2014年2月に開催された「東北農家の二月セミナー」における内山さんの講演抄録。農文協が編集。

内山さんが語る、良い生き方、あるいは美しい生き方だろう。
基本的には個人と共同体との関係性の中で如何に良く生きるために考えろという思想に思える。
決して難しくはない。自分の生き方を日本や世界のあるべき姿になるように。
読後に感じたのは、内山さんの思想哲学は京大の小出 裕章さん(年は内山さんより一つ上かな)のそれと非常に似ている。決して原発に関する事だけでなく、生き方が似ていると思う。

さて、備忘録的メモ
戦後的作法の衰退:政治的にも経済的にも
価値の共創: 自然ともに、地域とともに 地域を超えたネットワーク的なものとも
農民一揆と天狗:一揆の指導者を天狗として事を収めた 無事な社会
レビー ストロース:どこにも居場所がないという感覚を共有する現代人
つながりの無事:自然信仰 日本の農村社会の統一された世界
上野村の伝統回帰: やはりここでも内山さんが以前語っていた、揚水発電ダムには触れていませんね。

本当の主権は私のところにはない、関係性の中にある。関係の積み上がったものを風土と呼ぶならば、主権は風土のなかにあると言ってよい。このような関係のなかにある主権を風土主権と呼んでいいかもしれないし、ローカリズム主権という言い方をしてもいい。
かかわり合いが「我らが世界」を創っていく、そこに主権があるという展望を持ちながら、変革の時代を生きていきたい。p44


目次 田舎の本屋さんより転載
まえがき

第1章 変革の時代と国民の分裂
 戦後的作法の衰退
 物言わぬ保守層の形成
 価値の共創と旧来の価値を守ろうとする人々
 コミュニティと調和する経済

第2章 近代国家の限界と「我らが世界」の創造
 支配の正統化
 天皇支配と天変地異
 武家支配と「平穏無事」
 「委託」による国民主権の空洞化
 企画会社が仕組む選挙と戦争
 民主主義という欠陥のある制度
 「どこにも居場所がない」感覚
 パーツに分解された近代世界
 共同体の奥にある「つながりの無事」への祈り
 統合された世界の新たな創造
 ローカリズムによる国家の相対比

第3章 『伝統回帰』をめぐる二つの対立
 伝統回帰の二つの方向
 中央集権国家への渇望
 自然と生者と死者が結び合う共同体
 風土への回帰を支える地域の労働体系
 多様で多層的な共同体への回帰
 外の世界とのつながりの再建
 上野村の伝統回帰の三大方針(1)―地域エネルギー
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  ⊂面積皆伐採で草原の復活を
  L畋ぅ咼觀築用材で森林の総合利用の回復
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 上野村の伝統回帰の三大方針(2)―馬のいる村
 上野村の伝統回帰の三大方針(3)―世界に開かれた村
 伝統回帰のために新しい技術・方法を導入
 「国家か、地域か」を超えて
 主権は風土のなかにある