図書館本

いとうせいこうさんがラジオで絶賛していたので読んでみた。
岩岡さん(1968- 中日新聞(東京新聞)社員)として連載 鳥居ーセーラー服の歌人 ベースに再取材と書き直しによる。

人生という単語に含有される内容は人それぞれ違う。
同じ国に住み、同じ言語、同じ貨幣のシステムの中にいるはずなのに、あまりに違う人生。
良く生きていてくれたと率直に思う、そして「死なないで欲しい」と外に向けて訴える鳥居。

児童虐待、子供の貧困など毎日の様に新聞やテレビで悲惨なニュースが垂れ流されている。
日本の社会はどこに向かうのか?
鳥居の様な存在が多くの事を教えてくれているのだと思う。

備忘録メモ
母親の自殺
児童相談所 死にたいと職員に打ち明けたら「自殺するなら、よそでやってね」と言われた
児童相談所内でのいじめ虐待 当時は虐待であると認識すらしていなかった鳥居
友人の自殺(列車への飛び込みを目撃)
精神病院での平穏
複雑性PTSDの診断
「母の死で薬を知ったしかし今生き抜くために同じ薬のむ」
形式卒業での中卒資格者は夜間中学に入学が出来ない。学び直したい人への障害
 2015年7月 夜間中学への入学が可能に 鳥居らの努力による
2013年 第3回 路上文学賞 大賞受賞

「私は現実がつらくて仕方ない時も、短歌がそばに居てくれたから、自殺しなくて済んだから、みんなに、死んでほしくないから、自殺悲しいから、みんなに短歌読んでほしいです、嬉しいです」


キリンの子 鳥居歌集
鳥居
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2016-02-09