図書館本

日隅弁護士(京大法卒 産経記者 退社後 弁護士登録 1963-2012)が見てきた日本の構造。

どうしてここまで「主権在官」であり、「主権在政」なんだろう?

備忘録メモ
政府の情報隠し(米国には情報を)
公開請求と知る権利
作成されなかった議事録 情報公開の対象外という問題
記者会見の閉鎖性 記者クラブ、参加資格 民主党政権で記者会見を公開
内部告発と内部告発者をどう守るか
規制側と推進側同じ組織(経産省) 天下り
オンブズマン制度導入の必要性
司法の限界:なぜ司法は原発を止められなかったのか? 国策である原発 差し止め判断をする重圧
判検交流:裁判官が法務省に出向 
政治的自由の欠如
裁判官への制約 分限事件 任期制度、人事評価 頻繁な転勤 官僚制的な統制
市民の役目 担当裁判官を励まし、原告勝訴判決を抵抗なく書ける環境を作ることが大切

主権者として振る舞うための5つの条件
自分たちのことついて判断するため、必要な情報をえること
情報に基づき、市民が代表者としてふさわしいと考える人物に投票できること
国会で自由闊達な議論が行われ、立法や政策に市民の意思が反映されること
法律を執行する行政を監視するシステムがあること
国民みずから主権者として振る舞うための教育などが行われること。

(本書「はじめに」より)

2011年3月11日,戦後最大の自然災害,東日本大震災が起き,東京電力の福島第一原子力発電所で大事故が起きた.原発から大量の放射能が放出され,国民の生活・健康が脅かされた.
 本来ならば,私たちは主権者として,正しい情報を政府や電力事業者から受け取り,その後の行動を決めなければならなかった.
 しかし,政府や東電は多くの情報を独占し,隠した.そして,さまざまな基準を,多くの国民の同意を得ないまま決めていった.まさに「主権者は誰か」という問いを立てなければならないような事態が繰り返されたのである.
 なぜ,国民は主権者として振る舞うことができなかったのか.戦後に築かれてきたさまざまな制度,システムに問題があったのではないか.そのような制度・システムの矛盾・欠陥が一気に噴出したのではないだろうか.
 原発をめぐる政府・東電の具体的な対応を振り返りながら,この問題の改善方法を探るのが本書の目的である.


目次

はじめに
1 情報は誰のものか
2 誰のための官僚か――「主権在官」の実態
3 司法の限界
4 主権者として振る舞うために