンド・オンライン


いや〜久しぶりに凄い記事で笑った。

静岡新聞を叩きたいようである。
地方紙の例としていくつかの新聞社を表でだしている。そうであるなら次に是非とも
山梨日々新聞とやらを対象にしてはどうだ?

静岡新聞の調査報道でサクラエビ問題(雨畑ダム、日軽金、ニッケイ工業)の不正がわかり
リニア新幹線での大井川の水問題でJR東海の悪事が次々とバレている。
県民目線、国民目線での報道だと思うよ。

山梨県はいかが?
都合の悪い事はすぐに隠して表に出ませんよね。記者クラブ?行政の御用聞き?、スポンサーに
忖度?
なんか戦時中のメディアと同じですよね、常に大本営発表、そしてたまに密告による小ネタの
犯罪やら不正報道。



以下記事より引用しています。

その土地で深い根を下ろす地方新聞は、県内シェアの大半を握る独占企業も多い。それ故、全国紙ではほぼ消失した前時代的な社風が残っていたり、県内世論に多大な影響力を行使できるために政治との癒着が起きたりと、裏の顔を持つことも。特集『地方エリートの没落 地銀・地方紙・百貨店』(全13回)の#5では、ジャーナリズムと懸け離れた地方紙のトンデモな“行間”を読む。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)

議員や警察の不祥事も
さじ加減一つでベタ扱い?

「これでは、県の言い分を垂れ流す完全な御用新聞ですよ。今回ばかりは『さすがにやり過ぎだ』という声が社内の一部から上がっています」

 地理的に西の中日新聞、東の全国紙から挟撃されながら、60万部近い大部数を誇る有力地方紙、静岡新聞。その記者が冒頭のごとく憤るのは、同紙が4月、Twitter上にアカウントを開設した「静岡新聞 リニア大井川水問題を解説!」だ。

 将来的に東京と大阪を結ぶ計画のリニア中央新幹線は、2027年の開業を目指す。ところが、「大井川の流量減少」を訴える川勝平太・静岡県知事の反対により工事が暗礁に乗り上げている。




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全ては闇の中 リニア ルート決定


東京新聞(中日新聞)
中日新聞では既に先行して同じ記事を流しております。JR東海(倒壊)本社がある名古屋の
メディアとしてはしっかり取材していると思います。


考えるリニア着工 なぜ決まったCルート(上)JR信じ20年 約束違う


考えるリニア着工 なぜ決まったCルート>(中)経済性重視、環境顧みず


考えるリニア着工 なぜ決まったCルート>(下)コロナ禍で需要不透明 テレワーク定着、再検討を

リニア実験線で終了がよろしいかと。そして負の世界遺産へ

リニア「品川−甲府先行開業を」 静岡知事がJR社長に提案(産経新聞) - Yahoo!ニュース


富士急ハイランドのアトラクションとしてリニア実験線はいかが?
電磁波浴びて時速500kmを体感できますよ!

自然を破壊する大深度地下に山岳トンネル、水枯れ、汚染土壌、残土処理不能。
工事現場を負の世界遺産として、世界の方に見て貰いましょう。
そして工事中止によって、海外の方からは「日本の民度の高さを証明した」と言われますよ。




以下記事
リニア中央新幹線をめぐって、静岡県の川勝平太知事は26日のJR東海の金子慎社長との会談で、東京・品川−甲府(甲府市南部のリニア駅)間の先行開業を働き掛けた。

 川勝氏は「東京からリニアで20分で甲府に。富士山や南アルプス、八ケ岳…。トンネルを抜けると雪国ではなく桃源郷だ。リニアと真逆の遅さの身延線の特急に乗ると春夏秋冬美しい。静岡から東海道新幹線で帰れば『富士山一周の観光』だ」と語った。

 品川−甲府の先行開業は川勝氏の持論で、これまでも全国知事会や関東地方知事会で発言したことがある。

 川勝氏は平成26年に山梨県が記録的大雪で孤立したことに触れ、「あのときにリニアができていれば逃げられた、助けに行けた。リニアの危機管理能力は十分承知している」と語り、建設自体に反対しているわけではないと強調した。

 これに対し金子氏は「リニアの妙味は東京から大阪まで直結すること」と述べ、先行開業に否定的だった。



リニア 工事凍結しましょう。

リニア開業 遅れる可能性高まる|NHK 首都圏のニュース


以下NHK
静岡県が着工を認めていないリニア中央新幹線をめぐって、川勝知事とJR東海の金子社長が初めて会談しました。
金子社長が本格的な工事に向けた準備作業を開始することに理解を求めたのに対し、川勝知事は環境保全のための協定の締結が必要だと説明しました。
JR東海が目指している2027年の開業は、遅れる可能性が高まりました。

リニア中央新幹線は、2027年の開業を目指してJR東海が各地で工事を進めていますが、静岡県内のトンネル工事は、水資源への影響を懸念する県が着工を認めず協議が難航していて、開業の遅れも懸念されています。
こうした中、川勝知事は県庁で26日午後、JR東海の金子社長と初めて会談しました。
この中で金子社長は、日本の大動脈輸送を担う東海道新幹線の災害対策としてバイパスを作る必要があり、1日も早い実現が必要だと意義を強調しました。
そして、金子社長は「静岡の水をおろそかにするつもりはなく、国の有識者会議を軽んじることもない」と述べた上で、「準備作業はぎりぎりのタイミングだ」と述べ、2027年に開業するには本格的な工事に向けた準備作業を早期に始める必要があるとして理解を求めました。
これに対し、川勝知事は準備作業について作業の拠点となる場所が5ヘクタール以上となる場合は、条例に基づく環境保全のための協定の締結が必要だとして、準備作業を認めるかどうかは条例に則して判断することになると伝えました。
県は、JR側が求めている準備作業はトンネル工事と一体で、協定の締結は国の専門家会議などの結論を踏まえる必要があるとしていて、JR東海が目指している2027年の開業は遅れる可能性が高まりました。


読売
リニアのトンネル工事、静岡県知事「認められない」

6/26(金) 17:57配信
読売新聞オンライン

 静岡県の川勝平太知事は26日、未着工のリニア中央新幹線静岡工区についてJR東海の金子慎社長と会談後、金子社長が求めた今月中のトンネル工事準備について「本体工事と一緒なので、認められない」と了解しない考えを明言した。報道陣の取材に答えた。

 金子社長は、予定している2027年のリニア中央新幹線開業に向け、初めて川勝知事と会談。月内の本格的なトンネル工事準備を了解するよう求めたが、川勝知事は明確な返答をしなかった。金子社長は会談で、「6月中に(準備)工事に着手できなければ27年開業が困難になる」と述べた。

 川勝知事は、南アルプスを貫通するトンネル工事の影響で大井川の水量が減るとして、着工を認めていない。

共同
静岡知事、リニア工事に同意せず JR、計画見直し不可避

6/26(金) 17:47配信
共同通信
1/2

リニア中央新幹線建設について会談するJR東海の金子慎社長(右)と静岡県の川勝平太知事=26日午後、静岡県庁(代表撮影)

 JR東海の金子慎社長は26日、静岡県庁を訪れ、リニア中央新幹線建設を巡る水資源の問題で対立する静岡県の川勝平太知事との初会談に臨んだ。金子氏は6月中に静岡工区の準備工事に着手できなければ、予定の「2027年開業が困難になる」として工事への同意を要請したが、川勝氏は認めるかどうか明言せず、物別れに終わった。明確な同意を得られなかったJR東海は、月内の着工が困難となり、リニア計画の見直しは避けられない情勢となった。

 リニア建設を巡っては、南アルプスを貫くトンネル工事に伴い大井川の流量が減少することを懸念する静岡県が建設に反対し、静岡工区が未着手となっている。





サンクコスト(埋没費用)の呪縛 コンコルド効果

火論:「イージス騒動」と沖縄=大治朋子 - 毎日新聞


まさにリニア新幹線と同じ構図

以下記事
 <ka−ron>

 「サンクコスト(埋没費用)の呪縛」という経済学の言葉がある。

 埋没費用とは回収不能になったお金や時間、労力を指す。それを気にするあまりさらに投資して後に引けなくなるのを「サンクコストの呪縛」と呼ぶ。意思決定ではそうしたコストをあえて無視しましょう、という意味で使われる。

 もともとは、英仏両政府が共同開発した超音速旅客機コンコルドの採算が取れないと途中で分かったのに開発を続行して大赤字になったことから生まれた表現。「コンコルド効果」とも呼ばれる。

 この言葉を久しぶりに思い起こしたのは先日、防衛省が陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について事実上の白紙撤回を決めたから。ミサイルを発射すると途中で切り離される装置を安全な場所に落下させられないと最近分かり、追加で必要になる費用や時間を考えて判断したという。

 これは官邸主導の案件で首相の責任は大きい。ただサンクコストに引きずられず大局観を持って最終的に幕を引いた河野太郎防衛相の決断は支持したい。大きな事業の停止は関係者の意地やメンツも絡んで何かとややこしい。だが地元住民の命を軽視するような事態が起きてしまっては本末転倒だ。

 ところで巨額の資金を投じた防衛関連事業が事実上、暗礁に乗り上げているケースとしては、沖縄・米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の問題がある。自民党や防衛省の一部幹部の間では、移設の実現性を危ぶむ声も少なくない。

 辺野古移設を巡っては防衛省が2016年までに行った海底ボーリング調査で「マヨネーズ状」とも言われる軟弱地盤が見つかっている。これは最も深いところでは海面下90メートルにも達するため大規模かつ困難な改良工事が必要だ。費用も時間もズルズルと想定以上にかかる可能性が高く、沖縄県民は県民投票などで繰り返し「辺野古ノー」の意思を突き付けている。

 辺野古移設は政府が「唯一の選択肢」としているがそもそもその効果も疑わしい。軍事アナリスト、小川和久さんがこのほど出版した「フテンマ戦記 基地返還が迷走し続ける本当の理由」(文芸春秋)によれば、米政府監査院(GAO)は1998年、09年、17年4月にそれぞれ公表した報告書で辺野古案は「作戦所要(作戦や訓練に必要な条件)」を満たしていないと指摘している。

 今日、6月23日は本土防衛の「捨て石」とされた沖縄戦終結の日。サンクコストに惑わされぬもう一つの決断を期待したい。(専門記者)






リニア 裁判も継続中です

リニア問題 トップ会談で局面打開なるか JR東海社長、静岡県知事が26日会談 - 毎日新聞


世の中のメディアはJR東海の言い分が正しい様に報道していますが、事業体実施の
環境アセスメントの不正をなぜ問わないのでしょう?
大広告主だから?
政権とJR東海の葛西氏の影響力?

何一つリニアのメリットは無い(あるとすれば工事を受注しているゼネコンと下請け?)リニア
構想。

静岡県の水を巡る知事の問いは、間違ってはいません。
ただ、条件闘争になっていることは否めませんが。




メモ 以下記事

リニア中央新幹線の2027年開業が延期となる可能性が高まっている。JR東海の金子慎社長は、静岡工区での着工を認めない川勝平太・静岡県知事に対し、準備工事だけでも了承するよう求めている。これに対し県は、トンネル本体と一体の工事とみなして、準備工事は時期尚早とする姿勢を崩さない。26日に開かれるトップ会談で、局面が変わるか注目される。
JR東海の金子慎社長=名古屋市中村区のJR東海本社で2019年12月24日、黒尾透撮影

 金子社長は5月の記者会見で、準備工事について「6月中に(川勝知事の)了解を得られないと27年の開業は難しい」と発言。6月10日の記者会見では「切迫して余裕がなくなってきた」と焦りを見せた。

 リニアが走行する南アルプストンネル(全長25キロ)は、長野、山梨両工区で工事が始まったものの、静岡工区(8・9キロ)のみ着工できていない。JR東海はトンネル掘削前の準備工事として、静岡市北部の3カ所でヤード(作業場)を整備し、土砂置き場などを設ける方針だ。着工には地権者の同意が必要で、JR東海によると、地権者は県の了承を得ることを求めている。

 川勝知事は6月11日、準備工事の現場を視察した後、「27年(の開業)は一番大切なものだと思わない」と述べた。その上で、金子社長の発言について「(県が)開業を遅らせているかのごとく短絡的に結びつける姿勢に強い疑問を感じる。(県が)足を引っ張っているかのごとく、(問題を)矮小(わいしょう)化している」と語気を強めた。

 静岡県では、トンネル掘削工事により南アルプスを源流とする大井川の流量が減ったり、地下水に影響が出たりすることを懸念する声が強い。大井川の水は約62万人の水道や農業・工業用水、発電に使われ、県は「命の水」と表現する。流域10市町は工事による流量や地下水への影響回避を求め、県は代表してJR東海と協議を続けてきた。

 一方で両者の協議は難航し、国土交通省が乗り出す事態になった。河川工学の専門家らを集めた有識者会議を設置し、4月に初会合が開かれた。しかし、この場で金子社長が「南アルプスの環境が重要だからといって、あまりに高い要求を課し、それが達成できなければ着工も認められないというのは、法律の趣旨に反する」と県の姿勢を批判し、混乱に拍車を掛けた。川勝知事や流域10市町の抗議を招き、撤回を余儀なくされた。流域10市町は有識者会議の結論を待つべきだとの立場で、準備工事も「なし崩し」で本体工事につながる恐れがあるとして認めない方針だ。

 結論が出るには時間がかかりそうで、金子社長が事態を打開するため川勝知事に要請したトップ会談は26日午後、静岡県庁で開かれる。金子社長は27年開業への沿線の期待などを説明する予定。川勝知事は住民の生活や産業を支える大井川の水の重要性を訴える見通し。会談は平行線に終わる公算が大きい。JR東海の宇野護副社長は「理解が進むように全力を挙げて取り組む」と期待を寄せる。

 国交省の水嶋智鉄道局長は「この問題を対立構造で捉えていたら、前向きな答えが出てこない」と語り、県とJR東海に建設的な議論を求めている。【山田英之】
ことば「リニア中央新幹線」

 磁力で車体を浮かせ、最高時速500キロで走る新しい新幹線。品川―名古屋間を最速40分、品川―大阪を最速67分で結ぶ。事業主体はJR東海で、建設費(車両を含む)は約9兆円。品川―名古屋間で2027年の開業を予定している。大阪への延伸は当初45年の予定だったが8年前倒しし、早ければ37年を目指している。
リニア中央新幹線を巡る動き

1973年   国が基本計画を決定

 97年   山梨リニア実験線で走行試験を開始

2011年   国が整備計画を決定

 14年   国が工事実施計画を認可、着工

 16年   政府が財政投融資3兆円を充て、大阪延伸の最大8年前倒しを決定

 17年   JR東海が南アルプストンネル静岡工区の本体工事契約を締結。静岡県の川勝平太知事が「契約は遺憾」とコメント

 19年3月 川勝知事が静岡工区について「着工できる状況ではない」と発言

 20年4月 静岡工区に関する国の有識者会議が初会合

   5月 JR東海の金子慎社長が静岡工区の準備工事について「6月中に(川勝知事の)了解を得られないと27年の開業は難しい」と発言

 27年   品川―名古屋間が開業(予定)

 37年?  名古屋―大阪間が開業(予定)











コロナパンデミックの後の高速輸送?

【ガリレオX 傑作選◆曠螢縫中央新幹線が切り拓く未来【WiLL増刊号】 - YouTube


歴史検証のために備忘録
コロナ禍の後の世界に巨大人口集積地域が必要ですか?
さらに再生不可能な自然破壊
大深度地下での災害・事故対応は?
莫大な電力消費、増えない輸送量


2019年
人気科学ドキュメンタリー『ガリレオX』傑作選
2019年放送 「リニア中央新幹線が切り拓く未来」

≪番組内容≫
次世代の超高速交通、リニア中央新幹線の工事が本格化している。これが開業すると、品川〜名古屋間を最速40分、品川〜大阪間を最速67分で結ぶことになり、時間距離が大幅に圧縮される。これまでの鉄道の大動脈、東海道新幹線はその開通から半世紀が過ぎ、経年劣化が進んでいる上、南海トラフ地震の想定震源域を通っている。こうした懸念材料への備えの役割もリニアには期待される。約1時間で行き来できるようになることで誕生する首都圏・中部圏・近畿圏から成る約8000万人規模の超巨大都市圏は、日本の総人口の半数を超え、世界にも例がない。リニア中央新幹線によって起こる半世紀に一度の交通革命は、私たちの生活スタイルをどう変え、停滞するイノベーションにどんな影響を与えるのか?都市部の大深度地下工事の現場も取材し、リニア中央新幹線が切り拓く未来をさぐる。
(約25分)

≪番組要素≫
〇試乗体験!リニア中央新幹線
〇本格化する工事
〇交通革命が社会を変える
〇超巨大都市圏が誕生する
〇リニア中央新幹線の意義
〇リニアがイノベーションをもたらす?





リニア新幹線に否定的だった良識派 JR東日本元社長の松田昌士氏死去

JR東日本元社長の松田昌士氏死去 国鉄改革3人組―84歳:時事ドットコム


https://business.nikkei.com/atcl/report/16/081500232/082400010/

2018年の記事の中に松田さんの発言として。

開発トップがダメ出し

 家田が「明日」という未来は、どのような世界なのか。

 炎天下の山梨県でリニア実験線に試乗した。JR大月駅からクルマで15分、JR東海の山梨実験センターから5両編成のリニアに乗り込んだ。

 運転開始から時速150kmまでは車輪で走行する。そこから車体が浮き上がり、騒音が少し静かになる。そして2分半で時速500kmに達する。その時、振動や騒音は少し大きいが、新幹線の車内とさほど差はない。周囲とも会話ができる。逆に、減速していくと、時速300km台は徐行運転しているように感じる。そして、時速150kmでガタンという振動とともに「着陸」する。

 わずか30分ほどの試乗だが、50年以上かけて開発を重ねてきた技術の完成度の高さは体感できる。ただ、車内は少し窮屈で、両側2席ずつの配列だが、座席の幅や前後のシート間隔も新幹線より狭い。それは、車両開発を主導した三菱重工業が、飛行機の構造を持ち込んだからだ。

 鉄道車両の断面は、通常は四角になるが、リニアは卵のような円形になっている。飛行機の胴体と同じで、車内空間は窓側にかけて狭くなっていく。開発当初は座席上に荷台が設置できず、騒音で隣の人の声が聞こえなかった。

 そこで、防音対策や、鉄道車両に近い形状への設計変更を重ね、新幹線に近い乗車感覚に仕上げてきた。

 だが、そんな短時間の試乗で「いける」と思い込むのは危険な素人考えだとJR東日本元会長の松田昌士は言う。国鉄時代からの経験を基にこう話す。

 「歴代のリニア開発のトップと付き合ってきたが、みんな『リニアはダメだ』って言うんだ。やろうと言うのは、みんな事務屋なんだよ」。高価なヘリウムを使い、大量の電力を消費する。トンネルを時速500kmで飛ばすと、ボルト一つ外れても大惨事になる。

 「俺はリニアは乗らない。だって、地下の深いところだから、死骸も出てこねえわな」(松田)


記事最初の家田と言うのはリニア、原発、交通分野と必ず政府諮問委員会等に登場する元東大教授である。常に環境より銭な御仁である。
家田 仁(いえだ ひとし、1955年11月 - )


ジャーナリズムとしての静岡新聞の矜持

自然への挑戦、やめるべき 文化人類学者・楊海英氏(静大教授)|静岡新聞アットエス


調査報道も素晴らしいが、この様な専門家の論考をしっかり載せるのも素晴らしい。

以下記事



新型コロナウイルス感染の嵐が世界で吹き荒れる中、サクラエビの不漁に揺れる駿河湾と、20世紀最大の環境破壊とも言われ旧ソ連時代の自然改造計画で10分の1まで干上がったアラル海(カザフスタン・ウズベキスタン国境)を対比し、自然への挑戦をそろそろやめるべきだと警鐘を鳴らす研究者がいる。中国内モンゴル自治区出身の文化人類学者で、静岡大人文社会科学部教授の楊海英(ヤン・ハイイン)氏。社会主義と資本主義の両世界を見渡しながら、環境破壊と感染症を語る。

 環境問題は、特定の海や湖、どこかの工場の煙や汚染水など個別の問題を想像しがちだが、世界的広がりがある。グローバリゼーションといえば、普通はヒト、モノ、カネの自由な移動を思い浮かべるが、同時に負の要素もグローバル化されている。環境問題だけでなく、感染症拡大も自然への挑戦、人間の欲望という同根から生じているのではないか。
 グローバル化前の世界であれば、新型コロナも武漢周辺で自生自滅して「南中国で妙な肺炎が流行して多くの人が亡くなった」と緩やかに情報が世界へ伝わる程度だったはず。だが、今や感染拡大はあっという間だ。皮肉にも中国が進める「一帯一路構想」に沿うように、熱心だったイタリアやスペインで真っ先に感染が広がった。
 過去に同じようなことがあった。14世紀末から15世紀前半に掛けて欧州でまん延した黒死病だ。黒海沿岸で発生したペストだと言われる。13世紀に朝鮮半島から東ヨーロッパまで征服したモンゴル帝国が世界最初のグローバリゼーションを実現した約100年後。交通網が敷かれ同じシステムでヒト、モノ、カネが自由に流通、そして疫病も急拡大した。
 文明の繁栄後は、負の連鎖が来るとよく言われるが、エボラ出血熱やSARSなど、現代に掛けて感染症の流行ペースが速まっていることを指摘したい。
 新型コロナウイルスはコウモリが起源になった可能性が指摘されているが、背景には動物への一種のアビューズ(英abuse=不当に扱うこと。虐待の意も)があるのではないだろうか。コウモリは漢字で「蝙蝠」と書く。「福を遍(あまねく)」という縁起の良い意味に掛けた信仰から、中国の一部地域では、珍味としてスープにして食べる。いまや豊かな中国で食べ物が不足する訳ではないのに、わざわざ食べる。
 モンゴルではヒツジを20キロ、30キロに育ててから食べるが、フランスでは子ヒツジを食べる。これでは資源の再生産にならない。一部では、胎内にいる子ヒツジが珍味中の珍味とされる。何が珍味とされるかは豊かさによって変わる。これが人の欲望だ。人間とはなんと罪深いのだろうか。
 サクラエビを食べなくても死にはしない。支えてきたのは消費者の欲望と資本主義ではないか。学生と数年前から由比などで調査している。外国人目線で率直に言えば、日本人がなぜ、ひげが長くて調理上の扱いも難しいサクラエビを好んで食べるのか不思議だ。由比でも、大昔から取っていたわけではない。
 船のエンジンが強くなり燃料が安くなり、冷凍技術が進歩して、新鮮なまま東京に出荷できるようになったから特産になった。マルクス流に言う、資本主義の利潤追求にほかならない。いつからこれほどサクラエビを食べ始めたのか、地元の人いわく、高度経済成長が終わり日本人が豊かになってからだと。よりよい生活を求め、ゆがんだ形で海の開発とブランド化が進んだ。
 実際、駿河湾と並びサクラエビが取れる台湾では当初、食感覚に合わず、見向きもされなかったが、日本人が食べるのを見てカネになると分かった途端、欲望の対象になった。人間の食欲は、種を食い尽くしてしまう。
 私が調査で訪れているアラル海は、かつて琵琶湖の100倍、世界第4位の大きさを誇ったが、旧ソ連時代の綿花栽培のダム開発で干上がり、湖沼面積の9割を失った。根本にあったのは、自然への挑戦、自然の征服だ。
 ソ連は「社会主義は何でも勝つんだ」「人類は自然に勝つ」と言った。「砂漠を緑に」のスローガンでかんがい開発を進めた。ユーラシアは乾燥した大草原、砂漠。近代まで諸民族には「水を汚した人間はその場で殺してしまえ」という暗黙のルールがあったほど、水そのものが財産だった。無理な開発で巨大なオアシスを失った。
 人類ほど学ばず、歴史を繰り返してきた動物はいないかもしれない。動物は普通、危険な場所には二度と近づこうとしない。だが、ホモサピエンスは危険を承知で繰り返す。対策を考えて先に進もうとする。黒海沿岸でペストが流行した時も大移動をやめなかった。
 大井川の水をいくらか戻すことで人類未到達の地下のトンネル掘削に納得を得ようとしているリニア中央新幹線の静岡工区問題もまさにそれだ。本当に大丈夫だろうか。ここ数年、猛威を振るう台風や河川氾濫、疫病の流行なども全て自然への挑戦からきているのではないか。コロナ禍にあるいま、自然に謙虚になり、無謀な行いはそろそろやめるべきだと強く呼び掛けたい。
 人類全体がいま、パンデミックという先の見えない苦悩の中に置かれている。人が欲望を制御することは難しいが、それでも一人一人が努力しなければならない。解決できなくても、耐えることを学ばなければいけない。人類は、矛盾の塊だ。

 ■楊海英(ヤン・ハイイン) 1964年生まれ。北京第二外国語学院大卒。89年来日。国立民族学博物館などを経て、99年静岡大人文学部助教授、2006年教授。中国共産党による文化大革命の粛清の中、内モンゴルで幼少期を過ごした。「墓標なき草原−内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録(上下巻)」(09年、岩波書店)で第14回司馬遼太郎賞。ニューズウィーク誌コラムニスト。日本名は大野旭。




リニア工事中断 

リニア、開業遅れ懸念 南ア・トンネル工事、中断決定:長野:中日新聞(CHUNICHI Web)


静岡県は大井川の水枯れ懸念で工事は着工しておらず、他の都県でもコロナの影響でどんどんと
工事が中断している。
そしてJR東海の新幹線はガラガラだという。
GWも予約は昨年の1割以下。
ポストコロナの社会は、移動社会で無くなる事が明らかではないだろうか?
もちろん観光等での人の動きはあるだろうが、無駄な会議や出張は無くなるのである。




以下記事
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、リニア中央新幹線南アルプストンネル長野工区(大鹿村、八・四キロ)の工事中断が決まった。JR東海は「厳しい工程だが、二〇二七年開業のために全力を挙げる」と説明するが、影響は県内の他の工区や県駅周辺整備に波及する可能性もある。住民らからは二七年開業を不安視する声が上がる。

 長野工区では現在、三カ所の非常口で、作業用トンネルと、地質調査のための「先進坑」と呼ばれる細いトンネルの掘削が進んでいる。大型連休中も通常作業やトンネル内での地質調査を予定していたが、緊急事態宣言の発令を受け、JRと受注業者の共同企業体(JV)で二十五日からの工事中断を決めた。

 東京や名古屋に住む子どもらに会うためリニア開業を待ち望んでいる大鹿村の男性(82)は「工事中断は仕方ないが、二年も三年も遅れるのは困る」。同村の道の駅で働く女性(58)は「細い道でダンプカーとすれ違うのが怖かったのでしばらく安心できるが、結局工事が長引いてしまうのでは」と複雑な表情を見せた。

 県内では他に、伊那山地トンネル青木川工区(大鹿村、三・六キロ)、同坂島工区(大鹿村−豊丘村、五・一キロ)、中央アルプストンネル松川工区(飯田市、四・九キロ)で、トンネル掘削のための準備工事も進む。今後、三工区の工事中断の可能性についてJRは「社会情勢を見ながら、受注業者と協議して個々に判断する」としている。

 二〇年度に県駅周辺整備の実施設計に着手予定の飯田市は、専門家や委託業者との協議をテレビ会議に切り替えている。移転者との用地交渉も戸別訪問ができなくなり、担当者は「契約などで、直接会って話さなければいけない場面も出てくる。今後スケジュールが遅れるかもしれない」と頭を悩ませる。

 県駅周辺整備予定地に住む男性(79)は「JRは二七年開業を押し通すだろうが、沿線自治体がついていけるかどうか。コロナで支出が増えているのに、財政破綻してしまうのでは」と危惧した。

 (寺岡葵、飯塚大輝)











その他の工事中止記事
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20200426/KT200424ETI090018000.php

https://www.asahi.com/articles/ASN4S5VMRN4SOIPE027.html

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58492580U0A420C2CN8000/

https://www.sankei.com/economy/news/200414/ecn2004140030-n1.html





提灯記事 スポンサーは?

人口減少時代にリニアは本当に必要なのか? (1/4) - ITmedia ビジネスオンライン



コロナでJR東海をはじめ軒並み収益悪化しているので、今しか記事として出す時期がないのでしょうか?

テレワーク、スカイップ(ZOOM)会議などでface to faceの会議や学会も本当にこれまで必要だったの?という検証がされるでしょうね。

今後も新たなパンデミックをおこす感染症が蔓延する確率は非常に高いでしょう。
そうしてグローバリゼーションで人の移動が避けられないなか、リニアの完全密室列車を走らせるのか?




リニア 静岡

リニア問題、JR「工区変更の可能性」 静岡県、影響拡大問題視|静岡新聞アットエス


JR東海というブラック企業がついに国に泣きついた。


以下記事

リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題で、懸案になっている工事期間中のトンネル湧水の県外流出量が工区境の変更によって増加する可能性があることが、19日までのJR東海への取材で分かった。JRは、工事が遅れた場合に静岡工区と山梨、長野両工区の境を変更し、山梨、長野両県側から静岡県内のトンネル区間の掘削を進める可能性があると回答した。静岡県は中下流域の表流水や地下水への影響が大きくなるとして問題視している。
 JRの担当者は取材に「基本は契約している工区を掘削する」との姿勢を示しながらも「将来、工事の進捗(しんちょく)状況によっては、契約している工区を変更して掘削する可能性は考えられる」とした。工区境の変更は結果的に静岡工区を短縮する形になるが、どのぐらいの距離を短縮し、山梨、長野両県側から掘り進めるかに関しては「回答できない」とした。
 JRは県内区間のトンネルから湧き出た水が県外に流出しても、大井川の水は減らないと主張している。ただ、静岡工区側を短縮する形で工区境をずらせば、県外への流出量と流出期間が増えるため、県は利水者への影響が大きくなると懸念している。難波喬司副知事は県内区間から出るトンネル湧水について「JRの水ではなく県民共有の財産。それをJRがよそに流す権利はどこにもない」と指摘している。
 現在、同トンネルの県内区間10・7キロの大半は静岡工区だが、東側の1・1キロは山梨工区、西側の700メートルは長野工区と設定されている。「県内区間の山梨工区」と「県内区間の長野工区」の計1・8キロでトンネル内に湧き出た水は、トンネルがつながるまでの間、大井川に戻せないとJRは説明している。
 一方、県は県内区間は大井川流域に当たるため、トンネル湧水を全て大井川に戻すよう求めている。詳細な地質が分からないため、県外に流出する期間や量は事前に特定できないとされる


そして、こちらも静岡新聞

リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題で、国土交通省鉄道局の江口秀二技術審議官は17日、県庁に難波喬司副知事を訪ね、国交省が県やJR東海の調整役として主導する新たな協議の枠組みについて県側の要請内容を事実上拒否し、県有識者会議の従来の議論を前提にしない専門家会議を設けるとした回答書を提出した。難波副知事は「求めていた内容とは違う」と応じ、20日の流域10市町長との会談で意見を聴いた上で対応を検討する考えを示した。
 回答書によると、他のトンネル工事に精通したトンネル工学や水文学の専門家で構成する会議で、これまでの県有識者会議の議論を検証する。
 国交省は昨年8月以降、鉄道局職員に県有識者会議を傍聴させて「科学的な知見に基づく議論がされている」とお墨付きを与えてきた。だが、江口審議官はこの日の取材に「県の設けた有識者会議はある意味で当事者だ。科学的、工学的に検証した方がいいと考えて第三者的な専門家会議を設ける」と説明した。事業認可した国交省がJR寄りだとする批判があることには「公平性や客観性は配慮している」と反論し、メンバーや会議の公開については県と調整するとした。
 県は回答書を流域10市町や利水団体に送り、県有識者会議の委員にも意見を聴く。17日夕、取材に応じた川勝平太知事は国交省の回答について「(個別の論点について答えずに)逃げた。とんでもないという感じはある」と批判した。

 ■国土交通省の回答のポイント
 ▼県有識者会議の個別論点に評価を加えないが、トンネル湧水を全量戻す方法と中下流域の地下水への影響の2点が懸念され、別途設置する専門家会議で検証する
 ▼専門家会議の人選や中立性を県、JR東海との3者協議で調整
 ▼他の関係省庁に知見のある職員がいれば専門家会議に出席


13000人が乗降者するらしい リニア甲府駅

山梨のリニア駅は甲府南部 中心部から30分、県が再決定(産経新聞) - Yahoo!ニュース


一時間に1本停車するかも微妙なリニア

一日の利用客が1万3000人だそうです。
一編成が1000人程度(新幹線より乗客数は少ない)で、どう計算するのでしょうか?

仮に開通するとして、その時に今の知事も行政担当者ももう居ないんだろうな(笑)


以下記事


令和9年の品川−名古屋間開業を目指すリニア中央新幹線の山梨県内の駅について、長崎幸太郎知事は18日、当初決定通り、甲府市南部の大津町とすると発表した。直結が望ましいとの意見があったJR身延線の小井川駅(中央市)とは専用道をシャトルバスで結ぶ。

 リニア駅−品川間は約25分だが、甲府市中心部の甲府駅から身延線とシャトルバスを利用してリニア駅まで約30分かかるため、利便性には大きな課題が残った。

 駅は大津町と小井川駅付近の2案があったが、県の要望を受け、JR東海が平成25年に大津町に決め、翌年に国土交通省が工事計画を認可。だが、今年1月に当選した長崎知事が身延線との接続が望ましいとし、県が再検証していた。

 知事はこの日の記者会見で、2案とも1日の利用予測は1万3100人だが、車やバスを使う人の利便性は大津町が高いとの検証結果を説明した上で「駅位置は大津町とし、小井川駅との間にシャトルバスを運行させることが最適と判断した」と述べた。バスの専用道はリニア高架下のJR用地を利用するとしている。







調査報道 リニア 中日新聞(東京新聞)

考えるリニア着工 大月からの報告(上):朝夕刊:中日新聞しずおか:中日新聞(CHUNICHI Web)


山梨には調査報道出来るメディアがないので、つねに情報が他県から。
サンニチとかいうミニコミ誌があるが、利権やらスポンサーに寄り添っていて
弱者には寄り添わない様である。

雨畑ダムの違法行為で富士川が濁り、サクラエビが不良になっている疑惑も、静岡新聞等の
調査報道で公になった。


以下記事

枯れた生活用水

かつて山梨リニア実験線のトンネル工事で水枯れが発生した山あいに位置する朝日小沢地区=山梨県大月市猿橋町で
写真

 阪神大震災から三週間後の一九九五年二月七日、JR東海・山梨リニア実験線工事事務所(山梨県都留市)の一室。中に入れず玄関で警備員ともみ合う報道陣の怒号が響く中、隣接する大月市猿橋町朝日小沢地区の住民数十人が、JR職員とにらみ合いを続けていた。

 「トンネル工事の影響で生活用水が枯れた」「そんなはずはない」−。意を決しての協議は、しばらく平行線をたどった。

 山梨リニア実験線の先行区間として九一年から掘削が始まり、九四年六月に九鬼(くき)山(都留、大月市)を貫通した九鬼トンネル。主水源としていた沢「追乗(おいのり)川」の下をトンネルが貫通したことで徐々に水量が減り、生活用水に困るようになっていたのが、標高約四百五十メートルの山あいに位置する朝日小沢地区の住民だった。

 地区の十六戸でつくる中島組水道組合は、JRと市が事前に結んでいた水枯れに対する覚書に基づいて実験線工事事務所に対応を要請。しかし、JRは「水は減っていない」の一点張りで、取り合おうとはしなかった。


 元々この地区では、高台に十八トンのタンクを設けて水をため、その水圧を利用して各家庭に水を配っていた。しかし、水量が減ると水圧が弱くなり上部の家から順に水が出ない状態に。水需要が集中する朝晩にはたびたび断水し、トイレや洗い物ができない家庭が出るなどして節水が呼び掛けられた。区長の男性(68)は「風呂に入れない家もあったようで水が止まるたびに騒ぎになっていた」と振り返る。

 組合員はJRへ電話で何度も窮状を訴えたが取り合ってもらえず。「ここでネズミの会議をしていてもらちが明かない。マスコミ全社を引き連れて家族総出で事務所に押し掛けるべ」。住民らは手分けして新聞やテレビ各社に取材を依頼。この日、ついに直接協議の場が実現した。

 「別に言いがかりを付けて金が欲しいんじゃない。現実に水がねえだ」と訴える住民に対し、JRは「沢に水量計を付けて定期的に確認している。沢枯れはありえない」と反論。話し合いで結論は出ず、ついにJR関係者が現場を確認することになった。

 申し入れから数時間後。気温一桁台で残雪が残る朝日小沢地区の追乗川に、JRの工事事務所員や県リニアモーターカー推進局(現リニア交通局)、大月市の担当者が相次いで到着した。「これを見てみろ」−。住民が指した先には、川底の泥が乾いて白く固まった無音の沢が広がっていた。

 ◇  ◇ 

 リニア中央新幹線の南アルプストンネル(静岡市葵区)工事に、静岡県は同意していない。根底には「大井川の河川流量は減少せず、仮に水枯れが生じた場合は適切に対応する」とするJR東海に対し、強い不信感がある。その背景の一端を、山梨リニア実験線のトンネル工事で辛酸をなめた大月から報告する。

中:
◆度重なる水不足

トンネル工事の影響で一度枯渇した追乗川を前に「水が戻ったとはいえかつての流量とは程遠い」と嘆く志村久さん=山梨県大月市猿橋町朝日小沢地区で


 「あれま本当だ。こりゃすごいこん(こと)だ」−。一九九五年二月七日、山梨リニア実験線のトンネル工事で水枯れが発生した山梨県大月市猿橋町の朝日小沢地区。水不足を訴える住民の主張を疑いつつ、現場へ確認に訪れたJR東海・山梨リニア実験線工事事務所(同県都留市)の関係者は、枯れた沢を前にポカンと口を開けたまま驚きを口にした。

 枯れた追乗(おいのり)川は、三メートルほどの沢幅があり渇水期でも枯れることはなく、イワナやヤマメが生息する水量豊富な沢だった。しかし、沢上流部の下をリニア実験線のトンネルが貫通すると、徐々に水量が減少。上水道が整備されておらず、沢水を唯一の生活水源としていた朝日小沢地区では、生活に大きな支障が出ていた。

 水枯れ現場を視察したことでJRも態度を急変。実験線工事事務所の松浦政良係長はその場で「工事との因果関係を調査しつつ住民の意に沿う措置を取りたい」と表明した。給水車の派遣に加えて代替水源として新たな井戸を掘ることを約束。三日後には工事に着手し、その翌日には応急対応を完了した。

 「JRも『この問題は今後の工事に響くからあまり騒がないでほしい』と言って四つも井戸を掘ってくれた。その時は誰もがこれで安心だと思った」。当時、地元住民でつくる中島組水道組合の副組合長としてJRと交渉に当たった志村久さん(84)はそう振り返る。

 しかし、数年もたたずに異変が生じた。JRが設置した井戸の揚水ポンプが不調を来し、再び断水が発生。時を同じくして国内経済は低金利時代に突入し、JRから「この補償金の金利で月々の揚水ポンプの電気代をまかなってほしい」と渡された預金も目減りを始めていた。このままではあと十数年後には資金が底をつく。住民は再び危機的状況に追い込まれていた。

 中島組水道組合は、再びJRに対応を求めることも検討したが「周囲からお金が欲しくて騒いでいると思われたくないし、もうJRには関わりたくない」と、自分たちで対応することを決意。残りの補償金で上流部に新たな井戸を掘り、今日に続く水源を確保した。

 度重なる生活用水不足にさいなまれた朝日小沢地区ではその後、追乗川の水量が徐々に回復。地下水の流れは解明されていないが、独自に設置した井戸も順調に稼働し、今では平穏を取り戻している。

 志村さんは思う。「国の発展のためにはリニアは必要だと思う。でも水がなければ発展の前に人は死んでしまう。JRの言うことは信じられん。私たちはただ水があればいいんだ」

下:
◆無視された覚書

報道陣に公開されたリニア中央新幹線の実験車両=2013年6月、山梨県都留市の山梨リニア実験センターで
写真

 「工事に起因して減渇水の影響が認められた場合は速やかに対処する」。一九九四年に山梨県大月市猿橋町の朝日小沢地区で発生したリニア実験線のトンネル工事による水枯れ。大月市は有事を想定してJR東海と事前に覚書を交わしていた。しかし、水枯れを訴えた地元住民のSOSは当初、無視された。

 JRの担当者は、対応が遅れた理由は大月市の水枯れが実験線工事で初の減渇水事象で、調査・分析に時間を要した可能性があると釈明する。

 大月以外にもJRが水枯れを認めなかった事例はないのか。JRによると、記録が残る二〇〇八年以降、実験線の延伸区間で補償した水枯れは三十四件。うち三十三件は新たな井戸の設置やポンプアップで対応し、残る山梨県上野原市の事例も協議中という。

 実験線を除く山梨・長野工区では水枯れの対応例はないというが、工事の影響が地下水に及ぶまでには相当の歳月を要することもある。

 静岡県や大井川流域市町が南アルプストンネル(静岡市葵区)工事で懸念するのは、中下流域の水枯れ。JRは「静岡県側の調査資料でも触れられているように、中下流域の地下水は大井川の表流水由来。山梨県のトンネル工事現場付近で発生した水枯れと同列視はできない」と強調する。上流部には監視カメラを設置して水量を常時計測し、仮に中下流域で水枯れが発生してもJR側で因果関係を立証して適切に対応するとしている。

 しかし、川勝平太知事の不信感はぬぐえない。「地下水に影響は出ない」とするJRの主張に対し、「あり得ない。暴論」と一刀両断。三日の会見では公共工事の基準で補償期間が三十年に限られている点にも触れ、「何百年続いてきた生活が全部奪われるということになったとき、そうした補償は補償と言えるのか」とあらためてリニア計画の再考を促した。

 「私たちのように悔しい思いをしないためにも補償についてJRと事前にしっかり話し合ってほしい」−。九月下旬、掛川市倉真地区の住民が県庁を訪れ、難波喬司副知事に訴えた。倉真地区では二十年ほど前、新東名高速道路のトンネル工事で水枯れが発生したが、日本道路公団(当時)と交わしていた覚書の内容が曖昧だったため、現在も十分な補償がされていないという。

 「適切に対応すると言うが具体的にどうするのか」。トンネル工事を巡る県側とJRの協議で、県側から幾度となく挙がった指摘だ。大月や掛川の二の舞いにならないために今できることは何か。両地区の住民とも事前の徹底した話し合いの重要性を助言するが、十月以降、県とJRの協議は途絶えたままだ。

(五十幡将之が担当しました)



広告企画 リニア開業で誕生する「中央日本」 楠木建教授が語るその“ディープインパクト” AD 東海旅客鉄道株式会社

リニア開業で誕生する「中央日本」楠木建教授が語るその“ディープインパクト” | 広告企画 | ダイヤモンド・オンライン

ict甲府さんにFBで教えて頂いた記事です。ありがとうございます。

まさに原発広告と同じ構図
電事連や東電がお抱えのライターや有名人および御用学者を使って、安全神話を作り、蔓延させたことは本間龍さんの著作で詳しい。

人々の暮らし、環境、文化などは完全に無視。ただただ経済だけに注目している。
素晴らしい学者?さんですね。


備忘録的に転載しておきます。

JR東海による「リニア中央新幹線」の東京(品川)〜名古屋間開通予定である2027年まであと8年となった。その後、大阪まで延伸され、人口6500万人を有する一つの巨大な都市圏が誕生する。楠木建・一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授に話を聞き、リニア中央新幹線が日本にどのようなインパクトを与えるのかを探った。
リニア中央新幹線の開業により境界が再定義され「中央日本」が出現

 東京〜名古屋間で約5.5兆円、大阪まで約9兆円が投じられるリニア中央新幹線は、東海旅客鉄道(JR東海)による民間プロジェクトである。計画では、営業最高速度は時速500kmで、東京〜名古屋間を最速約40分、東京〜大阪間を最速約67分で結ぶ。営業最高速度285kmの東海道新幹線では東京〜名古屋間は約1時間半であり、時間短縮効果は圧倒的だ。品川駅からわずか25分程度で結ばれる甲府は、東京から横浜ほどの距離感になる。名古屋や大阪も劇的に近くなる感覚を持つだろう。
楠木 建 (くすのき けん)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授
1992年、一橋大学大学院商学研究科博士課程修了。 一橋大学商学部、同大学イノベーション研究センター助教授、 ボッコーニ大学経営大学院(イタリア・ミラノ)客員教授、 同大学大学院国際企業戦略研究科准教授を経て、2010年より現職。

 楠木建教授は、著書『ストーリーとしての競争戦略』(東洋経済新報社)でも示しているように、企業の優れた戦略には、流れを持ったストーリーがあると考えている。各種の要因を一連のストーリーとして展開することで、優位性が構築されるというわけだ。それではリニア中央新幹線は、日本にどのようなストーリーとしての競争優位をもたらすのだろうか。

 楠木教授はまず、「リニア中央新幹線によって境界が再定義される」と語る。

 世の中には、地理的、制度的な「見えない境界」「見えない壁」が数多くあり、人々の暮らしや経済活動を非効率にしているケースが少なくない。例えば「日本の大都市圏」といえば東京・名古屋・大阪の三大都市圏を指すが、時として東京への一極集中が問題となる。これは三大都市圏内に対立軸がある、つまり境界があることを前提にした議論である。

「リニア中央新幹線で東京と名古屋、大阪が近くなるという考えでとどまれば、これは境界意識を残した改善論でしかありません。そうではなくて、リニア中央新幹線開業により東名阪を『中央日本』と呼ぶべき一体化した都市圏として構想することが大事なのではないでしょうか」(楠木教授)

 境界だと思っていたものがなくなる。それが「境界の再定義」という意味だ。
「『境界の再定義』をうまく取り入れたのはシンガポールです。経済を活性化させ、国力をつけるには、製造業を育てるという考えが一般的ですが、シンガポールは境界を再定義し、シンガポール一国で経済政策を考えるのではなく、ASEAN全体を1つのエリアとして捉え、『ASEANの首都』として何ができるか、何をすべきかを考えました。その結果、現在のように金融シティーや貿易港としての確固たる地位を築いたのです。リニア開業を契機とする日本の『境界再定義』により生まれる『中央日本』のインパクトは大変大きく、成熟社会となった日本の起爆剤になり得ます」(楠木教授)

中央日本」が将来の日本経済を牽引

 約3500万人もの人口を有する首都圏は、世界一人口が多い都市圏として知られているが、リニア中央新幹線が全線開業すれば、東名阪合わせて約6500万人という世界で類例を見ない規模の巨大都市圏が誕生する。
山梨リニア実験線。 現在の実験は、山梨県笛吹市境川町(起点)から、同県上野原市秋山(終点)までの全長42.8kmで行われている。

 国土交通省が主催する「スーパー・メガリージョン構想検討会」においても、「リニア中央新幹線については、その開業によって三大都市圏が約1時間で結ばれ、世界からヒト、モノ、カネ、情報を引きつけ、世界を先導するスーパー・メガリージョンが形成されることが期待されている」とホームページで結ばれている。


「よく『東の東京、西の大阪』と象徴的に言われるように、日本では大都市圏は常に対置するものと捉えられてきました。それはあたかも米国で東海岸と西海岸のエリアが全く異なる個性を競い合っているのと同じような図式です。しかし『中央日本』は、それとは異なります。エリアとしての地勢的なメリットは、国土が小さいからこそ発揮されやすいのです」と楠木教授は語る。

 東京や大阪が、どちらかが主になるといった感覚ではなく、事業や暮らし、コストなどさまざまな条件を勘案して最適な状況を生み出せるようになる。楠木教授が提唱するところの「境界再定義」により誕生する「中央日本」は、将来の日本経済を牽引する強力なエンジンになり得るのだ。

「失われた○年」などと経済成長しないことを嘆く声も多いが、歴史的に見れば、高度経済成長期のような時代の方がイレギュラーであり、現在の経済状況はそれほど悲観すべき状況ではない。また、非婚化、晩婚化などがもたらす出生率の低下も、先進国に共通して見られる現象である。こうした状況下でどのような国をつくり、そのためにどのようなインフラが必要なのかを議論する必要がある、とも楠木教授は話す。前述の通り、成熟社会である日本の起爆剤になり得るリニアにかかる期待は大きい。

図の説明
(リニア中央新幹線が全線開業し、東京・名古屋・大阪が約1時間で行き来できるようになると 首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)3,536万人(※)、中京圏(愛知・岐阜・三重)1,113万人(※)、 近畿圏(大阪・京都・奈良・兵庫)1,804万人(※)を合わせた約6,500万人の巨大都市圏が誕生する。※ 人口数は2017年総務省住民基本台帳による)

インターネットの進展がリアルへの欲求を高める

 冒頭で述べた通り、リニア中央新幹線の建設には、東京から名古屋まで約5.5兆円、大阪までは約9兆円という費用が必要となる。建設費用の調達について、「国民負担増大の懸念」といった間違った声も聞かれるが、JR東海は全額自己負担で建設するため、税金は1円も投入されない。

 楠木教授は、「リニア中央新幹線は、成熟した日本には珍しい『超大型プロジェクト』であり、世界のどこにもないインフラになる。そういうチャレンジングな民間企業があってもよい」と歓迎する。またリニア中央新幹線は、人々の暮らしそのものにも大きな変化をもたらす。

「以前はインターネットの発展により、実際に会って話すといったリアルなコミュニケーションが減る、またその価値が薄まる、という言説がありましたが、実態はその真逆になっています。インターネットの情報は誰もがアクセスできるので、例えばビジネスにおいては競合企業との『差』になりません。差を生み出すのは、フェース・ツー・フェースのリアルなコミュニケーションから得られる情報です。インターネットの進展はフェース・ツー・フェースのコミュニケーションの価値を再認識させました。インターネット関連の企業がシリコンバレーに集積していることも、フェース・ツー・フェースのリアルなコミュニケーションに価値があることの証左でしょう。リアルなコミュニケーションの先にあるのは日本が喉から手が出るほど欲しているイノベーションです。こうしたネット時代に、リアルで、人と人のつながりをさらに強めてくれるものの1つがリニアであるのは間違いないでしょう」(楠木教授)

1つの住まいに限定されない暮らしが始まる

 東京から大阪までが「中央日本」と呼ばれる1つの都市圏になれば、移動の容易さを背景に、1つの住まいに限定された暮らしをする必要がなくなる。人々は、もっと気軽に生活領域を広げられるようになる。

「多くの人が、仕事の他に趣味などに没頭する“異日常”の世界を持っています。“分身による日常”といってもいいでしょう。リニアの開通は、そうした異日常の過ごし方における “暗黙の境界”をも変化させてしまうと思います。人が従来とは違った移動を始めるのです」と楠木教授は考える。

 長野県の阿智村は環境省が実施した全国星空継続観察で「星の観察に適していた場所」第1位に選ばれたことなどから、「日本一の星空」と形容されることもある。同村は、リニア中央新幹線の長野県駅予定地である飯田市に隣接する。これまで飯田市へは東京から高速バスで4〜5時間かかっていたが、リニアが開通すれば、品川駅から45分程度で長野県駅(仮称)に到着する。東京で働く天体観測が趣味の人にとっては、これまで難しかった「平日の仕事帰りにふらっと阿智村へ行って満天の星空を見て、翌朝に阿智村から東京へ出社する」といった“異日常”が可能になる。天体観測はあくまで一例だが、リニア開業によってこうした「“暗黙の境界”変化による、従来と異なった移動」が発生することになるだろう。これは、新たに創出される消費活動であり、経済活性化にもつながる。

「日本のように、すでに十分にモノがあふれている成熟社会では、あからさまな『不足』はあまりない。大切なのは人々の選択肢が増えるということです。働き方改革で仕事時間のメリハリがつき、移動が容易になれば、生活スタイルのオプションが増えるわけです。生活のオプションが増える異日常を積極的に促すような取り組みこそが、消費活動を促進し、地域経済の活性化につながります」(楠木教授)

 超電導という最先端技術で、日本人の暮らしや日本経済を活性化させる可能性を持つリニア中央新幹線。その開通は8年後に迫っている。

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本間 龍
亜紀書房
2013-09-25




Profile
鎌倉おやじ
趣味:イワナに遊んでもらう、菜園、読書、焚き火、ランタン

愛読人:内山節、池田晶子、養老孟司、山本素石、高桑信一、相田みつを、宮本常一、網野善彦、野田知佑、南木佳士、川上健一 佐藤優 内田樹(順不同)

夢:晴釣雨読で自給自足、在来魚保護 (最近釣りにはそれほど熱中してません、年のせいでしょうか)
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