購入本

烏賀陽さんの本は原発震災関連やメディア関連で何冊か読ませていただき、またSLAPP裁判の本も読みました。

世の中に増え続けるフェイク(嘘)ニュースをといかに対峙するかという趣旨の本だと思う。
匿名掲示板や匿名ブログでの噂話的フェイク記事は少なくなっているように個人的には思うけど、
実名でのフェイスブック(FB)やツイッターでも平気にフェイクを垂れ流す輩がいるのも事実。
もちろん、新聞、雑誌なんかも同様なので、何を信じれば良いの?状態でもあるわけです。
そんな世界の中で、どうやったらフェイクに騙されないか。
烏賀陽さんの長年のメディア業界体験から導き出されるフェイク対策が本書。
発表報道をメインにしていているメディア(昨今の新聞、TV, ラジオ等)には注意しないといけないですね、
しっかり調査報道しているフリージャーナリストさんの方が時に信頼できますね。

備忘録メモ
識者のコメントを取材して載せる位なら、その内容を証明するような事実を取材して書けと言われた。新聞社時代
代理話者はメディアのデータベースに保存されていて、自分たちの主張に沿った内容を発言してくれる
事実の提示のないオピニオンは無視してよい
言論の「根拠」である「事実」だけに注意を払う習慣を持つ
現在の主流メディアは「自己検閲」という病気にかかっている
発信者が誰かわからない情報は捨ててかまわない
書き手の独断的な価値判断に注意 主語が分からない文章を書くな 印象操作の蔓延
使ってはいけない:意気込む、決意を語る、胸を張る、夢を語る、反旗を翻す、反発する
話した、語った、述べたとニュートラルに書けば良い
その記事はウソは書いていない、しかし「本当のこと」も言ってはいない、そんなネット記事が多い
フェアネスチェックの視点、ニュートラル原則(取材対象に利害関係を持たない)
インデペンデンス原則(他者の介入を許さず自己決定権を持つ)
ポジティブバイアスとネガティブバイアス
言葉の定義を疑ってみると議論の検証に意外な突破口が開けることがある
陰謀論、陰謀史観の特徴を知っておく 論拠や事実を検証してみる
福島原発震災 メルトダウンなどありえない、ブルームなんて無いと明言した人々(烏賀陽さんや上杉隆さんは初期の段階でメルトダウンの可能性を指摘)
世の中には一定数「妄想」を広めようという人がいる
大企業や政府などの宣伝にそった話は疑う