おやじのぼやき

日々おやじが思う事。。。。。

読書

ソニー 盛田昭夫 森健二 ダイヤモンド社 2016

図書館本 

550ページを超える盛田評伝 雑誌の連載等をまとめている。
経団連会長に指名される日に倒れたという悲劇 1993年11月
歴史にifは無いが、もし盛田さんが会長をしていたら日本の経済界も変わっていたのかな。
(平岩さんからバトンタッチの予定)
井深さんと盛田さんの二人のある種天才が日本をそして世界を動かした歴史。
そして、いくつかの事業では失敗し、存続の危機すら有った。
電子機器という本業、そして保険会社、映像、レコード、ゲームとSONYブランドを確立していく過程が本書では綴られている。

2017年 報道等によればSONYの業績は回復しているという。
SONYがまたトランジスタラジオ、トリニトロン、ウォークマン、プレイステーションという世界を
牽引するような商品を出してくれることを期待したい。

備忘録メモ
セールスは翻訳作業
広告代理店を入れずの会議、トップも平社員も同席して同じ口調で発言
家族でアメリカに移住 1963年 社交、人脈形成 夫人のおもてなし
子供の学校での交流
出る杭を募集
ウォークマン、最初は地域により4つの名前 80年4月 ウォークマンに統一
3シフト制の工場でのパーティにはすべてのシフトの会に参加 アラバマ
iPhone iPadより早く同等品の構想
御殿山本社ビルにあった銘板、今は同じ場所に立つ真新しいオフィスビルの山手通り(ソニー通り)に面した半地下にあるコンビニ店、
その店の前の草むらに小さな碑となってひっそり立っている。
このブログで見る事ができます。
http://ameblo.jp/uraroute/entry-11962215472.html






僕はなぜ小屋で暮らすようになったか 高村友也 同文館出版2015

図書館本

自作の小屋で暮らそう: Bライフの愉しみ (ちくま文庫) 文庫 – 2017 が良かったので読んでみた。

高村さん(1982- 東大理2から哲学に転向、慶応哲学大学院修了)の半生を自身で綴っている。

自由に生きるということを考え抜き、死をいつも見つめながら思考する態度に共感を覚える。
もちろん自分が同じ様に出来るとは思わないが、山梨の雑木林に家を作り、さらに神奈川の河川敷にも
土地を購入してテント生活をしたりしている姿は一つの生き様として良いのではないかな。
悩み、苦しみ、分裂する気持ちの中で生きる時間。労働とは、お金とは。

備忘録メモ
宇宙が先か、意識が先か。死の世界が先か、生の世界が先か。
生と死の二重性の両極に対して誠実であらねばならない。
アパート生活から途上生活、放浪 
物の豊かさ、心の豊かさにもまったく興味がない
スイッチを切りたい。肉体のスイッチ、人減関係の、金銭のやりとりの、義務の、言葉の、時間の。
いまだに死の想起がパニックを誘引することがある。
手作りの小屋は、僕の字がそのものなのだ。


「日米合同委員会」の研究――謎の権力構造の正体に迫る  吉田敏浩 創元社 2016

図書館本

結構斜め読み 

矢部 宏治氏の「日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか」、
「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」、
また孫崎 享氏の関連書籍などを読むとさら理解が進むと思う。

日本国憲法より「日米地位協定」の方が上位に位置しており、米国(国務省)より米軍の方が日本国政府より権力者であるということが。

本書は開示された外交文書(主に米国、日本は開示しない、文書の存在を否定したりする)や密約的な
メモ(議事録等)を元に米軍が管理する日本国を「日米合同委員会」という組織から読み解く。

備忘録的メモ
米兵犯罪の極めて低い起訴率 
日本上空の空域支配 横田空域等
法的根拠を提示しない日本政府(日米の信頼関係が損なわれる恐れがあるとの理由)
占領軍から駐留軍へ (日米安保、日米行政協定)
be subject to 「従属する」 天皇と日本政府の国家統治権は、連合国最高司令官の下に置かれると意訳? 降伏文書内容
演習場の返還 日本側に管理を委ねるが、米軍に優先的使用権

日本の領土・領海・領空という国家主権に関する重大な決定を国権の最高機関である国会が関与できない日米合同委員会という闇


DeNAと万引きメディアの大罪 宝島社 2017

図書館本
多くの方が執筆されています。

キュレーションサイトの犯罪的な問題。主犯格の女性は未だに何らコメントしていないようですね?
シンガポールで悠々自適の様ですが。
そして奴隷の様なキュレーションライターの労働条件など。

まさに、「今だけ、金だけ、自分だけ」的なネット業界の闇でしょうか。

いかにネットで儲けるかという、ある種金融工学系のエンジニアがネット業界に入り込んで
PV(ページビュー)をいかに大きくして広告代を稼ぐかという手法を編み出す。
そしていかにグーグル検索上位に(一位に)リストされるかを画策する。

逆な見方をすれば、ネットに騙されない地に足がついた生き方をどのように行うかという
教科書的な読み方も出来る本書である。

備忘録的メモ
顧客からどれだけ課金を巻き上げられるか考える「高学歴」なゲーム会社のエンジニア コンプガチャ
情報発信者として守るべきモラルと常識
検索上位=安心というウソ
ネット広告不正事件 電通過労死事件


「アフリカ」で生きる アフリカを選んだ日本人たち カナリアコミュニケーションズ 2017

これはお仕事がら購入

総勢50人以上の方が「私」とアフリカに関して綴っています。
アフリカとの繋がりが短い人から50年を越える様な方まで。

長い繋がりを持たれている方は「ラストフロンティア」というコンテクストは使って無いよう
に思います。
まあ、みんなアフリカの水を飲んでしまった人たちでしょう。
そして、多くの方はビジネスを通してアフリカの国々と楽しく幸せに協働したいと。

ダンビサ・モヨさんのDead Aid (援助じゃアフリカは発展しない)や、他の開発学者
(ポール・コリア、ウイリアム・イースタリー)の指摘からも明らかな様に、
欧米型の押しつけ型の開発はアフリカで根付かなかったことは確かであり、
地に足がついた起業から経済を発展させ、貧困を少なくし教育レベルを向上することが大切なのであろう。

著者の多くがJOCV(協力隊)経験者でその後MBAや修士号を取って再度アフリカに渡っている現実は
なるほどだと思う。(協力隊の問題もあるがここでは指摘しない)

多くの若者が夢と希望を持って、54か国あるアフリカの地で現地の人々と一緒に豊かに、そして
幸せになっていくストリーが確実に始まっている。

読んでいて、遠い昔、アフリカ大陸内をGEISHA缶詰(川商フーズ)を売り歩き、見事に食文化に定着させた日本人の事を想い出しました。



「アフリカ」で生きる。ーアフリカを選んだ日本人たち
ブレインワークス
カナリアコミュニケーションズ
2017-04-20


小林秀雄と大村智先生

十六 身交う、とは…… | 随筆 小林秀雄 | 池田雅延 | Webでも考える人 | 新潮社


小林秀雄さん担当だった池田さんが書かれている。良い文章だなと思う。

文章に出てくる講演CDは2011年に聞いたのだけど、まだ身についていないようだ。

文章の後半部分を備忘録として

現代の学問は、科学的観点というものを競いあっているように見える。しかし、科学の分野でも、優れた発明をした人、発見をした人は、観点などというものにとらわれず、みな長い時間をかけて、対象を本当の意味で考えてきた、自分の実験している対象、観察している対象と、深く親身につきあい交わってきた、科学的真理もそれを本当に知るためには、浅薄な観察では駄目である……、小林秀雄は、そうも言っている。日頃、科学畑の本や雑誌を手にとることはほとんどないと言っていい私だが、そうか、優れた科学者は、自然というものと身交っているのかと、頭では即座に理解できた。
 それが一昨年、化学者の大村智さんがノーベル生理学・医学賞に決まり、大村さんの研究歴がテレビで詳しく報じられるのを見て、なるほど、これが科学者の身交うということなのだと合点した。大村さんは、学会であれゴルフであれ、行く先々でその土地の土をわずかずつだが掬い取って持ち帰る、そして研究室で土の中の微生物が産みだす天然有機化合物に神経を集中する。この、土の蒐集と観察は四十五年余りにもなり、こうしていままでまったく知られていなかった四八〇種以上の新規化合物を発見、これによって感染症などの予防、さらには撲滅、そして生命現象の解明に大きく貢献したのだという。大村さんが、土の中の微生物のことを、まるで人間の子どもに目を細めるかのように話し、微生物にいくつもいくつもいろんなことを教えてもらっていると語るのを聞いて、まさにこれが「身交う」ということだと思ったのである。

 だが、いまはもう、大村さんのような科学者は、減っていくいっぽうであるらしい。ある観点を設えて、ある方法に従って、ある方向に対象を解釈する、それがいまの学問であり、そこで言われる「考える」は、一定の観点をセットし、一定の方法を編み出し、一定の解釈を誇示する、そういう一連の行為である。「考える」という言葉が、日々そういう意味合いで飛び交っている大学に身を置いていれば、九州の合宿教室で、信ずることと考えることはずいぶん違うのではないかと訊いてきた学生の言もよくわかる。しかし、小林秀雄に「考える」は「身交う」だ、親身に交わることだと言われてみれば、なるほど、考えることは信じることと近い。信じることがまずなければ、親身に交わることはできない、家族、学校、職場などの人づきあいを通じて、私たちはよく知っているのである。

 ではいったい、いつから「考える」は、ある観点をセットして、ある方法に従って、ある方向に解釈する、そういうことになってしまったのか。小林秀雄は、同じ学生の質問に答えていくなかで、こう言っている。十七世紀フランスの思想家パスカルに、「人間は考える葦である」という有名な言葉があるが、
 ――「考える葦」というパスカルの言葉について、僕は書いたことがあります。パスカルは、人間はいろいろなことを考えるけれども、何を考えたところで葦のごとく弱いものなのだと言いたかったわけではない。人間は弱いものだけれども、考えることができる、と言いたいわけでもない。そうではなくて、人間は葦のようなものだという分際を忘れて、物を考えてはいけないというのが、おそらくパスカルの言葉の真意ではないかと僕は書いたのです。……。
 この言葉は、さらに続く。
――物事を抽象的に考える時、その人は人間であることをやめているのです。自分の感情をやめて、抽象的な考えにすり替えられています。けれど、人間が人間の分際を守って、誰かについて考える時は、その人と交わっています。……
 そしてこの後、ここではすでに述べた「子を見ること親に如かず……」が、物事を抽象的に考えることの対極として語られるのだが、こういうふうに読んでみると、ある観点をセットして、ある方法に従って、ある方向に対象を解釈するという現代学問の「考える」は、まさに人間は葦のようなものだという分際を忘れているということだろう。
 パスカルの「考える葦」について、僕は書いたことがあります、と言っているが、それは昭和十六年の七月、八月、三十九歳の夏に書いた「パスカルの『パンセ』について」(新潮社刊「小林秀雄全作品」第14集所収)をさしている。もうその頃から、小林秀雄は学者や文化人の、人間の分際を超えた物の考え方や物の言い方に対して腹をすえかねていたのである。
 次回はそこを読んでいこうと思う。人間が、というよりこの私が、いつのまにやら人間の分際を超えてものを考えるようになっていて、ということは、物事を抽象的に考えるようになっていて、もはや人間であることをやめてしまっているとする、にもかかわらずそのことに気づかず、思慮分別十分ありげに振舞っているとしたらお笑い種であろう、人生がとっくに空洞になっているのに、それを知らない裸の王様だからである。




自作の小屋で暮らそう 高村友也 ちくま文庫 2017

図書館本

初出は Bライフー10万円で家を建てて生活する 秀和システム 2011

読みだしたら凄いと思った。
坂口恭平さんと同じ匂いを感じる。
ゼロから始める都市型狩猟採集生活 坂口恭平 太田出版 2010
Tokyo 0円ハウス0円生活 坂口恭平 大和書房 2008
隅田川のエジソン 坂口恭平 青山出版 2008

BライフのBはベイシック(基本的)だそうです。
たとえば時給1000円で一日働き100日分の食費を稼ぐ。残り99日をどの様に使うのか。
時間、貨幣、労働の哲学がそこにある。そして生きるとは何か?

決して真似できないのだけれど、素敵な生き方である。
高村さん(1982-)の試行錯誤と思考錯誤?の記録だろう。

まさに、「意識が高い」人に分類される生き様。
本書が2011年のテキストに加筆されていて、今はさらにグレイドアップした生き方をしている。
やはり多くの本を良い、思考錯誤して哲学する態度が格好良い。
いろんな批判もあるのだろうけど、是非ともこのまま進んで欲しいと思う

基本的最低限な生活(電気もネットもあるよ)に興味がある方は非常に面白いと思います。
税制の事や法律の事も書かれています。

そして彼は書く
自由
その自由であなたは何を生み出したのか、芸術か、発明か、科学技術か、と問われるかもしれないが、
「・・・・・のための自由」なんて語義矛盾も甚だしい。何も生み出す必要などない。
ただ生きて、意識があって、自由に考えることが出来ればそれでいい。自由は何かのための
道具ではなく、おそらく誰もが知っている単純な欲求である。誰が決めたのか知らない理不尽な
ハードルの高い、普通の人として存在するための思考様式の最低条件から解放されて、足枷無く
物事を考えたい、精神的に身軽でいたいという気持ちである。複雑な思考様式を修得しつつ自由で
いるという二重人格的な離れ業が出来るほど筆者は器用ではない。


日本につけるクスリ 安部敏樹x竹中平蔵 ディスカバー 2016

図書館本 清里哲学3人塾で話が出ていたので借りてみた

4回の対談をまとめたもの。

安部さん(1987−)の立ち位置と行動に強く感動するな。東大生として東大職員に講義をするという
東大の多様性が素敵であります。社会問題をいかに解決していくかというアプローチをビジネスに
していく流れも素晴らしい。

竹中さんに立ち向かうというか正論を吐くのが良いですよね、敬老の精神を発揮する必要はないし。
もちろん、竹中さんの規制緩和や記者クラブ反対等は評価していますが。

ちょうど、古谷さんの「意識高い系」の研究を読んでいたので、まさに安倍さん、竹中さんは
「意識高い」ヒトなのであります。そして竹中さんは上洛して(一橋大学 国立大学)で土着リア充への道から高次の大義を果たそうとしたのだろう。
だから地元優先の政治家や地方公務員・国家公務員というリア充(事なかれ主義で終身雇用、年功序列、天下り)の反発と抵抗をもろに受けるわけですよ。

備忘録メモ
変えること:知る事、そして考えること
母親をバットで殴って、家を追い出され路上生活の時代 安部
3つの壁 関心、情報、関与
税金、格差、政治、地方自治、メディア、教育の6つのトピック
日本にはスラムはなかった(江戸 100万人) 本当?
子供の貧困問題として捉えるのでなく、社会全体の問題として捉える
竹中さんは強者の論理 阿部 竹中さん的マッチョイズムでは問題解決は難しい
和歌山にいても銀行の頭取になれなかったと思う。東京に来たから大臣になった。竹中
地元には地銀の頭取、地方新聞の社長といったお殿様がいて地域を丸ごと牛耳っている。だから
東京にいかないと人生が始まらない。竹中
日本のメディアは反権力という権力 竹中
ジャーナリズムは権力から距離を置くこと、そして同時に大衆からも距離を置くこと
1局1電波にして民間に電波開放 竹中
大学も終身雇用 新しい分野が広がらない
経済成長さえすれば、社会は成立する 竹中 本当?
経済学者は沢山いるけど、政策のことなんてほとんどしらない
不適切などと言う言葉は会計用語にない 東芝の粉飾 竹中
議論を始める前に、理想を出来るだけはっきりさせておく ただヤバイじゃだめ 安部
安部さんの会社 リディラバ
http://ridilover.jp/


日本につけるクスリ
竹中 平蔵
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016-12-16



「意識高い系」の研究 古谷経衡 文春新書 2017

図書館本

なかなか興味深い考察 ほぼ古谷さんの指摘に同感
ご自身の出自や経歴を吐露しながら「意識高い」ヒトと「意識高い系」のヒトの違いを綴る。
ちょうど、日本につけるクスリ(安部敏樹x竹中平蔵 2016)を同時並行で読んでいたのだ
なお更面白かった。
本書では指摘されていないが、リア充としての地方公務員や地元有名企業への就職している土着民と
意識高い系あるいは意識高いヒトの比較なんかが今後期待したいと思う。リア充の下記の定義に半分は相当し半分は異なる連中が多い。

備忘録メモ
リア充と意識高い系の決定的な違い 土地と土着の関係性
スクールカーストと意識高い系の関連 
実力無き自己顕示欲
とてつもなく高い自己評価、根拠なき自信、他者への見下しや蔑視
泥臭さから遠ざかる人々
リア充の定義 土地に土着、土地は相続、スクールカーストにおいて第一階級、よって他者へのアピールの必要性を有しない(自明性、閉鎖性)、自己評価は概ね相応(プライドの類には概して無頓着)
賃借人や分譲住宅購入者はリア充ではない
スクールカーストの上位者 同世代のなかにおける支配者 居心地のより人間関係 永年土地との関係性に接着 政治家の世襲制の類も
高卒後のグレートリセットは国立大学でのみ可能 私立大学における内部進学者の存在
意識高い系の2形態 上洛組 在地下剋上組
高次の大義という隠れ蓑 自己宣伝 SNSやブログで他者へのアピール・訴求 多幸的、抽象的
内心の欲望を隠蔽して高次の大義
系=もどき
8.15靖国と旧軍コスプレ 意識高い系愛国者もどき=かっての悲劇を繰り返す危険性 とんでも陰謀論や歴史の無知
ババ(糞)の中の百円玉を拾える人間になりたい by 古谷



孤独という名の生き方 家田荘子 さくら舎 2017

図書館本


ふと見たTVで家田さんが僧侶になったことを知った。

僕の知る家田さんは
私を抱いてそしてキスして 1990年
イエローキャブ、極道の妻たちといったノンフィクション作家である。
そして、久々に彼女の本に触れた。

人生の紆余曲折のなかで生きてきた彼女の人生、なんか瀬戸内寂聴さんにも似ているのかな?
瀬戸内さんは霊視は出来ないとは思うけど。

ある種の自己啓発本でもあるかもしれない、ただ多様な生き方があり、自力で生きてきた彼女が
利他的にも生きる素晴らしさを感じたのは確かであろう。

自分の価値観を押し付けない、「こんな生き方」もあるという幸せの多様性を認める事から
自己の開放が始まるのだろう。





アフリカ希望の大陸 ダヨ・オロパデ 英治出版 2016

図書館本

原題: The Bright Continent, Breaking rules and making change in modern Africa

中国、インドの経済発展 そして最後のマーケットとも言われるアフリカ大陸

貧困や飢餓、そして汚職や内戦というネガティブなイメージをメディアで洗脳されている
日本であったり国際社会だったりする。
そして資源を巡る第2の植民地政策とも言われる新自由主義的アフリカ進出。

ほんの少しの手間やお金で変わりうる大地であることを筆者は自分の足と目で確かめる。
インターネット、携帯電話が変化を加速させ、自らの大地を発展させていく姿が清々しい。
教育が社会を変える事が劇的なスピードで明らかになってきている、そこには欧米型の
援助や開発というコンテクストでは実現不可能であった過去が見えてくるのだろう。

アフリカの可能性を抑圧していたのは実はいわゆる先進国だったのだろうと確信できた一冊。
中国とアフリカの関係はすでに何冊か良書が出ているのでご参考にしてください。


備忘録メモ
ガーナでのジャーナリストの活躍 タイガーアイ
ダンビサ・モヨの主張(欧米型援助が格差を広げた)を追認
インターネットによるマイクロファイナンスによる支援拡大 kiva, ヴィッタナ、マイコロプレース
部外者が立てた計画 MDGs 現在のSDGs MDGsには農業支援が含まれていない
援助活動から被援助国政府を切り離す by ジェフリーサックス
ノキア1100 通信業界のAK-47
元マイクロソフトエンジニアのガーナ人富豪がガーナのベレクーソに作ったアシェシ大学(私立)
南アフリカのALA(アフリカン・リーダーシップ・アカデミー)
アフリカ学を自らが教える
ルワンダの成功




目次
第1章 方向感覚―なぜアフリカの新しい地図が必要なのか
第2章 カンジュ―天才と犯罪者の間を歩く、アフリカ流生存戦略
第3章 しくじり国家―アフリカの政府はなぜうまくいかないのか
第4章 ほしくないもの―アフリカにとってのありがた迷惑
第5章 家族の地図―アフリカ人は元祖ソーシャルネットワークに生きる
第6章 テクノロジーの地図―アフリカのデジタル革命に学ぶこと
第7章 商業の地図―商取引から見えるアフリカの明るい未来
第8章 自然の地図―アフリカの食糧と資源が世界を変える
第9章 若者の地図―走り出すアフリカの新世代
第10章 二つの公的機関―結局、誰に責任がある?



作家故松下竜一

作家故松下竜一さんの家族が蔵書寄贈 - 大分のニュースなら 大分合同新聞プレミアムオンライン Gate


最も尊敬する方の一人です。
本当に凄い人だと思います。

ダムの事、公害のこと、政治のこと。
多くの事を本から教えて頂きました。


以下記事


中津市立小幡記念図書館、来月から一般閲覧

 反権力や反原発、環境問題、冤罪(えんざい)などを扱った作品や市民運動に取り組んだ中津市の作家松下竜一さん(2004年死去、享年67)の蔵書が家族から中津市立小幡記念図書館に贈られた。6月1日から館内の郷土作家資料室(仮称)で一般閲覧できる。関係者は「確固たる思想を支えた蔵書に触れられる場所ができた」と喜んでいる。
 松下さんは生涯、同市船場町で暮らした。生家の自宅はデビュー作「豆腐屋の四季」の舞台になり、ノンフィクション作品の創作や市民運動の仲間たちとの拠点だったが、昨年末、市道拡幅工事で取り壊された。
 松下さんを支えた「草の根の会・中津」(梶原得三郎代表)のメンバーが、蔵書4千冊以上のうち約3千冊を保管。市と協議し、目録化を終えた1日、図書館に612冊を運び入れた。
 ▽冤罪の仁保事件を書いた「タスケテクダサイ」(金重剛二著)▽歌人近藤芳美さんの「無名者の歌」▽機関誌「草の根通信」の随筆集―など弱者の思考や反骨心の醸成をうかがえる文献のほか、文学の師と仰いだ上野英信(記録文学作家)、ノンフィクション作家の徳永進、下嶋哲朗らの作品がある。
 テレビドラマ「豆腐屋の四季」(緒形拳主演)の脚本や、映画化を見据えた企画脚本も。趣味の洋画観賞の内容をチラシや自筆などでまとめたアルバムもあり、あまり知られていない横顔を知ることができる。
 梶原代表らの元には今も「松下さんを深く知りたい」という人が遠方から訪れるという。一方、死去10年目の14年を最後に「竜一忌」が閉会。生家も消え、支援者から「しのぶことができる場所があれば」との声もあった。
 梶原代表は「一区切りついた。年々生きづらくなっている状況の中、松下作品や運動は今でも多くの人に注目され、よりどころになっている。ぜひ活用してもらいたい」と話している。
※この記事は、5月5日大分合同新聞夕刊11ページに掲載されています。


中国第二の大陸 アフリカ ハワード・W・フレンチ 白水社 2016

図書館本
原題:China’s second continent 2014

多言語を話す筆者が訪れた国
モザンビーク、ザンビア、セネガル、リベリア、ギニア、シェラレオネ、マリ、ガーナ、タンザニア、ナミビア

「Dead Aid]の著者ダンビサ・モヨが指摘している 「中国の欲しいモノをアフリカは持っている、アフリカが欲しいものを中国が持っている」と。
端的に書けばまさにこの本も同様だろう。
ただ、本書は中国人個人と中国政府の戦略をしっかり分けて取材していると感じる。
政府サイドからみれば、資源外交であり、中国人労働者の輸出であり、ある種の中国人労働者の
貧困対策。中国人個人から見れば、信用できない政府より金儲けが出来るアフリカであり
自由な世界と夢を叶えるアフリカであろう。そして移住地として根を下ろす中国人の逞しい姿

備忘録メモ
2001年から2010年 おそらく100万人の中国人がアフリカへ
中国とアフリカとの歴史 鉄道事業、インフラ援助等
世界の未耕地の60%はアフリカ大陸
ガーナに対する130億ドル規模の融資(ミル大統領時代)第一弾30億ドル 簡易な手続きで ブイダムプロジェクト 発電
情報公開が不十分な中国の大型事業契約(アフリカ全般)
奨学金制度による大量のアフリカ人の中国留学
列強が行った植民地支配とは明らかに異なる中国 ある種平和的
国営放送CCTVはナイロビにテレビ局建設
アフリカ各地に孔子学院(中国語を話す人の養成)
日本の満州への自国民の農業移民(100万人) 1930年代 




集団的自衛権はなぜ違憲なのか 木村草太 晶文社 2015

図書館本 良書

非常に分かりやすい文章(種々な媒体への投稿)で集団的自衛権の問題について木村さん(1980-)が綴っています。
最終章は國分功一郎(1974-)との対談。
付録として、木村さんの衆議院公聴会での公述

備忘録メモ

2013年8月 内閣法制局長官人事 外交官の採用
2014年5月 安保法制懇の報告書提出 北岡伸一
2014年7月1日 閣議決定
2015年5月 安保法制法案の閣議決定・国会審議開始
2015年6月 憲法審査会にて参考人が違憲発言
2015年7月 衆議院で強行採決

集団的自衛権の行使を基礎付ける憲法の条文は存在するか? 憲法73条に軍事規定ない
砂川事件判決は集団的自衛権の合憲性を認めたものだとは言い難い
個別的自衛権の範囲を超えた集団的自衛権の行使は違憲
押しつけ憲法論は話を単純化しすぎ。押しつけか自発的か。
明治憲法 言論の自由に限界 新聞紙法
国立図書館HPでの日本国憲法の誕生 明治憲法との比較
密室で作られた明治憲法と開かれた制定過程の日本国憲法 ベアタ・シロタ・ゴードン「1945年のクリスマス」到底押しつけではない過程
根拠法がないかぎり国家権力は行使できない
在外自国民保護は集団的自衛権とまったく関係がない
抽象的な文言を具体的な事案に当てはめるために、憲法解釈が必要になる。
独裁政権への反省こそ、立憲主義の魂 国家を理性的に運営するために必要な技術
憲法を燃やすことは、国家を燃やすこと
安全保障環境の悪化というなら早く法律を作って対応しなければならない
どこにも書かれていな軍事権 73条
9条を前提に、その例外を許す特別な根拠規定はない
軍事権を日本国政府に付与するか否かは、主権者である国民が、憲法を通じて決める。


アフリカ関連本

2冊の図書館本(神奈川県立図書館)と購入本

中国第二の大陸アフリカは読了
なかなか興味深いし、中国の戦略的アフリカ進出と個人の行き当たりばったりな調和がスゴイ。


早く読まないと貸出し期限が、、、、

2017_04_19_10_49_092017_04_20_08_21_47











「アフリカ」で生きる。ーアフリカを選んだ日本人たち
ブレインワークス
カナリアコミュニケーションズ
2017-04-20


エロティック日本史 下川耿史 幻冬舎新書 2016

図書館本 斜め読み

絶対学校では習わない日本史だろうな。

宮本常一氏や網野善彦氏らが民俗学的立場や歴史学的立場で「夜這い」「盆踊り」なんていう文脈で
おおらかな日本の性風俗を描いていたと思うけど、本書はさらに古代から現代に至る性風俗だろう。

やはり、明治以降の権力による締め付けが現在のいわゆる倫理観や結婚観などに強く影響しているように感じます。

備忘録メモ
女小物細工所=秘具販売 通販の始まり
外国人専用遊郭=ネクタリンNECTARINE
春画の取り締まり令 外国の圧力
混浴という文化




トラオ 青木理 小学館 2011

図書館本 文庫版は2013

昔から徳田さんには興味があったし、今も近くの病院でお過ごしされていると聞いているので
読んでみました。
青木さんが自分の足で取材した記事(週刊ポスト 2011年5月―7月にかけての8回の連載)に追加取材と加筆修正がされたとの事。

命の平等、24時間病院 一代で巨大な病院チェーンを作り、政治家にもなった徳田さん(1938-)。
今はALS(筋委縮性側索硬化症)で鎌倉の病院で24時間体制の看護が続いている。
本書が出版されてから、すでに6年である。
そして近年では猪瀬都知事の辞任劇にも徳田さんの話が見え隠れしていますね。

個人的には読む前も読後も、徳田さんという人間には非常に魅力を感じるし、徳洲会病院を離島や
医療僻地と言われる地域に作ってきたことは素晴らしいと思う。また多くの若い医師がそこに参加し
途上国支援や緊急医療支援などにも貢献していることは評価に値すると思う。

備忘録メモ
社民党所属の阿部知子 千葉徳洲会病院院長
北海道から沖縄 66の病院 医療施設280 2000人の医師 職員総数25,000人(出版時)
大学時代(阪大医学部)パーマ屋経営
34才で病院設立
城山三郎との親交(城山の奥様の病気、茅ヶ崎徳洲会、自身も同じ病院で逝去)

どうか少しでも体調が回復しますように、お祈りいたします。



山と河が僕の仕事場 2 牧浩之 フライの雑誌社 2017



ゆっくり、ゆっくりと終わらない様に読んだのだけど、やはり終わってしまいます。
明日からまた違う本を読まねばいけないのですね。早くvol.3が出る事を願って止まない。

目の前に広がるんですよ。牧さんの見ている山、森、河、野菜、そしてご近所さんや鹿、猪、カモ、ヤマメの生き生きとした姿が。
決して経済的に裕福でなく、精一杯自分の仕事をして、周りを助け、助けられながら生きている姿がキラキラして僕には見える。
自分が誰かの役に立っという社会の中で生活しているのだ。

遊びで、サバイバルとか言って動物を撃ち殺し、食料を持たずに山に入り岩魚を食料にし、食いきれなければ山に捨てる売文家がいる残念な現在でもある。

備忘録メモ
解体して横で七輪に炭を炊き、一番おいしい所を牧さんに切らせて、その肉を美味しくビールと伴に頂くお嫁さん。(羨まし過ぎます)牧さんは猟師をはじめてから酒を飲んでいない。
持ちつ持たれつの共同体 獲物の肉のおっそ分け、そして物々交換的交流
義父の死、循環する命の時間としての孫の名前の依頼
ジビエブームと職業猟師(牧さんは自家消費の肉、毛や羽は毛バリを作成して販売)
有害鳥獣捕獲対策は遊びの狩りではなく、あくまでも農林畜産家を手助けする目的
網猟狩猟免許を取得
自然の声を聞きながら、自然の中で生きていく。無駄に殺したり取り過ぎたりしない。

一緒に釣りがしたいな〜〜 今年はまだ一度も渓に立っていないじゃん>自分




葉っぱのぐそをはじめよう 伊沢正名 山と渓谷社 2017

図書館本

くう・ねる・のぐそ 自然に「愛」のお返しを、を読んで興味をもち、この本も読んでみました。

野糞に適している葉っぱの調査研究であり、評価を数字として表しています。
若葉が良いのか枯れ葉の方が良いのか等々。
まさに、正しい野糞道であります。

決してオチャラケでやっている訳ではなく、生きる人間として環境を考え、地球を考え
1人でも多くの方の参加を期待しています。
そして災害時の対応としても排泄行為は大きな問題になっているので、野糞を真剣に考えることは
重要だという立場です。

1人のウンコ 一日平均200−300g 1年間で70-100kg 一生で5tから7〜8tのウンコをする。

最後に糞土師の伊沢さんの死生学とでもいえる生き様が分かる一冊である。

4月14日に面白い記事がありましたのでリンク。



戦争の予感 上杉隆 ケン・ジョセフ かんよう出版 2017

図書館本

戦後70年 今が一番戦争に近いと思う人も多いのではないだろうか?

メディアが権力側に寄り添う時、言論の多様性が失われた時、
そう、あの時の様に。

なぜ、今の日本に多様性が無くなってしまったのか?

騙されていたとか、知らなかったでは済まされない。
そんな事を改めて気づく一冊。

備忘録メモ
世の中に出していいかどうか忖度する。忖度メディア化している。単一化され一元化される。
憲法バッジ(永六輔、ケン)を作っても報道されない。(ノーボーダーと東京新聞が報道)
 憲法バッチ 東京新聞で検索すると2016年の記事が見られる。
多様性を混乱という日本
歴史の忘却が導く戦争の予感
自信のない国がやるパターン:凄い凄い、素晴らしい日本とか、安倍首相の本のタイトルとか
行動しないことで失敗を避けられると信じている日本人
就職でなくて就社な日本
降ろされることは失敗な日本 上杉さん、16本降板 
失敗だらけの職業(アスリート、芸術家)、ジャーナリストも失敗してよい
アメリカ大統領選挙 ヒラリーは素晴らしい、トランプはバカだというメディア
メディアが最初に死ぬ 大本営発表
昔の国会 右も左も関係なく戦争についてだけは絶対起こしてはいけないんだと一致
言論の一元化(これ言っちゃいけない、やらない方がよい)
メディアが愚かなエリート意識を捨てること
いつから誇れるはずの平和が恥ずかしいものになったんだろうか? by ケンの講演会





憲法バッチ記事(東京新聞)の記事


戦争の予感
上杉 隆 × ケン・ジョセフ
かんよう出版
2017-01-30






ワクチンは怖くない 岩田健太郎 光文社新書 2017

図書館本

予防接種は「効く」のか? 岩田健太郎 光文社新書 2010 は読んでいます。

さて、本書です。
基本的にはワクチンは効果があるという当たり前の事を基本情報を押さえながら綴っています。
個人的には子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)の副作用問題とワクチン認可問題に関しては
大きな問題があると思っています。
厚労省の審議会議事録を見ると認可前の論争が良く分かると思います。なぜ、あえてガン予防ワクチンと結果も出ていないのに命名するのか? 審議員と業界との癒着、政治家の関与等々です。
筆者も審議会や官僚(厚労省、財務省)の問題点は指摘しています。

基本の話として、科学は万能でなく、ワクチンも万能ではありません。
リスク(副作用、副反応等)とベネフィット(予防効果、治療効果)をしっかりデータに基づいて評価しなければいけないということ。

備忘録メモ
日本と海外での予防接種スケジュールおよび同時接種プロトコールの差異
接種部位の問題 皮下か筋肉か
ワクチン効果の国によるかい離例
災害時の予防的ワクチンに関する情報の公開
効率的(親の負担を減らし、かつ有効な接種スケジュール)ワクチンプロトコールの必要性
予防接種の目的は個の健康「だけ」にすべき。定期接種か任意接種かの非科学的、非人道的。



9つの森の教え 峠隆一(樫田秀樹) 築地出版 1994

図書館本 良書

無教養の僕は峠さんが樫田さんだと最近知りました。
樫田さんと同じ年齢の僕ですが、あまりに経験値が低い自分に腹が立ちます。
最近の樫田さんの活動が実は彼の若いころのアフリカ、アジア、オセアニアの経験に裏付けられていることが本書で確信できました。
幸せとは何か、平和とは何か、生きるとは何か、そんな問いを自らの森の経験と世界での経験から綴っています。

ボルネオのサラワクに通い続けた筆者が経験した素晴らしい社会、そこから導きだされる平凡という幸せ。
そして、その森が破壊されていく現実がある。第9章が辛い。

備忘録メモ
夢や大志を抱くことは確かに美しい。しかし一方で、夢や大志をもたずに生きている人を美しくないと言えるだろうか?
森の中の生活は平凡きわまる。そこには、夢は存在しない。そこで聞かれたのは「平凡でも、いっしょに生きる仲間がいるだけで幸せだ。それ以上望む事はない」という言葉だった。平凡な生活こそ、この世で一番美しい。


目次
第1章 赤ん坊は親だけで育てない
第2章 子どもをほめない、くらべない
第3章 料理は一人で、食べるのはみんなで
第4章 森は私だ、私は森だ
第5章 他人にはぶっきらぼうでも構わない
第6章 他人を助けるなんてできない
第7章 安心して死ねる場所で生活する
第8章 大志を抱かず、夢をもたない
第9章 大都会にも森はある

出版社のHP
樫田さんの略歴

9つの森の教え
峠 隆一
築地書館
1994-12





誰が「都政」を殺したか 上杉隆 SBクリエイティブ 2017

図書館本

ジャーナリストの矜持 あるいはジャーナリズムの本質
そんな事を考えてみるのも今の政治や経済を考える一助だと思うのですよ。

上杉氏を叩きたい勢力がある様であるが、真剣に真実に基づいて叩かないと簡単に返り討ちに
遇うのである。

都政、国政を記者として、秘書として見て来た上杉氏が指摘する日本のメディアの問題点は
すでに種々の著作や媒体で発表されている。
簡単に書けば、クロスオーナーシップの日本メディア、記者クラブという特権階級、そして流行り言葉で言えば忖度するメディア。
徹底的に事実を調べ報道すべきメディアが官庁や政治家そして企業の発表報道の手先として機能している現在を上杉氏や一部のフリージャーナリストが(ほんの一部の大メディア記者も?)孤軍奮闘しているのが現状だろう。

今回の豊洲市場の問題の根源は何処にあるのか?
新国立競技場問題、そして東京オリンピックの数々の問題(ゴルフ場、慶応閥)を歴史的な時間軸で上杉さんが綴っています。
小池知事との対談も面白い(かなり昔からのお知り合いなんですね)

備忘録メモ
都庁記者クラブが正常に機能していれば築地移転問題もここまで深い傷にならなかった
土地を手放したかった東京ガス 浜渦副知事 鹿島建設から派遣の栗原氏
03年05年 週刊新潮で浜渦副知事の臨海部利権に関する記事
港湾利権と内田氏
日本ゴルフ協会とメディア利権 東京マラソンとメディア(当初は批判)
オリンピック利権と電通 元首相
石原元知事の特別秘書と五輪誘致
外形標準課税と訴訟用基金の浮いた4500億円そしてオリンピック
五輪利権勢力の標的になった猪瀬知事
国有地払下げと大手メディア
2期目の石原都政から事案がスムーズに(浜渦副知事と内田都議さえ通せばOK)





憲法という希望 木村草太 講談社現代新書 2016

図書館本

良書

木村さん(1980-)の憲法に対するスタンスが良くわかります。
大学の教養課程以来の「法学」に関する本を読んだという実感。
そして、自分の憲法に対する無知を再認識できた本でもあります。
また、国谷さんとの対談も非常に興味深く、しっかりした議論が展開しています。

ただ、昨今の日本を見ていると、日本国憲法より上位に位置する、日米地位協定や日米安保条約の存在が非常に気になるとともに、憲法改正の議論も非常に偏った流れで進むことに危機感がありますね。

さて備忘録メモ
国家権力の3大失敗 無謀な戦争、人権侵害、権力の独裁
立憲的意味で憲法  軍事統制、人権保障、権力分立
憲法9条の内容はほぼグローバルスタンダード
憲法の番人である個人が憲法を使いこなしてこそ、憲法が活きていく。
沖縄基地問題 基地設置の法的根拠となる法律を、国会の責任で作るのが一番
 閣議決定と日米間の合意のみ
同じ事件でも、法律の主張の仕方が変わるだけでまったく結論が変わることがある。 法律構成
憲法92条 地方自治の本旨  GHQの草案時には住民自身が住民憲章を作ると規定 それが本旨に。
米軍基地の設置に住民投票が必要
7条解散の問題点 政権が勝手に有利なタイミングで選挙が可能



くう・ねる・のぐそ 伊沢正名 山と渓谷社 2014

図書館本 2008年の同名書の文庫版とのこと。

久々に頭を殴られた書 まさに「野」の学問

野糞だらけの本

高校を中退し、キノコ、コケに魅せられ、そして自然環境保護活動等々を経験した伊沢さん(1950-)の生き様。

究極の、いや完璧なリサイクル的野糞実践記録でもある。
そして写真家としてキノコやコケの写真集を出されている。

文庫版の袋とじは危険な香りがしますので、新規に購入される方は、心の準備をしてから
開封してください。

備忘録的メモ
インド式野糞法
現代の南方熊楠
糞土研究会
日本人全員が野糞をすると110キロ四方の森 日本の森林面積の20分の1に過ぎない
13年を越える野糞連続記録



カムチャツカ探検記 岡田昇 東京 三五館  2000

図書館本

無知な私は岡田昇氏を知りませんでした。

岡田昇(登山家、写真家1953-2002 奥穂高岳で行方不明)

ヒグマの撮影の記録などを書き綴っています。1990年9月から1994年8月にかけて渡航13回、滞在期間延べ18か月。主にクリル湖周辺のヒグマの撮影
本書でもヒグマの生き生きした野生の写真が載せられています。
野生、自然に対して真摯な向き合い方をしている方だと感じました。

カムチャッカナイフを作るという章では秋月岩魚さんとの只見川での釣りの話も出てくる。

日本の動物学者や動物写真家への苦言も綴られている。
クマを餌付けするような小屋の使い方(残飯や糞尿を小屋の近くで処分する等)
小屋の中に貼られたあるTV局のシール
銃をもたせたガイドを伴って来た動物カメラマン

ふと星野氏の事を想い出した、TV取材中に亡くなったことを。

星野道夫(1952年9月27日 - 1996年8月8日 カムチャッカのクリル湖畔でヒグマに襲われ死亡)

岡田氏は何らかのコメントを出したのだろうか?




誰も語りたがらない鉄道の裏面史 佐藤充 彩図社 2015

図書館本

事故には興味がなく、国鉄やJRの歴史と金の関係性を知りたくて読んでみた。

西武鉄道の堤さんの話は面白いですね。企業人としてはスゴイけど、女性関係滅茶苦茶(笑)
そして新幹線敷設でも堤氏は大儲けしたそうです。
鉄道に利権が良く似合う事を再確認しました。
何処を線路が通るのか、事前に分かれば簡単に金儲けできるわけですよね。
リニア新幹線なんかも塩漬けされた土地がやっと日の目を見るのでしょうね。

国鉄からJRへの民営化に関しては、トンデモない労使関係と負債で国鉄は精算された
訳だけれど、未だにJRも問題を抱えている様ですね。まあ顧客サービスも私鉄の
方が良いと感じる方も多い事でしょう。
そして田中角栄が作った鉄道建設公団が作り続けた赤字ローカル路線と新幹線、それに関係する
国鉄総裁の面々。

是非次作ではリニア利権やリニアの闇を取材して欲しいと思う。


こんな目次(著者のブログより)
第1章 事件と事故の鉄道史
 信楽高原鐵道列車衝突事故 ローカル線で起こった正面衝突事故
 石勝線列車脱線事故 トンネル内で起こった列車火災
 上尾事件と首都圏国電暴動事件 現代では考えられない乗客の暴動
 107名もの死者を出した 未曾有の大惨事「福知山線脱線事故」
 狙われた東京の地下鉄 同時多発テロ「地下鉄サリン事件」)

第2章 国鉄とJRの裏面史
 下山事件 初代国鉄総裁は轢死体になった
 弾丸列車の夢 東京発北京行の新幹線
 分割民営化騒動記 朽ち果てた国鉄からJRへ)

第3章 金が動かした鉄道史
 異彩を放つ堤康次郎の生涯 西武王国の家督
 駅施設や土地買収をめぐる疑惑 新幹線の利権を手にしたのは誰か?
 鉄道会社と企業買収 村上ファンドに買収された阪神電鉄


リニア老害も登場するらしい

週刊ダイヤモンド 2017年 3/25 号 [雑誌] (国鉄 vs JR) | |本 | 通販 | Amazon


嫌々購入

リニア老害の葛西氏のインタビューはこちらで読めます。
http://diamond.jp/articles/-/122105

本はこんな内容らしい。
「1号車」
大国鉄が復活! ? 民営化の「負の遺産」 JR北海道の苦悩
毛細血管も動脈もストップ 「留萌本線」連鎖廃線の恐怖
JR再結集での支援は不可避 「北海道」「四国」の救済プラン
(トップを直撃) 島田 修●JR北海道社長
(トップを直撃) 半井真司●JR四国社長
一目で分かる! JR7社の体力と性格
新型車両の投入で分かるJR7社の顧客獲得戦略

「2号車」
JR7社を総点検 30歳の通信簿
ブルートレインの寝床が消えた JR東「品川大規模開発」の本気
(鉄道員のDNA No.1) 日本と海外の懸け橋に 街づくりに挑む鉄道マン
JR7社で明暗くっきり 国鉄「分割民営化」の光と影
(鉄道員のDNA No.2) 車掌業務もできちゃうベテラン車内販売員
本州三社社長に聞く民営化の「メリット」「デメリット」
(トップを直撃) 冨田哲郎●JR東日本社長
(トップを直撃) 柘植康英●JR東海社長
(トップを直撃) 来島達夫●JR西日本社長
会計マジックで九州は上場 次の候補、貨物の深い憂鬱
(トップを直撃) 青柳俊彦●JR九州社長
(トップを直撃) 田村修二●JR貨物社長
(鉄道員のDNA No.3) 「サバ」「カキ」養殖に進出 売れる水産物の仕掛け人
(鉄道員のDNA No.4) 初めての新幹線が上陸! 第1期生の運転指導員

「3号車」
ドキュメント 国鉄崩壊
(Interview) 葛西敬之●JR東海代表取締役名誉会長
覚悟の「連判状」実名を初公開 今明かされる国鉄改革の真実
(Interview) 松田昌士●JR東日本顧問・元社長
(鉄道員のDNA No.5) SLの火を絶やすな 整備ノウハウの継承者
(鉄道員のDNA No.6) ダイヤ乱れもへっちゃら 操車を率いる若手ホープ
引き金は新幹線投資と人件費 監査報告書が暴く国鉄破綻
ギラギラ肉食系から草食系へ 「人気」「給料」に見る人材変化
(鉄道員のDNA No.7) 湯布院、ディズニーで研修 豪華列車の「万能案内人」
(鉄道員のDNA No.8) 車両デザインも内製化 社長が巨匠と呼ぶ建築士

「4号車」
技術革新が切り開く 鉄道のミライ
開発主眼は高速化より標準化 新幹線技術の飽くなき発展
(鉄道員のDNA No.9) 0系~最新型を知り尽くす東海道新幹線の「生き字引」
きれい事では描けぬ未来 旅客機と自動運転車の挟撃
日本の鉄道を襲う二大課題 「地震」「テロ」対策の万全度
(Column) Suicaの商機を逸したJR 消費者データは宝の持ち腐れ

「5号車」
知っていると通ぶれちゃう 「鉄旅」の楽しみ方
クルーズトレインは儲けなし 猿まね観光列車の乱発時代
(トップを直撃) 唐池恒二●JR九州会長
乗りたい! 復活してほしい! 「名車」「路線」格付けベスト60
今が乗り時! ? 初試算 JR全177路線 廃線危険度ランキング
駅弁女王が選ぶ JR駅で買うべき駅弁44選







ZAITEN 2017年4月号 JR東海「葛西敬之」の研究 財界展望新社

嫌々読むために購入

代表取締役名誉会長という役職 非常に珍しいらしい。
リニア新幹線推進の旗振り役でもある。

本雑誌を知らなかったので、案外怪しいタブロイド系の雑誌だと思っていたら、かなりしっかりした記事が置かれていた。これまでの葛西氏の経歴や醜聞も。残念ながら嫌中な件や葛西氏自身が書いた著作には触れてはいない。
まあ、それにしても国鉄、国鉄民営化という流れの中で生きてきた秀才の葛西氏がなぜ、ここまでリニアに入れ込むのかが理解出来ない。レジェンドとして残したいだけの様にも思える。
ジャーナリストの樫田さんが「亡国のリニア計画」という一文を寄せている。リニア計画地に足を運び詳細に調査、インタビューにより積み上げた事実。これをJR東海の社員、ゼネコン関係者はどう読むのだろうか? JR東海の単独予算で山梨実験線以外が建設するとしていた計画に財投が使うという反則技を繰り出した今、環境破壊をしながら莫大な電力消費が確実なリニアを強引に進める費用対効果はいかがなものか?
アメリカではテスラがハイパーループ計画を着実に進めている。果たしてリニアがハイパーループより優るのだろうか?


その他の記事も非常に興味深かった。
電通、北海道電力、三菱MRJ問題、阪急電鉄、パチンコ会社、日本学術会議会長問題等々

ZAITEN 2017年 04 月号 [雑誌]
財界展望新社
2017-03-01



葛西氏の著作 酷い内容です。

Rika Tan ニセ科学を斬る 2017年4月号 

ニセ科学特集

このニセ科学特集は本書では、2014年春号、2015年春号、2016年4月号と特集され今回が4回目。
率直に思うのは、どうして未だにニセ科学が蔓延しているのかということ。
どうして、簡単に信じてしまうのだろうか?

やはり子供の頃からの理科や科学の教育の不備も一つの問題だろうし、高校から文系、理系なんていう人生の分け方をする日本の問題でもあろう。

さて、今回の特集の目次(HPより)
超常現象と疑似科学の心理学 菊池 聡
『反オカルト論』の反響 高橋 昌一郎
放射能とニセ科学 菊池 誠
メディアを賑わす「地震予知」のニセ科学性 上川 瀬名
天然・自然vs. 人工・合成 桝本 輝樹
週刊誌の健康・医療記事はどこまで信用できるのか? 小内 亨
なぜ、このようながん治療法を信じてしまったのか 左巻 健男
酵素、発酵、酵母- ごっちゃになってません? 小波 秀雄
インチキ? それとも広告範囲? くられ
幽霊の科学性をあえて評定する 石川 幹人
EM は水質を浄化できるか 飯島 明子
「 縦波の重力波」とは一体何か? 長島 雅裕
行政や教育現場に忍び寄るニセ科学 大石 雅寿
消費者問題としての「ニセ科学」 平林 有里子
マルチ商法とニセ科学の親和性について 猫 小次郎
住民と行政を惑わした「ホタルの光」 松 いたる
科学/ 非科学/ 疑似科学 夏目 雄平

最も注目したのは、板橋区のホタル事件 
良くもこんな公務員(博士号を持つ)を野放しにしておいた(懲戒免職、現在裁判中)ものだと。
ホタルで不正、そして、ホタルは自然のガイガーカウンターだと主張し、さらにナノ銀で福島は除染出来ると!放射能を分解・無害化できるそうだ。
さらに問題なのは、それを信じた国会議員らが居る事。(EMも同じ構図)

個人的に興味深かったのは地震予知の話で、関東では震度5弱以上の地震は年に3回ほど起きているという事実を知っていれば、関東で4か月以内に震度5が起こるという予測が当たって当然ということ。
まったく予知でもないですね。なるほど。

DeNAのキュレーション(まとめ記事)問題にもなった週刊誌やネットの記事の信憑性に関して、ベネフィットを語らず、リスクのみを取り上げる記事(あるいはその逆も同じかな)は疑って読むリテラシーが必要。また治療批判しても代替案が示されていなかったり、専門家の意見の都合の良い部分だけの引用とか。

次のテキストが記事やネット情報にあったら注意!
波動、共鳴、抗酸化作用、クラスター、エネルギー、活性(化)、免疫力、即効性、万能、天然

酵素を食べても結局アミノ酸に分解されて吸収されるのです。

親学(日本会議に絡む人が提唱)の怪しさと嘘。

EMでプールや河川浄化のウソ 弱酸性のシュウ酸罪が同じ効果。 EMも単に弱酸性

どうか良い子は変な大人に騙されないようにしっかり理科や常識のお勉強をしましょうね!!




Profile
鎌倉おやじ
趣味:イワナに遊んでもらう、菜園、読書、焚き火、ランタン

愛読人:内山節、池田晶子、養老孟司、山本素石、高桑信一、相田みつを、宮本常一、網野善彦、野田知佑、南木佳士、川上健一 佐藤優 内田樹(順不同)

夢:晴釣雨読で自給自足、在来魚保護 (最近釣りにはそれほど熱中してません、年のせいでしょうか)
Recent Comments
Archives
お薦め映画