図書館本 12月1日は世界エイズデイ

エイズ薬害問題
多くの血友病患者さんが輸入血液製剤でHIVに感染した。
その過程で、国の関与(厚労省での輸入血液製剤の禁止措置等の時期)を問われた当事者(本書出版後に逝去)の書。
最新の情報を集めようと努力する医系官僚と医学研究界、企業、メディアの関係が見えてきます。

多くの当事者が故人となってしまい、エイズ薬害問題が本当に総括され、今後の日本の医療行政に生かされるのかが謎でもある。

研究班という組織がどのような意思で作られるのか、そのメンバーと科学研究費、企業からの寄付や研究費の関係性等々、研究班が「ムラ」にならないためにも「金」の流れは常にオープンになっていることが医学はもちろん他の分野でも必要なのだと思った一冊。

備忘録メモ

研究班立ち上げ時にウイルス学者として日沼医師をお願いしたが、東南アジアのサルにおけるレトロウイルスの疫学調査で忙しいからと断られた。そこで、大河内医師と西岡医師。(日沼先生は直接疫学調査に参加はしてないと思うけど。。。。)

HTLV-2は病原性が弱くヒトに病気は起こさない。(起こすと報告されていると思うけど)

科学の先端的な情報をもっている人々は、学会という組織をつくっている。だとしたら、学会はその社会的使命として少なくとも行政や社会に対して警告を発する責任を担ってもよいのではないだろうか。

なぜ日本では濃縮血液製剤を作れずに、アメリカからの輸入に頼ることになったのか。それは献血を独占していた日本赤十字社(非営利団体)が企業との開発競争に敗れたから。

参考図書
赤い追跡者      今井彰 新潮社 2013  今井氏 埋もれたエイズ報告 構成 プロジェクトX製作
埋もれたエイズ報告 桜井均 三省堂 1997  桜井氏 埋もれたエイズ報告 製作
 http://www.sanseido-publ.co.jp/publ/umo_aids.html


報道番組 
NHKスペシャル『埋もれたエイズ報告──血液製剤に何が起こっていたか』 1994年2月
          薬害エイズ 16年目の真実〜川田龍平 郡司元課長に聞く〜 1999年4月


安全という幻想: エイズ騒動から学ぶ
郡司 篤晃
聖学院大学出版会
2015-07-07