図書館本

浅見さん(1969-)の福島県会津での脱サラからの有機農業での持続的自給を目指した奮闘記、非常に興味深くまた内山さん(哲学)の書や多くの思想哲学を読み込まれ、さらに限界集落的な村に移住するたくましさ。

出会いあり、失敗あり、多くのサポーター、教えを受けた人たちとの交流を通して見えてくる共同体。

貨幣経済だけが人生幸福のための方法で無い事が良くわかります。
地域貨幣、ブツブツ交換的経済、結い、伝統文化、文字だけで簡単に表わしきれない地域。
自然と人間との関係性、人間と人間との関係性。

そんな努力の中で3.11フクイチ。
人間が制御も管理も出来ない技術が生み出した驕り。
地域も環境も動物もそして人間も破壊した。
本書後半部分の浅見さんの苦悩があまりに不条理に思えた。

ぼくが百姓になった理由〈わけ〉――山村でめざす自給知足 (有機農業選書 3)
ぼくが百姓になった理由〈わけ〉――山村でめざす自給知足 (有機農業選書 3) [単行本]