おやじのぼやき

日々おやじが思う事。。。。。

読書

大船本

通勤で大船駅をほぼ毎日使うのに周辺の美味しいお店などの
情報に疎い私。
こんな素敵なお店があるんだと気が付きます。
さらに、大船観音や大船駅周辺の歴史まで網羅
ゆっくりと食べ歩きや散策するには最適なガイド本かな。
ただ、以前の様に割引券は付いてない。


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下の書籍は2018年バージョンかと

大船本 エイ出版社の街ラブ本
ムック編集部
ヘリテージ
2021-07-21

石橋湛山 志村秀太郎 東明社 昭和41年(1966) 

図書館本

志村氏の佐藤垢石の評伝(畸人・佐藤垢石 1978)が面白かったのと
郷土の名士である石橋湛山にも興味があったので読んでみた。

志村氏は大正5年 湛山と同郷(増穂)の生まれ。石橋湛山(1884年〈明治17年〉9月25日 - 1973年〈昭和48年〉4月25日))

湛山氏の幼少期からの生活情報等をこまめに収集している。
そしてあまりに有名ではあるが湛山が2度落第したおかげで、多大な薫陶を受けることになる
大島正健校長が山梨県立第一中学校(後の甲府中学、現甲府一高)赴任する。(1901年明治34年)

この大島校長が札幌農学校のクラーク博士第一期生で、クラークに直接学んでいる。
また、卒業後も第一高等学校に2度不合格している。

早稲田卒業後は東洋経済新報を手伝う事になる。

鎌倉町(現鎌倉市)に居を構え(3人の虚弱の子供のため)、色々と活躍することになる。町議にもなる。神奈川の水道問題に貢献

大正10年にすでに軍縮を提言(37歳)その後も湛山の主張をかばった町村金五氏ら。
昭和9年には海外向け月刊誌「オリエンタル・エコノミスト」を出版
早川徳次、望月小太郎ら山梨同郷の協力なサポート

静岡から国政へ(湛山の父・日布 身延日蓮宗の主力地域)

湛山首相誕生 山梨の議員で湛山に投票したのは内田常雄だけだった。
健康を害して短命に終わる石橋内閣(評者注:孫崎亨氏のある種の陰謀論、岸が絡む、もあるが)
公には老人性肺炎とされている。
政界引退後 中国、ソ連との交流、貿易拡大に尽力

畸人・佐藤垢石
志村秀太郎
講談社
1978-02T



石橋湛山




リニア新幹線特集 週刊金曜日 2021年12月10日号 

副題:そんなに急いでどこへ行く? リニア新幹線


トンネル工事での死亡事故や残土問題、自然破壊問題がなかなか大手メディアで紹介されないのは
原発問題と似ています。巨大広告主である企業に忖度せざるを得ない新聞、雑誌、TVなどの存在です。

JR東海という私企業の案件だったものが財政投融資という3兆円もの資金を国家から低金利で調達してしまった現状(本件も本書で説明あり)はまさに一度走り出した巨大公共事業の暴走は止められないという日本の負の遺産そのものの様に感じます。

本特集では、裁判原告団団長の川村先生、ジャーナリストの樫田氏、井澤氏らの現場に足を運び取材した記事(大手新聞社やTVなどでは決して報道されない)が書かれています。

リニア新幹線予定沿線住民の方はもちろん、近隣の方も是非読んで欲しい記事です。

トンネル残土問題などは、熱海で起きた盛り土による土石流死亡事件にも繋がる話ですね。
また、大深度地下トンネルでの地盤沈下問題(外環道トンネル掘削事件)はまさにリニアでの
大深度地下トンネルと共通する事でしょう。(田園調布ではリニア大深度地下トンネル裁判が始まっています)。

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ニセ科学を斬る RikaTan 2022年1月号 通巻40号

残念ながら本号で一応の休刊とのこと。
余力を残してとあるので、ニセ科学だけでも毎年更新して欲しいと思う。

さて本号ですが、まさに現在までのニセ科学集大成と言って良いほどの内容。
1ページに1タイトルで100ページ以上、そして論説として数編がまとめられている。

最近のコロナワクチンmRNAワクチンのデマや陰謀論から始まっている。
そして、EM,水、食品、サプリ、栄養などなど

お金をつぎ込んで体調を壊したら元も子もないのですが、心優しき人々は
信じてしまう。

まずは、疑ってみる事の重要性がニセ科学に騙されない事の基本かもしれません。

是非、多くの方に読んで欲しい一冊です。


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京大 おどろきのウイルス学講義 宮沢孝幸 PHP新書 2021

図書館本 良書 お勧め

宮沢氏の講義を受けている学生さんたちは幸せだと思う。
しっかりしたウイルス学の基礎から現在、そして未来の展望を俯瞰できるのだから。

2020年初頭からのコロナ禍においては本当のウイルス学者はあまり表に出て
コメントなどをしてこなかった。中には日本にはコロナの専門家はいないと言った
私立大学医学部の教授まで居て驚いたものだ。日本人のコロナ研究大家は現在は
テキサス大学の教授であり、彼の弟子が日本の大学や研究所でコロナウイルスの
研究に従事しています。

また、ご自身の論文内容の疑義があり、アビガンを早く処方しろとテレビで叫んでいた
トンデモ医学博士(医師でも、薬剤師でも、獣医でもない)が毎日の様にテレビの
ワイドショーに出てトンデモコメントをしていたことを記憶している。

本書の著者の宮沢氏も何度かTVに出演していたが、言葉尻を取られて炎上?したことも
あるようだが、それによって彼のこれまでの素晴らしい業績の評価が落ちる事は無い。

著者が危惧するように、ヒトに病気を起こす病原体だけに高額の予算を付けてきた事の
反省が今行われ検証されている。
昨今の新興再興感染症の多くが人獣共通感染症、One Health そしてZoobiquity(汎動物学)と
いう文脈で研究解析されなければいけない事は明白な訳です。人の病気に獣医が口出すな的な
論調がある事に情けなく感じます。ウイルスに職種も国境も関係ないんです。

そして、専門家が自分たちの得意分野を共有して立ち向かわなければいけないのです。

宮沢氏もそれを最後に強調しています。



アフリカ人学長京都修行中 ウスビ・サコ 文藝春秋 2021

図書館本 良書

マリのバマコ(首都)出身のサコさんの京都在住記かな。

日本に30年という事ですが、京都の事を京都人より知っている感じ。
京都の掟的な暗黙の了解や、外部の人は決してわからないルールの数々。

建築(住宅)の専門家として京都を俯瞰してもいて非常に面白い。

「おこしやす」と「おいでやす」の違いも私は当然知りませんでした。

よそのお宅を訪問するときは白い靴下を履く事を、ロータリークラブに入会してから
教わったそうです。

京都で言う「戦前」は応仁の乱の前の事と以前聞いた事があったけど、本書でも
京都の奥深さを感じました。

アフリカ人学長、京都修行中
ウスビ・サコ
文藝春秋
2021-02-15

読書の秋から冬?

最近読書量が減っているのはYoutubeとNetflixのせいだろうな。。。。

お恥ずかしい限りである。

書棚の肥やしになっている本も多数だし。

頑張って読まねば。

元裁判官の本は非常に論理的であり、住民に寄り添っているのである。

添田さんの本はもちろんこれまで通り素晴らしい。


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奥会津最後のマタギ 滝田誠一郎 小学館 2021

図書館本 良書

1950年生まれの猪俣昭夫さんの日常を追ったノンフィクション。
著者の滝田さんの著作には多くの評伝があり、非常に読みやすい。
人物を見る目が確かで優しいと感じます。

狩猟、ニホンミツバチ、ヒメマス、川釣り、在来野菜、マタギ育成などなど
非常に興味深い、民俗学的な背景なども含めて猪俣さんと猪俣さんの仲間たちの
生活綴られている。

最近ではドローンを使ったクマの狩猟だったり、農薬(ネオニコ)によるミツバチの激減なども
記されています。

自然の中で生かされている人々の生きる智慧が未来にも受け継がれる事を願わずには
いられないです。


ブラック霞が関 千正康裕 新潮新書 2020

図書館本

2019年に厚労省を辞められたキャリア官僚の吐露でしょうか。
昔から、厚労省を辞めてエッセイを出した医系技官(医師免許あり)は何人かいましたが
文系の政策や法務を担当していたキャリアの方の本は個人的には初めてです。
他の省庁も、経産省、財務省などいわゆる脱藩官僚と言われる方々の本も何冊が読みました。
共通している点は、お役の掟と政治家との絡み、非効率な省庁の働き方などでしょうか。

本書もまさに、非効率さと政治家とのある意味での格闘。一般常識からかけ離れた?
霞が関の常識が綴られています。

そして多くのキャリア官僚(ノンキャリアも)が辞めていく現実の背景が理解出来ます。
サービス残業、無駄と思える国会対応で体も心も疲弊していく職員たち。
明らかに意味のない質問主意書に対する答弁作成。
議員からの圧力(挨拶原稿作成、議員支持者への対応等々)

ますます、世界から周回遅れになる美しい国ニッポンなのでありますね。

ブラック霞が関(新潮新書)
千正康裕
新潮社
2020-11-18

最近の本

図書館の本だったり、購入した本んだったり

なかなか興味深い本が多い

添田さんの本は読了

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火を熾す ジャック・ロンドン スイッチパブリッシング 2008

図書館本


焚き火本の中で紹介されていたので読んでみました。

ネタバレになるので内容は書きませんが、火とヒトとの関係性(犬も登場する)を
極寒の地での描写で綴っています。

作品としては素晴らしいと思います。

ただ、行が詰まっていて読みにくいんです。

他の短編は読んでおりません。

火を熾す (柴田元幸翻訳叢書―ジャック・ロンドン)
ジャック・ロンドン
スイッチ・パブリッシング
2008-10-02



焚き火の作法
寒川一
学研プラス
2021-09-28

超加速経済アフリカ 椿進 東洋経済新報社 2021

図書館本

アフリカに対する世界の動きをデータを元に綴っています。
日本の周回遅れは世界の常識ですが、残念ながら日本の多くの国民はそれを
まだ知らない(知りたくない)様です。

私自身が1980年代前半からアフリカに係わり(医学研究)これまで情報や
肌感覚で色々と感じてきましたが、明らかに日本とアフリカの係わり、あるいは
関係性は弱く(弱体化)なっていると思います。
それに引き換え、中国や韓国、そして他国のアフリカ戦略は的を得ている様に見えます。

ザンビア出身の経済学者ダンビサモヨ女史がDead AIDで指摘し、その後の著作でも綴っている様に
「中国が欲しいモノをアフリカは持っている、そしてアフリカが欲しいモノを中国は持っている。」のです。

30年間収入が増えない日本の現実と、進歩発展し続ける中国・アフリカの現実を本書は明らかに
しています。
既得権益に縛られて、挑戦出来ないニッポン、だとしたらアフリカで挑戦するのは非常にリーズナブルではないでしょうか?

ビジネスチャンスはいくらでも転がっているのです。モバイル関連、ドローン関連、ファッションや衣食住関連等々。そしてBOP(ベイスオブピラミッド)ビジネスも未だに拡大しているし、逆に富裕層向けのビジネスも拡大しているのです。

本書で過去にJALがケニア直通便を飛ばしていたとありますが、いつの事か教えて頂けるとありがたいです。SAが関空とヨハネス便を持っていた記憶はあるのですが。






佐藤優というタブー 佐高信 旬報社 2021

図書館本

各種媒体に掲載されたモノおよび新原稿との事
タイトルの章と佐高信の視点、メディアの読み方、読書日記など。

佐藤氏との共著もある佐高氏であるが、どうしても認めがたい部分があるのだろう。
それは、佐藤氏が評価するところの竹中平蔵、鈴木宗男、池田大作なのだと。
これが佐藤氏の3つのタブーだと。

その他、備忘録メモ
佐高氏がNHKやTBS等への出演が減ったのは安倍菅政権でのメディア支配。
再放送(高木仁三郎追悼番組に佐高さん出演)すら没になるらしい。
麻生鉱業、麻生セメントの歴史と差別問題
元号廃止を主張した石橋湛山
産経新聞社長住田氏との交遊 岸井氏も
勲章を拒否した財界人
富士フィルム専務刺殺事件 信念で総会屋と縁を切った専務
哲学なき経済学は単に数字の操作術

佐藤優というタブー
佐高 信
(株)旬報社
2021-03-01

焚き火の作法 寒川一 学研プラス 2021

買わざるを得ない一冊ですね。良書です。

カラー画像をふんだんに使った焚き火本。
筆者の「アウトドアテクニック図鑑」は持っていて、野遊びへの造詣の深さは存じておりました。
本書は焚き火に特化してはいるが、筆者の自然への奥深い愛情と体験に基づく情報量の多さを感じる一冊となっている。
そして何よりも、永く焚き火という行為、文化が続いていくためにという事を考えて本書を綴っていることが良いと感じる。

知らなかったでは済まされない焚き火での山火事や事故が焚き火ブーム(コロナ禍での影響もあり)で起こっている今こそ、
多くの焚き火ファン、これから焚き火で遊びたい方に手に取って見て読んで欲しいです。

最後の方に作品の中の焚き火というページがあります。
映画と本を紹介されています。ここにも筆者の造詣の深さを感じます。
スタン・バイ・ミーであったり山尾三省さんであったりと。

もう一点加えさせてください。

薪を焚く; 2019 晶文社
Lars Mytting (原著), ラーシュ ミッティング (著), 朝田 千惠 (翻訳)
素晴らしいですよ。

焚き火の作法
寒川一
学研プラス
2021-09-28

薪を焚く
ミッティング,ラーシュ
晶文社
2019-11-12


官僚と国家 古賀茂明 佐高信 平凡社新書 20221

図書館本

菅政権が終わり、岸田政権がはじまりました。
本書の副題は、菅義偉「暗黒政権」の正体ですが、1年程で終了した事になります。

古賀さんや佐高さんの著作を読まれている方には、ダブっている情報もあるかと思いますが
知らなかった事もあり興味深く拝読。

特に官邸官僚制度と言われる安倍菅政権における官邸と官僚の関係性が理解出来ます。
佐高さんは、ご存知の方も多いと思いますが、城山三郎さんを非常に高く評価して
城山さんの作品である「官僚たちの夏」での実在の主人公として知られる佐橋さん(当時通産省)
と古賀さんの共通性を見抜いている様に思います。前川元文部次官も。
そして、その佐橋さんは自身の軍隊経験から非武装論であったと。
まさに古賀さんの改革はするが戦争はしない、とダブります。

古賀さんが以前から指摘している、日本の官僚制の問題点の一つが、過去問(試験での問題)には
強いが、緊急や非常時の対応が出来ないとの指摘はまさに、原発事故やコロナ対応に見る事で
明かですね。

そして、震災時の東電国有化プランで干された経緯は本書にも、また他の著作でも明らかですが、
いかに官庁内での改革が難しい(政治家と業界の利権や利害)かが対談の中で綴られています。
総括原価方式の電気代システムは東電だけでなく、広告代理店(そもそも広告が必要のない独占企業なのに)、ゼネコン、地域下請け企業にも大きな利益をもたらし、よって地方のメディアも大手メディアも電力会社問題にメスを入れて来なかったと。そして経産省の資源エネルギー庁は東電より格が低かったのではないかと指摘。そして東電の言いなりになっていれば、確実に美味しい天下り先がお迎えしてくれるようです。

また内閣人事局の問題が報道されるが、それは安倍菅政権での官僚支配が異常なだけで、運営次第であると。

特に本書は経産省の官僚や官邸官僚、また経産省出身の政治家と国政の関係性が実名で出てくるので
面白いです。逆に言えば、官邸官僚に手玉に取られる権力者という構図でもあるわけです。

古賀さんの前著 「 日本を壊した霞が関の弱い人たち 新・官僚の責任」も本書の中で言及されています。






オードリー・タンの思考 近藤弥生子 ブックマン社 2021

図書館本 良書

台湾在住の著者のオードリーへのインタビューをもとに彼女(本書でのオードリーのジェンダー)の生き様を綴っています。
一部(育ってきた環境や状況)は既にオードリー・タン デジタルとAIの未来を語る (プレジデント社 2020年12月)などに記されてはいます。

確かにオードリー・タン氏は天才の一人ではある。しかし、天才一人で国や世界は変える事が出来ない。オードリー・タン氏の凄い所は、周りと協調、協働して多くの人々と問題を解決し、より良い方向に流れを変えていくことだと感じる。

読んでいて本当に当たり前であることが、実は多くの国や行政では大きな制限がある事がわかる。
すなわち、情報は極力オープンであるべきであり、議事録などは公開が原則であると。
だからこそ、国民は自由に国や行政を信頼して、より良いアイデアを議論することが可能になると。
そして3つのミッションを遂行する
ソーシャル・イノベーション
若者の政治参加
オープン・ガバメント (ひまわり学生運動からの流れ)

備忘録メモ
人から人を知り合うのでなく、価値観から知り合う
リーダーシップは取らなくて良い
IQよりEQ(Emotional Interigence Quotient、心の知能指数)


オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと
近藤 弥生子
ブックマン社
2021-04-02



オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る
オードリー・タン
プレジデント社
2020-11-29


灘校物語 和田秀樹 サイゾー 2019

2020年出版の東大医学部を読んでいて、前著となる本書も読んでみた。

私の周りにも灘ー東大医学部出身者がいるので興味があるのと
和田氏と灘高同期でライターでもあった故勝谷誠彦氏の著作も何冊が読んでいたので
本書も読んでみた。

灘中ー灘高ー東大医学部(あるいは法学部)という本邦でも最もエリートコースと思われる
人生を歩んだ和田氏の青少年時代を興味深く拝読。

生徒会役員選挙でことごとく勝谷氏(書中では仮名)に潰されているのも興味深い。

本書では、学力の天才ぶりは示されていないが、現役で東大医学部に入るという神業は
やはり、ある種の天才なのでしょう。

灘校物語
和田 秀樹
サイゾー
2019-12-06

東大医学部
鳥集 徹
ブックマン社
2020-09-16

山に生きる 三宅岳 山と渓谷社 2021

一言で要約すれば、忘れられた日本人、山人(ヤモウド)編。良書。

三宅さんがこれまでに取材し各種媒体に掲載されたものに加筆修正、そしてフォローアップしている。

それほど遠い昔ではない日本の山々で行われていた生業。

これまでの多くの民俗学者や作家が全国の山仕事などを記録に残している。
そして、時代が進むにつれて、人々の記憶から山人の技術や伝統が失われていく。

炭焼きに関しては著者は別に1冊良書を出されているが(炭焼紀行)、本書でも今も続く炭焼きを
しっかりと追い続けているのに頭が下がる。また内山節氏らとの共著でもある「十三戸のムラ輝く 」(2006)も素晴らしい。

本書ではゼンマイ折り、馬橇(ソリ)、木地師、職漁師(山椒魚)、かんじき作り等々の
山仕事を丁寧に取材されています。

書中に掲載されている写真に写る人々の顔が生き生きしている、もちろん三宅さんの
カメラマンとして腕が良いのは分かるが、山に生きる人々の内面の清涼さを感じるのである。

自分のメモとしてこれまで山住みの人々の生活を丁寧に追った作家や編集者の方を
記しておきたい。
白日社 志村俊司 氏編集のシリーズ 山人の賦etc
甲斐崎圭
根深誠
高桑信一
戸門秀雄、藤野鈴夫 川の職漁師
そして、もちろん宮本常一 「忘れられた日本人」等々


鷹将軍と鶴の味噌汁 菅豊 講談社選書 2021

献本御礼

菅さんの新著である。民俗学の専門家であるはずである。
なぜ、食鳥なのか?後書きで分かりました。なのでネタバレになるのでここでは記しません。

それにしても、絶対に教科書で習わない食文化としての食鳥の歴史。
そこには、まさに権力支配の歴史が垣間見れるのです。
食文化は人間3大欲求の食欲という文脈でやはり歴史や民俗を考える上で特に
重要だと改めて認識した一冊となりました。

付箋紙だらけになってしまったので、備忘録としてメモしておきたいと思う。

明治39年に廃業した上野の雁鍋屋 夏目漱石のお気に入り
鴨南蛮の考案者は江戸馬喰町の蕎麦屋の笹屋とされている
生類憐みの令に屈しない鳥商売
将軍の鷹狩と食鳥の序列順位 鳥商売の管理 贈答として野鳥
明治以降の鷹狩 贈答から賓客接遇という近代的儀礼システムへ 太平洋戦争後に廃止
王権と密接に関わってきた野鳥の支配・統制から、野鳥保護へ(皇室)
野鳥資源の過剰利用 コモンズの悲劇 手賀沼の例
食鳥文化の衰退・消滅とウナギ、クジラとの共通性から考える視点





出版社のHPより目次
序章 鳥の味にとりつかれた美食家たち

第一章 鳥料理の源流――京料理から江戸の料理へ
1 日本人はいつから鳥を食べていたのか?
2 中世の鳥料理

第二章 江戸時代の鳥料理と庖丁人――鶴の味噌汁、白鳥のゆで鳥、鷺の串焼き
1 江戸の町から出てきた大量の鳥の骨
2 『料理物語』のレシピ
3 庖丁人――一流シェフの伝統と技術

第三章 大衆化する江戸の鳥料理――富商、貧乏武士、町人の味覚
1 鶏鍋、雁鍋、鴨鍋――中級・下級武士の食卓
2 料亭・名店の味――富裕層、文人墨客の贅沢
3 鴨南蛮と雀焼――庶民の素朴なファストフード

第四章 闇の鳥商売と取り締まり――せめぎあう幕府と密売人
1 「生類憐れみの令」による危機
2 アウトローたちの鳥商売の手口
3 鳥商売と大岡裁き

第五章 侠客の鳥商人 ――東国屋伊兵衛の武勇伝
1 日本橋・水鳥市場の男伊達
2 幕臣と侠客との親密な関係

第六章 将軍様の贈り物――王権の威光を支える鳥たち
1 鷹狩と贈答による秩序維持
2 「美物」の使い回し――中世の主従関係
3 「饗応料理」の鳥の意味

第七章 江戸に鳥を送る村――ある野鳥供給地の盛衰
1 手賀沼の水鳥猟
2 西洋的狩猟の浸食
3 カモが米に負けた

終章 野鳥の味を忘れた日本人

あとがき
鳥食の日本史略年表


田舎暮らし毒本 樋口明雄 光文社新書 2021


同学年の樋口さんの山梨移住(山口ー東京ー北杜市(北巨摩)20年の経験から
導きだされた人生論でもある。

田舎暮らし失敗本もかなり出ていると思うし、罵詈雑言でツバしてその土地を離れる人もいる。

読み終えて感じたのは、やはり居り合い(折り合いではなく)を付けてその地に住むという事は
並大抵の事ではないということ。
もちろん、別荘地で都会と同じ暮らしをするのとは全く異なるのである。

山梨出身者としては(母親の実家が北杜市なので)地域性や他者に対する対応なども一定の
認識はもっていて、著者の指摘が正しいと思うし、逆に山梨出身者としても近所付き合いや
噂話、出る釘は打たれる的な事は日常茶飯事であったから。

樋口さんの著作は何作か読んでいたので、故田淵義雄さんの本がバイブル的な役割をした事は
想像していたけれど、最初に長野の安曇野周辺で土地探しをしていたとは知らなかった。

そして移住後におそらく知る事になる、土建王国、甲州選挙などは本当に心を痛めた事と
思います。自然に恵まれていればいる程、その自然を改変したり改悪して銭儲けをしたいという
業界が存在し、政治家も行政もそれに加担している現状はフライフィッシャーでもある樋口さんから
すればまさに極悪人でしょう。河川は砂防堰堤でズタズタに刻まれているのですから。

水問題(地下水)、焼却場問題、狩猟問題等々のご苦労が若干オブラートに包んでいる気がするのは
私だけかもしれませんが、家族を守るため、地域を守るための戦いだったことは明らかですね。

またお子様が居た事は地域の会合や子供を通しての活動などで地元住民と交流出来た良い場だったのかとも思います。

後書きで、書かれています。
「もしそこから学んでいただけるとしたら、作者として本書を書いた甲斐があると思う。」

そうである、甲斐(山梨)で生き甲斐を感じて、今後もガンガンと活動をしてもらいたいと思うのである。


そうそう、刈払い機ですが、4サイクルも最近ありますです。

田舎暮らし毒本 (光文社新書)
樋口 明雄
光文社
2021-09-15


読書の秋

図書館の予約本も次々と回ってくる。

そして予約購入した本も届くのである。

youtubeを見ている場合じゃないぞ(笑)

単車の手入れもしなければだし。

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読書の秋?

7月出版であったことを知らなかった。

隷属なき道が素晴らしかったので、購入

ちょっと帯がうるさすぎる感じですが、まあ良いでしょう。

そして読了まじかの菅さんの本。
食鳥に注目したのが凄い、民俗学者恐るべし

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色川大吉さん逝去 山梨との繋がり

色川大吉さん死去、96歳 歴史学者「ある昭和史」:時事ドットコム


「五日市憲法草案」の発見も凄いのですが、網野善彦さんの先輩としてもしっかりと評価されていたのが印象的です。そして山梨の埋もれていた人材への言及も

記事

歴史学者で東京経済大名誉教授の色川大吉(いろかわ・だいきち)さんが7日午前2時43分、老衰のため死去した。96歳だった。千葉県出身。遺志により葬儀は営まない。

 東京大を卒業後、中学校教師などを経て、東京経済大教授に。東京・多摩の地元歴史家らと「多摩史研究会」を結成するなど、徹底したフィールドワークで地域史や民衆思想史を掘り起こし、1968年には、明治時代に民間有志によって作られた「五日市憲法草案」の発見につながった。
 日本近代史や文化史、思想史などが専門で、「明治精神史」「近代国家の出発」など著書多数。毎日出版文化賞を受賞した「ある昭和史―自分史の試み」は、市民が個人史を書き起こす「自分史ブーム」を巻き起こした。

記事ここまで

以前のブログ

当時の読書メモ
再掲
宮沢賢治・保坂嘉内関連と網野善彦関連を読みたくて。

色川さん(1925-)
宮沢賢治・保坂嘉内(ともに1896生まれ)
網野善彦(1928-1994)

備忘録メモ
宮沢の時代、ポスト近代という思想はなかった。資本主義的近代や国民国家を超えた向こうに、もっと豊かな、もっと人間らしい時代がくるんだという現実的な理想図が描けなかった。
宮沢:超越的なものへの指向、国際主義思想。
山梨の埋もれた作家、林清継(1906-1994、琴平出身、ダムで移転)  笛吹川ダム(東電)の反対運動を小説に

色川さんと三笠宮の天皇制論議
「百姓は決して農民ではない」(網野)の仕事を支えた元小学館編集部の山崎晶春編集長
網野は中世史家であり、網野史観が他にも適用できるとは自分自身でも思っていたのでは。裁断史観
「刷り込まれる」(網野が近代史で使った不愉快な翻訳語と指摘)
肥大した網野幻想は一度砕かれた方が良い(たぶん好意的に)

目次
近代の光と闇(歴史家の見た宮沢賢治の光と闇
甲斐の人・保阪嘉内と林清継 ほか)
多摩という創造の場(近代多摩の民衆史
半世紀ぶりに完結した『北村透谷』 ほか)
憲法について三題(五日市憲法草案の発見―その歴史的意義
江井秀雄の千葉卓三郎論 ほか)
敗戦と青春(江成常夫『鬼哭の島』をめぐって
五七年目の再会 ほか)
六人の歴史学者(吉沢和夫と日本民話の会
服部之総とノーマン―『クリオの顔』 ほか)

謹んでご冥福をお祈りいたします。



日本を壊した霞が関の弱い人たち 古賀茂明 集英社 2020

副題:新・官僚の責任

図書館本 良書

300ページを超える書である、新書では書き切れないのでしょう。

これまでも多くの元官僚やら現役官僚が霞が関官僚の話題を綴っていました。
官僚とマスコミ・メディア、官僚と政治家、官僚と民間やアカデミアとの関係性。
本来学業優秀と思われている(確かに偏差値は高いしテストに強い)官僚にもいくつかのタイプがあって本来は消防士タイプ(ノブレスオブリージュタイプかな)が望まれると古賀さんは書いている。確かに同感であるし、そんな官僚も少なからず存在するだろう。
しかしながら、昨今の官僚の生態を見ていると、明からに劣化していると国民を想っているだろうと指摘する。
本来優秀なはずな官僚が政治家に操られ、省益に繋がる様にマスコミを丸め込み(記者クラブ)世論を誘導する。
国益を棄損しながら、この国は何処に向かうのか?
政権が交代すればリセット出来るのか?
トンネルを抜ける感じがしない今日この頃である。

備忘録メモ
霞が関用語(霞が関レトリック) お化粧:コロナ対策予算にかこつけて流用
優秀:正解が決まっている筆記試験に強い
官僚性弱説 性善説でも性悪説でもなく 
赤木敏夫さん(森友問題で自殺)は消防士タイプの官僚
官製ファンドと天下り 
現役出向という天下りの裏技開発
朝食勉強会で官僚に論理にハマる政治家(族議員の誕生)
記者クラブという省益スピーカー

以下集英社より
第1章 コロナと官僚
●初動ミスの原因は「日の丸信仰」?/●「アベノマスク」大失敗の理由
●“官僚任せ”が招いた「10万円一律給付」のグダグダ など
第2章 官僚とは何か
●官僚“性弱説”●天下り“闇”ルートは今も健在●急増する「凡人型」官僚 など
第3章 官僚と政治家
●官僚たちの「逆忖度」/●内閣人事局はフル稼働させるべき●財務省が政治家に強いわけ など
第4章 官僚主導、官邸主導、独裁
●安倍前総理が求めた「自分のための官僚機構」●菅政権で官僚組織の再生はできるのか など
第5章 森友と加計 忖度への報酬とその犠牲者
●なぜ今、「森友」と「加計」なのか?●赤木俊夫さんが「殺された」と考えるわけ 
●「官僚の会話」佐川理財局長と総理秘書官 など
第6章 官僚とマスコミ 官僚に使われる記者クラブのサラリーマンたち
●アメとムチを使い分けてマスコミを操作する官僚
●「政府の言うことも信用してあげないと」と言った若手記者 など
第7章 官僚と公文書
●官僚の公文書公開に関する「6つの原則」●「率直な意見交換」という名の「とんでもない悪巧み」
●情報公開が国民の生命を守る など
第8章 経産省解体論 ポストコロナに向けた緊急提言
●経産省の産業部門と農水省の合体で「産業省」を創設せよ●「DX省」創設を急げ
●グリーンリカバリーのための資源エネルギー庁解体 など



古木巡礼 倉本聰 文藝春秋 2021

図書館本

久しぶりに倉本さんの本

日本中に存在する巨木、古木、1000年を超えて生きて来た樹木も存在する。
そんな樹木たちに宿る魂の嘆き、ボヤキ、吐露をを倉本さんが代弁している書。

森や自然に生かされて来た、日本であり、世界である。

その森の恵みだけを略奪し続けてきた日本人
科学・技術最優先で経済最優先で走り続けてきた人々

もう一度、自然や森と共に生き、生かされて来た歴史を学び直す事が
地球を滅ぼさない最短の近道なのではないかと思う。

倉本さんの絵も非常に素敵です。

古木巡礼
倉本 聰
文藝春秋
2021-04-14

ゴミ人間 西野亮廣  KADOKAWA 2020年12月

図書館本 良書

キングコングの西野さんのお笑いから絵本作家への道のり人生論だろうか。

自分の夢を実現出来る事を自身の体験をもとに綴っている。

また大切な出会い(タモリさん、大吉さん、スタッフの故ノンさん)が西野さんを
大きく後押ししたことも分かります。

好き勝手にディスたり馬鹿にするような連中は無視して自分の興味をファンと共に進める姿が
すがすがしいです。知識不足からくる誹謗中傷。

クラウドファンディングによる絵本製作や映画製作を今やだれも非難出来ないでしょう。

西野さんの更なる活躍をお祈りいたします。




日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか 上昌広 構成倉重篤郎 毎日新聞出版 2020

図書館本 駄本 毎日新聞ももう少し考えて本作りませんか?

相変わらず、日本軍と東大医科研、感染研の繋がりとか根拠なく、数字も上げづに
論じておりますね(笑)
感染症ムラ、まああるでしょう、でもあなたが所属する臨床医のムラの方が何倍、いや何十倍も
大きいのではないでしょうか?

少なくとも、医科研、感染研、大学で感染症の基礎研究している人達は利権からもっとも遠く
金儲けの才能も無く、金に執着せず、好きな研究を地道にやっている人が大半でしょう。

中には、論文の内容が杜撰だと指摘されても、それには答えず、コロナの女王などと言われ
世界で引用されることも無い論文が数報しかない小遣い稼ぎな元感染研研究員という方もいらっしゃいますが。

まあ、数字を集めて論文を書く手法を筆者はされているようで、いわゆるドライ系なんですね。
だからウエット系の試験管やら振って、PCRもRNA抽出からリアルタイムPCRまでの流れや
プライマーの設計なんかは出来るんでしょうかね?

もう少し品格宜しく権力やら利権ムラを批判される方が宜しいかと思いますよ。
旨い事、東大の先輩やらを担ぎ出して使っていらっしゃいますが。

尾身先生の論文が1報でNIHのファウチ氏が論文1000報出しているとか、それで何が
議論出来るんですか? 

日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか
上昌広
毎日新聞出版(インプレス)
2021-04-28

1983年 井伏鱒二 NHK特集

『山椒魚』『黒い雨』井伏鱒二の貴重なドキュメンタリー NHK特集|予告動画 |NHK_PR|NHKオンライン




良い番組でした。編集無しのバージョンも見てみたいですね。

特に開高健さんとの問答なんか凄いです。
この時開高さん52歳。 6年後にはガンで亡くなる。

そして太宰治の想い出も語る。

井伏さんは1993年に95歳で逝去



これからの雑木の庭 新版 高田宏臣 主婦の友社 2021

オリジナルは2012年出版だそうです、その新版。良書です。

前著の「土中環境」が素晴らしかったので興味があり購入。

雑木(ぞうき、ざつぼくではない)というその土地に馴染んだ植生の木々や草花
ある意味、里山が自宅の庭にある感じですね。

沢山の写真を見ているとこんな庭のある家に住みたいと誰もが思うと感じます。
土地の広さの制限もあるし、なかなか大きな庭を作る事は出来ないかもしれませんが
小さなスペースでも里山を再現できる事を著者は長い造園経験から示しています。
もちろん植栽しっぱなしではダメで、手入れが必要です。

著者は土、土地の中の生き物、草木と会話が出来るのでしょう。
だからこそ、自然に生かされる(共生なんて言いません)ヒトという立場で常に
自然からの恵みを受け取っているのでしょう。

新版 これからの雑木の庭
高田 宏臣
主婦の友社
2021-06-01


サル学の現在 立花隆 平凡社 1991年

立花隆さんの逝去を知る

一度、霊長類学会が確か京都であった時の懇親会の折に立花さんに何か聞かれた。
ちょうどサルのウイルス学を始めたばかりだったので、偉そうに答えたのだろうと恥ずかしい。

700ページを超える大著である。

今見ても、早々たるメンバーに取材している。
その後総長になった山極さん、今は京大の教授の村山美穂さん(旧姓井上)、海外調査や研究でお世話になった竹中先生、野澤先生、渡辺先生などなど。

サイエンスライターとしても「知の巨人」として存在したことを改めて思う。

合掌

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サル学の現在
立花 隆
平凡社
1991-08-01



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