図書館本

久松さん(1970-、慶応経済卒)の脱サラ農業企業の話。土地はおじいちゃんの農地があったのかな。

結論から言えば、勉強し努力し経験を積み重ねれば有機農業で生きて(食って)いける。
好印象なのは、宗教の様に有機や無農薬信仰をしていないこと。
最後に示している主要参考文献リストをみても非常に広範に農業や環境を俯瞰しているように思う。

備忘録メモ
そもそも、畑というのは人間の都合で自然を改変して野菜をつくっている食料工場。
安全だけで有機野菜を売る人たちを”2周遅れ”だと言っています。
農業界はマーケットレビューより仲間内での評価が先行する社会(ピアレビュー社会)
不利な条件は永遠に払拭されない事を受け入れる。
久松農園のキーコンセプトの一つは「公開」
モノ X 文脈=価値
農家の優遇制度は、新規参入者には参入障壁
3.11での廃業覚悟 自分は何を売っているのか?(補助金でお金を貰うのが良いのか)
風評被害と風評利益 農薬はすべて危険? 消費者の「安心しない自由」
清貧で弱い農家がもららすもの。=優遇税制等 農家の相続税や固定資産税
農業の生産性はもっと高くなる


若干?な部分
2週間冷蔵庫で寝かせた小松菜に、味も栄養もあるはずがありません。(本当?)

こちら(久米書店)でも紹介されています。
そこでの書評

「キレイゴトぬきの農業論」

全部、カン違いです。→【有機=美味で安全】【農家=清貧な弱者】【農業=体力が必要】有機農家が畑でロジカルに考え抜いてわかった真実!
誤解(1)「有機農法なら安全で美味しい」誤解(2)「農家は清貧な弱者である」誤解(3)「農業にはガッツが必要だ」――日本の農業に関する議論は、誤解に基づいた神話に満ちている。脱サラで就農した著者は、年間五十品目の有機野菜を栽培。セオリーを超えた独自のゲリラ戦略で全国にファンを獲得している。キレイゴトもタブーも一切無し。新参者が畑で徹底的に考え抜いたからこそ書けた、目からウロコの知的農業論。