賽の河原の石積みとなるリニア新幹線南アトンネル ( その他ビジネス ) - 日々是好日日記 - Yahoo!ブログ


日本滅亡に向けて着々と進むムラ社会でしょうか。
リニア新幹線が必要なのではなく、リニア新幹線工事が必要な人々、人口減少、社会福祉コスト激増社会で未だに箱もの、インフラ整備に走る政府と業界。既存の道路もダムも原発もどんどんと劣化して補修費は高騰。
少子化対策より老人対策に予算をばらまく政府。
租税回避で節税、脱税の多国籍企業や大手企業。

そのうち、確実に「希望は戦争」になる気配を感じるのはおいらだけだろうか?
まあ、若者はバカじゃないから(バカは中高年だね)、日本脱出だよね。


伊藤先生(元山梨県立大学学長)のブログより


なんと、政府は「リニア中央新幹線」の名古屋以西大阪までの延伸を秋の臨時国会に「骨太の方針」として提案する予定だと、新聞に報道されていた。3兆円の財政投融資計画(財投)資金を適用してJR東海に貸し付けるという。「財投」などという仕組みはとっくの昔に死語になったとばかり思っていたらまだ生きていたらしいというのも驚きだが、あまつさえ東京・名古屋間ですら絶望的なこの無謀計画にまだ追加するという、その方がはるかに驚天動地の愚策である。
もとより、参院選挙向けのプロパガンダではあろうが、選挙が終わってから「ナンチャッテ!」と誤魔化すわけにもいかない以上、当のJR東海がご辞退申し上げない限り事態は進行せざるを得まい。えらいことだ⁉。
そもそも、全国新幹線網のシステムに全くそぐわないリニアモーターカーによる新線計画、これ自体が成功の可能性はまるでない。この秋にも本格着工と言われている南アルプス貫通トンネル。世界のトンネル工事史にも無い2000メートルの「土かぶり」の超高圧に抗して掘削するトンネル。くわえて南アルプスはフィリピンプレートによって数百万年にわたって持ち上げられついに3000メートル級の高山に成長しただけあって、山はメランジュ層のガラクタでできた土質。そこに十分に吸い込んだ水が溶け込んで万年の水を大井川、富士川、天竜川に流し続けている。
そこに一人の死者もなくトンネルを貫通することは極限の至難であろう。まさに「賽の河原の石積み」なのだ。それでも「石積み」が仮にできたとして、それに要した資金はたかが東京・名古屋間で人を運ぶというだけのサービスに払う対価たり得るのか??。いまや、ネットワーク上で会議が十分にできる時代なのだから。
おまけにこの赤石山脈には名うての有名な断層(中央構造線、清水糸魚川構造線)を初めヒビ・アカギレのように無数のホッサマグナの活断層がひしめいている。これが微動した時に時速500キロの飛翔体をどう遠隔操縦するというのであろうか???。5年前に3.11巨大地震を経験し、今改めて熊本地震を経験した。その上さらに至近の東海地震の30年発生確率が87%、東南海60%・南海50%をなんと心得る。
くわえて、トンネル工事で出て来る膨大な量の残土の始末が決まっていない。南アルプス長大トンネル工事は、JR東海のみならず日本国にとって、巨大軍事国家アメリカを存亡の危機に立たせたべトナム戦争のような逃げるに逃げられない桎梏になるかもしれない。
写真は、予定線の高架線路の橋脚設置予定地の土質調査を行っているところだ。公表された予定線に沿って随所にこのような櫓が立てられている。上記の不安をよそに全線着工は間近のようだが、リニア工事着工指し止め訴訟が市民団体「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」によって起こされたという。原告は東京、神奈川、山梨、長野、静岡、愛知、岐阜の1都6県の沿線住民を中心に700人以上に上る見通しだという。
こういう状況にありながら、安倍政権は大阪までの延伸を予算化するという。消費税引き上げもできず、あらゆる施策に税源が無いと困っている政府の一体全体どこにそんな資金があるというのだろうか。悪いことは言わない、この計画は全線で中止すべきである。
全国新幹線網として整備するのならJR東・西中央本線に山形・秋田新幹線方式で整備すればよい。東海道新幹線の代替線としての役割もその方がはるかに意味がある。
(写真: 安政の大地震の時には一大液状化したという山梨県中央市付近でのボーリング調査。梅雨空の遠く、富士山が見える)




樫田さんのブログにも同様な指摘あり。

赤旗の記事より

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