図書館本

ニッポン放送アナウンサーで、ザ・ボイスそこまで言うか!アンカー、その後2018年から
飯田浩司のOK!Cozy up!のパーソナリティを務めている著者。

個人的には以前のそこまで言うかは良くpodcastで聴いていて、登場ゲストがだんだんと
政権よりに傾いていたと感じていました。

養老孟司さんがメディア(新聞やテレビ)が公正客観中立などありえないと指摘している通り
多様であるという前提で読んでみた。

共感する部分としては、現場での取材や、一次情報の収集、主張するための根拠、などは
その通りだと思う。

しかしながら、主張に都合の良いデータだけを利用するメディアや専門家、評論家(よくラジオ
に出演する)が居るのも確かである。もちろん両論併記が良いとも思ってはいない。
スポンサーへの配慮や聴取率でのコメンテーターの選択などもあるのであろう。
他のラジオ番組が反権力的な番組があるのであれば、逆に権力寄りの番組があっても良いと
思います。だから「反権力」は正義ですか?じゃなくて、権力寄りで何が悪い?的に自信を
もって語られる人がいても(コメンテーターに多い)よいと思います。

読了して気付いたのですが、一次情報にアクセスするという事で、加計学園問題における
国家戦略特区制度に関するワーキンググループ(WG)の議事録を例にだして、加計が選ばれたのは
問題無い的な流れを書いていますが、WGなり審議会の委員がどの様に選ばれたかには触れていません、審議委員の選び方などは良くコメンテーターで登場した高橋洋一さんが財務省の例をだして
指摘していた通り、役所に都合の良い人を選びますよね。
さらには、官邸への入出記録(今治市担当者等)の不開示や、加計理事長と関係者の疑惑に関してはまったく本書では触れていません。

ということで、正義ってなんですか? という疑問が残った一冊でした。



内容はamazon よりこんな感じ

1 基地問題に「分かりやすさ」を求めるな
単純化の罠「/どちらとも言えない」という民意「/辺野古の声」を聞きにいくと/辺野古にはもともと基地がある/分かりやすさから切り捨てられるもの/基地問題についての私見

2 「軍靴の響き」ってもうやめませんか
すぐに戦前への回帰を心配する人たち/知られざる不発弾処理/不発弾だらけの沖縄「/自衛隊はたのもしい」/自衛隊→戦争というステレオタイプな見方はやめよう

3 安全保障を感情論で語られても
戦争法というレッテル/抗議電話が殺到/腰巾着という批判/強硬論にも要注意/北朝鮮船員を逮捕できない理由/現場を軽視してきたツケ/韓国との距離をどうするか/エビデンスを踏まえた議論を

4 「かわいそうな被災者像」ばかりでいいのですか
「人が住むのにふさわしくない福島」という偏見「/元の街に戻るのは無理」/逆手に取って前向きに/風化を心配する声「/いつまで被災者じゃないといけないのか」/福島発のイノベーション/ドローン先進地帯としての福島「/被災地っぽい絵」を探すのをやめては

5 一体風評を広めているのは誰か
雰囲気に流される報道/いわれのない言いがかり/1000万袋の検査/やめられない検査/セシウムの特性が判明/安心という心の問題/漁業への影響/安心は強制できないが

6 データに基づかない経済の議論に意味はあるか
経済は民を救っているのか/失業率の低下は事実である/騙されないためには一次ソースにあたる/ギリシャと同じにはならない/成長を諦める身勝手/安倍政権は緊縮志向/経済にも「分かりやすさ」の罠がある

7 経済は人命を左右する
就職氷河期世代の人生/マクロ経済の重要性/経済で人は死ぬ/仕事が増えれば自殺者は減る/ 金融緩和のマイナスばかり強調するメディア/金融緩和は異常なのか/政府も日銀に勝てず/ダブルスタンダード

8 「メディアは反権力であれ」への懐疑
権力との向き合い方/反権力の不安定さ/加計学園問題の記録を読む「/加計ありき」の実態

9 それでも現場に行く理由
震災で失墜したメディアの権威「/ザ・ボイス」で目指したもの/主張には根拠が必要/現場取材が必要な理由/現場は常に問いかけてくる