ガラガラヘビの味 アーサー・ビナード/木坂涼 編訳 岩波少年文庫2010
図書館本


アメリカ子ども詩集

はっきりと言いたい。大人にも読ませろ!!
それほど、面白い、深淵だし、物悲しいのだ。

あとがきにかえて、でアーサー・ビナード/木坂涼が夫婦漫談風な掛け合いをして、この本の誕生秘話?を書かれている。男性、女性の作者の割合は半々であるそうだ。そして翻訳された詩は、子供だけのモノではないことが分かる。

一篇だけ備忘録のために

木(Tree)

一本の木と同じくらいすてきな詩に
ぼくは一度も出会ったことがない。

木はやさしい大地の胸に吸いついて
流れてくる恵みをのがさない。

木はずっと天を見上げて、
腕をいっぱい広げて祈りつづけている。

夏になればツグミたちがきて
巣のアクササリーで木の頭を飾る。

雪を深々とかぶったこともあるし
木はだれよりも雨と仲よく暮らしている。

詩はぼくみたいなトンマなやつでも作れるが
木を作るなんて、それは神様にしかできない。  by Joyce Kilmer (1886-1918)

ガラガラヘビの味――アメリカ子ども詩集 (岩波少年文庫)
ガラガラヘビの味――アメリカ子ども詩集 (岩波少年文庫)
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