図書館本

内田樹、藤山浩、宇根豊、平川克実 内田x養老対談
月刊誌「地上」のインタビュー記事の加筆修正、対談は本誌初

グローバリズムとナショナリズム、そんな2項対立でないグラディエーションの中で
農業(業とすることが正しいか否かには本書では触れていない)の役割と
これからのあり方を4人の方が論じています。

備忘録メモ
内田
国の失敗(安倍氏の政策)には終わりがない(企業と違う)
強い農業という考え方は正しいか?
農業の成立には「不払い労働」が存在する(内山節さんの仕事と稼ぎ的ですね)
経済成長は永遠に続くという前提 定常経済の局面にあるのに みんなが食える制度
営利で農業を語る事は適切でない
現金収入がないと困ること 医療と教育
人間が集団生活するための4つの柱 宗教、医療、教育、司法
アメリカでも始っているベーシックインカム(BI)議論
藤山
地元のモノが殆ど置かれていなスーパー 循環しないお金
稼いだお金が外に出ていく
定住化でやるべきこと 追い出す教育を止めること
宇根
百姓 農本主義
ドイツ 今ある景観を守るためにそこで育ったリンゴジュースを飲む消費者
生き物指標と環境支払い 生き物の多様性が環境の評価に 田んぼの生き物調査
天地有情の世界を示していく百姓
平川
共感のグローバリズムへのシフト
定常化経済へのマインドセット 成長する必要がない社会
ライン(ドイツの)型資本主義 家内制手工業
アラブの春 民主化というのは英米化、社会の無縁化、消費化であった
自然からの贈与としての農業 人体すらも贈与
ベーシックインカムへの道
内田x養老
生産性という農業のキーワードはとんでもない
農業問題は本質的には環境問題 農薬問題


「農業を株式会社化する」という無理 これからの農業論
内田 樹・藤山 浩・宇根 豊・平川 克美
家の光協会
2018-07-01