図書館本

どうして誰も責任を問われない?誰も罰せられない? これが多くの国民の疑問ではないでしょうか?
未だ10万人近くの人々が故郷に戻れない福島原発震災
果たして除染して全住民が我が家に戻れるのか?

古川氏は東大法学部卒業後に法務省のキャリアー、船山氏は日大法学部教授。
誰のための法律なのか?

本書では業界(電力と規制側の官僚)の常識が市民の常識をあまりに無視している現状と裁判所が国策に誘導され、司法の中立性を失っていることも指摘。

国会事故調も民間事故調も人災としている原発事故である。なぜ誰も罰せられないのだろう?

備忘録メモ
危惧感説を基にリスク管理がされるべき 「許されざる危険」のうえに作られた「危険社会」
福井地裁判決 人格権 これを超える価値を他に見いだせない
危惧感説における危険
A 確実に予見できる危険
B まだ起きたことがない危険(未知の危険)だが合理的、科学的な根拠のある危険
C その他の危険
ドイツにおけに原発はA 日本はB
刑法は国民の安全を守る最後の砦
具体的予見可能性説にたつ日本(原発震災裁判の問題)
藤木教授(東大 45歳で逝去)
 社会的効用の高い行為であっても一歩誤ると巨大な破壊力に転化することがある。 
 未知の危険であっても、事前の慎重な態度によって予防可能なものがすくなくないはずである。したがって、かような場合にも刑事責任が問われてしかるべきである。

津波による全交流電源喪失 回避可能である
法の支配は空文化していた
原発優先の国の規制
危険の過小評価
具体的予見可能性説によって加害者を守り、被害者の権利、利益をあまりに軽視し、冷徹、非常過ぎ。
原発が治外法権として司法で扱われてきた
地検は原子力ムラの安全基準を追認したにすぎない
一般の常識ではなく業界(原子力、他の重大事故においても)の常識
東電の意識的想定外としての津波の高さ 
東電と土木学会の癒着と思われる津波の可能性の評価




目次】
はじめに 「人災」なのに裁けないのはおかしい
第一章 日本で裁かれた大事故、裁かれなかった大事故
第二章 大事故は、どのような視点で裁かれるべきか
第三章 事故を裁く「法」はなにか
第四章 福島原発事故はなぜ起きたか
第五章 福島原発事故は「人災」である
第六章 福島原発事故を「裁けない」とするワケはなにか
第七章 検察審査会は原発事故を「裁ける」とした
第八章 生きていた民事裁判
第九章 法を国民の手に
おわりに

・全般的な参考文献