図書館本
タイトル的にはすでに我が家では不要なのだが(子供に読書させることに完璧に失敗しているので、そして全員成人)(笑)

佐藤さんの読書量は宇宙人レベルだと思うけど(月に300-500冊と言われる)、凄いのはなんでもかんでも肥料にしてしまう強靭な身体性だろう。
本書では4人のお子さんをもつ現在国会議員の井戸女史との対談を通しての読書の重要性。
特に子供にとっての読書。母親たちとの対談。

佐藤さんは別書ですでに大人が読むべき本を紹介しているが、ここでは学歴エリートを超える教養人になるために子供が読む本を井戸さんと一緒に紹介し議論している。

循環する時間と直線的時間の違いを丸山眞男から読み説き(ここは子供の話ではない、この時間の思想は哲学者の内山節さんも良く話される)、キリスト教的文化と日本文化の差として。

ニコラス・ルーマン「信頼」は読まねばと思いました。
『八日目の蝉』は映画では見ましたが、ここまで佐藤さんの分析が凄いとは思いもよらなかった。

いずれにしても親が読書好きでないと子供に読書の楽しさを教えられないかな。

ちなみに、TVやゲームは不要との見解です、お二人とも。(絶対不要という立場ではないが)

こんな目次になっています。
第1部 対談「子どもの教養の育て方」
第1章 「頭のいい子」はどう育つ?――子どもを本好きにさせるには
【読書・読む力】【書く力】【聞く力】【話す力】【家庭学習】【習い事】
第2章「勉強のできる子」はどう育つ?――受験を賢く乗り切るには
【受験勉強】【中学受験】【高校受験】【大学受験】【社会人】
第3章「やさしい子」「しっかりした子」はどう育つ?――社会で生き抜く力を育てるには
【情操教育】【家庭環境】【ゲーム】【社会で生きる力】
第2部 『八日目の』で家族と子育てを語る
第4章 佐藤優、『八日目の蝉』で親子問題を語る
第5章 座談会「佐藤優×井戸まさえ×4人の女性たち」
特別付録1 本書に登場する書籍リスト
特別付録2 佐藤さん、井戸さん教えてください! ――子育てにまつわる50の相談