購入本

中島さんの本は何冊か拝読していて、立ち位置や価値観が非常にフレキシブルでかつ公正に思える。
ご興味のある方は是非下記の本などをご参考に。ちなみに中島さんは中国語会話がもちろん出来る。
なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか? 「ニッポン大好き」の秘密を解く (中公新書ラクレ)2015
中国人エリートは日本人をこう見る (日経プレミアシリーズ)2012

そして中国が日本の後を追いかけているという指摘は、まさに30年前の日本人の海外でのブランド品の
買い漁りやJALパック等の現地の方から顰蹙を買った団体旅行の姿と同等であろう。
これはまさに経済的時差なのではないだろうか。日本が欧米に追い付き追い越した様に。
そしていずれ経済成長は期待できない時代になるのだから、そして超高齢化社会をアジアも迎える。


最近のヘイトスピーチ問題や嫌韓反中本ブームの根幹にあるものは何なのかを疑問に思っている方も
多いのではないだろうか?
中国人嫌い、韓国人嫌いという人がある程度の人数いるように思うが、ではアメリカ人嫌い、フランス人嫌い、
イギリス人嫌いと言っているヒトをネット上ではあまり見ない。
その違いは何なのだろう?戦争に負けたのにアメリカ人は好きなんだろう。
共産主義が嫌いだとか共産党の一党独裁が嫌いならわからなくも無いが、〇〇人嫌いという文脈は非常に
違和感を持つのである。
中国人の氏名〇〇が嫌いとか韓国人のXXが嫌いとかならまだ理解できないでもないが、、、

さて本書では盛んにメディアを賑わしている「爆買い」の現状と背景、そして今後の中国の動きを論じています。

備忘録的メモ
中国人の海外旅行 98年 840万人 14年 1億人突破 20年までに2億3千万予想
日本に憧れる多くの中国人 85年放送 「おしん」視聴率76% 山口百恵「赤い疑惑」等 現在の50代、60代
中国人の日本のイメージ 「桜」「温泉」「ラーメン」 
団体旅行から個人旅行の流れ 団体ビザと個人ピザ(高所得者)での旅行
中国国内でのマナーの向上(経済鈍化にもかかわらず)
在日中国人 65万人(14年末)
最新の情報を提供すれば、中国側は喜んで載せてくれる(以前の様にカリスマブロガーにお金をだしたりせずに)
中国人ガイドのキックバック問題(日本のレストラン等での) 観光客もうすうす気が付いているはず
爆買いという言葉は上から目線か? 製造者側や企業が取材拒否の例
マナー良い中国人は日本人に溶け込んでしまい気が付かれない
中国人富裕層の個人旅行の拡大 団体旅行では不可能な多様な内容
値段によるサービスの差が当たり前の中国、サービスはほぼ平等な日本 だから世界からの観光客
海外旅行が「モノ」から「コト」へ変化していく
他国の常識と日本の常識の違いを認識することの重要性 文化も同じ
日本人も相手国の常識の中に飛び込んでみるべき




目次
プロローグ バブル期の日本から見えてくる「爆買い」の未来予想図
第1章 中国人観光客急増!彼らはなぜ日本を目指すのか
第2章 現場で聞いた「中国人観光客の人気商品」
第3章 複雑な社会からわかるモノが売れる仕組み
第4章 爆買いに戸惑う声から探る「マナー問題」の解決法
第5章 大挙してやってくる中国人客は千載一遇のチャンス!?
第6章 中国人富裕層にとって日本は心のオアシス
第7章 なぜ彼らは「日本に住みたい」と思っているのか
エピローグ 日本旅行で中国人の対日観が塗りかえられていく