合成生物学の衝撃 須田桃子 文藝春秋 2018

図書館本
毎日新聞科学部の須田さん(STAP細胞問題でもしっかりした報道と書籍を残されている)の米国留学時の研究者へのインタビューや学会・会議での取材を基に今アメリカで行われている合成生物学(Synthetic Biology)の最先端と未来予想。
サイエンスライターとしてしっかりした調査報道の形となっていて信頼出来ますね。

読んでいて明るい病気の無い未来と人が遺伝子を限りなく改変して作り出す人造人間や動物が闊歩する恐ろしい世界の両方を想像してしまいますね。
人が神を越える可能性。
そしてその技術に対して出資・投資する国防省や民間企業という構図。

備忘録メモ
遺伝子ドライブ、遺伝子編集 光と影(生物兵器) ロシアでの過去の生物兵器開発
用途の両義性(デュアルユース)、軍民両用性 ベトナムでの生物兵器、枯葉剤の例
インターネット、GPS 軍事利用から民生
超一流の科学者を飼いならす巨大予算
国防総省の研究機関 DARPA
パブリック・エンゲージメント(市民参加)
セーフ・ジーンプロジェクト 4年間 6500億ドル
消費可能な人間を軍部が作る可能性
火星移住のための遺伝子改変
ゲノム合成計画 日本企業も参加 電通:スマートセル・アンド・デザイン発足
一般市民の主要な関心
 What is the purpose? 何が目的
Why do you want to do it?  なぜやりたいのか
What are going to gain from it?  それによって何が得られる
What else is it going to do? これから何をしようとしている
How do you know you are right? 自らが正しいとどの様にして分かるのか

合成生物学の衝撃
須田 桃子
文藝春秋
2018-04-13