東京新聞:ニジマス、キウイは侵略的? 「外来種リスト」候補に:暮らし(TOKYO Web)


言葉の響きとか意味合いの議論も重要なのかもしれませんが、本質的な議論が行われないといけないと思う。

100年前から居るだろうとか、国策としてやっただろう、とか、そんな議論で前に進もうとするのかな?
失敗を失敗と認識して未来を創るのが脳化してない人間の役割だと思うけどね。

釣り人のエゴはまったくエコ(生態系の多様性)じゃないと指摘される所以です。
どうしてもニジマス釣りたければ、自分で管理する釣り場を作ればよいんじゃないですかね。
勝手に釣りだけのために放流しているのはブラックバスの時の問題と一緒。

開高健は最後の釣行に確か海外に行って(カナダ?)ブラックバスを釣ったよね。
NZがイギリス人が移植したブラウントラウトやニジマスに置き換わってしまったことは、人間の間違いとしてイギリスの釣り人は思っているだろう。

ちなみにもっとも地球で有害なのは「人間」だという認識があると良いけどね。

よく動物園で鏡が置いてあって、地球上でも最もどうもうな動物は何?っていう表示がその鏡の横にありますよね?そして鏡に写るものがその正解。


以下記事



 生態系に悪影響を及ぼす恐れがあるとして国が策定を進めている「侵略的外来種リスト(仮称)」の候補にニジマスやキウイフルーツ、養蜂の蜜源のニセアカシアなど身近な動植物が含まれ、業界団体や産地が神経をとがらせている。外来生物法の特定外来生物を除き養殖や栽培を法的に規制するものではないが、イメージ悪化や利用者離れを懸念。「侵略的」という名称の変更や、リストからの除外を国に求める動きもある。 (山本真嗣)

 「まるで有害生物」。ニジマスなどを養殖する愛知県淡水養殖漁業協同組合(同県設楽町)常務理事で全国養鱒(ようそん)振興協会(同)会長の小堀彰彦さん(58)は三月に環境省が明らかにした約四百種のリスト案に危機感をあらわにした。

 リストは対策や管理が必要な外来種を国がまとめるもので、策定方針が決まった二〇一二年度当初の名前は「外来種ブラックリスト」。だが「悪者との印象を与えかねない」(同省)として、学術用語の「侵略的外来種」に変えた。

 ニジマスは一八七七(明治十)年に食用で米国から輸入され、養殖が盛んに。全国の河川で漁協が釣り用に放流している。ただ「イワナなど在来のサケ科の魚と餌やすみかをめぐって競合し、駆逐する恐れがある」(同)として候補になった。

 同協会によると、国内のニジマスの生産量は年間約六千トンで、三十年前の30%ほど。近年は小中学校を回って給食や教材用に無償提供したり、PR曲を作ったり。小堀さんは「『ブラック』も『侵略』も悪印象は同じ。百三十年間利用してきて『侵略者』扱いはひどい」と嘆く。「北海道以外でニジマスが自然繁殖している例はほとんどない」として除外を要望している。

 キウイ生産日本一の愛媛県も「イメージダウンの懸念はある」(農産園芸課)。

 のり面緑化に使われる資材の植物も候補となった。のり面緑化の業者らでつくるNPO法人「日本緑化工協会」(東京都葛飾区)常務理事の中野裕司さん(62)も「リストに掲載されれば、『問題のある植物』として公共事業で使われず、事実上の規制になる」とする。

 環境省が昨年十月、関係する約十の業界団体から意見を聞いた際にも名称変更やリストからの除外を求める声が相次いだ。このため、案の中に「適切な管理が必要な産業上重要な外来種」という別枠を設け、法規制の対象外であることを明示。全体の名称の見直しも検討しており、次回の会議で示される予定だ。

 同省は「注意喚起を図るリストの趣旨が伝わり、生物自体が悪いという誤解を受けない名前にしたい」と頭を悩ませている。

 名称変更は、リスト作成会議の検討委員の中でも意見が分かれている。

 各自「個人的見解」と断った上で、滋賀県立琵琶湖博物館の中井克樹専門学芸員は「『侵略』は人間社会を連想させ、業者の反応も分かる」と理解を示しながらも「産業利用を理由にリストから外したり、危険性の意味合いが弱まったりする名称ではいけない」とくぎを刺す。奈良大の岩崎敬二教授(動物生態学)は「『要警戒外来種』ではどうか」と提案。近畿大の細谷和海教授(魚類学)は「『侵略的外来種』は世界的な基準の用語。変えるべきではない」と話す。

<侵略的外来種リスト(仮称)> 2010年に名古屋市で開かれた生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択された「愛知目標」を達成するための国家戦略の一つ。外来生物法で原則、輸入や飼育、放流が禁じられているブラックバスやカミツキガメなどの特定外来生物に加え、法的規制の対象外だが、注意が必要な外来種を選定し、生息状況や生態系への影響、被害対策などを盛り込み、国民や自治体の注意喚起を促す。14年中の作成を目指している。