おやじのぼやき

日々おやじが思う事。。。。。

読書

灘高物語 和田秀樹 サイゾー 2019

2020年出版の東大医学部を読んでいて、前著となる本書も読んでみた。

私の周りにも灘ー東大医学部出身者がいるので興味があるのと
和田氏と灘高同期でライターでもあった故勝谷誠彦氏の著作も何冊が読んでいたので
本書も読んでみた。

灘中ー灘高ー東大医学部(あるいは法学部)という本邦でも最もエリートコースと思われる
人生を歩んだ和田氏の青少年時代を興味深く拝読。

生徒会役員選挙でことごとく勝谷氏(書中では仮名)に潰されているのも興味深い。

本書では、学力の天才ぶりは示されていないが、現役で東大医学部に入るという神業は
やはり、ある種の天才なのでしょう。

灘校物語
和田 秀樹
サイゾー
2019-12-06

東大医学部
鳥集 徹
ブックマン社
2020-09-16

山に生きる 三宅岳 山と渓谷社 2021

一言で要約すれば、忘れられた日本人、山人(ヤモウド)編。良書。

三宅さんがこれまでに取材し各種媒体に掲載されたものに加筆修正、そしてフォローアップしている。

それほど遠い昔ではない日本の山々で行われていた生業。

これまでの多くの民俗学者や作家が全国の山仕事などを記録に残している。
そして、時代が進むにつれて、人々の記憶から山人の技術や伝統が失われていく。

炭焼きに関しては著者は別に1冊良書を出されているが(炭焼紀行)、本書でも今も続く炭焼きを
しっかりと追い続けているのに頭が下がる。また内山節氏らとの共著でもある「十三戸のムラ輝く 」(2006)も素晴らしい。

本書ではゼンマイ折り、馬橇(ソリ)、木地師、職漁師(山椒魚)、かんじき作り等々の
山仕事を丁寧に取材されています。

書中に掲載されている写真に写る人々の顔が生き生きしている、もちろん三宅さんの
カメラマンとして腕が良いのは分かるが、山に生きる人々の内面の清涼さを感じるのである。

自分のメモとしてこれまで山住みの人々の生活を丁寧に追った作家や編集者の方を
記しておきたい。
白日社 志村俊司 氏編集のシリーズ 山人の賦etc
甲斐崎圭
根深誠
高桑信一
戸門秀雄、藤野鈴夫 川の職漁師
そして、もちろん宮本常一 「忘れられた日本人」等々


鷹将軍と鶴の味噌汁 菅豊 講談社選書 2021

献本御礼

菅さんの新著である。民俗学の専門家であるはずである。
なぜ、食鳥なのか?後書きで分かりました。なのでネタバレになるのでここでは記しません。

それにしても、絶対に教科書で習わない食文化としての食鳥の歴史。
そこには、まさに権力支配の歴史が垣間見れるのです。
食文化は人間3大欲求の食欲という文脈でやはり歴史や民俗を考える上で特に
重要だと改めて認識した一冊となりました。

付箋紙だらけになってしまったので、備忘録としてメモしておきたいと思う。

明治39年に廃業した上野の雁鍋屋 夏目漱石のお気に入り
鴨南蛮の考案者は江戸馬喰町の蕎麦屋の笹屋とされている
生類憐みの令に屈しない鳥商売
将軍の鷹狩と食鳥の序列順位 鳥商売の管理 贈答として野鳥
明治以降の鷹狩 贈答から賓客接遇という近代的儀礼システムへ 太平洋戦争後に廃止
王権と密接に関わってきた野鳥の支配・統制から、野鳥保護へ(皇室)
野鳥資源の過剰利用 コモンズの悲劇 手賀沼の例
食鳥文化の衰退・消滅とウナギ、クジラとの共通性から考える視点





出版社のHPより目次
序章 鳥の味にとりつかれた美食家たち

第一章 鳥料理の源流――京料理から江戸の料理へ
1 日本人はいつから鳥を食べていたのか?
2 中世の鳥料理

第二章 江戸時代の鳥料理と庖丁人――鶴の味噌汁、白鳥のゆで鳥、鷺の串焼き
1 江戸の町から出てきた大量の鳥の骨
2 『料理物語』のレシピ
3 庖丁人――一流シェフの伝統と技術

第三章 大衆化する江戸の鳥料理――富商、貧乏武士、町人の味覚
1 鶏鍋、雁鍋、鴨鍋――中級・下級武士の食卓
2 料亭・名店の味――富裕層、文人墨客の贅沢
3 鴨南蛮と雀焼――庶民の素朴なファストフード

第四章 闇の鳥商売と取り締まり――せめぎあう幕府と密売人
1 「生類憐れみの令」による危機
2 アウトローたちの鳥商売の手口
3 鳥商売と大岡裁き

第五章 侠客の鳥商人 ――東国屋伊兵衛の武勇伝
1 日本橋・水鳥市場の男伊達
2 幕臣と侠客との親密な関係

第六章 将軍様の贈り物――王権の威光を支える鳥たち
1 鷹狩と贈答による秩序維持
2 「美物」の使い回し――中世の主従関係
3 「饗応料理」の鳥の意味

第七章 江戸に鳥を送る村――ある野鳥供給地の盛衰
1 手賀沼の水鳥猟
2 西洋的狩猟の浸食
3 カモが米に負けた

終章 野鳥の味を忘れた日本人

あとがき
鳥食の日本史略年表


田舎暮らし毒本 樋口明雄 光文社新書 2021


同学年の樋口さんの山梨移住(山口ー東京ー北杜市(北巨摩)20年の経験から
導きだされた人生論でもある。

田舎暮らし失敗本もかなり出ていると思うし、罵詈雑言でツバしてその土地を離れる人もいる。

読み終えて感じたのは、やはり居り合い(折り合いではなく)を付けてその地に住むという事は
並大抵の事ではないということ。
もちろん、別荘地で都会と同じ暮らしをするのとは全く異なるのである。

山梨出身者としては(母親の実家が北杜市なので)地域性や他者に対する対応なども一定の
認識はもっていて、著者の指摘が正しいと思うし、逆に山梨出身者としても近所付き合いや
噂話、出る釘は打たれる的な事は日常茶飯事であったから。

樋口さんの著作は何作か読んでいたので、故田淵義雄さんの本がバイブル的な役割をした事は
想像していたけれど、最初に長野の安曇野周辺で土地探しをしていたとは知らなかった。

そして移住後におそらく知る事になる、土建王国、甲州選挙などは本当に心を痛めた事と
思います。自然に恵まれていればいる程、その自然を改変したり改悪して銭儲けをしたいという
業界が存在し、政治家も行政もそれに加担している現状はフライフィッシャーでもある樋口さんから
すればまさに極悪人でしょう。河川は砂防堰堤でズタズタに刻まれているのですから。

水問題(地下水)、焼却場問題、狩猟問題等々のご苦労が若干オブラートに包んでいる気がするのは
私だけかもしれませんが、家族を守るため、地域を守るための戦いだったことは明らかですね。

またお子様が居た事は地域の会合や子供を通しての活動などで地元住民と交流出来た良い場だったのかとも思います。

後書きで、書かれています。
「もしそこから学んでいただけるとしたら、作者として本書を書いた甲斐があると思う。」

そうである、甲斐(山梨)で生き甲斐を感じて、今後もガンガンと活動をしてもらいたいと思うのである。


そうそう、刈払い機ですが、4サイクルも最近ありますです。

田舎暮らし毒本 (光文社新書)
樋口 明雄
光文社
2021-09-15


読書の秋

図書館の予約本も次々と回ってくる。

そして予約購入した本も届くのである。

youtubeを見ている場合じゃないぞ(笑)

単車の手入れもしなければだし。

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読書の秋?

7月出版であったことを知らなかった。

隷属なき道が素晴らしかったので、購入

ちょっと帯がうるさすぎる感じですが、まあ良いでしょう。

そして読了まじかの菅さんの本。
食鳥に注目したのが凄い、民俗学者恐るべし

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色川大吉さん逝去 山梨との繋がり

色川大吉さん死去、96歳 歴史学者「ある昭和史」:時事ドットコム


「五日市憲法草案」の発見も凄いのですが、網野善彦さんの先輩としてもしっかりと評価されていたのが印象的です。そして山梨の埋もれていた人材への言及も

記事

歴史学者で東京経済大名誉教授の色川大吉(いろかわ・だいきち)さんが7日午前2時43分、老衰のため死去した。96歳だった。千葉県出身。遺志により葬儀は営まない。

 東京大を卒業後、中学校教師などを経て、東京経済大教授に。東京・多摩の地元歴史家らと「多摩史研究会」を結成するなど、徹底したフィールドワークで地域史や民衆思想史を掘り起こし、1968年には、明治時代に民間有志によって作られた「五日市憲法草案」の発見につながった。
 日本近代史や文化史、思想史などが専門で、「明治精神史」「近代国家の出発」など著書多数。毎日出版文化賞を受賞した「ある昭和史―自分史の試み」は、市民が個人史を書き起こす「自分史ブーム」を巻き起こした。

記事ここまで

以前のブログ

当時の読書メモ
再掲
宮沢賢治・保坂嘉内関連と網野善彦関連を読みたくて。

色川さん(1925-)
宮沢賢治・保坂嘉内(ともに1896生まれ)
網野善彦(1928-1994)

備忘録メモ
宮沢の時代、ポスト近代という思想はなかった。資本主義的近代や国民国家を超えた向こうに、もっと豊かな、もっと人間らしい時代がくるんだという現実的な理想図が描けなかった。
宮沢:超越的なものへの指向、国際主義思想。
山梨の埋もれた作家、林清継(1906-1994、琴平出身、ダムで移転)  笛吹川ダム(東電)の反対運動を小説に

色川さんと三笠宮の天皇制論議
「百姓は決して農民ではない」(網野)の仕事を支えた元小学館編集部の山崎晶春編集長
網野は中世史家であり、網野史観が他にも適用できるとは自分自身でも思っていたのでは。裁断史観
「刷り込まれる」(網野が近代史で使った不愉快な翻訳語と指摘)
肥大した網野幻想は一度砕かれた方が良い(たぶん好意的に)

目次
近代の光と闇(歴史家の見た宮沢賢治の光と闇
甲斐の人・保阪嘉内と林清継 ほか)
多摩という創造の場(近代多摩の民衆史
半世紀ぶりに完結した『北村透谷』 ほか)
憲法について三題(五日市憲法草案の発見―その歴史的意義
江井秀雄の千葉卓三郎論 ほか)
敗戦と青春(江成常夫『鬼哭の島』をめぐって
五七年目の再会 ほか)
六人の歴史学者(吉沢和夫と日本民話の会
服部之総とノーマン―『クリオの顔』 ほか)

謹んでご冥福をお祈りいたします。



日本を壊した霞が関の弱い人たち 古賀茂明 集英社 2020

副題:新・官僚の責任

図書館本 良書

300ページを超える書である、新書では書き切れないのでしょう。

これまでも多くの元官僚やら現役官僚が霞が関官僚の話題を綴っていました。
官僚とマスコミ・メディア、官僚と政治家、官僚と民間やアカデミアとの関係性。
本来学業優秀と思われている(確かに偏差値は高いしテストに強い)官僚にもいくつかのタイプがあって本来は消防士タイプ(ノブレスオブリージュタイプかな)が望まれると古賀さんは書いている。確かに同感であるし、そんな官僚も少なからず存在するだろう。
しかしながら、昨今の官僚の生態を見ていると、明からに劣化していると国民を想っているだろうと指摘する。
本来優秀なはずな官僚が政治家に操られ、省益に繋がる様にマスコミを丸め込み(記者クラブ)世論を誘導する。
国益を棄損しながら、この国は何処に向かうのか?
政権が交代すればリセット出来るのか?
トンネルを抜ける感じがしない今日この頃である。

備忘録メモ
霞が関用語(霞が関レトリック) お化粧:コロナ対策予算にかこつけて流用
優秀:正解が決まっている筆記試験に強い
官僚性弱説 性善説でも性悪説でもなく 
赤木敏夫さん(森友問題で自殺)は消防士タイプの官僚
官製ファンドと天下り 
現役出向という天下りの裏技開発
朝食勉強会で官僚に論理にハマる政治家(族議員の誕生)
記者クラブという省益スピーカー

以下集英社より
第1章 コロナと官僚
●初動ミスの原因は「日の丸信仰」?/●「アベノマスク」大失敗の理由
●“官僚任せ”が招いた「10万円一律給付」のグダグダ など
第2章 官僚とは何か
●官僚“性弱説”●天下り“闇”ルートは今も健在●急増する「凡人型」官僚 など
第3章 官僚と政治家
●官僚たちの「逆忖度」/●内閣人事局はフル稼働させるべき●財務省が政治家に強いわけ など
第4章 官僚主導、官邸主導、独裁
●安倍前総理が求めた「自分のための官僚機構」●菅政権で官僚組織の再生はできるのか など
第5章 森友と加計 忖度への報酬とその犠牲者
●なぜ今、「森友」と「加計」なのか?●赤木俊夫さんが「殺された」と考えるわけ 
●「官僚の会話」佐川理財局長と総理秘書官 など
第6章 官僚とマスコミ 官僚に使われる記者クラブのサラリーマンたち
●アメとムチを使い分けてマスコミを操作する官僚
●「政府の言うことも信用してあげないと」と言った若手記者 など
第7章 官僚と公文書
●官僚の公文書公開に関する「6つの原則」●「率直な意見交換」という名の「とんでもない悪巧み」
●情報公開が国民の生命を守る など
第8章 経産省解体論 ポストコロナに向けた緊急提言
●経産省の産業部門と農水省の合体で「産業省」を創設せよ●「DX省」創設を急げ
●グリーンリカバリーのための資源エネルギー庁解体 など



古木巡礼 倉本聰 文藝春秋 2021

図書館本

久しぶりに倉本さんの本

日本中に存在する巨木、古木、1000年を超えて生きて来た樹木も存在する。
そんな樹木たちに宿る魂の嘆き、ボヤキ、吐露をを倉本さんが代弁している書。

森や自然に生かされて来た、日本であり、世界である。

その森の恵みだけを略奪し続けてきた日本人
科学・技術最優先で経済最優先で走り続けてきた人々

もう一度、自然や森と共に生き、生かされて来た歴史を学び直す事が
地球を滅ぼさない最短の近道なのではないかと思う。

倉本さんの絵も非常に素敵です。

古木巡礼
倉本 聰
文藝春秋
2021-04-14

ゴミ人間 西野亮廣  KADOKAWA 2020年12月

図書館本 良書

キングコングの西野さんのお笑いから絵本作家への道のり人生論だろうか。

自分の夢を実現出来る事を自身の体験をもとに綴っている。

また大切な出会い(タモリさん、大吉さん、スタッフの故ノンさん)が西野さんを
大きく後押ししたことも分かります。

好き勝手にディスたり馬鹿にするような連中は無視して自分の興味をファンと共に進める姿が
すがすがしいです。知識不足からくる誹謗中傷。

クラウドファンディングによる絵本製作や映画製作を今やだれも非難出来ないでしょう。

西野さんの更なる活躍をお祈りいたします。




日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか 上昌広 構成倉重篤郎 毎日新聞出版 2020

図書館本 駄本 毎日新聞ももう少し考えて本作りませんか?

相変わらず、日本軍と東大医科研、感染研の繋がりとか根拠なく、数字も上げづに
論じておりますね(笑)
感染症ムラ、まああるでしょう、でもあなたが所属する臨床医のムラの方が何倍、いや何十倍も
大きいのではないでしょうか?

少なくとも、医科研、感染研、大学で感染症の基礎研究している人達は利権からもっとも遠く
金儲けの才能も無く、金に執着せず、好きな研究を地道にやっている人が大半でしょう。

中には、論文の内容が杜撰だと指摘されても、それには答えず、コロナの女王などと言われ
世界で引用されることも無い論文が数報しかない小遣い稼ぎな元感染研研究員という方もいらっしゃいますが。

まあ、数字を集めて論文を書く手法を筆者はされているようで、いわゆるドライ系なんですね。
だからウエット系の試験管やら振って、PCRもRNA抽出からリアルタイムPCRまでの流れや
プライマーの設計なんかは出来るんでしょうかね?

もう少し品格宜しく権力やら利権ムラを批判される方が宜しいかと思いますよ。
旨い事、東大の先輩やらを担ぎ出して使っていらっしゃいますが。

尾身先生の論文が1報でNIHのファウチ氏が論文1000報出しているとか、それで何が
議論出来るんですか? 

日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか
上昌広
毎日新聞出版(インプレス)
2021-04-28

1983年 井伏鱒二 NHK特集

『山椒魚』『黒い雨』井伏鱒二の貴重なドキュメンタリー NHK特集|予告動画 |NHK_PR|NHKオンライン




良い番組でした。編集無しのバージョンも見てみたいですね。

特に開高健さんとの問答なんか凄いです。
この時開高さん52歳。 6年後にはガンで亡くなる。

そして太宰治の想い出も語る。

井伏さんは1993年に95歳で逝去



これからの雑木の庭 新版 高田宏臣 主婦の友社 2021

オリジナルは2012年出版だそうです、その新版。良書です。

前著の「土中環境」が素晴らしかったので興味があり購入。

雑木(ぞうき、ざつぼくではない)というその土地に馴染んだ植生の木々や草花
ある意味、里山が自宅の庭にある感じですね。

沢山の写真を見ているとこんな庭のある家に住みたいと誰もが思うと感じます。
土地の広さの制限もあるし、なかなか大きな庭を作る事は出来ないかもしれませんが
小さなスペースでも里山を再現できる事を著者は長い造園経験から示しています。
もちろん植栽しっぱなしではダメで、手入れが必要です。

著者は土、土地の中の生き物、草木と会話が出来るのでしょう。
だからこそ、自然に生かされる(共生なんて言いません)ヒトという立場で常に
自然からの恵みを受け取っているのでしょう。

新版 これからの雑木の庭
高田 宏臣
主婦の友社
2021-06-01


サル学の現在 立花隆 平凡社 1991年

立花隆さんの逝去を知る

一度、霊長類学会が確か京都であった時の懇親会の折に立花さんに何か聞かれた。
ちょうどサルのウイルス学を始めたばかりだったので、偉そうに答えたのだろうと恥ずかしい。

700ページを超える大著である。

今見ても、早々たるメンバーに取材している。
その後総長になった山極さん、今は京大の教授の村山美穂さん(旧姓井上)、海外調査や研究でお世話になった竹中先生、野澤先生、渡辺先生などなど。

サイエンスライターとしても「知の巨人」として存在したことを改めて思う。

合掌

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サル学の現在
立花 隆
平凡社
1991-08-01



希望の一滴 中村哲 西日本新聞社 2020年12月

図書館本 素晴らしい良書

中村哲先生(1946- 2019年12月4日没)

最初は医師として、そしてその後は命の源となる水をアフガニスタンの人々のためにひたすら追い求め灌漑事業に人生を捧げた中村先生の生き様が綴られています。

まさに、利他という生き方の見本の様な生涯だったと思う。
砂漠化した大地が、緑に変る、それも近代技術ではなく、持続可能で現地で継続できる方法で。
そんな事実を是非、本書の掲載されている写真をご覧になってください。

備忘録的メモ
戦闘を建設に、弾丸を薬品に。
アフガンで起きたことは、形をかえて世界で起こる。
日本の戦時中の海外進出がいかに愚かであったか、豊かな郷土の自然こそが実は生命線だった(食料を生産する事が出来た)愚かにも満蒙は生命線などと言って。
水は人間を律する神の手 10歳の次男を脳腫瘍で亡くされている。
現地赴任から35年(2018年当時)「目の前に困っている人がいれば手を差し伸べる。それは普通の事です」


希望の一滴 中村哲、アフガン最期の言葉
中村哲
西日本新聞社
2020-12-17

ポール・スミザーの「これからの庭」 ポール・スミザー  主婦の友社 2021

清里にある萌木の村での取り組みを個人的にも少し知っていましたので
興味深く拝読。

舩木村長さんがそれまでの施設の庭を壊して、ポールさんの意見を取り入れて
再度庭つくりを始め、素晴らしい庭園が出来た過程。
これは決して特別な例ではなく、都会でも、個人宅でも実施可能であることが分かります。
特別な花木を植えるわけでもなく、でもしっかりと手入れをする(愛情をかける)事が
大事だと分かります。


ポール・スミザーの「これからの庭」
ポール・スミザー
主婦の友社
2021-05-31

白い土地 三浦英之 集英社 2020 

図書館本 個人的本年のベスト5に入ると思う良書

原発震災の地を新聞記者として地域に密着したルポ、調査報道。
企業やスポンサーに忖度することなく、被災者や住民に寄り添い、しっかりと聞き取りを
行っている様に思えます。
是非多くの方に原発震災が我々に、地域に、地球に何を起こっているのかを読み解いて貰いたいですね。
本書では原発震災地住民の方々、町長らの震災と震災後の生き様を丁寧に取材して綴っています。

ひとつ気付かされたのは、なぜ福島第一原発なのか?
他の原発は立地する市町村名が付いているのに? 柏崎刈羽原発、女川原発、大飯原発など
なぜ、大熊双葉原発、楢葉富岡原発とはならず福島第一、福島第二なんだろう。
これが福島県の風評被害の一因でもありであろうと。

ある住民の方の人生が、満蒙開拓、敗戦による引き揚げ、原発事故と3度の国策移住に翻弄されたことなどは胸が締め付けられる。
台風水害で流されたフレコンバッグ問題に関してのメディアと政府のやり取りの不可思議。(回収可能との印象操作)
震災が無ければ建設が行われたであろう、浪江・小高原発の土地疑惑。(水素製造施設への変更)
復興五輪とうたった東京五輪と福島の関係性 誰のためのオリンピック
まさに東京復興のためのオリンピックであると。

白い土地 ルポ 福島 「帰還困難区域」とその周辺
三浦 英之
集英社クリエイティブ
2020-10-26

オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る プレジデント社 2020年12月

図書館本 超良書 今年の自分の読書ベスト10に入ると思う。

鳳=おおとり=オオドリーは知らなかった。日本の漢字より。
性別=無 本書で良く理解出来ます。
台湾の戒厳令解除 1987年
概念を押し付けない父親(ソクラテス式問答法)、母親はクリエイティブシンキング
権力に縛られない保守的なアナーキスト(無政府主義ではない)
柄谷行人の交換モデルXからの大きな影響(互酬、再分配、商品交換、X) デジタル上で交換モデルXが実現=公共の利益という核のもと資本主義に縛られない新しい民主主義

彼の初めての自伝との事です。
中学中退の経緯において、中途退学を許した中学校校長先生も覚悟の出来た素晴らしい先生だと思います。
そして、彼の目指す未来が実に素晴らしいかを、彼が考えるAIと民主主義、インターネットと民主主義の枠組みが政府と人民の間の信頼関係があってこそ実現するのだという強いメッセージとして伝わってきます。
今回のコロナ禍における台湾の感染症対策が世界から大きな評価を得た事はすでに承知の事実ですが
そこに至るまでには多くの障壁があった事は明らかです。それをどの様に解決してきたか。解決するためのアプローチはどうあるべきか? 私たちも世界も学ぶべき事が多々あると感じます。
そして5Gの整備を都会からでなく地方から進めるという政策がまさに台湾の政治のスタンスに思えます。

台湾における新型コロナウイルス対策「3つのF」
Fast 素早く Fair 公平に Fun 楽しく そして徹底的に疑問や質問に答える政府の姿勢
すなわち人々の声を良く聞くという姿勢
デジタル技術を活用して複数の部会にまたがる問題を解決する
インターネットにより少数者の意見を拾上げて政策に反映させるツールの存在 vTaiwan, Join
5000人の同意者が集まれば政策に反映可能なシステムPDIS
AI はアシスタントインテリジェンス(補助的知能)と捉える方が良い
イノベーションとはより弱い存在に人たちに優先して提供されるべき
デジタル スキルより素養
3つの素養 自発性 相互理解 共好(共に働く)
科学技術で解決できない事にたいして美意識を養う 文学的素養も

オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る
オードリー・タン
プレジデント社
2020-11-29





良書に触れる

全て読了

原発裁判の本は添田さんの3作目ですが、いかに東電や行政が悪賢いかが良く分かります。
今だけ、金だけ、自分だけの世界です。
亡くなった吉田1F所長も同類です。

他の3冊はまさに今年のベスト10に入ってくるだろう良書

読書メモは後日。

読書

単純に庭仕事がしたい

腐った政治や金まみれな社会から離れたいですね。

それで、こんな本を購入。

庭本

高須クリニックの原罪 包茎

愛知県知事リコール問題でも関与が疑われている方ですね。

以前、この本に関して著者が大竹さんのラジオ番組で話されていました。

包茎手術で儲けて、現在があるようですよ。
それも不要な手術でね。

下記は赤旗の記事です。

赤旗 包茎






なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか 望月衣塑子 佐高信 講談社α新書 2020

図書館本 良書

佐高さん(1945-)と望月さん(1975-)の対談。
権力の監視役としてのジャーナリズムがなぜ、ここまで弱体化したのか。
個人的には戦中に大本営発表に逆戻りした感じがします。
もちろん、優秀な調査報道をされる記者やフリーランスの方もいますが、、

本書では特に権力に忖度・癒着する官僚に対するメディアの対応が語られています。
モリカケサクラ、どれを取っても犯罪ではないかと思われるものが、曖昧なまま終わる。
やっと最近(2021に河合元法相の事件が動き出した感じ)膿が少しづつ出てきている感じですが
ズルした人間がそのままコロナ禍を生き抜く感じでありますね。

佐高さんが、ルポライターの竹中労を凄く評価しているのが印象的。
「人間は弱いから群れるのではない、群れるから弱いのだ」竹中労 寺山修司が最初とも言われるが。
また、一定の評価をナベツネさんにもしているのが興味深い。(仲人を石橋湛山から宇都宮徳馬に
変更した話は面白い)

望月さんの官邸での質問に対して、記者クラブの官邸キャップが「負け犬の遠吠えだ」とわざわざ
言いに来たと吐露している。そして彼女は言う
「政治取材に長けたみなさんは、この首相会見でいったい、何をうまく引き出したのだろうか。
しっぽをふっているのに餌をもらえなかった犬に見えるが、あとで「路地裏」で残飯でももらえば
「勝ち犬」なのだろう。」


東大医学部 和田秀樹 鳥集徹 ブックマン社 2020

図書館本

和田秀樹氏(1960-)と鳥集氏の対談をまとめた本。
灘中高ー東大理3(医学部)現役入学な和田氏が見た東大医学部の姿。
ご自身はアスペルガーでADHDだと吐露しています。
同期や同窓の方の文春砲になりそうなネタもあり面白いというか
ある意味、変な社会(これも一般と同じというレベルかも)であります。
学会で女医50斬りを触れ回るヤツがいたり、明るみに出ていない不祥事の数々。

頭が良いから医学部に行くというおかしな歴史が今なお日本で続いているのも
世界からみたらおかしな感じであると書かれていますね。

偏差値だけがノーベル賞を生み出す背景ではないことが良いわかります(東大医学部出身者で
受賞者はいない)。

私の周りに何人かいる東大医学部出身者はこの本で出てくるおかしな方はいないことを
一応書いておきます。

東大医学部
鳥集 徹
ブックマン社
2020-09-16

許永中独占インタビュー「血と闇と私」大下英治 青志社 2021

図書館本

400ページを超える大著
全てが真実だとすると、世の中はカオスだなと思う。
政治家、実業家、ヤクザ、暴力団、すべてが絡みあって蠢いている。

生々しい現金授受の話(政治家や企業にわたる)は当事者が既に鬼籍に入っているから
書ける部分もあるのだろう。

郷土の代議士(中尾栄一氏)の話も出て来て驚いた。しっかり金を貰っている。

世の中旨い話にはかならず裏があるもんですね。

まあ、小市民にはまったく関係ないですが。

この本の中だけでもかなりの数の人が殺されていたり行方不明である。


JRに未来はあるのか 上岡直見 緑風出版 2017

図書館本 良書

国鉄からJRと民営化されました。
果たして国民は便利に鉄道を利用できるようになったのか?
サービスは良くなったのか?
今後予定されるリニア新幹線は?

鉄道という交通手段をこよなく愛する筆者が様々な資料や情報をしっかりと網羅して
真剣に綴っていると感じます。
書かれた時にはコロナ禍などはありませんでしたが、JRの未来は悲観的であることを
指摘しています。そしてリニアは第2の国鉄になると。
また、リニアと原発は関係ないと(電力使用が新幹線の3倍以上であるが、そのために原発を
必要となるレベルではないと指摘)。ただし、技術的に多くな疑問点や環境への負荷に問題があると。

JRに未来はあるか
直見, 上岡
緑風出版
2017-06-13

ほんとうのリーダーのみつけかた 梨木香歩 岩波書店 2020

図書館本 良書

講演録(2015)、雑誌「図書」への掲載(2015および2018)の単行本化

吉野源三郎氏の「君たちはどう生きるか」を意識してとご自身で書かれています。

梨木さんらしく、非常に言葉を大切されて書かれています。
個人的には梨木さんの「14歳からの哲学」ではないかとさえ感じます。

しっかりと考える事が知る事より重要であり、しくじっても良いから自分自身の
考え方を構築できるように学習すること(単に学校の勉強だけでなく)が必要だと。

食べるために生きるのか、生きるために食べるのか。

梨木さんが常に物事を深く的確に読み込み、考えているかが分かります。

是非多くの方に読んでいただきたい1冊です。子供も大人も。

そしてみなさん、正しいリーダーを選んでくださいね。

ほんとうのリーダーのみつけかた
梨木 香歩
岩波書店
2020-08-10

14歳からの哲学 考えるための教科書
池田 晶子
トランスビュー
2003-03-20

リニア書評 

非常に的を得た書評

日本が衰退の一途をたどる原因も分かります。
世界から落ちぶれるばかりなり。

成功体験でのみ思考する愚かな連中が多過ぎるのでしょう。
補助金依存の地方のジジババはひたすら寄生虫の様に税金を吸い続けるわけです。

人口爆減少、経済成長ゼロあるいはマイナスな日本でリニアや新規インフラを作って維持する
理由がどこにあるんでしょう?

リニア 山本義隆





炉辺の風おと 梨木香歩 毎日新聞社 2020

図書館本

毎日新聞に連載されたエッセーの単行本化。

久々に梨木さんの本を読んだ。
年齢が同じと言う事もあり? 親近感があるのは事実。
しかし、圧倒的な自然への造詣の深さや、語彙の迫力と丁寧さ、深さ、優しさに感動する。
特にエッセーは身の回りの事象を実に見事に目の前の光景の様に綴ってくれる。

八ヶ岳に購入した中古の山荘と新たに作った離れ。母屋の薪ストーブ、離れの暖炉。
薪のぬくもりを得るまでの描写が素晴らしい。

その山荘を取り巻く環境と自然への眼差しが非常に優しい。
また、これまで訪れた場所での経験、お父様の介護とその看取りなど。

また、日本の現状や沖縄、新型コロナ問題、難民認定と人権等に対する不条理な対応への憤りもヒシヒシと感じる。
そしてこんな事も吐露している。
桐生悠々(戦前のジャーナリスト)の「他山の石」を読んで、当時の世相が今のそれと極似していると驚いたと。

新たな連載がまた始まっているが、療養生活をされているようです。心より回復をお祈りいたします。

炉辺の風おと
梨木 香歩
毎日新聞出版
2020-09-19




良い本に遭遇

久々の梨木さんの本

いや〜〜良かった。

感想は後日

そして強度依存症のための本。

ペラペラめくりながら眺めるだけですが。


梨木焚き火本

リニアを壊す南アルプス ストップ・リニア訴訟原告団 緑風出版 2021


全国各地でリニア工事の取り消しを求める裁判が行われている。

本書は静岡県の住民の皆さんが提起したリニア新幹線と自然破壊、そして命に係わる水資源の
問題を南アルプス(現在エコパーク、世界遺産登録を目指している)で行われようとしている
地下トンネルの計画から論考しています。

非常に説得力をもって説明されています。
逆に工事当事者のJR東海はこれまでも杜撰な環境評価調査や住民説明会でも正確な情報を
開示しないなど多くの問題点を抱えたまま、他都県で工事を進行しています。

リニア新幹線の技術と実現性の非現実性はすでに多くの識者の方が指摘しているところですが
間違いなくコンコルドの二の舞で、現新幹線の3倍の電力消費(JR東海が認めている)という
持続発展性すら見えない事業を、やり始めたらやめられない日本のインフラ事業の典型でしょう。

さらに静岡県の約62万人が恩恵を受けている大井川水系からの水資源がトンネル工事により
脅かされる事を本書は示しています。これまでもリニア実験線や他の新幹線での工事による
水枯れ問題は既に報告されています。

その他、本書で特に問題としているのは南アルプスの生物多様性と希少種の絶滅問題、工事による残土問題です。

自然に生かされているという事を忘れて利己的な事業を展開することが未来に何を残すのか。

リニア新幹線が我々に何をもたらすのか? より多くの方に読んで欲しい一冊です。

リニアが壊す南アルプス: エコパークはどうなる
「ストップ・リニア! 訴訟」原告団 南アルプス調査委員会
緑風出版
2021-04-05

Profile
鎌倉おやじ
趣味:イワナに遊んでもらう、菜園、読書、焚き火、ランタン

愛読人:内山節、池田晶子、養老孟司、山本素石、高桑信一、相田みつを、宮本常一、網野善彦、野田知佑、南木佳士、川上健一 佐藤優 内田樹(順不同)

夢:晴釣雨読で自給自足、在来魚保護 (最近釣りにはそれほど熱中してません、年のせいでしょうか)
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