図書館本

古谷さん(1982-)の本は
「若者は本当に右傾化しているのか?」
「左翼も右翼もウソばかり」と読んで面白かったので、今回もまた。

特に草食系云々は気にすることはないと思います。本来の草食系というのは、
論者により定義が違うが深澤真紀さんの、『恋愛に「縁がない」わけではないのに
「積極的」ではない、「肉」欲に淡々とした「草食男子」』との定義であり、
別の論者は異性をがつがつと求める肉食系ではない。異性と肩を並べて優しく
草を食べることを願う草食系の男性のこと、の様に定義していたりします。
古谷さんは政治的「草食系」を本書で述べている。

さて、本書は、アメリカは日本を助けてくれないよ!
だから自立しようよ!というごもっともな論議です。

序章でアメリカへの違和感
1章でシン・ゴジラと3.11
2章で日本人と政治的発言
3章で対米自立意識の芽生え
4章で原発事故と消えたアメリカ (トモダチ作戦の米兵被爆には関しては記述なし)
5章でドナルド・トランプという衝撃 (親米保守の戸惑いを指摘)
おわりに と続きます。

親米保守のスタンス
 対米自立を唱える人々に対し、常に中国の脅威を引用して在日米軍の必要性を説く、しかし
彼らの多くは、同時に自衛隊の戦力は世界一で、中国軍と戦えば簡単に勝つと夢想する。

どうか、属国民主主義から対米自立という自明のことを、日米地位協定や
日米合同委員会という文脈から多くの若者が議論して欲しいと思う。

トランプ大統領の出現はもしかするとその流れを大きくするのかもしれませんね。