「あさ語特別編」・あさのラストメッセージ | あさが来た | NHK大阪放送局ブログ


最終回を見て、宮本常一を思いだしました。
進歩とは何か?発展とは何か?を自問自答しながら日本中を旅した宮本、便利になった社会が
どうして平和を捨てるような行動をするのかと。



以下ブログより
「皆さん、知っての通り、うちは江戸の嘉永生まれのおばあちゃんだす。うちらの若い頃は、そら不便だしたのやで。電話はもちろん郵便のあらしまへん。馬車や汽車かてあらしまへん。誰かに何か伝えたい思ても、脚絆(きゃはん)穿(は)いてひたすら幾つも山を越えるしかあれへんかったりしたもんだす」


「それがほんまに便利になって。うちは、昔の方がよかったなんて、ちょっとも思てしまへんのやで。そやけどなあ・・・・なんでだす?」


「国が育ったらもっともっとみんな幸せになれる思てたのに、こない生き辛い世の中になってしもたのは、なんでなんだすやろなあ?」


「戦争は銃や大砲で人を傷つけて、新聞や世論は人を悪ういうたり勝手な批評して人の心傷つけるばかり。みんなが幸せになるための武器は、銃でも大砲でも悪口でもあらしまへん。(頭と胸を指し)ココとココだす」

「その分野でいうたらおなごはんは決して男に引けとらしまへん。いや、男はん以上にその力を大いに使うことが出来ます。まあ・・・うちの旦那さんはうちより柔らかいお人だしたけどな」



「若い皆さんは、これからどない職業についても、家庭に入っても、その二つがあったら大いに人の役に立つことができます。日本どころか世界の役に立てることがこの先ぎょうさんありますのや」


「どうか、どうか悄気て(しょげて)なんかいてんと、よう学んで、頑張っとくなはれな」

「そうだす。人の気持ちをおもんばかることの出来る優秀な頭脳と、柔らかい心、それさえあったらそれで充分なんだす」