おやじのぼやき

日々おやじが思う事。。。。。

読書

知ってはいけない 矢部宏治 講談社現代新書 2017

図書館本

戦争をしない国  小学館 2015
日本はなぜ、「戦争が出来る国」になったのか  集英社インターナショナル 2016
日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか 集英社インターナショナル 2014
は読ませていただきました。

本書は既出の情報のオーバーラップがあるのはしょうがないですが、改めて日本国憲法より偉い
日米地位協定や米国国務省より米軍が支配する日本の関係性、そして政治家より官僚が支配する
日米合同委員会という構図の中の米国植民地としての日本の現状が分かりますね。


備忘録メモ
安保法体系 旧安保条約 → 行政協定 →日米合同委員会
2016年6月 民主党鳩山政権崩壊 秘密会合の官僚によるリーク 矢部氏の米軍基地問題の契機
占領期特権の継続 裁判権、基地権 指揮権
地位協定=行政協定+密約 裁判権、基地権 指揮権(自衛隊は米軍の指揮下)
砂川裁判 日本司法の汚点
吉田・アチンソン交換公文
マッカーサー 6.23メモ 朝鮮戦争直前 日付の謎 ダレスの関与
国連軍の代わりとしての米軍というロジック
国連憲章を無視続けるのはアメリカ 無責任な軍国主義
真摯に沖縄の声、自衛隊の最前線の声に耳を傾けること


清流に殉じた漁協組合長 相川俊英 コモンズ 2018

クラウドファンディングで入手

ダムによらない治水は可能だ 
天然アユの宝庫・最上小国川を守れ! 花伝社 2017年 と合わせて読んで欲しい。

なぜ漁協組合長は自死せねばならなかったのか?
川を愛し自然を愛していた沼澤さんが。

日本全国、どうしてもダムを作りたい人、新幹線やリニアを作りたい人がいる。
北陸新幹線などは、新幹線が欲しい訳でなく工事が欲しいから話が進むと指摘した鉄道専門家が居た。
住民の命や財産のためだと根拠が不十分な費用対効果データなどを駆使して進む全国のダム計画。
それ以外にも治山ダムやら砂防堰堤等、本当に公共事業として必要なのか?単に雇用対策として
公共事業ではないかとの指摘はこれまでも多くされてきた。
そして、自然や環境は破壊されていく。
本書は綿密な資料の読み込みとインタビュー等を通じて明らかになった、地方自治と民主主義の
暗部を読者に示してくれている。これは単に一地域の問題ではなく、広く全国の地方自治体共通
の問題、そして税金の使い方の問題だと著者は指摘している。

不条理、不正が滓の様に自治の底に溜まってヘドロになって行く様である。

下筌ダム反対闘争での室原知幸さんの言葉
「公共事業、それは理に叶い、法に叶い、情に叶うものでなければならない。
そうでなければ、どのような公共事業も挫折するか、はたまた、下筌の二の舞をふむであろうし、
第二の、第三の蜂の巣城、室原が出てくるであろう。」

備忘録メモ
ダム建設生き残りのための「穴あきダム」計画
河川改修を後回し
吉村新知事(女性)はダム推進?
民主党政権下での国交省有識者会議のメンバー選定の不透明さ(今も同じ)
多目的ダムから治水ダムへの変更
川の中に設置した堰(県による)の河床上昇の可能性
漁業権更新とダム建設 メディアの忖度?
県試算の河川改修費の不明瞭さ
川は誰のものか? 流域として住民の参画が不可欠
赤倉温泉の河床問題と金山荘のクレーム(湯温低下捏造?) 賠償金 政治の関与?
忖度しない学者の排除
ダム建設最大の功労者である県職員は異例の出世
舟形町 官による支配と統制 談合
見返りとしての新孵化場
反対派の問題 上から目線 地元外の人々
川を守るだけ? 流域住民の視点の欠如
ダムで赤倉温泉は活性化しない 
山形県の7つの嘘・ごまかし
1.河川中の堰の問題
2.河川改修で温泉源を壊すというウソ
3.赤倉温泉影響調査のウソ(離反した専門家)
4.事業費試算額のウソ 小さく生んで大きく育てる方式
5.漁協へのウソ ダムと漁業権はセットでない
6.穴あきダムの構造的問題
7.穴あきダムは内水被害への根本的解決策にならない
ダム反対派の問題点 相手を啓蒙するような態度(高齢メンバー、官公労OBなど)

清流に殉じた漁協組合長
相川 俊英
コモンズ
2018-02-06





争わないための生業実践 太田至 京都大学学術出版会 2017

図書館本(神奈川県立図書館)

良い本なんだから、学生や市民がお金出して買おうと思える値段だと良いのだけれど。
多くの内容は科研費や補助金とで行われているわけで、業績の公開は必須ですから。
紙媒体とは別にpdf等でオープンしてはいかがでしょうか?

そんな訳で図書館で借りました。

さて、ガーナに関する部分だけ読ませていただきました。

コーラナッツとカカオの関係性を調査研究した内容です。

人種・種族を越え、宗教を越え、国境を越えて逞しく生きている人々の話がインパクトあります。
ある意味においてはwin-winな関係性で経済が成り立つことが示されていて興味深い。

北部からの移民がどんどん増えてくるとの不満の後ろには、北部からの移民なしにはガーナの
農業が成り立たないという現実も認識している。

ガーナと言う国のすばらしさの一端をコーラナッツの交易から見る事が出来ました。

最近読んだ、「隷属なき道」の国境開放というコンテクストは実は大昔からガーナと隣国では
行われていたんだと思いました。



ツキノワグマ 山晃司 東京大学出版会 2017

図書館本(厚木市立図書館)

ツキノワグマに関して網羅的に記載されていて昨今の獣害や絶滅危惧種としてのクマ問題を知るには
非常に良書だと思う。ただ値段が3600円はなかなか市民や学生には手が出しにくい。
もちろん紙ベースの本にする事は重要なのかもしれないが、pdfベースでも良いから多くの人に読んで貰うというのが筆者の願いではないではないだろうか?
そして多くの仕事は科研費や補助金等でなされており、論文などは現在オープンアクセスになっており無料で市民が読める様になりつつある。

さて備忘録メモ

クマの行動圏:オス>メス 地域差はある
人里への出没の常態化 2004年から隔年で 年間2000頭から4000頭の捕殺
ヒノキの精油に異常に執着 クマ剥ぎ行動との関連
ヒグマとツキノワグマ どちらが攻撃的という答えはない
管理保全の取り組み 九州は絶滅(おそらく)四国(絶滅危惧)他は増加?
非致死的管理の試み 奥山放獣 学習放獣 テレメトリー追跡 効果は高い 再被害率低い
種子散布者としてのツキノワグマ、垂直方向に植物の分布を押し上げる
クマの生存理由を問う必要はない by米田一彦 日本人より日本に長く住んでいるクマ
ツキノワグマの管理は自治体単位でなく地域の集団(地域個体群)が望ましい
人身事故統計の収集の難しさ データベース無し
生態調査、管理法確立、人材育成 予算が少なすぎる
極端な排除主義、過激な愛護思想は建設的な保護管理遂行の障害



目次(出版社より)
主要目次
はじめに

第1章 ツキノワグマという動物
 1 クマの仲間
 2 アジアのツキノワグマ
 3 日本への渡来
 4 日本のツキノワグマ 
第2章 森や人間の変化
 1 分布域の急激な拡大
 2 人里への出没
 3 出没のメカニズム
 4 個体数の増加
 5 はげ山だった日本の山々
 6 狩猟者の減少
 7 里山の機能喪失
第3章 人間との衝突
 1 農業被害
 2 林業被害
 3 畜産業・水産業被害
 4 心理的な被害
 5 人身事故の実態
 6 ツキノワグマの行動の変化
第4章 姿を消したツキノワグマ
 1 九州のツキノワグマ
 2 四国のツキノワグマ 
第5章 管理や保全のための試み
 1 非致死的管理の試み
 2 集落に誘引しないための取り組み
 3 危機的個体群の保全
 4 管理や保全のための普及啓発
第6章 これからどうつきあうか
 1 保護管理計画の現状
 2 管理や保全の課題
 3 モニタリングの課題
 4 人身事故を繰り返さないために

おわりに/引用文献、


貧困は「人格の欠如」ではなく「金銭の欠乏」である by ルトガー・ブレグマン

先日紹介したワクワクする本の著者ブレグマンのTEDでのスピーチ
日本語字幕あり

本までたどり着けない方は動画だけでもどうぞ。
英語の勉強を兼ねるのにはこちらも良いです。テキストと字幕を見ることができます

人間は食べるために生きるのではなく、生きるために食べるのです。by 池田晶子





隷属なき道 ルトガー・ブレグマン 文藝春秋 2017

図書館本から購入へ 週30時間労働はおかしいと主張する次男の理論武装用にプレゼント(笑)

単なるベーシックインカム論ではないのがスゴイです。
絶対お勧めの一冊
援助業界の方の一部は既にご存知のCCTかもしれませんが、援助業界が不要になる可能性も高いかと思います。もちろん技術援助なんていう分野もね。

原題:UTOPIA FOR REALISTS 2016 (English)
最初のオランダ語でのタイトルは、ただでお金を配りましょう。との事。
日本語訳はブレグマンとの相談でハイエクの隷属への道を本歌取りしたとのこと。

久々に読みながらワクワクドキドキした。

歴史を読み解き、なぜ一部の者が富み、格差が広がり、飢餓で死んでいく人々がいるのか?
人類が皆飢えずに生きる事が出来るだけの富は既にあるのにも関わらず。
その解決方法をデータを読み込み、歴史を鑑み、種々な実験的取り組みの成果から理想が現実化可能だということを示しています。
そしてその解決方法は比較的簡単なものなのです、特に既得権益に縛られない人たちには。
1. ユニバーサル・ベイシックインカム(好意としてではなく、権利として)
2. 国境開放
3. 週の労働時間15時間
絶対出来ない、理想論という方こそ、是非読んでみてはいかがでしょうか?
いかに歴史的に既得権益者が嘘と捏造等でベイシックインカムを潰し、国境を強固にし、長時間労働を強いてきたかという事を。
そして現状の国際援助の問題点もしっかり指摘しています。

備忘録メモ
過去2世紀の間 一人当たりの所得は1850年の10倍、経済は250倍
寿命 1990年 64年 2012年には70年 これは1900年の倍以上
中世の世界からみれば原題はユートピア なのに子供のウツや、不安の増大
福祉はいらない、直接お金を! ホームレスに3000ポンド給付実験 2009年ロンドン
すでに45か国1億人以上で実施 
条件付現金給付(CCT: Conditional Cash Transfers)あるいは無条件 被験者はお金を無駄にしない
ベーシックインカム法案を提出したニクソン大統領 圧力で変質 上院の廃案に
米国でのベーシックインカムによる貧困撲滅には1750億ドル、軍事費の4分の1
貧困は個人のIQを13ポイント下げる 貧困対策は採算が取れる
比較的裕福な国々でも、収入の不均衡は、すべての人の暮らしを不幸にする。
空き家は常にホームレスの数より多い(ヨーロッパは2倍、アメリカ5倍)
ハウジング(住居)ファースト戦略 ユタ州、オランダ 財政負担を減らし経済的利益誘導
スピナームランド制度(1795年、イギリス 公的救済プログラム)報告書の捏造 貧者はより狡猾になり怠惰になると。マルクスすらこの報告書を利用(歴史の失敗として)
資本主義者であれ共産主義者であれ、貧困者を区別するのは無益だ。
DDPが見逃している労働 GDPの大いなる詐術 80年前GDPは存在すらしなかった
数字まみれの経済学
国民総幸福量は新たな尺度になり得るか
GDPの算定に軍事、広告、金融部門の支出を含める事を戒めた(考案者のクズネッツ)
ケインズが予測した週15時間労働はどうなった?労働時間の短縮は1970年代にストップ
フォード 週5日労働実施 労働の終わり、余暇革命を迎えるはずだった
女性の解放と労働者としての女性 家族としてみると労働時間の増加もある
ケロッグ(コーンフレーク)1日6時間労働で成功 労働効率 事故率
テレビ占有時間 アメリカ平均一日5時間 一生では9年
特許侵害で人を訴え、金を儲ける法律事務所
富を移転するだけで、有形の価値をほとんど生み出さない職業の人達
社会の繁栄を支えている教師、警察官、看護師が安月給
進歩のパラドックス 有形な価値を生み出さないまま金を儲けるシステムで、より金持ちになり、より賢くなるにつれて、より金を使う様になること
研究者が1ドル儲けると5ドル以上が経済に還元される
ハーバード大 1970年研究者の道に進むもの銀行業界の2倍、20年後、金融業界に進むもの研究者の1.5倍 高額納税者への高額税率を実施すれば才能ある個人を正の外部性をもつ職業に再分配するのに役立つ
新たな理想を中心に教育を再構築
給料が高ければその仕事の社会的価値も高いという誤った考えを捨てる
生産性過去最高、雇用減少というパラドックス コンピューター、自動化、AI
2045年コンピューターは全人類の脳の総計より10億倍賢くなっている (2029年に同等)
テクノロジーの恩恵を手放したくないのであれば、選択肢はただ一つ、再分配。金銭、時間、課税そしてロボットも再分配。ベーシックインカムと労働時間の短縮はその具体的方法
国境を開くと富は増大する
西側諸国の途上国支援 50年で5兆ドル 国境開放で世界総生産は67-147%成長し65兆ドルの富が生まれる
世界の62人が35億人の総資産より多い資産を所有する
MIT教授エスター・デユフロ 開発支援の科学的根拠の無さを指摘
RCT(無作為化比較対象試験 Randomized Controlled Trial)による開発支援の評価
ジェフリー・サックスとウイリアム・イースタリーの議論 (貧困の終焉 MDGs)
無料の教科書、無料の蚊帳とその後、10ドルの薬が就学年数を2.9年延ばす
マイクロクレジットのRCT 効果? 現金給付の方が良い結果
無料の給食と無料の制服の効果の違い
国境が差別をもたらす最大の要因
オヴァートンの窓の外へ出る事の重要性(再選をのぞむ政治家は極端なアイデアを避け、人々の許容される範囲に) テレビも。
進歩を語る言語を取り戻す 改正、能力主義、革新、効率、過保護な福祉を削減、自由、
オランダ労働改革 ワークシェアリング、同一労働同一賃金


奴隷制度廃止も、女性の選挙権も、同成婚の容認も、求めた人は狂人と見なされていたことを我々は知っている、だがそれは彼らが正しかった事を歴史が証明している。
偉大なアイデアは必ず社会を変えるのだ。


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神奈川県の図書館様 ありがとう

それなりの数の本は購入しているのですが
欲しい本がすべて買えるわけではありません。

そんな訳で図書館を利用する訳です。
鎌倉図書館はそれなりの蔵書を持っております(ただ予算がかなり減らされているとの情報あり)
文化都市としての鎌倉を今の市長は望んでいないようです。

その話は置いておいて。
値段が高めの本は購入をお願いできます、そして県内の図書館が保有していれば、その図書館から
借りてくれます。

左上は県立図書館から、熊の本は厚木市立図書館からまいりました。
下の網野善彦氏は鎌倉図書館です。

ありがたい事です。本が読めるということは。

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ダムによらない治水は可能だ 最上小国川の清流を守る会編 花伝社 2017

パタゴニアの支援による書籍

全国各地でダム反対運動が続いている。(石木ダムなども酷い)
論理的に破綻している計画がなぜ続くのか?
小国川漁協組合長の自死(2014年2月)からも見えてくる建設推進側の強硬姿勢。

本書では、いかに計画が杜撰であり、ダムありきで進んだ計画を検証している。
そして、穴あきダム(流水型ダム)による自然破壊の危険性を指摘している。

私たちは自然を征服したりてなずける事など出来ないのだ。
いかに自然を利用させてもらうか、自然災害をいかに自然破壊しないで防ぐ事が出来るのか。
コンクリートで固めるだけのダムで治水が出来ると思っている事自体が人間の愚かなおごりである
あることをそろそろ認識しても良い時代だと思うのです。

目次

第1部 最上小国川のめぐみ―清流と温泉と水害(最上小国川の地理、歴史、自然環境;最上小国川の鮎と小国川漁協 ほか)
第2部 「穴あきダム」は環境にやさしいか(「ダムありき」の治水対策;「穴あきダム」容認のための治水対策案比較 ほか)
第3部 ダムに頼らない治水対策―河道改修は可能だ(赤倉温泉湧出のメカニズムと河道改修;河道改修による治水対策 ほか)
第4部 河道改修による治水対策と流域振興(「ダムありき」から清流を生かした町づくりへの転換;河道改修による治水対策は赤倉温泉を救う ほか)


差別と日本人  野中広務氏の逝去

保守のハト派として知られていた野中さん
土地改良事業での辣腕ぶりも有名だったようだ。

僕は昔から、差別というコンテクストに興味があり、人は何故差別をするのか?

日本人の中の差別、人種の差別、職種等の差別

多様性の中での平等は保証されなければいけないと常に思っている。

合掌


再掲 2009年7月メモ

辛さんと野中さんの対談と言う形になってはいるが、辛さんが背景の解説などを書かれて話が進んでいる様に思う。
入門書としては良いのかもしれませんが(参考文献等も載っているし)、やはりうわべだけな感じがいたします。
差別と日本人と、「日本人」を出すのであれば、やはり、日本人の定義をしっかりして(網野善彦さんの書も文献として記載しているが)、本来多元で多様である日本人のはずが、なぜ現在まで続く被差別問題に連なるのかと。西と東の歴史なども加味しないといけないのではと。

野中さんの態度というかスタンスは非常にバランス感覚が良い様に思う。
そして差別の本質が何処にあるのか?
それは教育でしか追い求められないように思うのである。

民俗学者の宮本常一が村崎修二に話したという。「部落史と芸能史と女性史は、日本民族学であえて目をつぶって避けた三大テーマじゃ」と。

帯に、なぜこの国は未だに差別にまみれているのか?とあるが
逆に問いたい。
差別の無い国が地球上に存在するのか?と

差別と日本人 (角川oneテーマ21 A 100)
辛 淑玉
角川グループパブリッシング
2009-06-10

サバイバル猟師飯 荒井裕介 誠文堂新光社 2017

図書館本

良い本である。ただ残念なのは、なぜ「サバイバル」なんてタイトルに加えたのだろうか?
売るためにはしょうがないのか?

サバイバル登山だのサバイバル猟師などといって遊びで獣を殺し売文している輩とは確実に一線を
画している著者である。
野生への畏敬の念を持ち、有難く山の幸を頂くという態度は見習いたい。

多くの写真と丁寧な解説は好感が持てる。
哺乳類、魚類、鳥類、その他山の恵み(山菜や木の実等々)、人類がこれまで利用してきた食材を
余すことなく美味しくいただく。
焚き火の仕方やその始末の仕方まで解説している。

未来の子供たちのために、これ以上環境破壊することなく、自然からの利息としての食材を
有効に利用したいものですね。

なので、本書はサバイバルのための書でなく、生きるための書なのですよ。


小泉今日子書評集 小泉今日子 中央公論新社 2015

図書館本 読んだのは8刷

キョンキョンの読書好きは有名です。それは人見知りして、話しかけられるのが苦手ということも
理由の一つの様です。2005年から2014年までの10年間にわたり読売新聞での読書委員としての
活動の成果でもあります。キョンキョンが38歳から48歳までの読書記録、97冊のレビューです。

ほぼすべてに小泉さんの自分自身の体験や気持ちが書かれているように思います。
そして、同じ本を読んでみたくなる文章です。
もちろん編集者が手を入れている部分もあるのでしょうが、彼女にしか書けないテキストだと
いうことも良くわかります。

社会、自然、家族、仲間、友達、恋愛、別離、子供、争い、いろんな視点で読み込み、気持ちを綴って
います。
今も第一線で活躍するキョンキョンがあるのは読書の効用もあるのかなと思ったしだい。
もし、赤ちゃんが出来ていれば、また違った書評が出て来たかもしれませんね。

個人的には人間ドックのために2泊3日の石和温泉ツアーを組んだとか、深沢七郎の
「言わなければよかったのに日記」を読まれていたとかが興味深かったかな。
快楽上等を評価していたのはちょっと意外でした。

これからもドンドン書評書いてもらいたいですね。


小泉今日子書評集
小泉 今日子
中央公論新社
2015-10-23

日本人とオオカミ 栗栖健 雄山閣 2004

図書館本

かなり凄い本です。引退したらゆっくり読みたい1冊 約300ページ

第1部 篠原踊
第2部 神から凶獣へ
第3部 オオカミがいたころ

ひたすら斜め読みですが、古書をひも解き、古老に聞き取り、まさに足で書いたと言っても良い。
人間にとってのオオカミ、自然にとってのオオカミ、立ち位置によりその見方も変わる。
ただ、一つ言えることは、残念ながらおそらく日本オオカミは絶滅したということ。
複合的な原因があるにしても(病気等の蔓延)、絶滅への人間の影響は間違いないだろう。

もちろん、今も日本オオカミを探している方々はいるのだけれど。

備忘録メモ
神あるいは守り神としてのオオカミ
江戸時代の多数の人的被害 子供が多い?
焼畑とオオカミ
送りオオカミの意味


仕方ない帝国 高橋純子 河出書房新社 2017

図書館本

第一章が書き下ろしで他は朝日新聞に掲載された文章。装丁が素敵です。
MADSAKIさん『I Am ABE (a bent)』

僕は新聞によりニュースの格付けや意見の違いがあっても良いと思っています。
3.11以降朝日の購読を止めて今は東京新聞。
あとはネットで眺める程度。
産経が右だろうが朝日が左だろうが良いのです。
ただ、嘘やデマに基づく論調は受け付けない態度です。

そんな朝日新聞の政治部次長の高橋さん(別に肩書はどうでも良いですが)が言いたい放題な
感じが面白い。

備忘録メモ
鶴見俊輔の著作から学ばなかったら。仕方ない、仕方ない、だって仕方ないじゃないと呪文を唱えて日々をやり過ご一方で、
抑え込んだ怒りや悔しさを「日本スゲー」で晴らし、惨めな自分を「日本人で良かった」で慰める人間になっていたかもしれない。
自称「現実主義者」に「お花畑」と冷笑されても、花が咲く世界の方が美しい。美しいに決まってるだろう、と大声で言いたい。言い続けたい。
安倍首相の会見 レトリックというよりトリック。覚悟も熱意も感じられない。(集団的自衛権行使にむけての会見)
「仕方ない」の集積が今の日本を形成 白井さんとの対談


仕方ない帝国
高橋純子
河出書房新社
2017-10-21




感傷的な午後の珈琲 小池真理子河出書房新社 2017

図書館本

久々に小池真理子さん(1952−)の本である。
読書メモを調べてみたら、かなりの数の小池さんの本を読んでいます。
いつ読んでも、文章が上手い、心象表現が良いなと思うのです。
東京で生まれ、転勤族の父に従い各地に暮らし、特に青春時代(高校)と予備校を仙台で過ごし、
大学は東京、出版社への就職と独立そして鎌倉、軽井沢と居住した経験が小説やエッセイに沢山
出て来ます。
そして、お酒の話、料理の話、知人友人の話など。
読みだすと時間を忘れて読み耽ってしまいますね。

本書は各種媒体に2006年頃から2017年にかけて発表されたエッセイを次のカテゴリーに分類
して並べられている。
1.生と性、その死について
2.書くことの神秘
3.作ること、食べる事
4.愛しい生き物たち
5.私のファロー・グッバイ

備忘録メモ
知的悪女のすすめ、からの怒涛の人生
柄澤齊氏との出会い 木口木版画 彼の作品世界は、あくまでも澄み渡っていて、
静謐そのものだ。
それは虚無の淵を漂う静けさであり、豊饒なる孤独であり、死そのものだったりする。
センチメンタリズムとロマンティシズム・・・感傷とロマン それがモチベーション
旅する心境 駆け落ち、逃避行
酒豪になれとすすめた父
酔いは現在と過去と未来をシャッフルしてくれる。時間が未分化になる。
軽井沢の別荘でのツキノワグマとの邂逅 3mほどの距離、木に登るクマをベランダで懐中電灯を当てながら1時間ほど見た
父親の遺品の話、浮気の話など

感傷的な午後の珈琲
小池 真理子
河出書房新社
2017-09-22


憂国論 鈴木邦男 白井聡 祥伝社新書 2017

図書館本

1943年生まれの鈴木さん、
1977年生まれの白井さん ともに早稲田大学政経出身

お二人の対談が非常に深い。
「おわりに」を鈴木さんが綴っているのだが、鈴木さんが吐露されていることが鈴木さんの思想信条の深さと人間的優しさをうまく表していると思う。そして白井さんに対し、賢者と評価する。今の日本の置かれている危険度を鈴木さんは白井さんとの対話の中から指摘しているのだろう。
山本太郎の天皇直訴事件の顛末の話は無知で知らず、興味深かった

備忘録メモ
野村秋介さんが個人的に親しかった記者が多い朝日新聞
三島由紀夫も野村さんもテロはしなかった(自殺はした)
公安警察と右翼の馴れ合い 公安と右翼は一体 左翼との敵対関係をわざと作り出す公安
鈴木さんのアパート焼き討ち 公安は見ていた?
経済至上主義の反対しない右翼
国土を汚されて(70年代、4大公害)、3.11福島原発震災)も反対しない右翼
戦後の日本は71年間連続の閉店セール 賢い日本国民なら気が付く
三島や高橋和巳が生きていたら安倍政権の暴走はなかった
弱いから群れるのではない、群れるから弱いのだ。竹中労
山本太郎直訴事件の顛末 天皇ご夫婦 数か月後に佐野市の郷土博物館訪問して田中正造の手紙を見た 当時直訴未遂であった手紙を現地に受け取りに行ったということ。山本の原発問題への返答なのだろう。
美智子皇后の五日市憲法発言(2013年10月20日誕生日) 憲法改正にたいする押しつけ憲法ではないとの暗示?
天皇陛下の所には毎日全国紙と地方紙いくつか届く 最初に読むのは琉球新報
無条件の対米従属状態からくる幼児性 子供でもいいんだ、何でもできるんだ
櫻井よしこはまともだった、昔は。
あらゆる政策を正当化する理由として対中脅威論を持ち出す
世界から野蛮な国と思われないように国際的な決まりをまもり、ちょんまげや切腹を止め、文化習慣の西欧化を進めた。その時代の方が日本が精神的に豊かだったのでは。
憲法を改正して軍事大国になれば強くなると錯覚するナショナリズムの危険性
21世紀の愛国者の使命はナショナリズムを解毒すること、ナショナリズムを戦いながら、ナショナリズムを越えていくのが日本の右翼の本懐



CRISPAR ジェニファー・ダウドナ 文藝春秋 2017

図書館本

絶対ノーベル賞を取ると断言できる技術の発見と地球に与える影響を開発者自らが綴っています。ゲノム編集技術という大発見とその操作の容易さと危険性にも論考。

特許及びそれから派生する種々な収入から、おそらく第2のノーベル賞を創設出来るほどの資金を得るのでしょう。
危惧することは著者も指摘しているように科学者の社会的責任の枠を大きく逸脱して人間が人間を思う通りに改造し、植物や動物をも思い通りに作り変える事だろうか。
すでに地球レベルでのモラルや規制が議論されている。

備忘録メモ

CRISPARは分子の予防接種手帳の様な役割を果たしている
特定の20塩基のDNA配列を切る分子のハサミ(スイスアーミーナイフ)
低コスト、高校生でも習得可能
Cas9とガイドRNAはわずか数時間で標的遺伝子を編集し、それがすむと細胞内の自然な循環プロセスにより分解される。
GMOサーモン(遺伝子組み換えサケ)食用として認可されるのに20年の歳月
商用化が近いゲノム編集動物(抗ウイルス性家畜、低アレルゲン卵、角なし牛、長毛羊など)
絶滅の復活?
体細胞か生殖細胞か
太乙遺伝子疾患の治療には最適
癌治療の3本柱、外科手術、放射線治療、化学療法 それに加えて免疫療法の可能性
終末期小児がん患者を救ったゲノム編集
ヒト生殖細胞系の遺伝子改変をめぐる倫理的問題
無謀な実験(科学者・技術者の暴走)、技術の乱用や悪用の危険性 アメリカの原爆開発の歴史
1970年代の遺伝子組み換え(ジーン・スプライシング)技術の時に議論
科学技術について、その使われ方を決めるのは社会全体であり、個人や集団の科学者ではない
CRISPARの社会的規制についての会議 2014年から、2015年1月24日ナパバレー
米国の諜報機関は第六の大量破壊兵器に指定 ヂュアルユース問題
安全性、倫理性、規制 2015年 ワシントンでサミット イギリス、中国等
経済格差が遺伝的階層に繋がる可能性
治療と強化の境界線は?
クリスパーツーリズム(ゲノム編集のための医療渡航)

CRISPR (クリスパー) 究極の遺伝子編集技術の発見
ジェニファー・ダウドナ
文藝春秋
2017-10-04


自発的対米従属 猿田佐世 角川新書 2017

図書館本

久々に付箋紙だらけになりながら読みました。

猿田さん(1977− 新外交イニシアティブ(ND)事務局長 弁護士(日・米))がアメリカから見た属国民主(社会?)主義国家日本の今を綴っています。

備忘録メモ
アメリカの声の発信源としてのアメリカ知日派
日本政府、日本メディアが情報と資金を知日派に供与
日本の既得権益層が「日本製の“アメリカの外圧”」を使って来た。
このアメリカからの外圧作りを「ワシントンの拡声器効果」と表現
少人数の知日派と日本の政治家やマスコミが相互利用し都合の良い政策を実現したある種の共犯関係 これが自発的対米従属 みせかけの対米従属
歴史修正主義者としての安倍という米国内にあるイメージ
歴史的和解を演じる歴史修正主義者たち 硫黄島慰霊祭
劇を作り、劇のとおりに現実が動いていく
メディアリテラシー 報道の在り方と報道の受け取り方
日米間の情報ギャップ アメリカ人の見ているニッポン 日本に無関心
沖縄の声はアメリカに届いていない
アメリカにとっては、日本は特別、韓国は特別  外交上の決まり文句
2013年8月に新外交イニシアティブ(ND)設立
ジョセフ・ナイ元国防次官補 辺野古案再考の意思表示
シンポジウムや講演も外交劇 シンクタンク利用
日本政府のプロパガンダとしてのトランプ・安倍会談 CNNはビデオや画像使わず
永田町での議員の記者会見よりワシントン国務省前で知日派がこう言ったとの方がインパクト
政治家のワシントン詣でと知日派の声利用
意外に少ない知日派の声 日本専門家が少ない(米国従属だから交渉の必要ない)
日本国内政策への知日派圧力 アーミテージ・ナイ報告書等
シンクタンクの影響力 回転ドアとしての政治システム ワシントンに集中
日本資金でアメリカシンクタンクでのシンポジウム
政府系資金(JICA、国際交流基金、大使館、自衛隊、国際協力銀行等)
シンクタンクへの客員研究員の派遣 CSIS(Center for Strategic and International Studies,)など 
日本での話題にならない話でもワシントンで話せば話題になる
TPP推進は日米財界の声 シンクタンクへの資金投入
なぜアメリカは日本に原発維持を求めるのか?(アーミテージ・ナイ報告書) 推進派企業などの寄付 アメリカ国内では主流でない提言
日米地位協定の国際比較プロジェクト 沖縄(日本)の異常性
自ら選んだ従属に気づかない恐ろしさ
トランプショック後の逆拡声器現象 アメリカが日本を利用する 日本からトランプ政権にTPPに振り向くように訴えてください
外務省(ワシントン大使館)から米国シンクタンク研究者や議会関係者に民主党批判
防衛力拡大提言 笹川・CSIS報告書
マルチトラック外交の重要性 基地問題 アジア安全保障



縮小ニッポンの衝撃 NHKスペシャル取材班 講談社現代新書 2017

図書館本

かなり怖い、でも近未来はこうなるのだろうというニッポン

2016年9月放映の同名番組の取材を元にまとめられている。

少子高齢化がもたらす人口減少社会は果たして単なる人口減少だけで収束するのか?
社会として成立しない共同体が乱立し、荒廃滅亡するのではないのか?
成長神話を未だ信じて、経済成長こそが日本の明るい未来だと思って良いのか?

今後想定されるインフラの老朽化でどれほどの税金が必要になるのか?
国家財政破綻は避けられるのか?

残念ながら100点満点の解決策はなさそうである、そうであるならば、個人個人が
生き残る方策を考えておかねばならないのだろうと痛感した。

備忘録メモ
東京の単身者高齢化の未来
北海道夕張は特別ではない 縮小ニッポンの見本
夕張の市営団地の今 補修されない、追い出される現実
現状の公共インフラの維持すら不可能
持続的なまちづくりは可能か? 住民組織の対応力
地区の集約 森に戻す地域、保持活用するエリアの線引き
集団移転も解決策 早めが良い 「村おさめ」
ドーナツ化現象の終了
社会保障費の増大
2025年団塊の世代が75歳以上の後期高齢者に

縮小ニッポンの衝撃 (講談社現代新書)
NHKスペシャル取材班
講談社
2017-07-19



収納作り?

ついついポチットしてしまいました。

今年は色々DIYしたいなと思っています。

不器用、雑な性格な自分ですが(笑)

電動工具も少しづつ揃えたいなと。

ガレージは流石に自分でできないので外注予定。

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健康で文化的な最低限度の生活

あまりアニメは読みませんが

図書館にあったので読み始めました。

なななか深い課題です。

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東電原発裁判 添田孝史 岩波新書 2017

図書館本

原発と大津波 警告を葬った人々 添田孝史 岩波新書 2014年11月の次のレポートだろう。第3回 日隅一雄情報流通促進表彰で大賞を受賞されている。

本書は3.11原発震災が東電の人災であることを種々な裁判資料や取材から明らかにしていると思う。そして事故調(国会、政府、民間)のどれにも記載されていな事実があることも指摘している。
福島沖の津波地震をめぐっては
「想定する」1998年3月7省庁手引き
「想定から除外」2002年2月 土木学会手法
「想定する」2002年7月地震本部長期評価
「想定から除外」2004年2月 中央防災会議
「想定するかどうか、判断を先延ばし」2008年7月 東電
「想定する」2010年11月JNES 2010年12月 土木学会

備忘録メモ
告訴以来5年、検察の2度の不起訴、検察審査会が強制起訴 2017年6月30日東京地裁で裁判開始
バックチェック(古い原発が安全であるかどうかチェック)2006年開始
2009年に終わる予定のバックチェクの引き延ばし 2016年
2008年津波地震での津波 15.7mを想定
土木学会への検討依頼
上記東電の対応とは異なる東北電力の津波対応 (裁判の焦点になるだろう)
東電の当初の津波予想は5.7m 2008年に8.7-9.2mと予測 冷却ポンプ水没予想
女川原発で進んでいた津波バックチェック
JNES(独法 原子力安全基盤機構)は土木学会の方法を津波評価方法の適切な確率された唯一の評価方法とは考えていなかった。保安院の指示のもとJNESは女川原発の安全性を確かめていた
2004年インド・マドラス原発の津波による停止の報告書開示請求 開示の遅延
貞観地震の堆積物研究を推進すると1Fの危険度が上がる? バックチェックの延期?
2010年JNES報告書とその元になった東北電力の報告書は事故調報告書のどれにも取り上げられていない。
東北電力は貞観津波の断層モデルによる検討結果を2010年の春には保安院に提出している。(プルサーマル推進のために公開しなかった疑惑)
東電の「土木学会待ち」は時間稼ぎの口実
東電は高い津波を2002年に予見することが出来、2008年には実際に予見していた(2017年3月17日 前橋地裁)
1991年当時 水をかぶれば配電盤や非常用ディーゼル発電機が機能を失う 本店勤務時代の吉田元1F所長
国の主張 「知見が成熟していなかった」
7省庁手引き作成が進められていた1997年当時 津波の数値予測の精度が「想定された値の倍半分」(想定の2倍から半分の間に実際の津波高が概ねおさまる)1998年に報告書(福島県沖でM8級の津波地震を想定)
民事訴訟の限界 検察が集めた資料が公開されれば手助けになる。証拠が偏在している
国土庁 1999年3月 津波浸水予測図 1Fの場合 8mの津波で建物が6-7m浸水
一般防災と原子力防災の違い 200年に一度の大雨か、1万年に1回か
専門家たちの事実誤認 想定外の想定の議論(津波)はなかった 岡本孝司東大教授 ?
土木学会の津波想定方法審議経費は電力会社負担 約2億 東電の株式保有 年間200万の配当受領
2号機、3号機の炉心溶融は防げた 事故後の対処ミス 放射能放出量は10分の1になる
やっても意味のない便と実施に躍起となり炉心損傷を招いた 手順書違反
保安院内で津波に対する危惧表明しようとしたら「余計な事をいうな」「あまり関わるとクビになるよ」と圧力をうけた 小林勝 耐震安全審査室長調書 政府事故調報告書には無し
保安院より情報公開の遅れ 原子力規制委員会ののり弁文書
電子化ファイル名の間違い?福島第一発電所の資料110件 入力ミス??
資料館等の展示問題 安全神話形成の理由、事故を未然に防げなかった理由等の展示が必要





科学知と人文知の接点 山中伸弥監修 弘文堂 2017

図書館本

島薗先生と山中先生の対談が読みたくて借りました。

350ページを超える大著です、また非常に詳細に現状でのiPS細胞研究や生命倫理に関する動き
再生医療や発生工学、ゲノム編集技術の進歩が導く将来への期待と不安そして問題点等々

以前はSFの世界でのみ綴られたフィクションがノンフィクションになっていくのは間違いない様です。

最終的には科学者の社会的責任が問われるわけですが、果たして経済というビックウエーブに
魂を売らないと誰が断言できるのでしょうか?


リベラルという病 山口真由 新潮新書 2017

図書館本

ハーバードで喝采された日本の「強み」山口真由 扶桑社 2017に続いて読んでみた。
彼女は前著で、二極対立文化に対する日本の曖昧調和文化はアメリカの限界を超えると
綴っていた。

本書はアメリカの保守(コンサバ 共和党)とリベラルの違いを説きながら、日本のいわゆるリベラルという集団の奇妙さを指摘しているのだろう。
確かに首相が労働者の賃金を上げろというリベラル(日本の野党?)的な対応をみていると
日本には保守とリベラル(革新?)という明らかな区別はない様であり
単に保守になんでも反対する勢力としてのリベラルなのだろうか。

まあ、これが日本的はコンサボとリベラルという枠組みであり、アメリカの様にある意味クリアー
カットにはならないのでしょう。


備忘録メモ
アメリカ最高裁の対立の潮流 リベラルな司法積極主義 コンサボの司法消極主義
2016年大統領選 エスタブリッシュメントとポピュリズムの対立
揺らぐアメリカの家族像 伝統的な家族像 多様性に対する寛容
最新生殖医療が作り出す 親子関係 iPS 代理母 精子・卵子バンク
自民党のポジションはアメリカでは民主党
小さな政府、自由市場主義、強いアメリカ、伝統的アメリカ価値観 ヘリテージ財団(保守)
財務省と自民党部会 予算 政治家に恩を売る形で権力 結果としての財政赤字
突然変異としての小さな政府論者 小泉首相
リベラルの本質は人間の理性への信頼、コンサバの本質は人間への不信となる、アメリカ
建国の歴史からして骨の髄までエリート嫌悪
安倍は保守で天皇はリベラル?

リベラルという病 (新潮新書)
山口 真由
新潮社
2017-08-09


国家の共謀 古賀茂明 角川新書 2017


改革はするが戦争をしない立場の古賀さん

最近の安倍政権を霞が関も永田町も良く知る古賀さんが丁寧に解説しています。

こんな目次
第1章 軍事大国の野望に燃える安倍政権
第2章 今やカジノ一本槍になった成長戦略
第3章 経産省が日本を滅ぼす!?
第4章 首相スキャンダルと政官の堕落
第5章 関心事は人事ばかりの官僚たち
第6章 “対抗勢力”に未来を託せるか?

備忘録メモ
アベノミクスの3本の矢:金融緩和、財政支出だけ実行 成長戦略は?
軍事立国へ着々と進む
原発のミサイル・テロ対策の不備には押し黙るメディア
安部首相と側近官僚の4つの哲学
 政府の方針に反する国民の要求はいつも間違っている
 最後は金目でしょう
 既成事実を作れば勝ち
 希望を与えるな
沖縄の基地は沖縄経済に対して影響しない(那覇空港の国際貨物取扱量、観光産業等)
中国のシェアリングエコノミーに周回遅れ、追いつくことさえできない
カジノ利権
新3本の矢 原発輸出、武器輸出、カジノ
規制が利権の温床(カジノ等)
箱モノに化けたウルグアイ・ラウンド対策費(1993年 6兆円)とTPP国内対策の類似
経産省今井資源エネルギー庁次長(当時)の橋下大阪市長の再稼働容認働きかけ
自然エネルギーの世界的安価での供給 原発は高いの常識
元文科省次官の前川さんは麻布の先輩 麻布の自由度と多様性
安倍首相夫人と谷氏(ノンキャリ、東大)の関係と財務省の関係性 忖度そのもの
内閣人事局(2008年 古賀さんら 福田内閣 渡辺大臣)の変容 骨抜き

国家の共謀 (角川新書)
古賀 茂明
KADOKAWA
2017-11-10

成長なき時代のナショナリズム 萱野稔人 角川新書 2015

図書館本

萱野さん(1970-)のナショナリズムに絡む種々な論点を綴っている。
日本の置かれた世界の中での現状を政治、経済、資本主義といった枠組みでみていくと
あまり明るくない(暗い)未来が想定されてしまうようだ。
低成長あるいはゼロ成長が確実視されている現在でも成長戦略一辺倒で公共事業やばら撒き政策を
続ける政府。
そこには金融工学と同じように「無限」が存在するという想定があるように思えてならない。
有限を想定しない社会はやがて崩壊するのではないかと私は思う。
若者が搾取され高齢者の福祉に回されるようなシルバー民主資本主義が続くのあれば、その崩壊は
一層早く訪れると思うのである。

備忘録メモ
ナショナリズムを否定する左翼は政治と道徳を完全に取り違えている
ナショナリズム=悪?
ヘイトスピーチ禁止の法律だけで解決しない多くの問題 
労働生産人口の減少と年金制度の破綻
20年後にはインドを除くアジアの新興国も人口オーナスへ
覇権の交代 イギリスからアメリカ、アメリカから中国?
国益の損失 2013年末の安倍靖国参拝 米国「失望」
常に後回しされる若者
税と社会保障の一体改革という難題
ベーシックインカムに著者は反対
国家は国民のモノ=ナショナリズム ナショナリスト


影裏(えいり) 沼田真佑 文藝春秋 2017

図書館本

沼田氏(1978-)の芥川受賞作品
釣りの情景が出てくるという事で読んでみた。

う〜〜ん暗いな。。。
心象表現は上手なのかもしれないけど、南木 佳士さんが綴る釣りと人生を絡めた感じとも
違う(参考 落葉小僧、平成元年「ダイヤモンドダスト」で芥川賞受賞)
釣り場の情景なんかの表現はそれなりに(ご自身が釣りをされるようなので)良いとは思うけど。


影裏 第157回芥川賞受賞
沼田 真佑
文藝春秋
2017-07-28

ガルヴィ2017年12/1月合併号


まあ、おいらの場合は炎依存症(昔だったら炎中毒とでも?)なので許してください(笑)

つい雑誌のコピーに釣られて購入してしまいます。
大体の中身は想像がついてはいるのですが、、、、、

まあ、そんな訳で内容的には焚き火のロケーション、料理、焚き火器具等々な訳です。

秋の夜長、初冬の一日、炎を見ながらウイスキーのお湯割りを舐めながら読書でもしますかね。


本書ではないですが、時々雑誌やSNSで乾いた落ち葉が沢山ある場所で焚き火を子供としている画像などを見ますが、くれぐれもそんなバカな焚き火はしません様に!山火事やら子供の火傷とか洒落になりませんから。

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わが筆禍史 佐高信  河出書房新社 2017

図書館本

佐高さん(1945-)のブレない言説は好きです。
特定の政党に偏る事なく、ダメなものはダメと書く。
ズルをする輩は大嫌い、もちろん嘘つきも大嫌い。

時に掲載を止められたり(出版社に対する広告の停止という脅しもあるようだ)、修正圧力があったり。
しかしながら名誉棄損等で負けた事もないのではないだろうか?
時代の中の声なき声を代弁し、市民活動を応援する。
そして市民運動の前衛に政党が出てはいけないと。

共産党に対してもその閉鎖性を指摘している。

これからも筆で社会を、そして悪人をバサバサと斬ってください。


目次

筆禍史を支えた編集者
住友金属工業会長・日向方齊の抗議文
『文藝春秋』との一件
『ザ・ハウス・オブ・ノムラ』の訴訟騒ぎ
「イトマンは住友銀行のタンツボです」
「ニュースステーション」での失言
住友のドンへの筆誅
“カマトト評論家”と呼ばれて
『日経新聞』にパージされる
猪瀬直樹との激突対談〔ほか〕


わが筆禍史
佐高 信
河出書房新社
2017-08-22

東芝原子力敗戦 大西康之 文藝春秋 2017

図書館本

大西氏(1965-)のまさに調査報道記録。
原発を巡る官と民との国策としての施策が最終的には東芝崩壊に導いた歴史を東芝の内部情報(情報提供者)やメイルのやり取りを基に詳細に綴っています。

現首相秘書官の今井氏などの経産省時代の動きが非常に興味深い。
そして東芝の粉飾決済(未だに会計不正という括り)がいかにコンプライアンス違反なのか、さらに多くの東芝幹部がその不正に関わっていたかがわかります。
まともに、まじめに働いて東芝に利益を積み上げて来た半導体部門等(フラッシュメモリー等)の社員の皆さんは今何を思うのだろうか?
140年の歴史と19万人の雇用を抱える名門を吹き飛ばした原発輸出という国策
サラリーマン全体主義の成れの果て、粉飾に繋がる行為を仕事としてやってきた


備忘録メモ
WH買収の陰に勝俣兄弟 東電と丸紅
1982年入省トリオ 今井尚哉、嶋田隆、日下部聡
WH買収額 6600億
2015年までに世界で33基の受注を計画
原発を運営する東電、原子炉をつくる東芝
2001年9月11日以後 アメリカ原発の航空機衝突対策義務付け
東芝原子力部門 横浜 磯子エンジニアリングセンター
3.11以後 チーム仙谷 東芝 田窪 仙谷3人組 1982年入省トリオ 今井尚哉、嶋田隆、日下部聡 大阪の橋下徹市長を脱原発から再稼働へ転向させた
今井氏のWH訪問 2011年11月
モンゴルプロジェクト モンゴル産ウランの利用と廃棄物のモンゴルでの処理 米エネルギー庁 ポネマン副長官、今井氏、田窪氏 その後没に
原発の海外輸出 東芝田窪 経産省今井 安倍首相
東芝名誉顧問 西室氏(日本郵政社長、その後死去)と不正会計の歴史
利益水増し 2300億 WHの倒産
福島第一の廃炉を現実的に仕切っているのは東芝と日立製作所
土光氏以降の東芝は盲目的に国策に従った
廃炉ビジネスが東芝に残された最大の収益源 8兆円では収まらない。
東芝の半導体メモリ事業の価値は1兆5千億、2兆とも言われる。舛岡 富士雄が1986年開発、その後干されて1994年に東北大学へ そして半導体部門は身売りされることになる。




暴力と富と資本主義 萱野稔人 角川書店 2016

図書館本

超斜め読みです。
二度読みしないといけないです。

暴力の歴史的変遷
近代国家と暴力
権力と暴力の関係性
公的暴力と私的暴力
刀狩と権力そして当時の民衆
グローバリゼーションと国家 国境 
国家と資本主義 公共事業の関係性 権力的富の分配
全面戦争なき戦争経済
経済と戦争
戦争の民営化
などなど





目次



第1章 暴力の生態学的考察にむけて(なぜ暴力は生態学的考察の対象となるのか;生態学的考察にむけた暴力の概念的整理 ほか)
第2章 日本における暴力独占の過程(国家の形成を思考するための理論的基礎;刀狩りにおける権力のロジック ほか)
第3章 近代政治システムの生成と変容(近代政治システムと暴力;国家のゆらぎ? ほか)
第4章 国家と資本主義の関係(『資本論』から国家と資本主義の関係を読み解く;公共事業を通じて考える国家と資本主義の関係 ほか)
第5章 暴力への権利と富への権利—二つの「権利」から国家と資本主義の関係を考える(グローバル化のなかで再定義される暴力と富への権利;戦争の民営化について ほか)


Profile
鎌倉おやじ
趣味:イワナに遊んでもらう、菜園、読書、焚き火、ランタン

愛読人:内山節、池田晶子、養老孟司、山本素石、高桑信一、相田みつを、宮本常一、網野善彦、野田知佑、南木佳士、川上健一 佐藤優 内田樹(順不同)

夢:晴釣雨読で自給自足、在来魚保護 (最近釣りにはそれほど熱中してません、年のせいでしょうか)
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