原発利権と現実


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       衆議院議員 河野太郎の国会日記
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自民党はどこで間違えたのか、少なくとも原発・エネルギー政策に
関しては、山本特命委員会がきっちりと検証をする。


いろいろなあやまちがあったはずだが、本線は、まず90年代後半
の電力自由化闘争だろう。電力会社とつるんだ自民党の政治家がど
のように動いたのか、村田元次官をはじめ当時の関係者を招いてき
ちんと精査するべきだ。


そしてそこからエネルギー政策基本法に流れる。元東京電力副社長
だった加納時男元参議院議員ら原発派議員が、総力をあげてやった
議員立法だ。関わった議員が、「原子力」という単語は一つも入っ
ていませんと豪語していたが、入っていない単語は他にたくさんあ
るのに、「原子力」という単語は一つも入っていませんとわざわざ
言うということは、そういう狙いがあったのだろう。


そして、長期エネルギー需給見通しやエネルギー基本計画、あるい
はそのための審議会。電力・エネルギー関係者が多数を占め、部外
者は数あわせで入れられるがシカトされるという審議会が固定化さ
れるなど、エネルギー行政がひどくなっていった元凶だ。


自然エネルギー促進法案が潰され、RPS法案がイカサマ的な目標
値と共に導入される。


住宅用太陽光発電の補助金の打ち切り。


最終処分は全量再処理を前提とするおかしな法律も通った。


使用済み核燃料プールがいっぱいになるからという理由で強引にス
タートを切った六ヶ所村の再処理工場のアクティブ試験。次官の黙
認の下、経産省の若手官僚が止めようとしたが、これも経産省と自
民党の一部が押し切った。パージされた当時の若手官僚からのヒア
リングと元次官のヒアリング、あるいは荒木、勝又両東電会長から
もお話を伺う必要がある。有名な「産道に入った赤ん坊は元に戻せ
ない」発言もあった。


そして原子力立国計画。もうこうなると止まらない。


やがて核燃料サイクルの問題は棚上げされ、様々な問題隠しがあっ
ても責任を問われないようなずぶずぶな関係になり...。


もちろん、温暖化対策を二十基の原発でやる、原発を全ての環境法
令から適用除外とする、電源三法でお金をばらまく等など、まだま
だ検証しなければならない政策はたくさんある。


最初は正しい政策も、いつしかゆがむことはたくさんある。いかに
ゆがんでいったのか、なぜそれに歯止めをかけることができなかっ
たのか、これからの自民党にとって、それを学ぶことはきわめて有
益だ。徹底的に検証しよう。


みなさまがご存じの、ここで自民党が間違えた、これがエネルギー
政策をゆがめた等、具体的な出来事を教えてください。
何かご存じの方は、
http://www.taro.org/contact/ より、お知らせください。