生きるための経済学 安富歩  NHKブックス 2008

図書館本

東大話法で話題な安富教授(1963-)の本である。
東大話法の本が予約待ち長期なので、まずはこちらを読んでみた。
奥付の著者写真と最近メディアに流れる写真のギャップも面白い(最近は濃いひげ面にサングラス)。さらに2度の結婚の顛末や「研究」依存症なわけを吐露してもいる。(久里浜式アルコール依存症の質問の中の「アルコール」を「研究」に置き換えてみると確実に依存症であると)
またあとがきで触れているが中学時代から経済学に対する疑問(需要曲線と供給曲線の交点が価格になる)があったと。

さて、読書メモを書く小生はまったくの経済音痴であるので、マクロもミクロも分からない。本書を通して感じたのは、経済学という学問は本当に学問なのかな?と思ったのである。安富教授は市場(しじょう、いちば)の二つの意味合いから話をはじめる。
市場(しじょう)という抽象的概念に問題があるのだと。
市場経済理論の非科学性(相対性理論と熱力学第2法則を破っている)
フリードマンの市場自由経済主義の欺瞞、錬金術師だと指摘
自由が選択な自由であり、その自由は実行不可能な不条理な自由であり、自己欺瞞を通じて自由の牢獄に閉じ込めること
創発というテクスト
現在の「いきづらさ」と経済
暗黙知という謎
ハラスメント側の人の創発の欠如
市場のもたらす不安から逃れるために、選択の自由の拡大を目指したり、逆に共同体への帰属を願ったりする心性が、神話の呪縛の結果に過ぎない。(学歴や貨幣を貯めこんで、自分の「選択の自由」を拡大しようとする衝動が、呪縛によるものであって合理性に欠けている)
ネクロフィリア・エコノミックス(ネクロ経済学 死に魅入られた経済学);自己嫌悪→自己欺瞞→虚栄→利己心→選択の自由→最適化
ビオフィリア・エコノミー(ビオ経済、生きるための経済学)創発的コミュニケーションを通じて価値が生み出され、それが人々に分配される。

生きるための経済学―“選択の自由”からの脱却 (NHKブックス)
生きるための経済学―“選択の自由”からの脱却 (NHKブックス)
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