山梨県/知事記者会見(平成24年10月31日水曜日)


なかなか記者さんの突っ込みが良いですね。ジャーナリズムの姿を感じます。

民が出来る事を、行政がやる必然性があるのでしょうかね?

これ以外にも「きのこの放射能汚染」に関するやり取りも興味深いです。


甲州ワインキャンペーンについて

記者

10月16日に東京のホテルで知事も出席され、甲州ワインのキャンペーンがあったと思うのですが、このキャンペーンは今年度1億円の臨時予算を確保した目玉事業で、そのスタートアップだったのですけれども、全国紙に4週連続で広告を打ち出して、かなり多額の予算を投じているとは思うのですが、最初のスタートアップの記者会見にはその(広告予算を)投じた新聞社の記者が来ていなかったりということを事務方から聞いたりしています。実際に電通に事業の一部を丸投げしていたり、部局間の連携が不足しているのではないかという話を聞いたりするのですが、(オープニングイベントに)出席して知事としてどのようなご感想を持たれたかお伺いしたいのですが。

知事

甲州ワインキャンペーンについては、1億円の予算を使って本格的に今年度行うというのは私の判断であります。

ご案内のように甲州ワインの質が大変に良くなってきた。そして国内もですが、同時に海外でもフレッシュでフルーティな味わいというものが和食に合うワインとして、非常に評価を高めてきている。国内で考えている以上にロンドンなどでは高い評価を得ているわけであります。そういう中でOIVという「葡萄・ワイン国際機構」というのですが、そういう国際機関から「甲州種」が、そして「甲州ワイン」というものがワインの1つの独立した品種であるということが認定されて、アメリカやヨーロッパではラベルに、この機関の認定がないとアメリカやヨーロッパでは甲州ブドウを使っているということを書けないのですが、それがしっかりとラベルに書けるようになってきたということで、要するに甲州ワインというものが独自の独立したワインであるということが国際的に認められたということです。これは少なくとも東アジアでは、アジア全体でもそうですが、中央アジアとかは調べておりませんが、東アジアでは唯一国際的に認められたワイン品種ということであります。

そういうものでありますので、この際、甲州ワインというものを県、国民の皆さんにその値打ちとかを認知してもらいたいということを、外来のカベルネとかシャルドネという品種ではなくて、日本人が長年育ててきた、そのブドウによるワインなのだと、日本特有の誇るべきワインなのだということを認知をしてもらいたいということで、このキャンペーンを打ったわけであります。これによって認知されれば甲州ワインの消費量が増えるということによるメリットはあるわけでありますけども、それ以上に甲州ワインの里という意味での山梨が、カリフォルニアのナパバレーのようなワインツーリズムの1つのメッカになっていくということも当然予想されて、観光にも効果がありますし、それから甲州ブドウの作付けが増えることによって、農業にも効果があるということで、本県の産業経済にも幅広い効果が期待される。本県独自の他の県にはないブランドとして、これを是非しっかりと国民の皆さんに知らしめたいという思いで始めたものだと言うことであります。

直接質問されておりませんけれども、こういう広告を打つということはなかなか難しく、できるだけ平等公平に行うと、しかし一方でやはり広告効果ということを考えていかなければいけないということでありますし、いろいろなご批判が出るかもしれないということを予め想定されたものですから、私どもはその点を大変注意して行いました。この5月に広告代理店を電通に決めたわけでありますけれども、プロポーザル方式をとりまして6社が出てきたわけでありますが、審査会を外部の人を中心にして作ったわけであります。審査会の会長は若林覚さんという山梨県出身で、現在練馬区美術館の館長をして、その前はサントリー美術館の館長をし、その前はサントリーの広告宣伝部長をやっておられた方で、サントリーの広告宣伝部というのは大変有名なところでありますが、そういう広告宣伝、PRの専門家である方に委員長をお願いして、厳正な審査をした結果として、電通を広告代理店に選んだわけであります。

そうして、そういう中で、1つの新聞紙を通じて、集中的に甲州ワインの値打ちというものをPRしようということでありまして、そのことをいくつかの新聞社等に対して広告プランを募って審査をした結果として、電通としては、ここの社の企画が一番広告効果が高いとご判断をされたということであります。

我々もその中身は聞かせてもらいましたけれども、内容がなるほどこれだと広告効果が一番高いと判断したからその社に決めたということであります。

16日にオープニングセレモニーということで、いよいよこの甲州ワインキャンペーンを始めますということをやったわけであります。

どういう新聞社が来ていたか、私は知りませんけれども、ワイン関係の新聞・雑誌、それから色々なジャーナリスト、かなり大勢来ておりました。どういう人が出ていたか、後で聞いていただきたいと思います。出てこない社ももちろんありましたけれども、かなり多くのジャーナリストの皆さんに出ていただいて、順調にスタートしたと思っております。