図書館本 是非読んでみてください。

保阪さん講演内容(特にこの1,2年での安倍首相の言辞に不安を抱いての)、月刊誌などに発表した文章、毎日新聞への連載コラムをまとめたもの、そして慰安婦問題についての書き下ろし。
歴史修正主義が権力と一体化したように見える現在

備忘録メモ
安倍内閣の4辺で作る正方形
1. 弾圧立法の運用 2.官民挙げての暴力 3.国定教科書の軍事化 4.情報発信の一元化
新聞は知る権利を代行している。代行していないと感じたら購読を止める
メディアの中の抵抗者 桐生悠々(信濃毎日論説委員)清沢冽(外交ジャーナリスト)
偽りの証言を排除する能力
防衛省編纂の戦史の記述と兵士たちの証言の差異
兵士たちの自費出版に頼らざるを得ない実際の戦場
戦史を信用するな、戦史の行間を読め
戦後民主主義は戦争体験を継承できるのか
幻の自主裁判 軍事指導者を裁く一大イベント
殆ど軍人の証言を残していない陸軍 関係文書の焼却命令
統帥権干犯問題と軍部 集団的自衛権問題と旧軍の良識派の忠告
英明の国家としての日本へ 70年間の不戦 理性的・理知的な国家としての誇り
統帥権干犯問題 統帥権を得た軍部の暴走 安倍内閣との類似性 閣議決定が憲法より上位
保阪さんの3つの教訓
1. 政治が軍事に従属し、コントロールされてはいけない
2. 特攻作戦と玉砕は日本文化の伝統に反する戦略・戦術である
3. 二十世紀の戦争の国際ルールを守るのに消極的だった
実証主義的検証で始まり、実証主義的に総括する。
未だ詳細が判明していない学徒出陣(生徒数、特攻への参加数等々)文科省は調査しない
民間船徴発による兵士運搬での死者数や詳細も不明
戦史、戦記は師団、方面軍の佐官クラス、大本営の佐官たちにより書かれ、最末端の兵士たちの戦場体験をつづるのは戦争終結から70年が近づく直前だった

慰安婦問題は部隊長、軍医、主計将校というトライアングルの中に伏せられている。
中国各地に日本軍が残した慰安所とそこに残された史料が保存されているという。なぜ中国はそれを公表しないのか?
朝日報道(慰安婦問題報道)からの教訓
1. 冷めた目で史実と向き合う
2. 史実を自らの信条の道具に使わない