読書
2008年07月06日
こちら北国、山の中 三上亜希子 小学館 2006
図書館本
農家の嫁の事件簿のブログで書籍化は知っていたのですが、なかなか読む機会がありませんでした。
AKIさんのイラストと文章に心癒され、日々の活力にされている方も沢山いらっしゃると思います。自分もその一人です。
都会育ちの大学院卒のお嬢さんが過疎と言われる地域で頑張っている。おそらく苦労も沢山あるとは思いますが、そんなテキストは微塵も感じさせない文脈が生き生きとしています。さらには、本当にホノボノとして尚且つウイットのあるイラスト。
特に羨ましいと思った所は、水源の話。家で使う水が3種類あり、町水道(水道管経由)、地下水(モーターでくみ上げ)そして沢水。この沢水にはたまにイワナが紛れ込むと事。釣り師の僕は明日にでも引っ越したいと思ったのである(笑)
3世代のご家族が末永く健康でお幸せでありますように心からお祈りします。
農家の嫁の事件簿 こちら北国、山の中
農家の嫁の事件簿のブログで書籍化は知っていたのですが、なかなか読む機会がありませんでした。
AKIさんのイラストと文章に心癒され、日々の活力にされている方も沢山いらっしゃると思います。自分もその一人です。
都会育ちの大学院卒のお嬢さんが過疎と言われる地域で頑張っている。おそらく苦労も沢山あるとは思いますが、そんなテキストは微塵も感じさせない文脈が生き生きとしています。さらには、本当にホノボノとして尚且つウイットのあるイラスト。
特に羨ましいと思った所は、水源の話。家で使う水が3種類あり、町水道(水道管経由)、地下水(モーターでくみ上げ)そして沢水。この沢水にはたまにイワナが紛れ込むと事。釣り師の僕は明日にでも引っ越したいと思ったのである(笑)
3世代のご家族が末永く健康でお幸せでありますように心からお祈りします。
農家の嫁の事件簿 こちら北国、山の中2008年07月04日
必要悪 田中森一、宮崎学 扶桑社 2007
図書館本
田中さんの反転を読んで興味を覚えた。貧乏 地方国立大 検事 弁護士 被告 現在東京拘置所に収監 本書出版時点では控訴中。
宮崎さんとの対談をテキストにしている訳だが、バブル期の人間模様が実にあからさまに描かれている。本書では田中さん自身の事件に関連する部分と言うよりは、時代の中で蠢く金とそれに群がる人間模様でしょうか。
そこには義理人情でおり合いを付けていく表と裏の社会。表の政治と裏の政治、光があれば陰が出来るという普遍的な社会構造の中で一人勝ちの無い日本的風土が感じられます。そこがITバブルでのホリエモンや投資ファンドの一人勝ち的なこれまでに見られない新しい姿なのでしょう。
裁判や著作から鈴木宗男、佐藤優と言う被告人が己の利益のみのために動いたのではないという印象を確信した多くの日本人が感じたように田中森一さんも彼らと同じ色をした人間であるのだろう。
義理と人情と言う文脈に必要悪が包括されているのである。
必要悪 バブル、官僚、裏社会に生きる
田中さんの反転を読んで興味を覚えた。貧乏 地方国立大 検事 弁護士 被告 現在東京拘置所に収監 本書出版時点では控訴中。
宮崎さんとの対談をテキストにしている訳だが、バブル期の人間模様が実にあからさまに描かれている。本書では田中さん自身の事件に関連する部分と言うよりは、時代の中で蠢く金とそれに群がる人間模様でしょうか。
そこには義理人情でおり合いを付けていく表と裏の社会。表の政治と裏の政治、光があれば陰が出来るという普遍的な社会構造の中で一人勝ちの無い日本的風土が感じられます。そこがITバブルでのホリエモンや投資ファンドの一人勝ち的なこれまでに見られない新しい姿なのでしょう。
裁判や著作から鈴木宗男、佐藤優と言う被告人が己の利益のみのために動いたのではないという印象を確信した多くの日本人が感じたように田中森一さんも彼らと同じ色をした人間であるのだろう。
義理と人情と言う文脈に必要悪が包括されているのである。
必要悪 バブル、官僚、裏社会に生きる2008年07月03日
渡来の民と日本文化 沖浦和光 川上隆志 現代書館 2008
図書館本
沖浦さんの本は以前サンカ関連の本を読み漁っている時に、最も中立的かつ学術的に書かれていて興味を覚えた。宮本常一が民俗学としてしなくてはいけないがやられていない分野が三つあると指摘していたと思う。女性史、部落史そして芸能史である。歴史には支配者側の作り出した正史と民衆側の歴史がある。日本文化とは何か、何処から来たのか、誰が作り出し現代に繋げているのか。そこに日本古来と言う文脈が実は大陸との係わりに大きく依存している事が分かってきた。不勉強な小生にとって本書は実に多くの事を教えてくれた。
天皇家も百済に通じるとの事。2001年12月、現天皇の誕生日の記者会見での発言「桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると「続日本記」に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています」という趣旨の発言だった。
渡来人との同化の道で日本という国家が成立してきたと考える根拠がいくつも提出されているし、すでに歴史認識となっているのだろう。
播磨国風土記、アメノヒボコ伝説、製塩、製鉄(蹈鞴)、陰陽師、巫医(ふい、やぶ医者の語源)、新撰姓氏録、渡来人としての秦氏、修験などの視点から論が進む。
また穢れという概念による差別問題が未だ残る現実を、歴史をしっかり捉える事により無くすことが可能であることを感じざるを得ない。
網野善彦や中沢新一と同じ故郷山梨育ちの自分としては身近にその様な問題がないので実にこの被差別の問題を奇異に感じるし残念だと思う。正しい歴史認識がやがて根本解決することを願って止まない。職業に貴賎なしなのであるから。
日本文化を考える時、「ひとつの日本」ではなく、「いくつもの日本」としてその文化を捉える事が必要ではと指摘する。まったくその通りなのだと思う。
渡来の民と日本文化―歴史の古層から現代を見る
沖浦さんの本は以前サンカ関連の本を読み漁っている時に、最も中立的かつ学術的に書かれていて興味を覚えた。宮本常一が民俗学としてしなくてはいけないがやられていない分野が三つあると指摘していたと思う。女性史、部落史そして芸能史である。歴史には支配者側の作り出した正史と民衆側の歴史がある。日本文化とは何か、何処から来たのか、誰が作り出し現代に繋げているのか。そこに日本古来と言う文脈が実は大陸との係わりに大きく依存している事が分かってきた。不勉強な小生にとって本書は実に多くの事を教えてくれた。
天皇家も百済に通じるとの事。2001年12月、現天皇の誕生日の記者会見での発言「桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると「続日本記」に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています」という趣旨の発言だった。
渡来人との同化の道で日本という国家が成立してきたと考える根拠がいくつも提出されているし、すでに歴史認識となっているのだろう。
播磨国風土記、アメノヒボコ伝説、製塩、製鉄(蹈鞴)、陰陽師、巫医(ふい、やぶ医者の語源)、新撰姓氏録、渡来人としての秦氏、修験などの視点から論が進む。
また穢れという概念による差別問題が未だ残る現実を、歴史をしっかり捉える事により無くすことが可能であることを感じざるを得ない。
網野善彦や中沢新一と同じ故郷山梨育ちの自分としては身近にその様な問題がないので実にこの被差別の問題を奇異に感じるし残念だと思う。正しい歴史認識がやがて根本解決することを願って止まない。職業に貴賎なしなのであるから。
日本文化を考える時、「ひとつの日本」ではなく、「いくつもの日本」としてその文化を捉える事が必要ではと指摘する。まったくその通りなのだと思う。
渡来の民と日本文化―歴史の古層から現代を見る
2008年07月02日
奇跡の海三陸 イービックス出版 2008
普段三陸にいる長男がくれた。おそらく養老先生が巻頭寄稿しているからだろう。
養老さんの巻頭文書と本書の内容があまりに離れているのが良い。
「繰り返し」と言うタイトルで「おなじ」「ちがう」という普遍性における多元性あるいは多様性の大切さを書かれている。
さて、本書はまさに三陸の海の豊饒さをこれでもかと写真、絵そしてテキストで埋め尽くしている。
まさに自然の恵みと人間の手入れの技術そして共生のさまである。
生かされている自分を感じ、森が作り出す豊かな海産物、そして生き生きと働く人々がそこにいる。
そこには養老先生が言う脳化した都市もなければ、身体性を失った人々もいないのである。
と言う事はやはり養老先生の巻頭文は的を得ていることになる。
奇跡の海三陸
養老さんの巻頭文書と本書の内容があまりに離れているのが良い。
「繰り返し」と言うタイトルで「おなじ」「ちがう」という普遍性における多元性あるいは多様性の大切さを書かれている。
さて、本書はまさに三陸の海の豊饒さをこれでもかと写真、絵そしてテキストで埋め尽くしている。
まさに自然の恵みと人間の手入れの技術そして共生のさまである。
生かされている自分を感じ、森が作り出す豊かな海産物、そして生き生きと働く人々がそこにいる。
そこには養老先生が言う脳化した都市もなければ、身体性を失った人々もいないのである。
と言う事はやはり養老先生の巻頭文は的を得ていることになる。
奇跡の海三陸2008年07月01日
竜巻ガール 垣谷美雨 双葉社 2006
図書館本
リセットが面白かったのでデビュー作を読んでみた。
竜巻ガール、旋風マザー、渦潮ウーマン、霧中ワイフの4編。
どれも女性が主人公なのですが、男女関係の機微を上手く描いていると思います。しかしながらリセット同様、登場する男共にカッコいい奴がいないんですよ(笑)そして4篇とも女性もかなり強烈なキャラクターを演じます。そんな男と女のストーリーの中から女性の脆弱さと強靭さを、今隣で現実にそのストーリーがおこっているような錯覚に導きます。
垣谷さんの中の良い男がどんなキャラなのか気になるところである。
竜巻ガール
リセットが面白かったのでデビュー作を読んでみた。
竜巻ガール、旋風マザー、渦潮ウーマン、霧中ワイフの4編。
どれも女性が主人公なのですが、男女関係の機微を上手く描いていると思います。しかしながらリセット同様、登場する男共にカッコいい奴がいないんですよ(笑)そして4篇とも女性もかなり強烈なキャラクターを演じます。そんな男と女のストーリーの中から女性の脆弱さと強靭さを、今隣で現実にそのストーリーがおこっているような錯覚に導きます。
垣谷さんの中の良い男がどんなキャラなのか気になるところである。
竜巻ガール2008年06月30日
いけちゃんとぼく 西原理恵子 角川書店 2006
図書館本(やっと順番が回ってきました)
西原さんの絵は時として我々の原体験を色彩と空間で当時のまま抽出してくれると思う。
そして哲学(愛智学)が海、森、里と言った自然の中に共生、共死する人間を埋め込んでいく。
人それぞれの「いけちゃん」が居ても良いのだろう。僕の「いけちゃん」でも貴女の「いけちゃん」でも。
大人になりたくない、そしてずっと「いけちゃん」と居たいと思う自分と、知らず知らずに大人になって「いけちゃん」を忘れていく自分をモドカシクそして切なく感じる。
そして涙が溢れる。
できるかなクアトロ 西原理恵子 扶桑社 を読んだ時の感想を書いておきます。
西原さんは、本質をしっかり見ながら、人生を歩いているんだなと思える作品。インドの差別社会におけるヒジュラとの対話。美大に入るまでの葛藤、子供時代の想い出。高須クリニック院長との珍道中等々。
笑いの中に哲学があるなどと簡単に言ってはいけないのだが、西原さんの懐の深さと愛情がある種の思想に繋がるようでもある。
最後の「いけちゃんとぼくのあとがき」が特に印象的 そして絵も。
むかし
好きだった
人たちの
子供のころに
あいに行きたく
ないですか。
ねえ
なにしてるの?
って
ほっぺを
つまみに。
きっとね
アリの巣掘りか
なんかして
返事もろくに
してくれない
だろうけど。
そんなことを
時々思ったり
していたら
わたしの ところに
男の子が
ひとり
やってきて
ねえ何してるのって
聞くとやっぱり
ざりがに釣りか
なんかして
返事もしてくれない。
さいしょは
私の子供だって
思ってたけど
どうもちがう
気がしてきて
ああ 私はいま
好きだった人たちの
子供のころを
のぞいているんだって
気がついた。
ねえ
何してるの?
どこへ行くの?
男の子って
走るのがはやいね。
わたし
あなたのこと
好きだったの。
いけちゃんとぼく
西原さんの絵は時として我々の原体験を色彩と空間で当時のまま抽出してくれると思う。
そして哲学(愛智学)が海、森、里と言った自然の中に共生、共死する人間を埋め込んでいく。
人それぞれの「いけちゃん」が居ても良いのだろう。僕の「いけちゃん」でも貴女の「いけちゃん」でも。
大人になりたくない、そしてずっと「いけちゃん」と居たいと思う自分と、知らず知らずに大人になって「いけちゃん」を忘れていく自分をモドカシクそして切なく感じる。
そして涙が溢れる。
できるかなクアトロ 西原理恵子 扶桑社 を読んだ時の感想を書いておきます。
西原さんは、本質をしっかり見ながら、人生を歩いているんだなと思える作品。インドの差別社会におけるヒジュラとの対話。美大に入るまでの葛藤、子供時代の想い出。高須クリニック院長との珍道中等々。
笑いの中に哲学があるなどと簡単に言ってはいけないのだが、西原さんの懐の深さと愛情がある種の思想に繋がるようでもある。
最後の「いけちゃんとぼくのあとがき」が特に印象的 そして絵も。
むかし
好きだった
人たちの
子供のころに
あいに行きたく
ないですか。
ねえ
なにしてるの?
って
ほっぺを
つまみに。
きっとね
アリの巣掘りか
なんかして
返事もろくに
してくれない
だろうけど。
そんなことを
時々思ったり
していたら
わたしの ところに
男の子が
ひとり
やってきて
ねえ何してるのって
聞くとやっぱり
ざりがに釣りか
なんかして
返事もしてくれない。
さいしょは
私の子供だって
思ってたけど
どうもちがう
気がしてきて
ああ 私はいま
好きだった人たちの
子供のころを
のぞいているんだって
気がついた。
ねえ
何してるの?
どこへ行くの?
男の子って
走るのがはやいね。
わたし
あなたのこと
好きだったの。
いけちゃんとぼく2008年06月20日
修験道
佐藤優さんが書の中(インテリジェンス人間論)で金峯山修験本宗総本山金峯山寺の蔵王堂を訪れ五條良知東南院住職から聞いた話として書いている。(鈴木宗男氏、村上正邦氏と同行)
修験道は、神道、仏教のみならず道教や日本の土着信仰が合わさったもので、多元性を基本とする。吉野は古来より政争に敗れ、逃れてきた人々を匿い、再出発させる場だ。われわれ山伏は偏見にとらわれず、人々を人物本位、言説をその内的ロジックのみで捉える。他者を排斥いようとするような思想や政治とは、武器をとってでも戦い、多元性と寛容の世界を維持する。なぜなら、それがなくなると日本は日本でなくなるからだ。
日本は近代化の過程で大きな失敗を二回した。一回目は明治維新の神仏分離で、日本とは異質の一元支配の傾向が強まった。二回目は太平洋戦争の敗戦で、天皇を神の座から引き下ろし日本人がもつ神道の感覚が薄れてしまった。
吉野は山奥であるが、地政学的には京都、大阪、伊勢に出ることが容易だった。われわれ山伏は、全国各地に散って情報を集め、それを吉野に集約した。吉野はインテリジェンスの総本山でもあった。
内山節さんも最近特に修験道に注目されているようで、特に民衆の自然に対する信仰と対立するものとして国家としての儒学を考えているようです。すなわち合理を基本とする儒学的国家支配(支配者として都合の良い思想)と自然信仰に基づく「ゆるい」民族的共同体による国という形を。
修験道は、神道、仏教のみならず道教や日本の土着信仰が合わさったもので、多元性を基本とする。吉野は古来より政争に敗れ、逃れてきた人々を匿い、再出発させる場だ。われわれ山伏は偏見にとらわれず、人々を人物本位、言説をその内的ロジックのみで捉える。他者を排斥いようとするような思想や政治とは、武器をとってでも戦い、多元性と寛容の世界を維持する。なぜなら、それがなくなると日本は日本でなくなるからだ。
日本は近代化の過程で大きな失敗を二回した。一回目は明治維新の神仏分離で、日本とは異質の一元支配の傾向が強まった。二回目は太平洋戦争の敗戦で、天皇を神の座から引き下ろし日本人がもつ神道の感覚が薄れてしまった。
吉野は山奥であるが、地政学的には京都、大阪、伊勢に出ることが容易だった。われわれ山伏は、全国各地に散って情報を集め、それを吉野に集約した。吉野はインテリジェンスの総本山でもあった。
内山節さんも最近特に修験道に注目されているようで、特に民衆の自然に対する信仰と対立するものとして国家としての儒学を考えているようです。すなわち合理を基本とする儒学的国家支配(支配者として都合の良い思想)と自然信仰に基づく「ゆるい」民族的共同体による国という形を。
2008年06月19日
国家と人生 佐藤優x竹村健一 太陽企画出版 2007・12
図書館本
佐藤さんが高校時代聞いていた竹村さんのラジオ番組の想い出話などから国家論に発展する。竹村さんの別荘に佐藤さんご夫妻が訪問しての対談をまとめている。
個人的には竹村さんの著作(原子力発電施設で事故など起こらないという主張、その後臨界事故)や外務省職員の著作での帯へのコメント(女ひとり家四軒持つ中毒記 )で竹村氏は好きではない。
本書では佐藤さんのかなり個人的な背景なども吐露しながら話しが進む。
母方が沖縄の島のご出身であることからその戦争体験を身近に感じておられれて、琉球民族の魂の鎮魂をも考えつつ沖縄、北海道独立をほのめかす。
また神学者としての背景と外交を通しての宗教論を織り交ぜた神道世界遺産論も面白い。
また日本にキリスト教が広がらなかった理由を、優秀な宣教師を送らなかった(神道や儒教が根付いていたから)考察している。これは内山節さんの考えとは異なっていて面白い。すなわち中国や韓国は儒教で合理と言う思想があったのでキリスト教が入り安かった。しかし日本は森羅万象であり自然信仰があり儒教は支配者側の論理であったからだと言う説明となる。
読書に関して、知識は熟読においてのみ身に付く、速読はあくまでも知識の確認に過ぎないと指摘する。
また、これまでの主張の通り、権威と権力が明確に分かれていることで日本が発展してきたと指摘する(天皇制と政治の分離)。そして安易な憲法改正は国家体制を危うくすると。(竹村氏は改憲支持)
日本にリセットが起こらないのは(中国とは違い)、天皇家の伝統が連綿と続いていて、逆説的にいえば、自虐史観が出現するのは日本が神の国だからです(この場合の神の国の意味は天皇と自然の神の両方を含むと思われる)、皇統が続いている国だから、過去に対して永遠に責任を持たなければいけないという刷り込みがもたらされる。それは日本人だからなのです。革命が起こる国では、ああした発想は生まれません。p277
国家と人生―寛容と多元主義が世界を変える
佐藤さんが高校時代聞いていた竹村さんのラジオ番組の想い出話などから国家論に発展する。竹村さんの別荘に佐藤さんご夫妻が訪問しての対談をまとめている。
個人的には竹村さんの著作(原子力発電施設で事故など起こらないという主張、その後臨界事故)や外務省職員の著作での帯へのコメント(女ひとり家四軒持つ中毒記 )で竹村氏は好きではない。
本書では佐藤さんのかなり個人的な背景なども吐露しながら話しが進む。
母方が沖縄の島のご出身であることからその戦争体験を身近に感じておられれて、琉球民族の魂の鎮魂をも考えつつ沖縄、北海道独立をほのめかす。
また神学者としての背景と外交を通しての宗教論を織り交ぜた神道世界遺産論も面白い。
また日本にキリスト教が広がらなかった理由を、優秀な宣教師を送らなかった(神道や儒教が根付いていたから)考察している。これは内山節さんの考えとは異なっていて面白い。すなわち中国や韓国は儒教で合理と言う思想があったのでキリスト教が入り安かった。しかし日本は森羅万象であり自然信仰があり儒教は支配者側の論理であったからだと言う説明となる。
読書に関して、知識は熟読においてのみ身に付く、速読はあくまでも知識の確認に過ぎないと指摘する。
また、これまでの主張の通り、権威と権力が明確に分かれていることで日本が発展してきたと指摘する(天皇制と政治の分離)。そして安易な憲法改正は国家体制を危うくすると。(竹村氏は改憲支持)
日本にリセットが起こらないのは(中国とは違い)、天皇家の伝統が連綿と続いていて、逆説的にいえば、自虐史観が出現するのは日本が神の国だからです(この場合の神の国の意味は天皇と自然の神の両方を含むと思われる)、皇統が続いている国だから、過去に対して永遠に責任を持たなければいけないという刷り込みがもたらされる。それは日本人だからなのです。革命が起こる国では、ああした発想は生まれません。p277
国家と人生―寛容と多元主義が世界を変える2008年06月15日
ルポ 貧困大国アメリカ 堤未香 岩波新書 2008・1
図書館本
最近、堤さんは日本エッセイスト賞を取られましたね。
さて、本書は日本人が知らないであろうアメリカ経済あるいは新自由主義の裏側をこれでもかと言うほどにご自身の足を使い情報を集め描いている。
「教育」「いのち」「暮らし」という、国民に責任を負うべき政府の主要業務が「民営化」され、市場の論理で回されるようになった時、はたしてそれは「国家」と呼べるのか?と堤さんは書く。
貧困と肥満、民営化(保険、病院など)と経済難民、戦争という就職等々をまさに今からの日本が直面するであろう将来を今現在のアメリカと言うタイムマシーンで見せてくれます。
下流は太るを実証する低価格高カロリー食の学校給食、フードスタンプ制度。乳児死亡率6.3/1000の現実(病院が高くて行けない)、民間医療保険に加入していなければ手術も受けられない様な社会(盲腸手術 入院1日で243万のニューヨーク)、戦争参加による市民権の獲得、民間企業の戦争派遣事業による学生リクルート。
国民が人でなくなり「部品」となり交換可能な消耗品となった世界がアメリカであろう。生きるという言葉は「金」で代替可能なのである国。
金や技術でない所に生きる答えを見つけ出さないと日本も同じ道を辿るのであろう。
もちろん、金の使い方次第、技術の利用方法次第で流れは大きく変化するのだけれど。
ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)
最近、堤さんは日本エッセイスト賞を取られましたね。
さて、本書は日本人が知らないであろうアメリカ経済あるいは新自由主義の裏側をこれでもかと言うほどにご自身の足を使い情報を集め描いている。
「教育」「いのち」「暮らし」という、国民に責任を負うべき政府の主要業務が「民営化」され、市場の論理で回されるようになった時、はたしてそれは「国家」と呼べるのか?と堤さんは書く。
貧困と肥満、民営化(保険、病院など)と経済難民、戦争という就職等々をまさに今からの日本が直面するであろう将来を今現在のアメリカと言うタイムマシーンで見せてくれます。
下流は太るを実証する低価格高カロリー食の学校給食、フードスタンプ制度。乳児死亡率6.3/1000の現実(病院が高くて行けない)、民間医療保険に加入していなければ手術も受けられない様な社会(盲腸手術 入院1日で243万のニューヨーク)、戦争参加による市民権の獲得、民間企業の戦争派遣事業による学生リクルート。
国民が人でなくなり「部品」となり交換可能な消耗品となった世界がアメリカであろう。生きるという言葉は「金」で代替可能なのである国。
金や技術でない所に生きる答えを見つけ出さないと日本も同じ道を辿るのであろう。
もちろん、金の使い方次第、技術の利用方法次第で流れは大きく変化するのだけれど。
ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)2008年06月12日
仏教的生き方入門 長田幸康 ソフトバンク新書 2007
本が好き!よりの献本
1965年生まれ、早稲田理工卒の長田さんのチベット仏教早分かり本。
期待して以上の内容でした。
宗教とか信仰と言うモノに、とかく神話的かつ経典理解を強制するような響きを自分は感じていたのですが、チベットに住む多くの人々の生き方は自然のままに生きる(まさに仏教のの基本)態度なんだと解りました。そして祈りや修行もあるわけですがそれが生活の一部であり人生の全てでもあるようです。おそらくそんなチベットに長田さんは魅せられてしまったのでしょう。いくつか自分の人生に留めておきたい文章を記しておきます。チベット人が語ったとして記されている。そして基本は
心の平安がいつまでもつづくこと
すべての命あるものが幸せに生きられること
「輪廻を信じる人は信じればいいし、信じない人は信じなくても、人生にとってとくに差し支えはないだろう。でも、不思議な縁や、説明のつかない偶然が起こるのは事実。輪廻があろからそういったことが起こるのだと考えてもいいと思う」「人生なんて一度きり。一人のひとりは別々の存在」−−−そう考えるよりも「魂は永遠に生まれ変わり、だれもが互いに影響を及ぼしたり受けたりしながら生きている」と考えたほうが、人間、だれもがやさしくなれるのではないだろうか。p88
憎しみについて
「いくら憎いと思っても、それは自分の心の中だけのことで、相手には決して届かない。言葉に出して罵倒したところで、役には立たない。憎しみが大きければ大きいほど、自分が苦しむだけで、相手には何の影響も及ばさないんだ。憎しみが沸き上がるたびにそう考えるようにしたら、だんだん冷静になってきた」p142
「もし自分たちの国が戻ってきたとしても、動物も殺せないチベット人は軍隊なんて持つことはできない。インドと中国、両方の文化を受け入れて、両方の国をリスペクトできるチベットにふさわしいのは、軍隊を持たない永世中立国。「第三の極地」と呼ばれるぐらいだから、だれのものでもない人類共通の遺産にしてほしい」p203
下記の点だけは問題があると思う。人が人を差別するという源泉がもしかしたら仏教思想の中に潜んでいるのかもしれないと。
職業に貴賎無しが正しい思想ではないだろうか。
お釈迦さまの時代の肉食のルール「自分が殺していない」「殺されるところを見ていない」「自分のために殺されたことを知らない」−−以上の条件を満たした「三種の浄肉」ならたべてよい。p126

仏教的生き方入門
書評/宗教・哲学

1965年生まれ、早稲田理工卒の長田さんのチベット仏教早分かり本。
期待して以上の内容でした。
宗教とか信仰と言うモノに、とかく神話的かつ経典理解を強制するような響きを自分は感じていたのですが、チベットに住む多くの人々の生き方は自然のままに生きる(まさに仏教のの基本)態度なんだと解りました。そして祈りや修行もあるわけですがそれが生活の一部であり人生の全てでもあるようです。おそらくそんなチベットに長田さんは魅せられてしまったのでしょう。いくつか自分の人生に留めておきたい文章を記しておきます。チベット人が語ったとして記されている。そして基本は
心の平安がいつまでもつづくこと
すべての命あるものが幸せに生きられること
「輪廻を信じる人は信じればいいし、信じない人は信じなくても、人生にとってとくに差し支えはないだろう。でも、不思議な縁や、説明のつかない偶然が起こるのは事実。輪廻があろからそういったことが起こるのだと考えてもいいと思う」「人生なんて一度きり。一人のひとりは別々の存在」−−−そう考えるよりも「魂は永遠に生まれ変わり、だれもが互いに影響を及ぼしたり受けたりしながら生きている」と考えたほうが、人間、だれもがやさしくなれるのではないだろうか。p88
憎しみについて
「いくら憎いと思っても、それは自分の心の中だけのことで、相手には決して届かない。言葉に出して罵倒したところで、役には立たない。憎しみが大きければ大きいほど、自分が苦しむだけで、相手には何の影響も及ばさないんだ。憎しみが沸き上がるたびにそう考えるようにしたら、だんだん冷静になってきた」p142
「もし自分たちの国が戻ってきたとしても、動物も殺せないチベット人は軍隊なんて持つことはできない。インドと中国、両方の文化を受け入れて、両方の国をリスペクトできるチベットにふさわしいのは、軍隊を持たない永世中立国。「第三の極地」と呼ばれるぐらいだから、だれのものでもない人類共通の遺産にしてほしい」p203
下記の点だけは問題があると思う。人が人を差別するという源泉がもしかしたら仏教思想の中に潜んでいるのかもしれないと。
職業に貴賎無しが正しい思想ではないだろうか。
お釈迦さまの時代の肉食のルール「自分が殺していない」「殺されるところを見ていない」「自分のために殺されたことを知らない」−−以上の条件を満たした「三種の浄肉」ならたべてよい。p126

仏教的生き方入門
- 長田 幸康
- ソフトバンククリエイティブ
- 735円
書評/宗教・哲学

2008年06月11日
信号機の壊れた「格差社会」 佐高信、雨宮処凛 岩波ブックレット 2008・4
図書館本
読んでいて寒気がしてきます。
明らかに破滅に向かっているだろう日本の労働環境があります。
相対貧困率はアメリカ1位、日本がほぼ同率で2位。
経済格差が生む貧困、働きたくても働けなくするシステム。正規社員での名ばかり管理職、そして過労死を生む日本的労働環境。
派遣という名の奴隷労働的システムと自己責任という洗脳。
ワーキングプア、ネットカフェ難民などと言う言葉では言い表せないほどの悲惨な状況が確実に蔓延し社会に浸透している。
遊んで暮らしたいとは思っていない若者が仕事に就けない、そして経済の単なる交換可能は部品としてアルバイトや派遣社員となっている現状が、間違いなく貧困国家アメリカを目指した日本の真実の姿であろう。
そして、戦争という仕事を欲望する若者がアメリカで増えた様に、日本もその道をナショナリズムと言う言葉で片付けられていくのだろうか。
信号機の壊れた「格差社会」 (岩波ブックレット NO. 722)
読んでいて寒気がしてきます。
明らかに破滅に向かっているだろう日本の労働環境があります。
相対貧困率はアメリカ1位、日本がほぼ同率で2位。
経済格差が生む貧困、働きたくても働けなくするシステム。正規社員での名ばかり管理職、そして過労死を生む日本的労働環境。
派遣という名の奴隷労働的システムと自己責任という洗脳。
ワーキングプア、ネットカフェ難民などと言う言葉では言い表せないほどの悲惨な状況が確実に蔓延し社会に浸透している。
遊んで暮らしたいとは思っていない若者が仕事に就けない、そして経済の単なる交換可能は部品としてアルバイトや派遣社員となっている現状が、間違いなく貧困国家アメリカを目指した日本の真実の姿であろう。
そして、戦争という仕事を欲望する若者がアメリカで増えた様に、日本もその道をナショナリズムと言う言葉で片付けられていくのだろうか。
信号機の壊れた「格差社会」 (岩波ブックレット NO. 722)
2008年06月10日
小飼弾のアルファギークに逢ってきた 技術評論社 2008・5
図書館本
弾さんは1969年生まれ。なんと15歳で大検を取っている。
ライブドア問題の時には、かなりメディアに露出していてガンガンと発言していた事を記憶している。
プログラマと言う職種に関して自分は何も知らないいし、「コードを書く」って何?って人種なのだけれど、技術者としての彼の態度は全うだと感じた本である。
それは、技術者だから技術だけ先んじていれば良いと言う態度ではな無いところである。その辺の知的バックグラウンドは弾さん自身のブログの読書量と書評にも現れている。
本書は卓越したIT技術者(コード書きの人々で良いのかな)との対談をメインに構成されている。脚注も多いのだが、それでも、IT素人の自分には理解が出来ない部分が殆ど。
逆に「はてな」の近藤さん夫妻と小飼夫妻の対談なんかは「生き方」と言う文脈で非常に面白い。
次回は是非ともITが未来をどの様に作るのか、ITは地球を幸せに変えうるのか等を小飼哲学で論じて欲しい。
小飼弾のアルファギークに逢ってきた [WEB+DB PRESS plus] (WEB+DB PRESSプラスシリーズ)
弾さんは1969年生まれ。なんと15歳で大検を取っている。
ライブドア問題の時には、かなりメディアに露出していてガンガンと発言していた事を記憶している。
プログラマと言う職種に関して自分は何も知らないいし、「コードを書く」って何?って人種なのだけれど、技術者としての彼の態度は全うだと感じた本である。
それは、技術者だから技術だけ先んじていれば良いと言う態度ではな無いところである。その辺の知的バックグラウンドは弾さん自身のブログの読書量と書評にも現れている。
本書は卓越したIT技術者(コード書きの人々で良いのかな)との対談をメインに構成されている。脚注も多いのだが、それでも、IT素人の自分には理解が出来ない部分が殆ど。
逆に「はてな」の近藤さん夫妻と小飼夫妻の対談なんかは「生き方」と言う文脈で非常に面白い。
次回は是非ともITが未来をどの様に作るのか、ITは地球を幸せに変えうるのか等を小飼哲学で論じて欲しい。
小飼弾のアルファギークに逢ってきた [WEB+DB PRESS plus] (WEB+DB PRESSプラスシリーズ)2008年06月07日
本は10冊同時に読め! 成毛眞 三笠書房 2008・2
図書館本
自分自身も複数冊同時読書はしているので、同意する部分が無いわけではありませんが。。。成毛さんは読書メモはとらないそうです。
若者向けの読書啓発本でしょうか?
対象が若者のせいか、かなり攻撃的である。ご自身か超読書家であると宣言し、35歳で日本マイクロソフトの社長になった事が誇らしげである。
こんな文章がある。
人間の品格や賢さに地位や年収は関係ないのだと、つくづく思う。話せばすぐにわかるが、人は中身までごまかせないのだ。どんなに偉い人でも、本を読まない人間を尊敬する必要はない。人によく似た生き物、サルに近いんじゃないかと思えばいいだろう。p57
使えば簡単になくなってしまうお金と違って、読書で得られる知識や教養や哲学は生きているかぎりなくなることはない。むしろ、使えば使うほど増えるのだ。お金に縛られ、追われる人生を送るのか、知識という一生モノの財産を使って、残高など気にしないでいられるほど稼げる人間になるのか。お金とは、使い方次第で生き金にも死に金にも変るのである。p67
「本は捨てない、借りない、貸さない」p164
どうしてもお金儲けのための読書だったように思ってしまう小市民である。そして読書人としての品を感じないのもまた小市民的感情なのであろう。食うために生きるのでなく「生きるために食う」的な哲学は感じないのである。
時としてサルの方が人間より賢い事も承知の事実である。
本は10冊同時に読め!―生き方に差がつく「超並列」読書術 本を読まない人はサルである! (知的生きかた文庫 な 36-1)
自分自身も複数冊同時読書はしているので、同意する部分が無いわけではありませんが。。。成毛さんは読書メモはとらないそうです。
若者向けの読書啓発本でしょうか?
対象が若者のせいか、かなり攻撃的である。ご自身か超読書家であると宣言し、35歳で日本マイクロソフトの社長になった事が誇らしげである。
こんな文章がある。
人間の品格や賢さに地位や年収は関係ないのだと、つくづく思う。話せばすぐにわかるが、人は中身までごまかせないのだ。どんなに偉い人でも、本を読まない人間を尊敬する必要はない。人によく似た生き物、サルに近いんじゃないかと思えばいいだろう。p57
使えば簡単になくなってしまうお金と違って、読書で得られる知識や教養や哲学は生きているかぎりなくなることはない。むしろ、使えば使うほど増えるのだ。お金に縛られ、追われる人生を送るのか、知識という一生モノの財産を使って、残高など気にしないでいられるほど稼げる人間になるのか。お金とは、使い方次第で生き金にも死に金にも変るのである。p67
「本は捨てない、借りない、貸さない」p164
どうしてもお金儲けのための読書だったように思ってしまう小市民である。そして読書人としての品を感じないのもまた小市民的感情なのであろう。食うために生きるのでなく「生きるために食う」的な哲学は感じないのである。
時としてサルの方が人間より賢い事も承知の事実である。
本は10冊同時に読め!―生き方に差がつく「超並列」読書術 本を読まない人はサルである! (知的生きかた文庫 な 36-1)2008年06月06日
リセット 垣谷美雨 双葉社 2008・2
図書館本
作者はおいらと同じ歳の1959年生まれ。
主人公の女子3人、知子、薫、晴美 彼女達も47歳。
日常の生活に不満を抱える元同級生、ひょうんな事から30年前の自分にタイムスリップ。そして47歳までの記憶を残しながら、高校生からまた人生をスタートして十数年。またタイムスリップのチャンスが来る。
そこで彼女達が選んだ選択は元の47歳へのリセット。
しかし、何かが違う、そして夢を描いて生きて行く。
人生の一回性の中で、誰もが若かりし頃にタイムトラベルしたいと思うだろう。そんな夢を心の中に描いていることが、実は穏やかな人生を過ごすための処方箋なのかもしれない。
中年以降の男性も読まれるとよろしいかと。
かなり的確で、ある種辛辣な男性観察による社会におけるダメオヤジがこれでもかと言うほど出てきます。(笑)
あなたは人生をある時期に戻ってやり直したいですか?
それともやり直したくはないですか?
リセット
作者はおいらと同じ歳の1959年生まれ。
主人公の女子3人、知子、薫、晴美 彼女達も47歳。
日常の生活に不満を抱える元同級生、ひょうんな事から30年前の自分にタイムスリップ。そして47歳までの記憶を残しながら、高校生からまた人生をスタートして十数年。またタイムスリップのチャンスが来る。
そこで彼女達が選んだ選択は元の47歳へのリセット。
しかし、何かが違う、そして夢を描いて生きて行く。
人生の一回性の中で、誰もが若かりし頃にタイムトラベルしたいと思うだろう。そんな夢を心の中に描いていることが、実は穏やかな人生を過ごすための処方箋なのかもしれない。
中年以降の男性も読まれるとよろしいかと。
かなり的確で、ある種辛辣な男性観察による社会におけるダメオヤジがこれでもかと言うほど出てきます。(笑)
あなたは人生をある時期に戻ってやり直したいですか?
それともやり直したくはないですか?
リセット2008年06月04日
しあわせはいつも 相田みつを 文化出版局 (1995/03)
一応このシリーズは全部持っているのですが本当に心が癒されます。
もちろん東京の相田みつを美術館には敵いませんが、美術館に行けなくても、相田さんの書をノンビリと自分のお気に入りの場所で眺める事が出来るのですから。
自分の心の天気によって、本棚からお気に入りの巻を引き出して広げてみる幸せ。
相田さんの詩と筆が勇気や希望を与えてくれます。そして疲れて居る時には心を存分に癒してくれます。
いつも読み終わったら(見終わったら)有難うとつぶやいてしまう本であります。
しあわせはいつも
もちろん東京の相田みつを美術館には敵いませんが、美術館に行けなくても、相田さんの書をノンビリと自分のお気に入りの場所で眺める事が出来るのですから。
自分の心の天気によって、本棚からお気に入りの巻を引き出して広げてみる幸せ。
相田さんの詩と筆が勇気や希望を与えてくれます。そして疲れて居る時には心を存分に癒してくれます。
いつも読み終わったら(見終わったら)有難うとつぶやいてしまう本であります。
しあわせはいつも2008年06月03日
オンライン試写会 西の魔女が死んだ
12000名が無料で見られるとの事です。
私?昨晩見ました。
http://streaming.yahoo.co.jp/lot/movie/nishimajo/lot.html
梨木ワールドを上手く映像にしていると思います。
生きる哲学は見事に表現されているように感じます。
ぜったい原作を読まれてからの方が良いかと。
特に小中高生くらいは見てみてはいかがでしょうか?
ツリガネニンジン、きゅうり草なんていう花を覚えてしまいました。
西の魔女が住む家においらは住みたいのである。
暖炉があったり、薪ストーブのオーブンがあったりする。
そしてテレビなんかはないのです。
バラの花の下にニンニクを植えるんですよ。虫がつかないようにね。
西の魔女が死んだ
原作を読んだ時の感想メモ
現在山梨県の清里で映画化のための撮影が行われているとの記事を見て読んでみた。
凄く身近な出来事(不登校、里山、老人、家族)なのだけれど、凄いです。
児童文学などという枠の作品ではないと思います。
池田晶子さんの「14歳からの哲学」が全部織り込まれているようです。それも非常に分かりやすく。そして心と身体性の問題である心脳問題までも。。
生きる事、死とは何か。
主人公の「まい」とイギリス人なのだが、より日本人らしいおばあちゃんとの心の交流と自然の中での生活を通して人間全てが良い魔女であるべきただと語りかけているのだと思う。
通勤電車の中では読まない事をお勧めする。
私?昨晩見ました。
http://streaming.yahoo.co.jp/lot/movie/nishimajo/lot.html
梨木ワールドを上手く映像にしていると思います。
生きる哲学は見事に表現されているように感じます。
ぜったい原作を読まれてからの方が良いかと。
特に小中高生くらいは見てみてはいかがでしょうか?
ツリガネニンジン、きゅうり草なんていう花を覚えてしまいました。
西の魔女が住む家においらは住みたいのである。
暖炉があったり、薪ストーブのオーブンがあったりする。
そしてテレビなんかはないのです。
バラの花の下にニンニクを植えるんですよ。虫がつかないようにね。
西の魔女が死んだ原作を読んだ時の感想メモ
現在山梨県の清里で映画化のための撮影が行われているとの記事を見て読んでみた。
凄く身近な出来事(不登校、里山、老人、家族)なのだけれど、凄いです。
児童文学などという枠の作品ではないと思います。
池田晶子さんの「14歳からの哲学」が全部織り込まれているようです。それも非常に分かりやすく。そして心と身体性の問題である心脳問題までも。。
生きる事、死とは何か。
主人公の「まい」とイギリス人なのだが、より日本人らしいおばあちゃんとの心の交流と自然の中での生活を通して人間全てが良い魔女であるべきただと語りかけているのだと思う。
通勤電車の中では読まない事をお勧めする。
ウェブ時代 5つの定理 梅田望夫 文藝春秋 2008・3
図書館本
シリコンバレーで活躍する成功者あるいはIT長者の言葉を基に日本の若者に向けて?発信されたメッセージと解釈してよいかな。
梅田氏の何冊かの著作に触れて思うのは、彼の思考の深層には日本社会の閉塞したビジネス技法を打ち破りたいという考えがあるように思う。ある意味においてまったく同意するのだが、では果たしてシリコンバレー的な戦略が本当に世界を変えて、より多くの人々を幸福にするのか?と言う問いの答えにはなっていないと思う。
シリコンバレーと言うローカルの思想が果たしてグローバルに認知されるのか?どうしても二者択一的な単純な発想と思考による成功物語の羅列に終始しているように思ってします。
すなわち、失敗を恐れず好きな事を思う存分やる、ベンチャーキャピタルが投資する、そして一部の人は巨万の富を得て次は自らがベンチャーキャピタルとして投資する。
この背景にあるのは技術は必ず人々を幸せにするという思考なのだろう。
本書に表れる多くの方の言葉の中に残念ながら哲学は見えないのである。
ビルゲイツ(本書では登場しない?)が個人財産を感染症対策や教育問題につぎ込んでいる(投資ではない)、そんな生き方をシリコンバレー住民は身体性を持って行動されることを期待している。
ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!
シリコンバレーで活躍する成功者あるいはIT長者の言葉を基に日本の若者に向けて?発信されたメッセージと解釈してよいかな。
梅田氏の何冊かの著作に触れて思うのは、彼の思考の深層には日本社会の閉塞したビジネス技法を打ち破りたいという考えがあるように思う。ある意味においてまったく同意するのだが、では果たしてシリコンバレー的な戦略が本当に世界を変えて、より多くの人々を幸福にするのか?と言う問いの答えにはなっていないと思う。
シリコンバレーと言うローカルの思想が果たしてグローバルに認知されるのか?どうしても二者択一的な単純な発想と思考による成功物語の羅列に終始しているように思ってします。
すなわち、失敗を恐れず好きな事を思う存分やる、ベンチャーキャピタルが投資する、そして一部の人は巨万の富を得て次は自らがベンチャーキャピタルとして投資する。
この背景にあるのは技術は必ず人々を幸せにするという思考なのだろう。
本書に表れる多くの方の言葉の中に残念ながら哲学は見えないのである。
ビルゲイツ(本書では登場しない?)が個人財産を感染症対策や教育問題につぎ込んでいる(投資ではない)、そんな生き方をシリコンバレー住民は身体性を持って行動されることを期待している。
ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!2008年06月02日
ニッポン・サバイバル 姜尚中 集英社新書 2007・2
図書館本
姜さんの本を始めてちゃんと読んだ。
かなり平易な文章ですらすら読めるように書かれていると思う。
お金、自由、仕事、友人関係、メディア、知性、反日、紛争、平和そして幸せをテーマにした10章からなる。
姜さんの生きて来た道を自ら辿りながら、今の日本人、いやヒトとして求められていることを冷静に考えるヒントを与えてくれている。
備忘録的メモ
筑紫哲也さんの本から I am a part of all that I have met. 「自分はこれまで出会ってきたもの全ての(一)部分」p68
なぜ勉強する動機がないのかといえば、結局、今の若い人たちは、身体的な記憶が乏しいからではないかと思います。中略 勉強するということは、考えることですから、非常に抽象的な作業です。ところが、この抽象性を伴う作業は、実はリアルな体験に裏付けらていないと、とてももろいものになってしまうのです。 p126
ニッポン・サバイバル―不確かな時代を生き抜く10のヒント (集英社新書 379B)
姜さんの本を始めてちゃんと読んだ。
かなり平易な文章ですらすら読めるように書かれていると思う。
お金、自由、仕事、友人関係、メディア、知性、反日、紛争、平和そして幸せをテーマにした10章からなる。
姜さんの生きて来た道を自ら辿りながら、今の日本人、いやヒトとして求められていることを冷静に考えるヒントを与えてくれている。
備忘録的メモ
筑紫哲也さんの本から I am a part of all that I have met. 「自分はこれまで出会ってきたもの全ての(一)部分」p68
なぜ勉強する動機がないのかといえば、結局、今の若い人たちは、身体的な記憶が乏しいからではないかと思います。中略 勉強するということは、考えることですから、非常に抽象的な作業です。ところが、この抽象性を伴う作業は、実はリアルな体験に裏付けらていないと、とてももろいものになってしまうのです。 p126
ニッポン・サバイバル―不確かな時代を生き抜く10のヒント (集英社新書 379B)2008年06月01日
インテリジェンス人間論 佐藤優 新潮社 2007 12月
図書館本
新潮45の連載を中心にまとめられた人物論、評伝。
鈴木宗男さんと小渕恵三さんに関しては書下ろしである。
イエスキリスト、ラスプーチン、プーチン、金日成、蓑田胸喜、歴代総理大臣など、佐藤さんの古典情報から現在の国際情勢の知の集積がこれでもかという位書き連ねられている。そして佐藤さんの日本のあり方に対する熱い思いが滲み出しているように思う。それは次の様な語らいからわかる。
国策捜査に巻き込まれた経験を通じ、私は、日本の危機は、きわめて深刻であることを認識した。この危機は、政治や経済の技法では解決できない。なぜこのような危機が生じたのかを、少なくとも1945年の敗戦まで遡行し、その原因を探求した上で、過去の日本と世界の思想の中から、日本の生き残りに必要な内容を抽出していきたいと考えている。おそらく、それが所与の条件と適正を考えた上で、私が日本国家のためにもっとも貢献することのできる道と考えているからだ。p29
死を内包する戦争を意識するところから思想は生まれるのだ。裏返して言うならば、戦争を意識しないような思想は、偽物とはいえないとしても「思想の抜け殻」にすぎないのだと私は考えている。敗戦から62年を経て平均的日本人にとって戦争という形態で迫ってくる死は遠くなってしまた。宗教戦争や民族対立で命を奪われたりするということも日本人の皮膚感覚で理解しづらい。日本人は死を意識することが不得意になってしまったのだ。死を意識しなくなるということは死の対概念である生を意識しないことでもある。この辺に日本の現代思想がヤワになってしまった根本原因があると私は思っている。p258
また、佐藤さんはドミトリー・メドヴェージェフは大統領にはならないだろうと予測したが(p110)、その予測に反してメドヴェージェフがプーチンの後を継いだ(傀儡でありそうだが)。やはりいくらロシア通であっても現地から離れてしまって皮膚感覚が弱まってしまったのだろうか、残念である。
インテリジェンス人間論
新潮45の連載を中心にまとめられた人物論、評伝。
鈴木宗男さんと小渕恵三さんに関しては書下ろしである。
イエスキリスト、ラスプーチン、プーチン、金日成、蓑田胸喜、歴代総理大臣など、佐藤さんの古典情報から現在の国際情勢の知の集積がこれでもかという位書き連ねられている。そして佐藤さんの日本のあり方に対する熱い思いが滲み出しているように思う。それは次の様な語らいからわかる。
国策捜査に巻き込まれた経験を通じ、私は、日本の危機は、きわめて深刻であることを認識した。この危機は、政治や経済の技法では解決できない。なぜこのような危機が生じたのかを、少なくとも1945年の敗戦まで遡行し、その原因を探求した上で、過去の日本と世界の思想の中から、日本の生き残りに必要な内容を抽出していきたいと考えている。おそらく、それが所与の条件と適正を考えた上で、私が日本国家のためにもっとも貢献することのできる道と考えているからだ。p29
死を内包する戦争を意識するところから思想は生まれるのだ。裏返して言うならば、戦争を意識しないような思想は、偽物とはいえないとしても「思想の抜け殻」にすぎないのだと私は考えている。敗戦から62年を経て平均的日本人にとって戦争という形態で迫ってくる死は遠くなってしまた。宗教戦争や民族対立で命を奪われたりするということも日本人の皮膚感覚で理解しづらい。日本人は死を意識することが不得意になってしまったのだ。死を意識しなくなるということは死の対概念である生を意識しないことでもある。この辺に日本の現代思想がヤワになってしまった根本原因があると私は思っている。p258
また、佐藤さんはドミトリー・メドヴェージェフは大統領にはならないだろうと予測したが(p110)、その予測に反してメドヴェージェフがプーチンの後を継いだ(傀儡でありそうだが)。やはりいくらロシア通であっても現地から離れてしまって皮膚感覚が弱まってしまったのだろうか、残念である。
インテリジェンス人間論2008年05月31日
ガイドブックに載らない北鎌倉の神々―千古不変・北鎌倉おとな探偵団プロジェクト 2008
図書館本
人に教えたくない本ですね。
でも、友達には教えてあげたい、そんな本です。
小津安二郎監督も眠る北鎌倉、そして小津作品にも北鎌倉の駅や路地が出てきます。
質の良い紙に多数の綺麗な写真とともに綴られた北鎌倉周辺の風景、人、歴史。
週末の鎌倉周辺の喧騒を知っている者としては平日にのんびりとこの本を片手に路地裏巡りをしたいものです。そして隠れ家的お店で一休み。
是非続編を期待したいところです。
「ガイドブックに載らない北鎌倉の神々」にも載らない北鎌倉の神々、を。
ガイドブックに載らない北鎌倉の神々―千古不変・北鎌倉おとな探偵団プロジェクト

人に教えたくない本ですね。
でも、友達には教えてあげたい、そんな本です。
小津安二郎監督も眠る北鎌倉、そして小津作品にも北鎌倉の駅や路地が出てきます。
質の良い紙に多数の綺麗な写真とともに綴られた北鎌倉周辺の風景、人、歴史。
週末の鎌倉周辺の喧騒を知っている者としては平日にのんびりとこの本を片手に路地裏巡りをしたいものです。そして隠れ家的お店で一休み。
是非続編を期待したいところです。
「ガイドブックに載らない北鎌倉の神々」にも載らない北鎌倉の神々、を。
ガイドブックに載らない北鎌倉の神々―千古不変・北鎌倉おとな探偵団プロジェクト

2008年05月29日
国家の謀略 佐藤優 小学館 2007
図書館本
雑誌SAPIOに連載されたインテリジェンスに関する佐藤さんの経験、現実そして其処から導きだされる国家や民族への思い入れ。
既に他著で書かれた内容も書かれているが、守秘義務があるにも関わらずここまで書かれて良いのだろうかと思ってしまう。逆に読めば、書かれているのは氷山のほんの一部であり実は書けない資料の方が圧倒的に多い事が明白であろう。
諜報機関はどの国にもある、そして国家存続のために存在するという。そこにはゲームのルールがあり、それは「死生観」だという下りは、なるほどと思ってしまう。国を守る、同胞を守るための諜報活動があり表舞台の外交がある。
この死生観とは、生の形態にとらわれることなく、生命を最も効果ある形で国家のために使う目的合理性に基づいてると佐藤さんは書く。
また情報収集という文脈では日常社会でも役立つアプローチや方法論を佐藤さんは示している。
いづれにしても、いつもながら思うのは、佐藤さんの読書量と知識量、そして世界を網羅するような人脈の広さである。
国家の謀略
雑誌SAPIOに連載されたインテリジェンスに関する佐藤さんの経験、現実そして其処から導きだされる国家や民族への思い入れ。
既に他著で書かれた内容も書かれているが、守秘義務があるにも関わらずここまで書かれて良いのだろうかと思ってしまう。逆に読めば、書かれているのは氷山のほんの一部であり実は書けない資料の方が圧倒的に多い事が明白であろう。
諜報機関はどの国にもある、そして国家存続のために存在するという。そこにはゲームのルールがあり、それは「死生観」だという下りは、なるほどと思ってしまう。国を守る、同胞を守るための諜報活動があり表舞台の外交がある。
この死生観とは、生の形態にとらわれることなく、生命を最も効果ある形で国家のために使う目的合理性に基づいてると佐藤さんは書く。
また情報収集という文脈では日常社会でも役立つアプローチや方法論を佐藤さんは示している。
いづれにしても、いつもながら思うのは、佐藤さんの読書量と知識量、そして世界を網羅するような人脈の広さである。
国家の謀略2008年05月26日
南木佳士さんの渓
南木佳士さんの作品「急な青空」を読んだ時のメモ
今も全く変らない心情。
帯:「阿弥陀堂だより」から八年、心と身体の病いをくぐりぬけた
医師だからこそ語れる、いま在ることの愛おしさ。
人生の関所を越えたとき・・・・
南木さん(1951年生まれ)は、おそらくその仕事柄多くの死に
出合い、自分がパニック障害(うつ病)となり、長いあいだ苦し
まれた様である。
何冊かの本にその間の心の葛藤や家族、社会の事が書かれている。
釣り人でもある南木さんは、佐久に赴任当時は自己流の鮎のドブ釣り
(毛鉤釣り)で爆釣されて、翌年からドブ釣りは8月1日からしか
出来なくなったそうである。そんな過去を振り返り自分自身を
振り返りながら50歳を越えて将来への明かりを見つけた。
ある一節、心に残ったので書き留めたい。
深く鋭く刻印されなかった記憶は、風化するのも速い。四十歳
を過ぎたころからの体験は殆どすべてそうで、昨年の晩秋、
三年前の初冬のことはまったく思い出せない。降っては湧く
出来事の前でおろおろしているうちに月日は流れ、似たような
体験を繰り返す間に感受性が鈍化してきたのだろう。
だから、深夜に机に向かうと想いは必ず青春時代の、まだ精神の
過敏をもてあましていたころに偏向する。恥ずかしいさ、悔しさ、
惨めさに彩られた日々がくっきりと想い出せれ、どうにも
いたためれなくなる。そして、とりあえず死なないで今日まで
きた自分をほんの少しだけほめてやりたくなる。
多くの人が同じ感情をいだいていると思う。
今も全く変らない心情。
帯:「阿弥陀堂だより」から八年、心と身体の病いをくぐりぬけた
医師だからこそ語れる、いま在ることの愛おしさ。
人生の関所を越えたとき・・・・
南木さん(1951年生まれ)は、おそらくその仕事柄多くの死に
出合い、自分がパニック障害(うつ病)となり、長いあいだ苦し
まれた様である。
何冊かの本にその間の心の葛藤や家族、社会の事が書かれている。
釣り人でもある南木さんは、佐久に赴任当時は自己流の鮎のドブ釣り
(毛鉤釣り)で爆釣されて、翌年からドブ釣りは8月1日からしか
出来なくなったそうである。そんな過去を振り返り自分自身を
振り返りながら50歳を越えて将来への明かりを見つけた。
ある一節、心に残ったので書き留めたい。
深く鋭く刻印されなかった記憶は、風化するのも速い。四十歳
を過ぎたころからの体験は殆どすべてそうで、昨年の晩秋、
三年前の初冬のことはまったく思い出せない。降っては湧く
出来事の前でおろおろしているうちに月日は流れ、似たような
体験を繰り返す間に感受性が鈍化してきたのだろう。
だから、深夜に机に向かうと想いは必ず青春時代の、まだ精神の
過敏をもてあましていたころに偏向する。恥ずかしいさ、悔しさ、
惨めさに彩られた日々がくっきりと想い出せれ、どうにも
いたためれなくなる。そして、とりあえず死なないで今日まで
きた自分をほんの少しだけほめてやりたくなる。
多くの人が同じ感情をいだいていると思う。
2008年05月24日
偽装国家II 勝谷誠彦 扶桑社新書 2007
図書館本
偽装第2弾。書けない事も多いのでしょうが、ここまでも書いて大丈夫だという理由が知りたい(笑)
勝谷さんの人脈のなせる技でしょう。自分は灘人脈と踏んでいますが。
さて、今回も利権談合共産主義(勝谷さん造語)の日本斬り刻みます。
母子手帳すら持たない「野良妊婦」問題、大マスコミの野合、思いやり予算(米軍に対する)と言う名の植民地税、大相撲問題等々。
後半部分は勝谷さんの主張部分で非核3原則(論ぜずを入れて4原則)絡みで、日本に原子力潜水艦の配備や海兵隊必要論を展開します。
また政治家に関しても辛辣なコメントを展開しています。すなわち利権=政治家な訳です。面白いと思ったのは「シャッター商店街化の裏に政治家の利権」という文章です。駅前商店街の衰退とバイパス沿いの大型店舗への商圏の移動にかかわる行政の関与を指摘しています。確かに道路財源問題と道路族、それに群がる人々と言う文脈ですね。
第3弾を心よりお待ちしております。
偽装国家II~底なし篇~ (扶桑社新書 22) (扶桑社新書 22)
偽装第2弾。書けない事も多いのでしょうが、ここまでも書いて大丈夫だという理由が知りたい(笑)
勝谷さんの人脈のなせる技でしょう。自分は灘人脈と踏んでいますが。
さて、今回も利権談合共産主義(勝谷さん造語)の日本斬り刻みます。
母子手帳すら持たない「野良妊婦」問題、大マスコミの野合、思いやり予算(米軍に対する)と言う名の植民地税、大相撲問題等々。
後半部分は勝谷さんの主張部分で非核3原則(論ぜずを入れて4原則)絡みで、日本に原子力潜水艦の配備や海兵隊必要論を展開します。
また政治家に関しても辛辣なコメントを展開しています。すなわち利権=政治家な訳です。面白いと思ったのは「シャッター商店街化の裏に政治家の利権」という文章です。駅前商店街の衰退とバイパス沿いの大型店舗への商圏の移動にかかわる行政の関与を指摘しています。確かに道路財源問題と道路族、それに群がる人々と言う文脈ですね。
第3弾を心よりお待ちしております。
偽装国家II~底なし篇~ (扶桑社新書 22) (扶桑社新書 22)2008年05月23日
もしもあなたが猫だったら? 竹内薫 中公新書 2007
図書館本
確か竹内さんの本だったと思うが、中高生が習う物理と言うのは18,19世紀に分かった物理学を教科書で分かりやすく(おいらには分かりやすくなかったが)勉強するものだ書かれていたように記憶している。
本書は思考実験の1週間として7つの「もし○○だったら?」を書かれている。
はっきり言って、一応理系の自分(生物系)でも歯が立たない、物理で一応大学受験を受けるつもりでいたモノであるが、ダメである。。。。
この辺に日本の理系の衰退があるのかもしれません(笑)
竹内さんに御願いしたい。サイエンスライターとしての腕は認めておりますが、もう少し、バカオヤジにも分かりやすい18世紀くらいの物理学からヒモ解いていただけないかな。超ヒモ理論をおやじが理解できるのは23世紀位なのだろう。GPSと時間の問題はなるほどと思ったのではあるが。。。
もしもあなたが猫だったら?―「思考実験」が判断力をみがく (中公新書 1924)
確か竹内さんの本だったと思うが、中高生が習う物理と言うのは18,19世紀に分かった物理学を教科書で分かりやすく(おいらには分かりやすくなかったが)勉強するものだ書かれていたように記憶している。
本書は思考実験の1週間として7つの「もし○○だったら?」を書かれている。
はっきり言って、一応理系の自分(生物系)でも歯が立たない、物理で一応大学受験を受けるつもりでいたモノであるが、ダメである。。。。
この辺に日本の理系の衰退があるのかもしれません(笑)
竹内さんに御願いしたい。サイエンスライターとしての腕は認めておりますが、もう少し、バカオヤジにも分かりやすい18世紀くらいの物理学からヒモ解いていただけないかな。超ヒモ理論をおやじが理解できるのは23世紀位なのだろう。GPSと時間の問題はなるほどと思ったのではあるが。。。
もしもあなたが猫だったら?―「思考実験」が判断力をみがく (中公新書 1924)内山 節 講演会と交流会 6月22日
三人委員会哲学塾ネットワーク | 内山 節 講演会と交流会
哲学などと言うと堅苦しいのであるが、池田晶子にしても内山さんにしても、身近な言葉で本質を書かれます。生きる事に対してモノの見方や考え方が変るかもしれませんよ。
これ、行きたいけど、どうしようかな。
8月の上野村も行きたいし。
国家論―日本社会をどう強化するか (NHKブックス) 佐藤優 2007
図書館本(これも購入せねばだろうな)
いったい佐藤さんはどれだけの本を読み、どれだけの外交上のVIPに会いこの様な現状分析が出来てしまうのだろうか。47歳。その内の一年以上は拘置所の中に居た(もちろん拘置所内での読書量の凄さは既に書籍に書かれているわけであるが)。
今回の本は何回に分けて行われた講義(研究会?)での内容だということですが、一度読んだだけで小生に理解出来る様な内容ではない。もちろん資本論を読んだ事もなければ聖書も読んだ事がないのだからあたり前なのだろうが。しかし、現代の日本のおかれている外交上あるいは地政学上の立場が小市民的にも危機感を持って理解できる。小泉以降の新自由主義と言われるアメリカ的資本主義の問題点も実にクリアーに文面に表れている。
そして、佐藤さんの目指す日本と言う「国家」は実は非常に解りやすいのである。それは地球愛なのである。ドンキホーテでも良いのである。貧困を無くしたいとか、戦争をなくしたいとか言う「夢」を持つ人間育成なのだ。
備忘録的にキーワードをメモっておきたい。
資本論、原初主義と道具主義、暴力装置として国家と官僚、宇野三段階論、労働と貨幣、アーネスト・ゲルナー、ナショナリズムの本質、再分配と互酬的交換、マルチチュードの限界、国家と神(バルト神学、歴史の複数真実性)、講座派と労農派 etc
国家論―日本社会をどう強化するか (NHKブックス 1100)
いったい佐藤さんはどれだけの本を読み、どれだけの外交上のVIPに会いこの様な現状分析が出来てしまうのだろうか。47歳。その内の一年以上は拘置所の中に居た(もちろん拘置所内での読書量の凄さは既に書籍に書かれているわけであるが)。
今回の本は何回に分けて行われた講義(研究会?)での内容だということですが、一度読んだだけで小生に理解出来る様な内容ではない。もちろん資本論を読んだ事もなければ聖書も読んだ事がないのだからあたり前なのだろうが。しかし、現代の日本のおかれている外交上あるいは地政学上の立場が小市民的にも危機感を持って理解できる。小泉以降の新自由主義と言われるアメリカ的資本主義の問題点も実にクリアーに文面に表れている。
そして、佐藤さんの目指す日本と言う「国家」は実は非常に解りやすいのである。それは地球愛なのである。ドンキホーテでも良いのである。貧困を無くしたいとか、戦争をなくしたいとか言う「夢」を持つ人間育成なのだ。
備忘録的にキーワードをメモっておきたい。
資本論、原初主義と道具主義、暴力装置として国家と官僚、宇野三段階論、労働と貨幣、アーネスト・ゲルナー、ナショナリズムの本質、再分配と互酬的交換、マルチチュードの限界、国家と神(バルト神学、歴史の複数真実性)、講座派と労農派 etc
国家論―日本社会をどう強化するか (NHKブックス 1100)2008年05月12日
下流は太る 三浦展編 扶桑社 2008
図書館本
おいらのために書かれた本だろうと思い手にする。
ちなみに下流とは単に所得が低いだけでなく、意欲が低い、さらには面倒くさがりであると三浦さんは定義しているようである。
多くの下流肥満の例が提示されていて、またアンケート調査による証拠固めが行なわれている。
若干データ統計に恣意的な感じを抱くが確固たる証拠もある訳でもないのでここでは触れない。
ファストフード文化(低価格高カロリー)や個食あるいは孤食とを言われるような食事事情、片手で済んでしまう食事方法など、明らかに日本も下流肥満化現象が始まっているのだろう。
結局のところ脳化社会のもたらす都市化はこの流れを止める事は出来ないのだろう。頭では痩せないと考える、そしてジムに通うあるいは排気ガスの中をジョギングする。仕事と体型はリンクしていない時代なのだろう。
身体性無きIT社会が実は肥満国家を作っているのかもしれない。
そんな事を実はアメリカの2005年ハリケーン「カトリーナ」の後のニューオリンズの惨状をTVで映し出した時に思ったのである。はじめはアフリカのスラムでの自然災害と思ったが痩せている人より肥満の人の方が多かったので何か違和感があったのである。まさに本書のタイトルの光景がアメリカにあったのだ。
下流は太る!こんな暮らしがデブの素
おいらのために書かれた本だろうと思い手にする。
ちなみに下流とは単に所得が低いだけでなく、意欲が低い、さらには面倒くさがりであると三浦さんは定義しているようである。
多くの下流肥満の例が提示されていて、またアンケート調査による証拠固めが行なわれている。
若干データ統計に恣意的な感じを抱くが確固たる証拠もある訳でもないのでここでは触れない。
ファストフード文化(低価格高カロリー)や個食あるいは孤食とを言われるような食事事情、片手で済んでしまう食事方法など、明らかに日本も下流肥満化現象が始まっているのだろう。
結局のところ脳化社会のもたらす都市化はこの流れを止める事は出来ないのだろう。頭では痩せないと考える、そしてジムに通うあるいは排気ガスの中をジョギングする。仕事と体型はリンクしていない時代なのだろう。
身体性無きIT社会が実は肥満国家を作っているのかもしれない。
そんな事を実はアメリカの2005年ハリケーン「カトリーナ」の後のニューオリンズの惨状をTVで映し出した時に思ったのである。はじめはアフリカのスラムでの自然災害と思ったが痩せている人より肥満の人の方が多かったので何か違和感があったのである。まさに本書のタイトルの光景がアメリカにあったのだ。
下流は太る!こんな暮らしがデブの素
















