図書館本

まったく自分の無知を痛感した一冊。

日本人(あるいは日本に住む外国人)は税金は「取られる」モノであり、「預ける」モノではないという現実を三木さん(1950−)はとつとつと綴る。
自分たちの納める(預ける)税金の使い道は主権者たる国民が決めるはずであるが、主権者に選ばれたはずの政治家が霞が関官僚らと、あるいは種々な業界、またあるいは外国からの圧力の中で使途が決められている。
そんな状況をしっかり国民として監視して透明性の高い情報公開というシステムを作り、逆進性や不公平感の少ない税制にしなければいけないのだろう。

いくつか気が付いた点を備忘録的メモ
サラリーマンと事業所得者間に横たわっている現行所得税法の差異を改める必要(サラリーマンが税制について知らなさ過ぎである事実)
法人税を負担していない実態。
給付付き消費税額控除を導入して、消費税の逆進性対策に取り組むはずだった民主党(結局子供手当だけ)
消費税率を引き上げるときには、労働法制の方で適正な規制をしないと、派遣労働がさらに増える可能性。
制度疲労の税制:相続税(回避しようとする抜け道)、国境を越える税制の違いを利用した節税・脱税
           酒税の不思議(ビールは高級酒?

ト―ビン税(通貨取引税、投機的通貨売買に課税)して国際連帯税創設(低開発国の開発資金に提供)

日本の税金 新版 (岩波新書)
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