図書館本

久々に小池真理子さん(1952−)の本である。
読書メモを調べてみたら、かなりの数の小池さんの本を読んでいます。
いつ読んでも、文章が上手い、心象表現が良いなと思うのです。
東京で生まれ、転勤族の父に従い各地に暮らし、特に青春時代(高校)と予備校を仙台で過ごし、
大学は東京、出版社への就職と独立そして鎌倉、軽井沢と居住した経験が小説やエッセイに沢山
出て来ます。
そして、お酒の話、料理の話、知人友人の話など。
読みだすと時間を忘れて読み耽ってしまいますね。

本書は各種媒体に2006年頃から2017年にかけて発表されたエッセイを次のカテゴリーに分類
して並べられている。
1.生と性、その死について
2.書くことの神秘
3.作ること、食べる事
4.愛しい生き物たち
5.私のファロー・グッバイ

備忘録メモ
知的悪女のすすめ、からの怒涛の人生
柄澤齊氏との出会い 木口木版画 彼の作品世界は、あくまでも澄み渡っていて、
静謐そのものだ。
それは虚無の淵を漂う静けさであり、豊饒なる孤独であり、死そのものだったりする。
センチメンタリズムとロマンティシズム・・・感傷とロマン それがモチベーション
旅する心境 駆け落ち、逃避行
酒豪になれとすすめた父
酔いは現在と過去と未来をシャッフルしてくれる。時間が未分化になる。
軽井沢の別荘でのツキノワグマとの邂逅 3mほどの距離、木に登るクマをベランダで懐中電灯を当てながら1時間ほど見た
父親の遺品の話、浮気の話など

感傷的な午後の珈琲
小池 真理子
河出書房新社
2017-09-22