緑風出版│危ないリニア新幹線(ISBN978-4-8461-1315-5)

執筆者の誰一人としてお金儲けでない。
郷土を愛し、日本を愛している人たち。

リニア新幹線が欲しいのでなく、リニア新幹線の工事が欲しい人たち、そしてその周り漂う欲望。
経済はバブル時代には戻らない、そして人口激減、そんな日本でこんな事業が行われて、借金だけが未来の日本人に残されていっても良いのですか?
早いだけが良いことですか?その見返りは自然破壊、景観破壊、健康破壊。

世界遺産登録に浮かれている場合じゃないんです。

以下転載
はじめに──知られざるリニアの実体── 川村晃生
 リニアの経済性
 リニアと環境破壊
 電磁波、地震、事故
 経済効果はあるのか
第1章 リニア新幹線に未来はあるか? 梅原淳
 東海道新幹線のバイパスとしてのリニア中央新幹線
 リニアモーターカーの仕組み
 難航必至、未知の大深度トンネル工事
 JR東海は重い財政負担に耐えられない
第2章 南海トラフ巨大地震とリニア中央新幹線 松島信幸
 予想される南海トラフ巨大地震
 南海トラフ地震をどうみるか
 リニア新幹線と浜岡原発
  地震による赤石山地の山体崩壊/南海トラフは駿河トラフから富士川へ
 地質境界の糸―静線は大丈夫か
  トンネルは遺れないか/トンネル屋の情熱/トンネルが抜ける
  トンネルが潰れた
 赤石山地の劇的な成立
  塩見岳―悪沢岳の間に注視せよ/崩壊が最も激しい主稜線/蛇紋
  岩帯に穴を開けてはいけない/大鹿村には石器・土器が見当たらない
  中央構造線をどう見ているのか/大鹿村は変動地域だ
  南アルプストンネルは泥質メランジュに翻弄される
第3章 リニア中央新幹線の電磁波問題 荻野晃也
 1 電磁波とは
  はじめに/電磁波の種類/地球環境問題としての電磁波
  科学技術の進展と電磁波問題
 2 電磁波に関する単位
 3 自然界・電磁波の波形・周波数など
 4 身の回りで使用する電磁波・発生源
 5 リニアの電磁波
  はじめに/リニアの構造/リニア電磁波の波形と周波数
 6 リニアの電磁波強度
  静磁界の場合/極低周波の場合/中間周波数の場合/高周波の場合
 7 リニア電磁波の健康影響
  リニア電磁波の特徴/JR東海などの影響研究結果
  健康影響について
 8 電磁波の脳への影響
 9 極低周波・電磁波の危険性
 10 中間周波数・電磁波の危険性
 11 高周波・電磁波の危険性
 12 電磁波問題の今後
 13 地球環境問題としての電磁波と予防原則・思想
  主な参考文献
第4章 リニア中央新幹線の採算性 橋山禮治郎
 はじめに
 計画目的は妥当か
  計画目的と評価/なぜ採算性が重要か
 リニア新幹線の採算性を考える
  収入/建設コスト/維持運営費/プロジェクト収支試算
  採算性から見たリニア計画の問題点/採算性から見た総合評価
第5章 スピードの原罪──文明論としてのリニア── 川村晃生
 はじめに
 夏目漱石の苦悩
 人間と時間
 幸福って何?
 文明の落し穴(一)
 文明の落し穴(二)
第6章 リニアのジレンマ 懸樋哲夫
 事故のリスク
  リニア宮崎実験線炎上/暴走の原因は/フェイルセイフ
  ドイツトランスラピッド事故
 原発とリニアの深い関係
  高圧線が結ぶ原発とリニア/リニア用高圧線建設の問題
  国交省がリニアの電力浪費を検証せず/「新幹線の三倍」はほんとうか?
  新幹線の二八倍・乗客一人当たりの場合/超伝導と常伝導・その電力の違いは
 シールドの重さと電力のジレンマ
  シールドの磁場遮蔽の効果は/隠された測定値
第7章 計画沿線の市民の声
 実験線現地の山梨 山梨県甲府市 川村晃生
  リニア計画が進む山梨/リニア完成後の山梨/リニア計画を懸念する県民
 大鹿村リニア騒動記 長野県大鹿村 河本明代
  釜沢・水平ボーリング調査/中央新幹線小委員会/村の対応
  南アルプスにトンネルは要らない・
 浮上 飯田市 片桐晴夫
  リニア計画が浮上/伊那谷の美し柔肌切り刻むリニア恐ろし文明の華
 東京・神奈川の市民運動 東京・神奈川 天野捷一
  都市圏間のアクセスの利便性を向上させれば、地域は過疎化し寂れて行く
  環境アセスメントは「環境合わすメント」
  風は変わり、あらたな市民運動の広がりを実感
 相模原、橋本にリニアの駅が? 相模原 浅賀きみ江
  リニア計画を問う/「リニア新幹線を考える相模原連絡会」の結成と今後の活動
  リニア新幹線建設と相模原市/これからの取り組み
 夢のリニアは本当か! 中津川市の現実 中津川 原重雄・266
  リニア中央新幹線を考える学習会開催とJR東海の動向
  地域独自の問題/ウラン残土について/シデコブシ、ハナノキを守れ
  最近の動向と今後について