図書館本

初めて読む著者。
雑誌サピオへの記事をまとめたもの。
そんな訳で反中嫌中を意識してしまうわけですが、比較的中立的に書かれている様には思う。
それは、つねに文化や経済を見る時には「時差」を考えなかければいけないからだ。
たとえば日本とアメリカ 明らかに戦後の時点で経済や産業はアメリカより遅れて(時差あり)いた。
それが今では科学・技術面ではそれほど大きな差は無いだろう。
そこで中国やアジア諸国と日本を比較してはどうか?
富裕層などは明らかに中国の方が多く、ある意味もう追い越せないレベルであろう。
もちろん中国国内の格差は大きいし、文化宗教の差異、政治体制による共産党一党支配はある。
しかし、世界の中での立ち位置はかなり前に日本を追い越しているのは明らか。
そんな時差を意識して本書を読むと面白いと思う。

光があたらば、影が出来るこれは世界共通だろう。
賃金の様地域に人は移動し、居心地がよければ定住する。

本書から中国やアジアの問題が見えてくるが、それは裏返せば日本の問題と同じだと思う。

移民あるいは外国人労働者無くして日本の経済が回転しないと言われている昨今、日本に留まるより
広く海外に労働の場を求める技術者や起業家が出て来る(すでにいるが)のが実は日本の安定に
繋がるのかもしれませんね。

そして元中国大使の丹羽さんの本も併せて読んでみてください(中国上層部ともっとも多く
面談した方でもあります)。
本書の著者は少なくとも共産党幹部の誰とも面識はないでしょう。

さいはての中国 (小学館新書)
安田 峰俊
小学館
2018-10-03