図書館本 

初版は2008年
日隅さん(1963-2012年6月12日没、京大卒、産経新聞 その後弁護士)が権力に寄り添う日本のマスメディアを論理的に説明している。
日本におけるメディアコントロールシステムにより、自由な言論が封殺されている現状。
晩年は福島原発震災を東京電力本社での記者会見に参加して鋭く原発問題に切り込んだ。
あまりに早い逝去である。

備忘録メモ
報道の自由度、日本の順位 2007年37位、2010年11位、 2015年61位
日本オリジナルなメディア問題点
 独立行政委員会の不存在(1950-1952一時的に存在)日本版FCC
 系列化
 広告一業種一社制の不採用 広告代理店の存在(広告料は企業から代理店、そして放送局等)
メディアの自主規制(官邸からの嫌がらせを避ける、記者クラブ)
解体出来ないクロスオーナーシップ(系列化 異業種メディア所有)民主党政権下で自民党の反対で付則の削除
自民党に刃向かえないNHK
BBC(英国)の覚悟 政治的独立
一業種一社制(海外ではあたりまえ) 利益相反という概念がない日本 広告代理店の存在
広告主に不都合なニュース(海外での原発事故、リコール問題、消費者金融問題等)と広告代理店ーメディアの関係性
原発事故と独立メディアの活躍(IWJやNPJ動画ニュース)
市民メディアであるはずのNHKが総務省によって直接コントロール
記者クラブの閉鎖性と発表報道 自主規制 馴れ合い 民主党政権時に一時的にフリー記者OK
異常な司法システム 3大人権侵害システム
 長期間の身体拘束
 密室での取り調べ
 証拠開示の不徹底
個人情報保護法による個人情報保護要請の一人歩き(警察の身内犯罪の匿名等)



目次 amazonより
序章 マスゴミになってしまったマスメディア

第1章 政府・企業によってがんじがらめの日本のマスメディア状況〜三大規制システムを中心に〜
 1 マスメディアを取り巻く現実
 1人の記者が置かれている環境
 2 日本独自の三大規制システム1〜独立行政委員会の不存在〜
 3 日本独自の三大規制システム2〜系列化〜
 4 日本独自の三大規制システム3〜広告一業種一社制の不採用〜
 5 補完し合う三大規制システム
 6 市民メディアの不存在がもたらす弊害
 7 編集権の経営陣による独占の弊害
 8 記者クラブ制度の弊害
 9 記者の権利の議論の不存在
 10 異常な司法システム

第2章 さらなる強化が懸念される表現の自由への制約
 1 名誉毀損事件の慰謝料高額化
 2 メディア規制立法3点セット
 3 3点セットに続くメディア規制立法

第3章 放送・通信の内容規制が行われる通信・放送の融合法制
 1 インターネット規制の流れ
 2 「通信・放送の総合的な法体系に関する研究会」中間取りまとめ
 3 中間取りまとめに対するパブリックコメント
 4 「通信・放送の総合的な法体系に関する研究会」最終報告書

第4章 システムの改善への展望
 1 系列の解体や広告業界の一業種一社制度の採用は直ちには困難
 2 早期に独立行政委員会の実現を
 3 読者の日々のバックアップや批判の重要性
 4 業界全体での対応

第5章 民主党政権の誕生による期待と失望
 1 民主党の公約
 2 実現に向けた努力
 3 改革後退の流れ
 4 原口大臣の最後の賭け
 5 市民参加の重要性

終章 東電福島第一原発事故後の報道に対する失望を希望に変えるために

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