東京新聞:皇居で歌会始の儀 今回のお題は「野」:社会(TOKYO Web)


野は自然そのものだと思う。
その自然を管理しよう征服しようとする人々がいる。
放射能で汚染させる人、化学物質で汚染させる人、コンクリートで固める人がいる。
八百万の神が与えてくれた自然は決して人間だけのためではないはず。

金に目がくらんで母国の自然を壊す人たちにきっと陛下はお怒りになっているのだと思う。
そして天皇からいただいた恩賜林が育つ神聖な山に巨大トンネルを掘るという愚行。

そんな愚行を行う人々に天罰が下る事を心より祈る2017年。

以下記事

 天皇、皇后両陛下や皇族、一般の入選者らの歌が伝統的な節回しで披露される新春恒例の「歌会始の儀」が十三日、皇居・宮殿で開かれた。今回の題は「野」。

 儀式には両陛下や皇太子さま、秋篠宮ご夫妻、長女眞子さまらが出席した。一般応募の二万二百五首から入選した岐阜県各務原市の政井繁之さん(81)らも招かれ、各界の代表者も傍聴した。

 天皇陛下に特別に招かれて歌を披露する召人には、東大名誉教授(国文学)の久保田淳さん(83)が選ばれた。

 朗詠されるのは十七首。入選者十人の歌から始まり、選者代表や召人、皇族代表の秋篠宮さま、皇太子妃雅子さま、皇太子さま、皇后さま、天皇陛下の順に紹介。

 天皇陛下は、一九九九年九月に栃木県那須町にある那須御用邸で過ごした際、夜間に研究者の説明を受けながら、コオロギの仲間の虫の鳴き声を聞いたことを「邯鄲(かんたん)の鳴く音(ね)聞かむと那須の野に集(つど)ひし夜(よる)をなつかしみ思ふ」と詠まれた。

 皇后さまは「土筆(つくし)摘み野蒜(のびる)を引きてさながらに野にあるごとくここに住み来(こ)し」とし、都心でありながら、春にツクシを摘むなど季節ごとの自然を楽しめる皇居・御所での生活を振り返った。

 皇太子さまは、二〇〇八年五月に山梨県甲州市の笠取山に登った際、多摩川の源流となる水滴を見て、その流れる先に思いをはせた歌を詠んだ。

 雅子さまは昨年の夏、皇太子さまと長女愛子さまと那須御用邸に滞在中、三人で散策し、愛子さまに秋の草花の名前を教えた喜びを表現した。

 天皇、皇后両陛下や皇族、一般の入選者らの歌が伝統的な節回しで披露される新春恒例の「歌会始の儀」が十三日、皇居・宮殿で開かれた。今回の題は「野」。

 儀式には両陛下や皇太子さま、秋篠宮ご夫妻、長女眞子さまらが出席した。一般応募の二万二百五首から入選した岐阜県各務原市の政井繁之さん(81)らも招かれ、各界の代表者も傍聴した。

 天皇陛下に特別に招かれて歌を披露する召人には、東大名誉教授(国文学)の久保田淳さん(83)が選ばれた。

 朗詠されるのは十七首。入選者十人の歌から始まり、選者代表や召人、皇族代表の秋篠宮さま、皇太子妃雅子さま、皇太子さま、皇后さま、天皇陛下の順に紹介。

 天皇陛下と皇族、召人、選者の歌は次の通り。(仮名遣いと振り仮名は原文のまま)

 ▽天皇陛下

 邯鄲(かんたん)の鳴く音(ね)聞かむと那須の野に集(つど)ひし夜(よる)をなつかしみ思ふ

 ▽皇后さま

 土筆(つくし)摘み野蒜(のびる)を引きてさながらに野にあるごとくここに住み来(こ)し

 ▽皇太子さま

 岩かげにしたたり落つる山の水大河となりて野を流れゆく

 ▽皇太子妃雅子さま

 那須の野を親子三人(みたり)で歩みつつ吾子(あこ)に教(をし)ふる秋の花の名

 ▽秋篠宮さま

 山腹(さんぷく)の野に放たれし野鶏(やけい)らは新たな暮らしを求め飛び行く

 ▽秋篠宮妃紀子さま

 霧の立つ野辺山(のべやま)のあさ高原の野菜畑に人ら勤(いそ)しむ

 ▽秋篠宮家長女眞子さま

 野間馬(のまうま)の小さき姿愛らしく蜜柑(みかん)運びし歴史を思ふ

 ▽秋篠宮家次女佳子さま

 春の野にしろつめ草を摘みながら友と作りし花の冠

 ▽常陸宮妃華子さま

 野を越えて山道のぼり見はるかす那須野ヶ原に霞たなびく

 ▽召人

 久保田淳さん

 葦茂る野に咲きのぼる沢桔梗(さはぎきやう)冴えたる碧(あを)に今年も逢へり

 ▽選者

 篠弘さん

 書くためにすべての資料揃ふるが慣ひとなりしきまじめ野郎

 三枝昂之(さいぐさたかゆき)さん

 さざなみの関東平野よみがへり水張田(みはりだ)を風わたりゆくなり

 永田和宏さん

 野に折りて挿されし花よ吾亦紅(われもこう)あの頃われの待たれてありき

 今野寿美さん

 月夜野(つきよの)の工房に立ちひとの吹くびーどろはいま炎(ひ)にほかならず

 内藤明さん

 放たれて朝(あした)遥けき野を駆けるふるさと持たぬわが内の馬

 ▽入選者

 岐阜県 政井繁之さん

 如月(きさらぎ)の日はかげりつつ吹雪く野に山中(さんちゆう)和紙の楮(かうぞ)をさらす

 東京都 上田国博さん

 歩みゆく秋日(あきひ)ゆたけき武蔵野に浅黄斑蝶(あさぎまだら)の旅を見送る

 長野県 小松美佐子さん

 宇宙より帰る人待つ広野には引力といふ地球のちから

 千葉県 斎藤和子さん

 筆先に小さな春をひそませてふつくら画(ゑが)く里の野山を

 東京都 平田恭信さん

 手術野(しゅじゅつや)をおほふ布地は碧(あを)み帯び無菌操作の舞台整ふ

 東京都 西出和代さん

 父が十野菜の名前言へるまで医師はカルテを書く手とめたり

 宮城県 角田正雄さん

 積み上げし瓦礫の丘に草むして一雨ごとに野に還りゆく

 新潟県 山本英吏子さん

 友の手をとりてマニキュア塗る時に越後平野に降る雪静か

 東京都 鴨下彩さん

 野原ならまつすぐ走つてゆけるのに満員電車で見つけた背中

 新潟県 杉本陽香里さん

 夏野菜今しか出せない色がある僕には出せない茄子の紫