リニア是非 議論を展開:朝日新聞デジタル


若い人の未来ですから、どんどん議論して問題点を炙りだせばよいのですよ。

ちなみに、経済だけの問題じゃないよ!
人口減少、ゼロ成長時代(これからマイナス?)で多くの外国人観光客は日本の自然や文化に興味を持って日本に来てくれるんですから。


 ■駿台甲府高生

 JR東海が10月の着工を目指しているリニア中央新幹線の建設計画が注目される中、建設の是非を議論する討論会(ディベート)がこのほど、甲府市塩部2丁目の駿台甲府高で催された。同校のディベート部員8人は、賛成派と反対派に分かれてそれぞれの立場から意見を述べ合い、勝敗を競った。

 ディベートは、自分の意見に関わらず、肯定派と否定派に分かれて主張を競い合うもの。自分の考えを論理立てて話したり、物事を多角的に分析したりする能力が養われるという。

 今回は4人ずつに分かれて順番に主張し、最後に同部OBら3人の「ジャッジ」による判定で勝敗を決める。部員はディベートに備えて約1カ月間、図書館で借りた本や新聞を読んで勉強した。

 賛成派の主張は「経済効果がある」というもの。「ヒト、モノ、カネの距離が縮まり、毎年1兆5800億円の経済効果が生み出される」と、都市政策の専門家の著作の引用を交えて訴えた。

 反対派も経済的な観点で主張を展開。「JR東海は巨額な借金を抱えているうえ、総工費は約9兆円にも上る。試算ほどの乗客も見込めず、建設すればJR東海が破綻(はたん)する」と、新聞の世論調査などを論拠に主張した。

 リニア開通後に乗客が実際に乗るのかなどが論点になり、8人が意見を戦わせたが、ジャッジの判定は、2―1で賛成派の勝利。

 顧問の原正人教諭(54)は「反対派は経済の話に絞ってしまい、環境や地震の問題などの問題点についての指摘が足りなかった。もっと別の観点を持たないといけない」と評価した。

 名取顕人部長(2年)は勉強するうちに様々な疑問点が浮かび、今は自身も建設に懐疑的だという。「説明されていない問題点はないか、これからもニュースに注目していきたい」