図書館本 

漂泊の民とか放浪の民とか呼ばれるが、実はそうではない。
それなりに被差別関連の本は読んで来たつもりであるが
サンカ(他称)は目的を持った移動の民なのであることが確信出来た。
もちろん沖浦先生の本などでも同様な指摘はされているけれど。

本書は五木さんが実際に歩いて調査し、文献を読み、専門家の意見を聞いて書きあげたのだと感じる。
五木さん自身の人生の中に非定住という憧れの様なものも感じた。
五木さんは敗戦まで朝鮮半島に差別者として植民地にいて、そして難民として38度線を越え引き揚げ、引き揚げ者としの差別される側に立った。(在日日本人という意識があったと)

ヒトがヒトを差別してきた歴史、差別でなく区別であるという人々もいるが、ではなぜ区別する必要があるのだろうか?職業や人種や肌の色で。

備忘録メモ
家船(えぶね)
三角寛のサンカ(山窩)の問題点(捏造)
竹、川、芸能
浅草弾左衛門 車善七 エタでなく長吏と言い換えていた 男はつらいよのトラさん(香具師)の本名は「車」
非定住と住民登録制度(昭和27年、1952) 五木さんも反対運動
一所不住、一生無籍 単一の職業に縛られない
柳田国男と山の民 出身地近くに多くの被差別部落 「山の人生」 木地師、サンカに興味
「平地人を戦慄せしめよ」(遠野物語り、まえがき)
柳田は猥褻なことやエロティシズムに対して「穢(え)」の観念を持っていたのでは。
平成12年サンカ研究会 広島府中
サンカの故郷としての川、川魚漁、棕櫚箒作り、箕作り、箕直し
門付芸としての春駒
家船漁民の末子相続制
福田蘭童とサンカ小説 竹に関する話題

五木氏が学生時代していた業界新聞の配達を継いだのは田原総一朗
中央区、台東区、足立区そして浅草といった下町を仕事の縄張りとしたことが五木さんの喜び。

主要参考文献も充実している(巻末)